【感想・ネタバレ】統合失調症がやってきたのレビュー

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Posted by ブクログ

2022/10/22
いい本。ほんとにいい本。娘が挫けてしまったとき渡してあげよう。がんばらなくてもいい、がんばってもいい。とりあえず食べて生きていよう。

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2022年10月22日

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 そう「である」ものがそう「でない」ものに対して経験や世界観を提示する。本を読む醍醐味とはつまりはそういうところに集約されると思うのだが、その点においてよく書けている。書き手が芸人であるからこそ自分のことを突き放して描写できている部分もある(病状によって薬の量を減らしたり増やしたりしているところとか)し、描写“せねばならない”ところの取捨も実に正確だと読んだ。
 統合失調症でない者が読んで”わかった気になる”いいテキストだ。

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2018年06月26日

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ネタバレ

統合失調症への理解が少し深まった。彼らから見えている世界がどのようなものなのか、少しわかった気がする。
また、加賀谷さん自身の精神的なアップダウンに、統合失調症の症状自体も影響を受けてきたことが分かった。

両親への恨み、離れていった友人への恨み、そういった負の感情から頑張ってきたことが、彼自身を傷つけてきたこと。そのことで統合失調症が悪化してきたこと。
一方、このような病気であっても芸人として復活できたのは、芸人の相方(松本キック)と加賀谷さんの母親の力であったことが印象に残った。

僕自身、仕事柄精神に課題を抱えた方々に接する機会が多いが、そういう困難な状況であっても人が生きていけるのは「他者」の力が大きいと改めて思った。

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2015年01月17日

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この疾患は改めて周囲の理解が大事なのだなぁと思う。相方さんは本当に素晴らしいなと思った。最後のあとがき「社会の偏見は根深く、なかなかなくならない。だけど、ぼくは、偏見がなくなることを期待するより、自分がどう生きるかが大事だと考えてるんだ」が心に残った。

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2014年10月19日

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実際に統合失調症になった人の立場でこの病気を知りたいと思いよみました。
想像以上に辛い闘病生活に圧倒。そして本人だけでなく彼のすぐ傍らにいてこの病気に対峙していた相方さんから見たこの病気も書かれているので、より統合失調症と言うものを理解しやすかったです。
ただ、この病気は脳の神経が原因とされるけれど、加賀谷さんの場合はストレスが原因で発症したようにも思えるので、発症原因について少しでも触れてあると誤解がなくていいように思いました。

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2016年08月07日

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ボキャブラ天国大好きでいつも見ていました。今でも生き残っている人たちもいれば、長らく姿も見ていないのですっかり忘れてしまった人たちも沢山います。
そんなすっかり忘れてしまった人たちの中に「松本ハウス」がいます。
エキセントリックな動きとパツパツの格好、坊主頭で印象深かったハウス加賀谷は、当時統合失調症で幻聴や幻視に悩まされ、大量の薬を飲みながらスケジュールをこなしていたそうです。
そして1999年活動を休止して治療に専念。10年後に再度「松本ハウス」として復活するまでの道を書いています。
松本キックとの絆にぐっときますが、それ以上に統合失調症の凄まじさが分かる本です。
クラスの皆が自分を臭いと言っているという幻聴が聞こえる。窓の外で、相方が自分を見張っている姿が見える。これが四六時中起こるわけですから神経が休まるときは無いでしょう。本当に気の毒だと思います。

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2020年03月16日

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生い立ちから現在に至るまで、統合失調症と悩み、戦いながら生きていく日々のストーリーの記録。

これぞ、本の醍醐味が味わえるという本。他人の人生を、文字上だけではあるものの、追体験できる。

統合失調症というものがどういう病気なのか、どういう症状が現れるのか、どのように苦しいものなのか...少し理解を深めることができたように思う。

誰にかは分からないが、突然訪れる病気。

周囲からもなかなか理解してもらえず、自分さえもその病気なのかどうか、どこがどう悪いのかよく分からない。なんて大変な病気なんだろう。

一時期は自殺を考えるほどに仕事に追い込まれたことも。

どんなつらいことがあっても、病気にあっても、希望を捨てず、前向きに歩んでいきたい。統合失調症への理解が少し深まるだけでなく、そんな前向きなエネルギーももらうことのできる本だった。

