【感想・ネタバレ】日本―呪縛の構図 上──この国の過去、現在、そして未来のレビュー

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Posted by ブクログ

日本の歴史書にみられない記述が魅力的

日本による朝鮮や中国への侵略を正当化しようとする人達は、他の欧米諸国も似たようなことをやっていたと主張する。本書は具体的だ。日本は詐欺に近い手口で大韓帝国皇帝を退位させたが、これは米国がハワイの女王を陥れて王政を廃止させた手口に比べ卑劣でなかったという。
時代を象徴する女性として松田聖子を持ち出すなど、新鮮な切り口の記述が随所にあり面白い。

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2016年03月22日

Posted by ブクログ

著者が外国人の為、日本を本当の意味で客観的に分析している点が際立っていた。当の日本人には当たり前すぎて気がつかない事が多数。並みの日本人よりも日本に対する造詣が深さも十分あり発見が多かった。

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2016年03月06日

Posted by ブクログ

上巻は日本の歴史を概観。日本人にとって、外国人が書いた日本史の意味は、日本の出来事の世界的な評価や、日本的行動を外から観察することにあるのだろう。

ドイツ帝国下の経済学者フリードリッヒ・リストは、保護関税を導入し、国内産業を育成するための補助金を交付する国家的経済計画を進めたアメリカを高く評価し、自著でドイツも同じような政策を採用すべきであると主張した。同書は日本語に翻訳され、明治のエリート層の間で広く読まれた。

明治政府が導入した義務教育は、農民に武士階級の美徳を混入させた。

20世紀まで生き残った明治の指導者たちが元老となって、枢密院などの機関で責任を問われることなく拒否権を行使するようになると、政治的無責任体制が生まれ、アジアの地上戦とアメリカへの開戦という行動に導いた。

満州は、官僚の管理下で計画経済の実地体験を積む試験場として利用された。日産、日立グループなどの新興財閥から派生した大企業は、満州にて官僚主導で成長した。

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2018年10月31日

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