【感想・ネタバレ】獄中記のレビュー

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Posted by ブクログ

外交官×神学の境地とはこんな感じなのか…本人は大変だったろうが、これは読み物としてかなり面白かった。

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2021年08月02日

Posted by ブクログ

真実がどこにあるのかはわからない。
わからないが、512日間の強烈な精神力がここに描いてあった。
真似などできるものではない。

[more]
(目次)
第1章 塀の中に落ちて―二〇〇二年五月二〇日(七日目)から七月二八日(七六日目)まで
第2章 公判開始―七月二九日(七七日目)から九月二七日(一三七日目)まで
第3章 獄舎から見た国家―九月二八日(一三八日目)から一二月三一日(二三二日目)まで
第4章 塀の中の日常―二〇〇三年一月一日(二三三日目)から六月一五日(三九八日目)まで
第5章 神と人間をめぐる思索―六月一八日(四〇一日目)から八月二八日(四七二日目)まで
第6章 出獄まで―八月二九日(四七三日目)から一〇月九日(出獄後一日目)まで
付録

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2018年10月12日

Posted by ブクログ

塀のなかにいることを
ある種楽しんでるよーな?

もしくは

せっかくの機会だから活かそうとしているのか?

どちらにせよ
一般人からすると奇人変人の類い


知の巨人という渾名も分からんでもないです。

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2016年10月05日

Posted by ブクログ

鈴木宗男氏に対する国策捜査に巻き込まれ、実刑判決を喰らった元外交官であり、現在は執筆・評論業に忙しい佐藤優氏が、収監中に書き溜めていた大量のメモや手紙を1冊の本にまとめたもの。逮捕されるまでは対ソ連・対ロシアの外交官であり、モスクワ在任期間が長かったこともあり、ロシアや東欧に関する政治・文化的背景の洞察がとても鋭い。近世以降のヨーロッパの政治史・哲学史・宗教史に対する造詣が深く、このような豊かな教養に裏付けられた現代ロシア論には迫力がある。
本書が執筆されたのは2000年代前半であるが、執筆内容の多くは、現在のロシア情勢にも十分に通用する。たとえば本書を読めば、ウクライナ情勢を受けてロシアが中国に急接近する素振りを見せたとしても、99%はブラフであろうということが容易に想像できるようになる。
神学を高いレベルで究めた著者が、牢獄において自己を律し、頽廃も絶望もすることもなく、論理的かつ客観的に自己の置かれた状況を分析し、検察と正面から闘い続けた精神力には、ただただ脱帽するばかりである。

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2014年06月01日

Posted by ブクログ

 かっこいい。
 学術的な事柄から、日本の基礎体力の低下についての憂慮、後輩へのアドバイス、果ては「馬鹿」という言葉の意味まで、様々なことが書かれていて、それらが佐藤優という一人の人間を浮かび上がらせる。

 佐藤さんはビジュアル的には無頓着なイメージなのだが、彼の眼光の鋭さには非常に憧れる。彼の生き様を背中ではなく目で語られているようだ。

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2012年09月07日

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この本は著者が下獄していたときのノートや手紙を元に編みなおした記録です。今回この本を読むのは三度目になりますが、その圧倒的な思索の量と質に驚きをかくせません。

どうも最近、こういう本ばっか読んでます。僕がこの本を読むのは今回を含めてちょうど三回目のことになりますが、読むたびに作者の強靭さと知識の深さ、量と。思索の緻密さに改めて舌を巻いたしだいでございます。この本は著者が当時、外務省のアフガン支援NGO問題に端を発したもろもろの政治事件に絡んで東京拘置所に下獄していた514日間の記録です。その間に自分のすべてを記録したノートを五分の一に圧縮したそうですが、それでもものすごい量で、これだけのことを獄中という特殊な環境でつづり続けたという事実は、作者の精神の強靭さと、辿ってきた外交官人生が以下に過酷なものだったかということを示すものだと思います。