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2019年04月28日

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一言の重み、空白の奥にある思いやりの深さ。人としてこんな風にありたいと素直に思った。二人の姿は心に残り続けると思う。新聞連載時すでに刺さりましたが、やはり刺さりました。描写が細かく症状についてもよくわかり勉強になった。

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2017年09月23日

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お笑いコンビ「松本ハウス」のハウス加賀谷さんの病気について、相方のキック松本さんが聞きとり綴ったもの。私は彼らを知らないので、統合失調症を理解するためだけに本著を手に取った。薬を常用しながら社会で生きていく姿を読みたかった。

統合失調症という病気を扱っている本であるが、あえて重い本ではないと紹介したい。なぜなら相方キックさんをはじめ理解者に恵まれ、加賀谷さんは自分を生きているからだ。後半にかけて加賀谷さんと相方のキック松本さんの友情に泣きっぱなしだった。うらやましいほどの友情だ。
これからも理解者が増えていくことを願っている。

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2016年04月11日

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松本ハウスのハウス加賀谷が、文字通り自らの症状を記録した一冊。
当然ながら統合失調症の話なので、非常に重い。。

この手の本は比較的読みなれてる自分でも衝撃だったのは、彼が取り立てて不幸な境遇の家庭環境でなく、それでも重度の精神疾患にかかってしまったこと。
しかも親族にそういう人がいたわけでもなさそう。

この手の病気に対する偏見を完全に拭い去るのは難しいものの、少しでも理解することが大事だと感じた。

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2018年12月03日

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私はテレビを殆ど見ないので、この著者のことは全く知らない。統合失調症の患者の体験記として読んだ。
統合失調症になぜなるのかはまただわからないところが多いとは思うが、草間彌生や著者のように、かなり若い内に発症し、本人も家族も病気と気付かず苦しむことを考えると、、こうした読みやすい本でどんな病気か知らしめることは、非常に意義があると思う。
偏見が根強くあるものの、いつ、誰がなってもおかしくない病気だから。
幻覚や妄想は、肉体的苦痛より耐え難いと推察する。
相方のキックさんの深い優しさに感動。
加賀谷さんには無理して病気を悪化させないで、できれば活躍して、統合失調症の希望の星となってほしい。

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2015年10月18日

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実際の患者が書いているエッセイは非常に興味深かった。どういう風な症状が出ていて、どういう風に病気に陥っていって。。こういう病気は寛解が非常に難しい。そのひとの性質でもあるから、うまく病気と付き合えるように折り合えることが、大事なんだと思う。
それに社会も一つの個性として受け入れる余地が必要だと感じた

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2015年10月04日

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上司に借りた本。
発症から治療、社会復帰までを当事者の視点で連続して知ることがてわきる点は貴重。症状や治療、生活など、見落としていた考え、感じ方をもらえた。

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2015年05月17日

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統合失調症の治療には薬は必要!正しい服用も必要!でもそれ以上に、本人の芸人を復活させたいっていう意思、周りの人たちの理解と協力が大きな力になる、と感じた。
あとがきまで素敵だった。とても前向きな気分になった。加賀屋さんがんばれ、超がんばれ。

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2015年02月14日

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ハウス加賀谷が統合失調症と闘ってきた手記と、松本キックの回想。焦らず見守ったキックさん、カッコいいなあ……。加賀谷さんの孤独な闘いには、心が締め付けられます。

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2014年12月04日

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壮絶。

統合失調症。
努力や根性でどうにかなるものではないと思っていた。
「芸人になる」
「どうしても芸人に復帰したい」
強い思いがこれほどまでに人を強くするのかと。
「生きる道」を見つけた人間は強いんだ。

寛解したことは本当に喜ぶべきことやけど、
この病気はこれで終わりじゃないところが怖い。
まだまだ苦しみもあるやろうけど、純粋に応援したいと思う。

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2014年10月07日

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統合失調症が未完治でも、重度時の状況が思い出せ、当時の感情が表現できるというのに驚き。精神病棟の主治医さんと、運命的な出会いができたのも大きいのだろうが、ハウス加賀谷さん自身による相当な努力での症状改善も大きいのだろう。

