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このミス2017年の第2位、アメトーークでも紹介されて話題になった本書は、若竹作品の葉村晶シリーズの短編集だ。仕事はできるが不運すぎる女探偵として、その毒舌とウィットに富んだ最高のストーリー展開にため息が出る。
ちゃんと伏線の回収があるのと、四十を迎えた女探偵が体の不調を訴えながら解決してしまう姿は海外の女性ハードボイルド小説に通ずる、、というより日本のハードボイルド小説の新たな形として、まさに唯一無二の存在だ。
続いてほしいシリーズだが、そろそろ葉村さんの体が心配だ。
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大好きな女探偵葉村晶が、今回は命の危機に晒されることがなくて良かった。
そうは言っても相変わらず不運に振り回される。大部分は、憎めないけど愛せないオーナーのせい?
小さなヒントや閃きをつなぎ合わせて真相を解明していく過程が面白い。かなり本気で足を使う作業で、その40代と思えぬ体力と気力と、やはり容赦のない調査能力に、激しく惹かれる。
文章にも構成にも無駄がなく快適な読み心地。葉村晶シリーズ以外にも、そろそろ手を出してみようかな。
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葉村晶シリーズ五作目。短編集。
シリーズ一作目では20代だった葉村晶がついに四十肩を発症し、それでもなお動き回って調査員してる。
表題作の「静かな炎天」では、葉村晶のもとに次から次に依頼がやって来る。依頼が無いと物語が進まないのもわかるが、いくらなんでもご都合すぎるんじゃないかと思って読み進めていたら、それら全てが伏線になっていてびっくり。またその違和感に気づいた葉村晶もやっぱりすごいなって。そして、物語の中にちらっと出てきた『怪奇小説傑作集1』の「炎天」のラストの一文を最後に持ってきてオチをつけている。そういえば『依頼人は死んだ』の「たぶん、暑かったから」でも似たような終わり方だった気がする。葉村晶と同じように作者も『怪奇小説傑作集1』が好きなんだというのが伝わってきて良いなって思った。
「副島さんは言っている」では、葉村晶の有能ぶりが凄かった。最初の菌類学者があーだこーだの件も後半で回収するし、あの短時間でそれっぽい事件をでっちあげれる女探偵すげえってなった。
って思ったらまさかのオチ。こええ。
「血の凶作」も好き。他の話とはちょっと雰囲気が違う。角田港大のキャラも良くて、それに振り回される葉村晶も面白かった。珍しくしんみりするオチ。
そして最後の「聖夜プラス1」。お使いを頼まれた葉村晶がどんどんと厄介ごとに巻き込まれていくお話。改めて思ったのが、店長の富山がなかなかの鬼畜だということ。富山に限らずこの本に出て来る人物は癖が強いな。最後、勘違いして偽物を奪っていった二人組のその後の反応が気になるが、そこを想像する面白さもあって、後味良く読み終われた。
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旅のお共として。葉村晶シリーズの連作短編集。『静かな炎天』と『副島さんは言っている』は多分アンソロジーで読んだと思うけど、再読。ほんと相変わらず危険な探偵をしているけど、四十肩になったり老眼になりかけたりで大変。同世代としてほんと尊敬するわ。こんなひどい目にたくさんあってるのによく怒らないでいられるわ。まぁ怒ってはいるんだろうけど。
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葉村晶シリーズ、長編が2作続いた後の短編集。
正直、やっぱりちょっと何か物足りない。
長編の方が好き。
四十肩に苛まされ、富山店長には何かとこき使われ、内面と口先の鋭さとは裏腹に芯にある優しさに周囲からつけ込まれる、書店探偵葉村晶の事件簿。
気になってはいたものの、中々手が出せないでいる『レベッカ』が早く読めよと言わんばかりに最初の1編に出てきたのには驚き。
そればかりでなく、巻末の”富山店長のミステリ紹介”が意外にも(と言うと失礼かもしれないが)守備範囲が広く、端的ながらうんちくが利いた一味違うブックガイドとなっており、読みたい欲求を掻き立てられる。
協力者のお名前もあったけど、若竹さん、ブックキュレーターとしての腕もお持ちなのでは。