もし、自分が信念を持って取り組んでいた仕事のために国や自分が所属する組織から裏切られてこのような境遇に自分がなってしまったときに、果たして彼のように『誠実』であることができるのだろうか?そんなことを自分に問いかけながら活字をずっと追っていました。でも、獄中の中でこれだけの思索ができるのは本当に見事としか言いようがありません。

作者は出獄後に論壇や文壇でその恐ろしいばかりの知識を使って、多彩な執筆活動を展開していくのですが、それが小菅の東京拘置所の中にその萌芽があったということに僕は驚きを隠せません。彼が読んでいた神学書や哲学書に関しては、相当難しいのでまだまだだなと自分を振り返りたくなりました。人はどんな境遇でも自分を見失わずにここまでのことができるのだと。そういう事実をこうして残してくれた筆者に、感謝します。

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2011年10月09日

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この本と「国家の罠」を併せて読めば北方領土問題に関する理解が随分と深まると思います。
検察官の執拗な取調べが続く中でも読書に耽り語学の勉強に邁進する佐藤氏の旺盛な知識欲に驚嘆させられました。
「とりあえずドイツ語の辞書を通読しよう」とか、なんかもう辞書を通読という発想からして次元が違うと思いました。
できることなら牢獄に入らないで済む人生を送りたいですが、読書や勉強に集中できる環境という意味では非常に魅力的な場所だとも思いました。

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2010年01月18日

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獄中での生活や思考がよくわかります。また知的活動の方法論としても優れた本だと思います。絶対のオススメの一冊!

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2009年10月04日

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戦後最強と言われた外交官佐藤優氏の著書。

こんな人間がいたのかと驚かされる。独房での時間を自己研鑽の場と捕らえ、ひたすらに読書と語学学習に取り組む氏。大学時代から神学を学び、それを外交に活かし、日本という国を引っ張っていったと言っても過言では、ない仕事をした人物。現在、偽計業務妨害の罪に問われ、起訴休職中。歴史に通じていて、語学が堪能であり、ウォッカをものともしない体質。素敵。この人の著書を読むと、ロシアに興味を抱く。ロシア語始めようかな。

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2009年10月07日

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のちに『国家の罠』に結実した「国策捜査」の実態。拘置所という空間で知的営為を組み立てていく執念。キリスト教神学論争と政治哲学の奇妙な類似など啓発される点は多い。現実には美食も酒もタバコも無く、テレビラジオ等の娯楽も厳しく時間制限され(なぜか外国語書籍の差入れも禁止)最大限に屋外運動でも運動不足で大抵のものは音を上げる…。同盟国であったアメリカから、日本人と自ら任ずる人々が住む沖縄を返還してもらうにさえ《密約》が必要であったのに、友好条約もないロシアと交渉するのがどれほど困難であったことか/作家で逆転に成功

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2022年01月28日

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ネタバレ

獄中記 (岩波現代文庫) 2009/4/16

拘置所生活は、自分の内面との闘い
2019年7月7日記述

佐藤優氏による著作。
2009年4月16日第1刷発行。

著者が逮捕勾留されていた2002年から2003年にかけてノートに日々記録をつけていたモノを編集した本。
このような環境に陥っても日々自分自身を向き合い
ストイックな努力(読書・勉強)を続ける著者は凄い。
むしろまとまった時間ができたと前向きに生きているなと感心する。

拘置所暮らしをしているとリンゴなどの差し入れが
非常に大きいのだなと思う。
植えている木や動植物の鳴き声などが憩いにつながる。
この辺りは実に現実味がある。

印象に残った部分を紹介したい

拘置所の中では、取り調べ以外にも、健康管理、
精神的安定の維持等いくつもの試練があります。
この中で最も重要なのは人間としての尊厳を維持し続けることです。
いわゆる「プライドを高くもつ」ということではなく、人間的思いやりをもち、憎悪や嫉妬に基づいた人間性崩壊を防ぐことです。
その意味で、拘置所生活は、自分の内面との闘いでもあります。

小泉改革の目指すものはなにか。一言で言うと、日本の基礎体力回復による生き残りである。
平等主義、弱者保護路線を切り捨て、強い者をますます強くし、機関車とすることにより、日本を
ひっぱっていこうとする。そのためには国民の圧倒的多数に裨益しない政策を遂行する必要に迫られる。
この点を隠すためにナショナリズムを煽り、また、人為的に「抵抗勢力」(国民の敵)を作り出す。