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2014年09月03日

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お笑い芸人である著者自身の統合失調症との戦いが事細かに記述されている。
統合失調症の患者自身の気持ちの動きなど、体験者ならではの記述に、引き込まれ、一息に読んだ。
病気とはいえ、著者の生きる力や行動力、ガッツは見習わなければと思った。
漫才ふうのインタビュー形式で書かれている項は、お笑い芸人ならではで、非常に面白く声を出して笑ってしまったほどである。
病気だからと、悲観せず、前向きに努力する姿に胸を打たれた。
人に薦めたくなる一冊だ。

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2014年08月19日

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芸能界に疲れて発症されたのだと思っていたけど、もっと根深いものだった。お利口さんの子供が抱えてしまう心の負担は本当に怖いものだ。親としては良かれと思ってやらせてしまう早期教育はその子の性質をきちんと見極めた上で進めていかないといけない。昔では考えられないような子供の精神病や犯罪などはやはり無関係ではないと思う。

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2014年08月15日

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ネタバレ

いろいろな要因が重なり、統合失調症を発症した、お笑い芸人だった加賀谷潤。

そういえば、松本ハウスというコンビがいたっけ。過ぎ去ってしまうと忘れられてしまうものなのですね。

患者の立場から見た統合失調症の症状がとてもわかりやすい表現で描かれている。

今思えば、このときから幻覚や幻聴がはじまったんだ、ということや、症状を悪化させてしまった要因が薬の飲む量を自分勝手に変えてしまったことだったということなど。

精神科の医師が患者本人がどのように感じて症状が悪化してしまうのか、など内容について、とても参考になると書いていた。

加賀谷さんはどんなに自分がつらいときでも、他人に対して、悪く言ったり、そもそも悪く思うようなこともしないところが好感がもてた。

育った環境については子ども時代不満はあったようだが、母親の愛情によってなんとか今の生活を送れるところまで回復することができた。

親は本当にありがたいね。

そして、相方のキックさん。いままで10年も加賀谷の事を気にかけていてくれてありがとう。

私、「カッ・ガッ・ヤッでーっす!!」を忘れちゃっててごめんね。

これからは応援しますね。

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2014年09月09日

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ろくに知りもしないナイーブな問題については私の軽々しく薄っぺらな意見を人目にさらせないので割愛。
 ■ ■ ■ ■ ■ 
キックさん 男前やな~。
 ■ ■ ■ ■ ■ 
あとがきにあったお母さんのことば
「あなたが充実した毎日を送っているだなんて、そんな親孝行なことはありません。」
加賀谷さんは親孝行のハードルを下げさせた って言ってるけどそれは親の本音。
親孝行にハードルなんてないんだもん、きっと。

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2023年11月08日

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私は、松本ハウスのことはあまり知らない。
統合失調症のことも、あまり知らない。
今回、この本を読めてよかったと思う。

母親の気持ちも、加賀谷さんの気持ちも、どれもわかる。
うまくかみ合わない。
理解しあえない。
本音が言えない。
そんなずれが、どんどん広がり、深くなっていく。
昔の私なら、「親が悪い」と切って捨てていたが、不完全な自分を痛感し、人の親となっている今の私には、彼らの弱さを頭ごなしに批判することは出来ない。
それとともに、ここに書かれていない感情や出来事の存在も感じる。
ここに書かれていることは、かなりソフトで善良な部分が大半で、もっと黒くてどろどろした感情も存在していたのだろう、と思う。
ここに書かれたことは、綺麗すぎる。
もちろん、筆者のプライバシーや意図を越えた本になるわけはないのだが、そういうかくされたものの手触りを感じた。

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2023年08月22日

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幼少期、発病、売れっ子芸人時代から廃業、復活までの闘病記、半生記

まず、吾妻ひでおの「失踪日記」によく似ていると思った。
同じ、専門職(マンガ家、お笑い芸人)の精神疾患の発症、隔離病棟を含めた闘病エピソードが半生記と一緒に盛り込まれている構成だ。
本書は、共同著者である相方の松本キックの構成が落ちついた書きっぷりで、周囲の人々の愛情がより強調されているようだ。


母親の描写が、冒頭の教育ママから終盤の愛情を込めて息子を見守る母とまるで別人のように変わっているなあ。
絶頂期の転落の原因は、多忙(電波少年はやりすぎ)、自己判断の服用調整に尽きる。
復活準備期にバイト時代に妙に職場があたたかかったのは、芸人時代の実績のお陰かも(バイト先のひとつは高円寺の桃太郎寿司らしいが)。
復活後、往年の人気には戻らないと思われるので、無理をせず頑張ってほしい。
精神疾患の啓蒙活動を並行しているとのこと、万人に当てはまるケースではないだろうが、シンボリックな存在を目指してほしい。

