【感想・ネタバレ】樹上のゆりかごのレビュー

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Posted by ブクログ 2020年11月06日

最近は、中高生が主人公の本を読んでも「面白かったけど、中学生のときに読みたかったな〜」という感想で終わることが多いのですが、これは!この本は!ただ素直に「面白かった〜!」と読み終えることができました。

久々に、読んでいる間(この1週間くらい)は、ずっと本の世界が右肩の上に乗っているような感じで、高...続きを読む校時代の楽しいような哀しいような気持ちを思い出していました。この“読書中(読んでいないときも)ぼんやりと世界がついてくる”感覚が味わえるのは、文章の相性が合う作家さんのとき限定のスペシャル特典ですね。

読み終わるのがもったいない……と思ったのも久しぶり。脳内で、鳴海クンのイメージは『花に染む』(くらもちふさこ)の陽大くんでした。

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Posted by ブクログ 2020年09月27日

ずっと心に残っている本。初めて読んだ中学生のとき、ここに描かれている高校の雰囲気がまぶしかった。そして、近衛有理さんの考え方・言動、ひろみとの会話の内容がとても新鮮で、刺激的だった。今でも少し憧れている。

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Posted by ブクログ 2023年07月04日

誤解を恐れずに書き記せば、所謂「名門」「進学校」と世間で認知されている高校に通った経験がある大人には、非常に刺さる小説ではないかと思う。所謂学園ものとは、ひと味違う。

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Posted by ブクログ 2023年03月06日

2002年に単行本で読んで、2014年に中公文庫で読んで、今回は後日談もある角川文庫。
「クン」付けの違和感を今回も感じてしまって、そんな自分がおかしくもある。
そして上田ひろみの葛藤はいつもやはり初々しい。

円紫さんとわたし、も彷彿とさせるなぁ。

あとがきを読んで気づいたのだけれど、携帯電話っ...続きを読むて使っていたっけ。2002年頃だと普及率は60%弱くらいか。

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Posted by ブクログ 2021年07月06日

″RDG″シリーズに通底する、学友との交流を満喫しながらも学園生活に潜む「異物」に触発される主人公たちの言動を見守る。「王国のかぎ」で魔神となって波瀾万丈の活躍をした経験を秘めていることと思うと、一見引っ込み思案な上田ひろみの胸の内を想像するとなかなか興味深いものがある。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年12月27日

「これは王国のかぎ」の続編と聞いて読んだ。今回はジンとしての冒険を半ば忘れて現実世界のお話、寂しい思いもあれど現実に根をはってたくましく頑張ってるひろみの姿が嬉しくもある。超青春!みずみずしさがあふれてる。
大学が同じように男:女=8:2くらいだったので「名前のない顔のないもの」の存在、非常によく分...続きを読むかる。その中で誰かの付属品以外のものになろうとすれば、夢乃のように「男」として振る舞うか、ひろみのように距離をとるか、近衛さんのようにゆりかご自体を破壊しようとするか、になる。
声にすればたちまちニュアンスが失せ、否応なしにフェミニズムと非難の表情を帯びてしまう。優しい気遣いの結晶がぱっと砕けて境界がより一層はっきりするのが悲しく、結局は沈黙する。
だから最後に近衛さんが瀕死で外に飛び出してしまい、ひろみがよりいっそう距離を取り、夢乃がなんだかんだ役割を演じ続けるのはすごくリアルなんだけど、現実すぎてなんとなくもやもやするところもある。
本当はこんな話じゃなくて、あなたと隔てるものなく向き合いたい、話がしたいという話なんだけど、すごく難しい。私の中の女の子に負けたくないのかも、という夢乃に胸が痛くなる。これを逸れることなく書き表すなんてすごいな、と思った。

近衛さんのサロメを自分に重ねて一心不乱に踊りを磨くところとか、ひろみとの会話とか、かなり好きだな(メンヘラの上犯罪者になっちゃったけどね)。高校生の時に読みたかった小説。

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Posted by ブクログ 2018年01月06日

わたしの通っていた高校は男女比3:2、進学校、自由な校風、イベント重視、と共通点が多く懐かしい気持ちになれました。そこに上手く馴染めなかった自分とひろみを重ねてみたり…… 「これは王国のかぎ」は確かに忘れられない初恋になる。

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Posted by ブクログ 2017年11月12日

「これは王国のかぎ」を読んだあとすぐ読みました。主人公が同じだし、違う話だよーと書いてあっても、それなりに同じ空気感かなーと思ったら、全然違ってた。

なんか、毎回本当上手く表現できないんですが、この人の感情表現の視点が独特で、面白いです。うーん、本人の感情なのに、客観的?とうか、視線が自分自身じゃ...続きを読むなくて、むしろ人工物でもない、空から来る?みたいな?