自国中心のナショナリズムを放置すると、それは旧ユーゴやアルメニア・アゼルバイジャン紛争のような「民族浄化」に行き着く。
東西冷戦という「大きな物語」が終焉した後、
ナショナリズムの危険性をどう制御するかということは、責任感をもった政治家、知識人にとって最重要課題と思う。

基礎体力さえできていれば、人間の能力は与えられた器に合わせてできる。
これがポストが人を作るということ。
組織には、組織が必要とする
水準に個人の能力を引き出す本姓がある。
逆に組織から仕事で課される器が小さくなると、
人間の能力は低下してしまう。
中略)そのような場合には、知的世界で大きな器を作る。
それは(テーマの選び方にもよるが)いくつか仕事の役にも立つし、トータルに人生を考えた場合もマイナスにならない。

わかりが遅いのは悪いことではない。
人間でも、政策でも、本当に理解し、納得できるまでは信じるな。
日本人であれ外国人であれ高邁な理想を述べる政治家、外交官、学者でも、その人間がどうやって生活しているのか、自分より力のある者と弱い者に対する態度に極端な裏表がないか。
時間をかけて見極めてから、判断をしてもおそくない。

日本の外交官は弱すぎます(戦争などの修羅場をくぐってないせいか)
1秘密が守れない。口が軽すぎる。
2自己顕示欲が強く、組織人として行動できない
 (その裏返しとして、出世街道から外れると、イジけたひねくれ者になる)
3語学力が弱く、十分な意思疎通ができない
4任国事情や一般教養に疎く、任国エリートから相手にされない
5人情の機微をつかむことができず、人脈をつくれない
6セクハラが横行しているため、女性外交官の能力を活用し切れていない

敵を愛するということは、白旗を掲げ敵に屈する、あるいは敵におもねるということではない。
憎しみの論理は人の眼を曇らせる。
敵を憎んでいると、闘いの構造が見えなくなり、
従って対応を誤るのである。
こちら側が弱いときほど、正しい対応をするために、要するに自分のために敵を愛することは必要なのである。

女の底力をキリスト教はよくわかっている。
自分の力で友の窮地を救えないことがわかっている場合、本当の勇気とは怖くても見届けることだと思う。

僕は性格的に決して強い方ではないが、そこそこ我慢強いのではないかと思う。
外務省でいつも不思議に思ったのは、耐性が弱く
かつ努力することのできない人間がなぜこんなにも多いのかということだ。
入省後10年以上になる外交官で、きちんと勉強を
続けている人が何人いるだろうか?
裏返して言うならば、あまり勉強しなくても、
語学力が(通訳はもとより)新聞の論説を読めないレベルでも今の外務省では生き残っていくことができる。
しかし、日本外交の基礎体力は確実に弱りつつある。
僕はこの流れを何とか変えたいと思ったのだが、力が及ばなかった。
これは外務省だけではなく日本全体の基礎体力低下だということに対する認識が弱かったのだと思う。

持続的経済成長のためには、おだやかな人口増加、少なくとも人口の現状維持が不可欠の条件である。
日本の少子化傾向は当面続くであろうから、現水準のGDPを維持するためには労働人口を外国から獲得しなくてはならない。
具体的には、中国、フィリピンから労働者が流入してくることになる。
小泉型の自民族中心主義の下、日本では他民族社会への備えはできていない。
しかし、外国人の流入は進んでいく。
石原慎太郎流の「中国人が犯罪を運んでくる。外国人犯罪の取締りを強化する」などというレトリックでは解決できない
構造的な問題がある。
このままの状態では10~20年のスパンで日本は深刻な民族問題を抱えることになる。
この点でも、政治エリートは今から日本社会の他民族化をにらんで国際協調主義を根付かせていかなくてはならないのだが、多くの人々にそれが見えないのである。

