あらすじ
その身に秘めるのは、人の欲望を叶える力と罪悪感。あきが贈る「石」と「幻想」の物語。 終わりなき願いを終わらせる石――「彼岸の石」。その石を体に持つ男・露華は、願いを抱える人々の前に現れては、石を砕いてそれを叶えていく。己自身が本当に何を求めているのかも知らぬまま、カラスと共に当てもなく旅をしていく。ある街で芝居一座に身をおく男・楠成と出会う。彼もまた悩みを抱えており…。
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儚くひりつく優しいお話
作家さん買いです。
華やかな画面づくりと、どこか脆さや静かに突き抜ける情熱の様なものを感じる作風がすきで、今作も作家さんならではの魅力があるお話しでした。
キャラクターこ髪の美しい描写も素敵でした。
一冊で綺麗にまとめられたお話だと思います。
一冊で作品を読み切りたい方におすすめです。
美しい絵とノスタルジックな物語
美しいです。絵柄の見栄えだけではなく、物語も。恐らくは現実なら生々しく血生臭い出来事であったのに、悠久の時の流れの中では「自然」な出来事なのでしょうか。人間はよく作られた生き物で、狂わないために忘れ、苦しまない為に忘れ、忘れたモノに郷愁を感じ、哀しみ、憐れみ、美しいと思う。どこまで拾い上げるかは読者次第、どのように感じとるかも全て正解だと思われる作品です。
Posted by ブクログ
重い、けれどハッピーエンド。
嫉妬や罪悪感、憎しみといった醜い感情を、ストレートに描きながらも美しく見せてくれるのは、この方ならではです。
人の願いを叶える力があったとしたら、それは正しく、人を幸せにするために使えるのか…というのがこの作品のテーマであり、主人公・露華の問い続けること。
願いが叶うことは、ふつう幸せだと思うだろうけど、実はそうでもない。人の望みは尽きないし、すべての人の願いが一度に叶うわけでもない。
物足りないと少し思うのは、抽象的・概念的な描写がほとんどだからでしょうか。だからこそ普遍性があり、おとぎ話のような味わいになっているのだけれど、読者としてはもう少し具体的な設定とか固有名詞がほしくなってしまう、難しいところ。私はそれでもやっぱり、おとぎ話のような雰囲気が好きです。
あきさんの作品は「哲学する漫画」だと思っているので、読んだあとモヤモヤするのも含めて味です。よくわからないがすっきりさせてくれない、だがそれがいい!というかんじ。あとからふっと、思い出すときがある。
Posted by ブクログ
やっぱり、あきさんはすごいなぁ。 まだ全ての作品を読んだことがあるわけではないけれど、それでも、今まで読んだあきさんの作品の中でも、特に好きかも!?
Posted by ブクログ
そうみお姉さん(漢字出ない)がちょくちょく出てくるけど、本編では省かれてしまったようで、そこが気になる&すっきりしない感じ。
ある意味主人公二人?よりも気になる存在かも。
本編は相変わらずきれいで、考えるところのある話。
Posted by ブクログ
この方の書かれるお話が好きなので、本屋さんで見かけ即買い。
いつもとても残酷で残酷で
人間ってこんな残酷な世界に存在しているんだなって思い知らされる作品が多いので(でも不快感は皆無)今回もああ……
だったんですけれど。
アラアラ、ほっとするお話でした。
今月はもう1冊新刊が出るようで楽しみです。
僕も人の顔が覚えられず(付き合ってる人の顔すら)、名前も覚えられず、困ることが多いんだけど
過去になにかあったのかなぁ。