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Posted by ブクログ
主人公の三島清十郎は西日本各地と明国を股にかけた貿易で政治力を発揮していく。鉄砲伝来直後、天下統一に向けて各地の武将が鎬を削る時代。火縄銃そのものの製造は勿論のこと、兵器として運用するために重要な鉛や硝石をどのようにして得るか、商品を買い付けをする銀をどう抑えるかなど、貿易の描写に力点が置かれているので勉強になった。
・石見銀山は日本最大の銀鉱床で当時の日本の銀は世界産出およそ3分の1を占めていた。銀山の利権を確保するために、支配権を巡って大名同士が激しい戦を繰り広げていた。
・灰吹法は、まず銀鉱石と鉛を同時に熱し銀と鉛の合金を作ることで鉱石と分離させる。その合金を灰の上で熱すると、融解点の低い鉛が先にとけて下に落ち、灰の上に銀だけが残る。