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2021年12月12日

Posted by ブクログ

ハイエク
ハーバーマス
監獄の誕生
ローレンツ『ソロモンの指輪 動物行動学入門』ー刷り込み
旧約聖書
沈黙
太平記
灰色のユーモア
など、言及されている本も読みたくなる。

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2019年05月08日

Posted by ブクログ

獄中生活と入院生活は、少し似てると思った。ほんの少しだけど。
・いつ出るか自分で決められない
・食生活が普段より健康的
・読書くらいしかすること(できること)がない

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2019年01月14日

Posted by ブクログ

拘置所生活、国策捜査、外交官の世界、哲学、インテリジェンス。あらゆる事が詰まった一冊であり、佐藤優の執筆生活の原点が読み取れる。文中、何度も拘置所生活を続けても良いとの発言があるが、果たして人はこれ程までに強くなれるのだろうか。運動箱の監視の目。自らを動物園の熊と例える無力感。著者は、悪環境を前向きに捉え、自らの思想、知識を鍛える場と昇華した。うまくいかない時、この人の存在は、少なくとも自分にとっては大きな心の拠り所となるだろう。

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2014年03月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

筆者(私)は、この本の著者(佐藤)があまり好きではない。というのは、①自分の価値観を他人に押し付け、②自分が有している知識をひけらかし、③それを自分独自の考えに発展させず、④他人(読者)にわかりやすく伝える努力を放棄しているからだ。
 換言すれば「俺ってこんなに物事知ってるの。すごいでしょ!俺の考えじゃないけど、○○って偉い人が~って言ってるよ。」というスタイル。佐藤の自己満足(マスターベーション)的な匂いが、私にとって鼻につくのである。
 そんな佐藤に批判的な私だが、「佐藤の本の中では得るところが多い」という意味と語学に対する参考文献の多さで★4つとさせて貰った。

 私がこの本を手に取った理由は、佐藤が獄中でドイツ語をはじめとする語学を勉強していた、ということを知ったからに過ぎない。私の目下の興味は語学なので、その観点からこの本を読んだ。
 読めばわかると思うが、この徹頭徹尾、彼のマスターベーションが続く。彼の神学論争やヘーゲル哲学の解釈がずっと続くが、別に理解できなくても飛ばし読みで構わないと思う。佐藤は自分が解釈した神学やヘーゲル哲学を発展させて、読者に「わかりやすく」伝えようとする努力は一切しない。彼は「インテリの世界で一定の発言力を確保したいと考え」一定の発言力を持つために「理解される文章を綴る」べきと考えている。他者に全く理解されない文章は「インクのしみ」にすぎない(p.442)と述べているが彼の著作は到底「理解される文章」だと思わないしこの彼の発言と矛盾するのではないかと考えている。ここで注意したいのは、佐藤は一般人向けではなく「インテリの世界」のみを対象として文章を書いている注意されたい。
哲学・神学を基礎とした彼独特の政治思想・政治哲学に興味を持つ人が多いのか、彼の巷間での評価は高いみたいだが、私はほとんど評価していない。一例を挙げると、この本の中で「(自分は)国益のために働いてきた」という記載が多くみられるが、その「国益」の定義を一度もしないまま議論が進んでいく。彼の考える「国益」と読者が考える「国益」が相違する可能性があるのに、佐藤と読者の国益が同一だという前提があるのではないでしょうか。

