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Posted by ブクログ
この本は、一人の人が書いているのかと思ったら、結構いろいろな論者が各章を書いていて、賛否いろいろ混ざっている感じ。でも、基本的に皆移民の受け入れにはポジティブで、その論拠として、主に経済効果の大きさ、財政への影響が小さいと思われること(+でも-でも。)を挙げる。一部、同化のあり方も分析しており、最近は同化度が下がっているため、財政への影響はもしかしたらもう少し上がる(負の方に)かも、という示唆はある。
基本原則は、高技能移民の受け入れ大推奨!というよく聞く論調なのだけれど、理論の話なので、その受け入れの拡大の仕方が、市場メカニズムに基づいたビザの発給(オークション的な)とか、全世界的な国境レス化でどうか、という話になっておりなかなか面白い。
研究の基本はすべてアメリカなので、日本のような特殊世界ではもう少し注意も必要だけれど。
ただし、政策のあるべき論と経済性を求める理論とはまた違う。
最後に代表的な研究者の名前・所属と立場概要を書いてくれてたのは良かったな。