……すみません。
よくわからないですね。

うん。取りあえず、すごい高校の話でした。

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Posted by ブクログ 2016年08月23日

20160809
第一印象は普通という感じだったのだけど、なんだか気になって再読するうちに、かなり好きになってた。
夏郎とひろみの一年後、という続編の短編が収録されているというので購入したのだけど。
また買ってるということは、やっぱり萩原作品の中でも好きみたい。スルメ的な…?
再読しても、やっぱりサ...続きを読むロメ講釈が好きだなぁと思った。
もっとこういう話を友達と話しておけば良かったなぁ、など。
これほど深くはないけど好きだったなーと。

短編は短いけどニヤニヤできたので良かったです。
夏郎がんばれー

ネタバレだけど、短編を読み返して思ったこと。
淡白な関係性になったのは惜しいなぁって思ってたんだけど、なんだかんだ、らしいなぁと思った。作者らしいというよりひろみらしいというのかな。
彼らは密度が濃かったけど、ひろみ本人はそこに深く関わってはいなかったんだよなぁ…
なんだろ、外部刺激みたいな?
そんで、密すぎると離れるのもあっという間的な。

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Posted by ブクログ 2016年06月12日

これは王国のかぎが自分的に拍子抜けだったので、この作品はどうかなと不安げに読み始めた。
結果ラストまで止まらず読めた。
ひろみと夏郎な関係がどうなるのか気になって一気読みだった。
荻原作品で好きな作品の上位に入るな。
この二人がどうなっていくのか気になる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年04月25日

20210420
「これは王国の鍵」の主人公ひろみが、高校生となり過ごす高校生活。未来への不安と期待、不安定で多感な高校生の青春と閉塞。
年を取りすぎたからか共感ができなかったのかと思いつつ、有理は高校生というか、メンヘラを超えた狂気としか言いようがない。多感な時期だからでは済まない狡猾さがある。

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Posted by ブクログ 2018年09月12日

「空色勾玉」「レッドデータガール」の萩原規子の作品。犯人Kの謎解きにかんしては、あまり感想はなく、冷静と狂気を併せ持つ人はいるだろう程度だったが、話の流れや言葉の選択などは好ましく思った。歴史のある古風な学校は、女子からみたらこんな感じなのかなと知らされた読書だった。

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Posted by ブクログ 2017年07月09日

都立高校での、様々や行事を巡るあれこれや、絡み合う人間模様。
学校行事に向き合う学生達の気持ちや温度差や問題その他は、同じ体験はしていなくてもどこかで共感できるもので(熱中した側も醒めてた側も)、ノスタルジックな気持ちになる。
『伝統』やら性差については、学校よりも社会に出てからの方が強く感じるかな...続きを読むぁ。
緊迫したシーンもあるけれど、静かで穏やかな読後感。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年07月02日

物語の舞台の辰川高校のモデルである立川高校と同じ学校群だった高校の出身のためもあってか、旧制中学以来の伝統を誇る辰高に反発を感じた(特に女子を祭り上げる一方実事にコミットさせないところ)。最初主人公の親友に見える夢乃がボーイッシュな外見と裏腹にそうした性差別的構造をマイノリティ側から支えるタイプなの...続きを読むだが、途中から勝手にすねて後景に退き、代ってそうした学校の在り方にプロテストする近衛有理が主人公と親しくなるので、反発を感じるのは物語的にも順当な反応なのだと思いきや、結局有理が犯罪者で自殺未遂をはかるという結末(ではないか。ミステリ要素における結末)で、ものすごくモヤモヤした。しかも、途中、有理は夢乃に根拠なく犯人の嫌疑をかけられるのだが、そうした場合、いわれない疑いは冤罪だったというのが通常の物語の定番なので、肩透かしをくらったとともに、結局本当に犯人だった(らしい)ことで、いわれなく人を謗ることが正当化されたようで不快だった。

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Posted by ブクログ 2016年09月10日

冷めた振りをしてもイベント事に熱くなる高校生は、とても不安定な場所にいて、色んなゴタゴタを乗り越えて3年間でグンと大人に近づいていく。
番号を気安く交換しない、べったりしない女子らしく。別々の進路を選んで、いずれ消えてしまうのかもしれないけど、上田サンと江藤クンの関係性は続くといいな。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年07月03日

続編と思いきや、主人公が同じ設定という・・・
あれれ?と思いながらも、コバルト的で楽しい。
割り切れないもどかしさとか、いいねえ、青春。

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