いろいろ思うところはあるんだけど、気づいたことや、印象深い記述を備忘録的に以下紹介することで、この本の感想としたい。
○「私は知識人というのは(中略)、事故の置かれた状況をできるだけ突き放してみることのできる人間だと考えています。この訓練が一般教養であり哲学なのだと思います。」(p.172)(←追記3を参照されたい)
○「語学などというのは、覚えなければならないのは二つのことだけだ。文法と単語だ。」(p.180)
○「仕事への適性というのは3-5年で明らかになり、10年くらいの経験を積んだところで一応その道で専門家として食べていくことができるかどうかが明らかになります。さらに5年くらい経ったところで、専門家の世界でどれくらいのところのに行けるかも見えてきます。」(p.229)
○「私が日本の政治家、外交官に対して何を物足りなく感じているかがわかってきました。自らの発した言葉に対して責任を負わない人が多すぎるのです。」(p.289)(←外務省にいたならこんなこともっと早く気づくべきだろう。佐藤の愚鈍さが表れている。)
○「知らず知らずのうちに恐怖政治を行うのがカルバン・タイプである」(p.362)(←カルヴァンについての言及が短絡過ぎる。なぜカルビニズムが恐怖政治を産むのか?)
○「小泉が自民党総裁に再選され、日本んはあと三年間ハイエク型新自由主義モデルを追及することになる。持続的経済成長がハイエク型新自由主義モデルデ国民全体が裨益するための大前提であるのだが、この大前提が満たされなければ、今後三年で日本社会内の貧富の差がかつてなく拡大する。これが総体として「がんばって勝ち組に入るぞ」という人の数を増やし、日本全体の活力を増すのか、それとも「競争、競争と追われてもなかなか勝ち組には入れないので、どうせ食べていけないほどの貧困はないのだからそこそこ生きていければよい、むしろ自分の時間を大切にしたい」という人々の数を増やし、日本の活力が低下するのか(中略)、僕は後者の可能性が高いと思う。」(p.425)(←経済は佐藤の専門外が故に非常に的確かつ客観的に分析できている。経済分析を行う佐藤は大変思慮深く、僕は評価する。)
○「人間の平均化は危険だ。それを打破するためにはきちんとした学識・教養を身に着け、自分の頭で考える習慣をつけるしかない。」(p.439)(←「自分の頭で考える」ことが不足気味なので身につまされた)

追記1:筆者は外交といえば米国一辺倒といういう政治姿勢に甚だ疑問を持っている。冷戦の影響もあり、露西亜およ露語(露西亜文化)への理解不足が日本では顕著であるが、米国とならぶ大国である露西亜の関係を新たにするべきではないかと考えており、その意味で付録でついている露西亜との北方領土に関する経緯を記した文書は秀逸である。大変わかりやすい。
追記2:獄中への洋書の持ち込みは禁止とのことである。もし僕が何かの理由で投獄された場合には、洋書を読んで勉強しようと思っていたのに、その野望(?)が達成できないことを知って落胆した。佐藤は獄中で、ドイツ語・ラテン語を中心に勉強していたようである。
追記3:この本はないが、別の彼の本で教養を身につけるための外国語は仏・独・英語(中国語などは本来実務言語であり、教養課程の勉強につながらないので、単位を出すべきでないとも語っている。)で最低2か国語、できれば3か国語を(大学で)習得すべきで、加えてラテン語・ギリシャ語も習得することが望ましいと主張している。個人的には英語以外の外国語を知ることは多様な価値観を身につけることにつながるので望ましいと考えるが、単位云々の話とは別次元の話ではいかと考える。

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2013年12月07日

Posted by ブクログ

 7年ぶりの再読は、文庫版で行った。これは、単なる獄中の日記では無い。この分厚い本の中で、外務省の後輩、同志社大神学部時代の友人、弁護団に宛てたメッセージだけを抜粋して読み進めてもよい。それだけで、良質な「思想書」として吸収出来る。特に、プロテスタント神学を志す人への入門の書としても最適。

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2013年05月12日

Posted by ブクログ

ひとりの男の思索記としては上質だと思う。
難しくもなく。(引用は若干難しいけど)
作者の思考パターンを考えると楽しいですね

個人的感想
ここまで国策捜査と言われると逆にね。
本当に?ってなる。
考える市民という概念は共感するが。

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2012年08月07日

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哲学、神学系の話が大量に出てくるので、それらの意味については正直分からないが、興味はそそられる。

「山椒魚戦争」を今度買って読んでみたくなった。

この本は、将来、監獄送りになる可能性のある人は読んでおくと参考になるでしょう。

もっとも、著者の佐藤氏自身、監獄送りになるなどとは想像すらしていなかったわけだが。。

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2012年08月03日

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すでに3~4回読んでるがまた読んでみた。

内省するうえでのヒントになるものがたくさんある気がする。

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2012年02月06日

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512日に渡る拘留の記録であり、佐藤氏の著作の原点。房内で400冊も専門書を読んだという。外部の支援と共に信仰が大きな支えになったようだ。ソクラテスも魂の生まれ変わりを信じていた。信仰というものは非常時にこそ力を発揮するものなのだろう。

