【感想・ネタバレ】暗殺の城(下)のレビュー

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歴史の教科書には長篠の戦いで敗れた武田家が、あっという間に滅亡したように書
かれているが、実際は敗勢を立て直そうとする武田方と領土拡大を図る徳川方の間
で壮絶な戦闘が何度も行われている。うのたち少数精鋭の忍者集団が、徳川方にさ
まざまなゲリラ戦を仕掛けるところは痛快だが、これは現代戦における特殊部隊の
不正規戦と何ら変わらない。
それにしても当時の忍者は本当にそんなに凄い能力を持っていたのだろうか?すさ
まじい修練や訓練を積めば、超人的な能力も備わるのだろうか?
常に死と隣り合わせで生きていた戦国時代の人たちは、やはり現代人とはどこか違
っていたのかもしれないが、それでも愛する人と一緒に、何とか生きのびたい、平
和に暮らしたい、という思いは今も昔も同じだろう。幾多の修羅場を生きのびつつ
も、恋人の源次郎を思ううのの気持ちはよくわかる。忍者仲間の甚与茂もいい人だ
った。落城目前の高天神城。死を覚悟した人々のそれぞれの気持ちがよく描かれて
いる。きっと実際もこんな感じだったのだろう。そんなことを考えると無性に高天
神城に行ってみたくなった。

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2020年10月06日

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