あまり他の方の解説とかでも見かけた記憶はないので、書評の場面でも活躍して欲しいなぁ(自分が知らないだけ!?)。
本書の解説で大矢博子さんが葉村のことをS・J・ローザンのリディア・チンのようと評しているが、この言葉に膝を打った。
そう。
自分が葉村晶を読んで最初に思い浮かんだのは”ビル&リディア”シリーズとルヘインの”パトリック&アンジー”シリーズ。
”ビル&リディア”シリーズには手を出しているところだけど、刺激されて(言及されているわけでもないのに)”パトリック&アンジー”シリーズにも手を出してしまいたくなってきたなぁ。
いかんなぁ。。。
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葉村晶シリーズの短編集。
安定のおもしろさ。
ミステリ専用の本屋の書店員をしながら、探偵をしている葉村晶。というか、晶の話を聞きつけた人に頼まれて仕方なく引き受けている感じ。
人探しをしていたはずなのに、事件に巻き込まれる率、高し。
晶の心の声というか、心の中のツッコミが、キレが良くておもしろい。
私自身、若い頃は心に毒を持っていたつもりなんだけど、年をとるごとに丸くなり、自分の中から毒が抜かれていくさまを痛感しているのです。
晶は四十肩になるような年になっても、毒が健在で嬉しいよ。
表題作「静かな炎天」では、黒幕が狙った方法って、さらりと書いてあるけどすごく残酷な方法でぞっとした。
現実の世界では、毎年のように車内で小さな子どもが亡くなる事案が発生していて、それは「事件」として捉えられている。
でも、これが家の中だったら?亡くなったのが老人だったら?
事件ではなく、熱中症の事故として扱われるんじゃないかな。
すごく周到な完全犯罪!?・・・だったはずが、探偵葉村晶が優秀すぎたせいで失敗に終わるという・・・。
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この事故現場の交差点、知ってる。
この川、知ってる。
このお菓子、知ってる。
え!地元?
変な興奮をしてしまい、うわうわしているうちに、読み終わってしまいました。
体が痛い、しんどい、でも仕事だから動かないと辛いけど動かないとで、仕事を続ける晶
を応援してました。
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『私は葉村晶という。国籍・日本、性別・女。・・・〈白熊探偵社〉の調査員である。』という冒頭の自己紹介からイメージする通り、GUNアクションもなければ、徒手のアクションもない。にもかかわらず、この躍動感たるや、このスピード感たるや。ハードボイルドな乾いた文体の中に含まれるユーモアが、主人公をチャーミングに活写する。平易な形で張られた伏線の回収も鮮やかだ。
短編集である本作は、7月から12月まで月に1件の事件を解決していく。冒頭の7月と12月の事件は緩やかにつながり、ちょっとした中編のような感覚も楽しめる。さて、このシリーズ、次は何を読もうかと考えるとき、重複買いの無いようにしっかり記録しておかないと・・・。
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葉村晶の5作目。
冒頭の葉村晶の少々情けない日常からの、
事故への、そして被害者のバッグを探す流れは美しいとも言えよう。
ペールブルーに染められたホースヘアーの生地、
べっこう風の持ち手。
同じブルーでそろえた手帖を探すために、
コンビニの飛び込みバイトまでやって、
犯人を追いかける。
同じ「青」好きとしては惹き込まれる話だった。
昔の同僚村木に頼まれた調べ物のせいで、
バイト先の本屋に捜査官たちがあふれかえったのも面白かったが、
ハードボイルド作家の先生になりすました死者が誰だったのか、
の調査も面白かった。
死者の正体が過去の知人だと思い追悼するたびに、生き返る。
それにしても(一部罠もあったが)今回は身近なところから、
依頼が次から次へと舞い込んでいた。
一般の人にも探偵に頼みたいことが、意外にあるものだ。
もし身近に女探偵、葉村晶がいたら
私は何を依頼するのだろうか。
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設定が安定したからか、主人公も探偵稼業と雑用に邁進しています
