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主人公の心の揺れ具合がいい
仲良くなった青年が残忍で冷酷な黒公爵ではないか、と疑う主人公のアリアが良かったです。それまでの信頼や甘美な時間がありながらも、思い当たる節から疑わずにはいられない、揺れ動く心の描写が好きでしたね。
途中、川の畔でのゲームには思うところもありましたが、甘々なのが好きな人にはいいかもしれません。
イラストは表紙より中の挿絵の方が個人的には好きでしたね。
すれ違いが解消されてのハッピーエンド。読後感もよかったです。
収まるところに
濡れ場の冒頭だけ読むと黒公爵と揶揄されるアドニスが悪役のように見えて、アリアがかわいそうになってくることこの上ないですが、最終的にはハッピーエンドなのでご安心を。
男のわがままに付き合わせられる女性側からしてみればたまったものではないですが、嫉妬心や不安を拭い、包み込んであげられなければ愛なんてものは成立しないのかもしれません。とはいえ、アドニスは過剰といえば過剰な気もしますが……。
流れとしてはロマンチックで、情愛深い物語だと思います。いつもと少し変わった刺激がほしかったら、読んでみるのをお勧めします。
信じてあげて
美声の子爵令嬢アリアは自宅を抜け出して川辺で歌っているところを一人の男性に見初められました。たびたび川辺で会うようになる2人ですが、その男性が恐ろしい黒侯爵だという話を聞いたアリアは、こわくなって会いに行くのをやめてしまいます。こんな誤解がそのまま物語の要点となり、目まぐるしくストーリーは展開します。はじめが悪くても終わりがよいので、よかったです。