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2011年08月28日

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この本を読んでると怪物佐藤優氏に感化されて勉強欲が湧いてくる。牢獄に入りながらもこれだけ前向きに勉強に取り組めるとは。ピンチはチャンスとはこの事を言うのだろう

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2011年01月29日

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500日超の勾留中の膨大な読書・思索がまとめられた本。
・勾留期間中の読書量に圧倒される。
・仏教の認識論とユングと現象学が似ているという指摘に関心をもった。ヘーゲルが読みたくなった。

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2010年11月11日

Posted by ブクログ

人が社会と対峙するという意味、位置付けという概念の意味を考えさせられる作品。
確固たる社会的地位、人生の目標を失いつつある中、しなやかに現実を受け入れようとする筆者の姿勢に感銘を受ける。
サラリーマンにこそ読んで頂きたい本です。

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2010年06月06日

Posted by ブクログ

国策捜査は時代のけじめ。カネを稼ぐがカチ。カネで買えないものはナイ。そういう行き過ぎは駄目だよって。検察は釣り糸を垂らす。必ず釣ってやるから。って。カエシの鋭利な釣り針ですな。時代を転換するために何か象徴的な事件を作り出してそれを断罪する。運が悪かった人だけが捕まる。もし歯車が噛み合っていれば社会的成功者として賞賛されていた。はず。世論は大きな後押し。怖いよ。ほんと。あの時代、この時代を駆け抜けていった嵐のような象徴的な事件の数々。それが終わると何食わぬ様子であれは一体なんだったんだろうねって。真夏の花火は闇夜に消えて。祭りは終わり。人は散りぢり。ここまででやめておけ。ここまでならいいから。やりすぎるなよ。はい。だめ。超えたろ?どういう基準?たこ焼きと焼きソバに両手を塞がれて今年の花火はキレイだねって眺めていた人たちの基準だよ。

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2011年09月15日

Posted by ブクログ

著者は、逮捕前は国益に殉ずるため多忙を極めていた外務官僚だった。一転、時間の流れ方がまるで違う拘置所の中で、自己の思想の歴史を紡ぎ直し、さらに研鑽すべき知的課題を煮詰めていく。
著者の提示する哲学的、政治学的?課題は、正直に言ってよくわからない。とはいえ、実践的な知性は、歴史の知識および理解と高い使命感を欠いていてはありえない、というのが著者の考えではないだろうか。

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2018年10月14日

Posted by ブクログ

2009/4/18 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2012/4/6~4/27

佐藤優氏が東京拘置所に入っていた514日間の記録。私も今年からライフハックじみたことを始めたが、なかなかここまでは出来ない。確かに拘置所という特殊な空間に居たとはいえ。自分とは全く違う資質を持つ佐藤氏に今後も注目したい。
文庫版あとがきにある拘置所の細かいルールはとても興味深い。

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2012年04月27日

Posted by ブクログ

『基礎体力さえできていれば、人間の能力は与えられた器に合わせてできる。これがポストが人を作るということ。組織には、組織が必要とする水準に個人の能力を引き出す本性がある』

獄中記というのは堀江さんの本もそうだけど、大体興味深く読めます。
この本は知の怪物、佐藤さんが服役していた時の日記です。
怪物に有り余る思索の時間を与えるとどんな思考を生み出すのか?
そんな意味でも興味深く読めた一冊です。

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2016年02月22日

Posted by ブクログ

強靭的な精神力の持ち主。どんな状況においても自身の考えを曲げずしっかりと持ち続けていることがすごいと思った。

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2014年10月20日

Posted by ブクログ

こんなにも整理された思考のあり方に、自身の思考も沿わせて読み進めるが、とても及ばない。感情的な部分を廃しつつ、時折覗く心の声に、ほっとするくらい

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2011年07月24日

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