すっきり解決しないエピソードもありますが、洞察と推理は探偵らしくなっていますね
かつての同僚が登場する4話、依頼者に振り回され続ける5話、葉村らしさ全開の6話と後半が面白いです
結局、どっちなのか、どうなったのかが気にはなりますが
ボソボソと主人公が吐く毒が、作者の本音のようでなりません
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バラエティに富んだ短編6作からなる葉村晶シリーズの短編集。少なからず主人公自身のせいでもあるのだが、主人公の知人達が遠慮なくトラブルに巻き込んでおきながら、当人たちにはまるでそんな認識がない。おいおい、いい加減にしろよと言いたくなるよね。
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9時7分、玄関を出たところでスマホに載せているバス時刻表を見ると出発時刻は9時9分だった。考える暇はなかった。普段は5分の道のりを、私は走った。散歩中のお爺ちゃんおばあちゃんが、目を剥いて私のガニ股走行を眺めている。最初のダッシュは、無酸素系の筋力エネルギーが使われるという。その1-2分後に有酸素系の筋力のエネルギーが使われる。が、こういう場合、無酸素のエネルギーは一瞬で使われて、バス停に近づく頃にはガス欠になりかけていた。ところが、信号待ちとバス特有の遅れのお陰で、バスがちょうど信号が青に変わって出発しようとするところだった。火事場の底力は、このように出るのかもしれない。10メートル手前、私は再びダッシュし手を上げた。バスは止まった。良くテレビや小説では目をするけれども、こういうシチュエーションは初めてだった。ギリギリ乗り込んだ。
私はバスと岡山までの電車の間は「静かな炎天」という小説を紐解いた。「世界で1番不運な探偵」という副題が付いたテレビドラマを見て買ったものである。10数ページ読んだところで、岡山に着き、高松行きのプラットホームに降りる。階段上ではまだ電車のドアは空いていた。まさか、その電車が都合よく高松行きとは思わずにゆっくり降りると、果たして高松行きマリンライナーだった、と気がついた時にはドアは閉まっていた。ドアに手をかけた時に、そろそろと電車は走り始める。こういうシチュエーションも、小説やドラマでは良く見たが、初めて体験した。これも今読んでいる「静かな炎天」のおかげだろうか。ちょっとだけ不運を貰ったわけだ。
すみません、わたくし史上最大の前振りをしてしまいました。意味ないことを書くな?いえ、意味はないことは無い。葉村晶シリーズを読むこと、2冊目。ハードボイルド文体は、私を侵食して脳味噌を溶かし、何を書いても下手な真似をしたくなる。私の推しメンだけあって、かなり影響力のある呟きをするのです。文体こそが、この小説の最大のウリなのだ。
いつの間にやら「悪いうさぎ」から10年と少しが経っていて、葉村晶も40代。四十肩になる。身体が基本のお一人様は私も同じだから、彼女同様私も食事に気をつけ、ストレッチと筋トレを心がけていた。にも関わらず、「なんでこうなる」と嘆く彼女にとても共感した。
と、なんやかんや書いても一向に作品あらすじに入っていかないが、これも意味がある。この文章構造こそが、この表題作の短編(静かな炎天)の、最大のネタバレだからである。←おお、壮大な前振りだった(^_^;)。
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葉村晶シリーズ。今回は短編集。安定の面白さ。
とにかく優秀な探偵だ。
なんだかんだ言って断れないところも人が良いというか。
最後の話などは、よくもまあこんなに人に図々しくも頼むことのできる人間がいるものだとも呆れそうになった。
葉村晶のことをうわあたいへんとか思いながら読んだけど、なんとか終わってほっとしたような気がしながら読み終えたかな。
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葉村晶が縦横無尽の活躍?をする短編が6つ.ミステリー専門書店の店員と探偵社の調査員を兼ねて、書店の店長富山泰之にもこき使われる.どれも楽しめたが、表題作でバア様を合法的に熱中症で殺すことを企てた某町内会長の策略に引っ掛かりそうになった晶の冷静な観察力には感心した.古典ミステリーが数多く登場するが未読のものがほとんどだったので、これを機会に挑戦してみようと思う.
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不運な探偵葉村晶シリーズの久しぶりの短編ミステリ。
長編とは異なり、いささかユーモラスな、しかし実に葉村晶らしいミステリである。笑っていいのか考え込むべきなのか悩む。
もしかしたら、今まで葉村晶シリーズを読んだことがなく、読みはじめる人はこの作品から入ると読みやすいのかもしれない。
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おもしろかった。
40代独身女性の女探偵っていう設定がなかなか珍しい。
だけどなかなかリアリティがあって良い。
作者自身が探偵小説がすごく好きなんだなぁというのがよく分かる。
最後の富山店長のお勧め本とか全部読んでみたい(笑)
これ、シリーズものなのね。
他のも読んでみたい。
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・青い影
吉祥寺界隈の描写が具体的だが、その辺の地理に疎いので、グーグルマップを参照しながら読んだ。蛇女との遭遇率が高過ぎる。葉村晶は不運ではなかったか?
・静かな炎天
葉村晶は幸運な探偵なのか?ご近所から持込まれる依頼を運に恵まれ次々と片付ける。でも、依頼が重なりすぎでは?
静かな暑い日って、実は何かが起きているのかも、と思ってしまう。
・熱海ブライトン・ロック
作家の失踪の真相に迫る雑誌の企画であったが、「やりすぎた」ため、モノにならず。葉村晶らしいと言えば、そのとおり。
声なき叫び声の表現がすさまじい。今までに読んだことのない言葉の羅列。
・副島さんは言っている
村木が久しぶりの登場。今はバーのマスターで入院患者。
ミステリ作品からのひらめきで問題解決。でも、スッキリ終わらないのが本シリーズ。
・血の凶作
人騒がせな依頼人が登場。結局、依頼は果たせたが、やはり後味が悪い。
・聖夜プラスワン
題名から推して、読み進めるうちに最後が見えてくる。
今までの作品に比べ、ハードボイルド感が薄れ、コメディ色が強いような気がする。富山が現れたせいだろうか。
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どれも葉村晶らしい話。好みは2作。
「血の凶作」はやりすぎなほどに人が出てきて話が散りつつつながりつつ進んでいくんだけど、それがこの話に限ってはいい。角田先生のうっかりと偶然で紐解ける、それぞれの人の今の人生がちらりちらりと見えて。
「副島さんは言っている」は登場人物のやりとりでニヤッと笑うコンパクトなコメディとして楽しめた。
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葉村晶も四十肩になり、もう無理できなくなったんだなとしみじみする。元々無理はしたくないかもしれないけど。
相変わらず頭のキレは良くて、年齢を重ねても変わらず私の大好きな葉村晶だ。カッコいいところだけじゃなくて、生活を感じるところが特に好き。洋服を選ぶちょっとしたシーンとか、サンドイッチに凝って手作りしてみたりだとか、早く帰って寝るんだと考えているところとか、そういう地味な部分がとても好き。
口に出して読みたくなる文体だなと思う。
今回は葉村を労いたくなった。こき使われながらよくやり切っていて、お疲れ様〜と声をかけたくなる。
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探偵・葉村晶シリーズの最新作。私はこのシリーズを初めて読みましたが、前作を読んでいなくても充分楽しめました。
主人公、葉村晶のキャラがとても素敵。彼女がすごく不運で、探偵業が一筋縄ではいかないところもこの作品の魅力的なところだとおもいます。
このシリーズの他の作品も読みたいです。
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葉村晶シリーズ第4弾
今回は短編集
サバサバクール系っぽいのに頼まれたら断れない優しさが仇となり あれよあれよとお得意の不幸街道まっしぐら
どれも面白かった
けどやっぱり私は長編が好きかな
このシリーズてわ今出てるのはあと2冊らしい
はやる気持ちを抑えてじっくりと楽しみたい
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初の葉村シリーズ!ずっと気になっていたのだけど、このシリーズは中々古本屋においてなくて読めてなかった。
おもしろかった!女探偵といえばお嬢様だったり美人だったりが常だけど、葉村晶は四十肩に悩むめちゃくちゃ素朴な探偵だ。なので非常に好感が持てて応援したくなる。物語は淡々と進むがその中に毒もあり癖になる。好きなシリーズになりそうだ。
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シリーズ4作目にして、6篇の連作短編。
といってもこのシリーズはこれが初めて。
でも大丈夫だ。
NHKのドラマを見て、そんなに期待をせずに見てみたら「面白い」「これは原作に当たらなくては!」と読み始めた。
もうイメージはシシド・カフカ氏なのだが、本作では四十肩を発症するという、ちょっとイメージとは異なる主人公、葉村晶。
解説では海外ミステリ のようだ、と評されているが、確かに、このハードボイルドで、洒落っけと、重厚感を併せ持った感じがそれらしい。
しかし、当たり前だが母語で書かれた作品なので、海外ミステリにありがちな、とっつきにくいような(それが文化の差なのか、外国語を日本語に直す際のニュアンスの差なのか、それとも、「空気」なのかは分からない)感じは、ない。
『青い影』に登場する『レベッカ』は私も読んだことがあるが、始めはちょっとゴシック小説の雰囲気が読みづらいが、おすすめだ。
終わり方は決して美しくなく、火事場泥棒憎し、となるが、あえてきれいに終わらない所に、ハードボイルドを見た。
表題作『静かな炎天』は、ドラマも原作もお見事。
じりじりと焼けつくような暑さは、「太陽がいっぱい」の有名な台詞を使いたい所だが、そうではない、ミステリ からとった言葉を引用するところがいい。
暑さも、人一人の面倒を見るのも、いき過ぎれば苦痛である。
その気持ちは、よくわかる。
『熱海ブライトン・ロック』は、あの虫を嫌いな人は読まないほうが。
文字なのに!文字しかないのに!
心の中で、「ぎゃああああああああああ」と叫んだ気持ちがわかるだろうか。
なぜ奴らはここまで嫌われるのか。
経験?
眉唾物の説に、「かつて私たちの遠い先祖が奴らに食われたため、その記憶が受け継がれている」というものがある。
エビデンス、根拠はない。だが、信じたくなる。
冷血ではないクールさとニヒルさ、なのに四十肩。
この、「生きている」主人公がかっこいい。
彼女のような踏んだり蹴ったりやられたり、みたり、な仕事はしたくないが、なんだか、毎日ご飯が美味しそうだ。
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ハムラアキラシリーズ。
短編集。
様々なパターンがあり、面白かった。どちらかというとよく振り回されている…
葉村が年を重ねている様子も描かれて、そこも気持ちがわかる。
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好きな人は好きらしいがこの著者さん合わないのかも。悪くない筈だが今ひとつ楽しめず残念。馴染みの場所バカスカ出るのと主人公のスタンスが共感できて面白かった。あと表紙が好き。
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葉村晶シリーズ短編集。前作「依頼人は死んだ」同様、最終章で序盤の伏線を回収するのかと思いきや、そうならなかったのはちょっと残念。まあ、大規模交通事故の真相を回収するのでは…?と勝手に期待したこちらの都合ではありますが。表題作はショートショートをパッチワークしたかの様なとりとめない展開だが、終盤の収束がお見事。多少の強引さは感じつつも、これが表題作になるのは十分納得。全編通して、つくづく異なる人間同士が健全に共存共栄するのは難儀だ…と思う次第。葉村晶にロマンスの欠片もないこの殺伐とした世界観が私も好きです。
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女探偵・葉村晶シリーズ第5弾。7月から12月までの事件を描いた6つの短編。今回は今までほど命懸けの活躍はなかったものの、古書店の店長・富田の相変わらずの人使いの荒さに、葉村に成り代わってイラッとする!
それでも、頼まれれば嫌とは言えない葉村は、今回も様々な事件に巻き込まれる。
そして、確実に歳を重ねた彼女が、四十肩に見舞われるのもご愛敬。さあ、いよいよ次は評判高い最新作。楽しみ~
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葉村晶シリーズ。短編集。
相変わらずの無理難題にもめげずに取り組む晶、そしてしっかり結果を出す晶に感心。
今回は前作のような酷い怪我を負うことはなかったものの、四十肩に苦しんだり風邪に苦しんだりと大変そう。
角田港大先生が出てきてくれたのは嬉しい。
それにしても富山店長の相変わらずの意地悪さと能天気さに段々と苛々してくる。彼もまた大けがしてるのであまり文句も言えないが。でもそれも自業自得なんだけど。
それでもきちんと仕事をしている晶を見てると、社会で生きていくってこういうことなんだよなぁとも思えてくる。
こんな理不尽に振り回されていてもきちんと仕事をこなしていく晶に励まされている気がする。