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2018年10月29日

Posted by ブクログ

芸人で統合失調症のハウス加賀谷さんの本。

芸人としての活動休止から復活までの話だけでなく、その前の子供時代に統合失調症の症状が出たところから書かれている。

芸人さんということを知らず統合失調症の理解のための一冊として読んだが、体験者が実際に感じた感覚を軽めに伝えてくれるので入口の一つとして良い一冊と思う。実際はここで語られるようなものよりもっともっとしんどかったろうことは想像に難くないけれど、つらさアピールではない形で統合失調症を知ってもらおうとする姿勢に心打たれる。さすが芸人さん!

この本を読んでからネタを拝見したけれど、統合失調症と付き合いながら芸人をやっていたこと、闘病期間を経て復活されたことは本当にすごいことで、勇気をもらえた。


そして、精神疾患の薬の合う合わないというのがどういうことか、垣間見れたのもよかった。合う薬に出会えるということは人生を変えるのかもしれない。そう考えると、新薬の認可の遅い日本の問題は大きい。

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2016年09月21日

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芸人ハウス加賀谷による統合失調症闘病の記録と、見守った相方松本キックによる共著。周囲の理解、見守り、受け入れが、いかに大切であるかが感じられる。加賀谷には松本キックがいたことが、幸運だったのだろう。

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2016年07月12日

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「松本ハウス」の加賀谷さんが精神疾患にかかっていることは割と最近知ったんですが(コンビ復活のニュースで、だったかな?)、あの落ち着きのなさ、テンションの高さは芸風だと思っていたのでびっくりしました(もちろん、キャラとして演じていた部分もあると思いますが)。
芸人としての全盛期(ボキャブラ天国のあたり)も、裏では大変なことになっていたんだなぁ。そしてその後も。病気は色々なものを奪っていきますね・・・。

でも、加賀谷さんは諦めなかった。浮いたり沈んだりしながらももがき続け、ついに芸人として復帰するところまできた。これは本当にすごいことだと思います。
それから、キックさんも。壊れてしまった相方を何年も見守り続けるなんて、愛情がなければできませんよ。二人の間に強い絆を感じました。

精神疾患は特に偏見が強いけれど、頑張って生きている人が受け入れられるような、優しい世の中になっていくといいな、と思いました。

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2015年07月14日

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 統合失調症はかつては精神分裂病と呼ばれていた症状である。松本ハウスは、一昔前にボキャブラ天国などTVのお笑い番組で活躍していたお笑いコンビだが、突然いなくなったのは人気がなくなったからだと思っていた。
 実はそうではなく、ぶっとんだ方のハウス加賀谷がこの統合失調症でこの仕事ができなくなったからだったのだ。幻聴、幻覚、落ち込んだり、と子供のころから症状があり、薬や治療でようやく復帰したという話である。
 この症状や罹患者に対する理解を深めるのには、読みやすくていいと思う。一番つらいのは本人で、周囲の理解がなにより必要なのだ。

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2014年12月26日

Posted by ブクログ

ありのままに生きることはむつかしいし、そもそも『ありのまま』を決めることも出来ないままここまでやって来ましたが、ハウス加賀谷さんを知らないので普通のホンとして読みました。生きやすく生きようとして自分を追い詰めていくというのが理解できなくって、でもそういう人がいるというのはわかりました。回りの雰囲気は自分に影響を与えるモノで、良い子でありたいというのもわかります。そこそこの優等生的こどもになってましたので・・・一言で打ちのめされたのですが、そこで回りと折り合いを付けてしまったんですよね。そんな風に自分を守るある一線は誰にでも備わっていると思っていました。だってこの世に生まれてきたんですから・・・
しんどい人の有り様を読むことが出来ました。

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2014年08月21日

Posted by ブクログ

タレント本、しかもお笑い芸人ということで、ちょっと斜に構えて読み始めましたが…、ご自身の当事者としての体験が、変に脚色されることなく淡々と綴られており、とても好感がもてました。文章も読みやすいし、構成もよかった。自己臭恐怖が孤独感や被害妄想に繋がっていくところとか、幻聴や幻覚のリアルな描写とか、病気であることを受容できない葛藤とか、グループホームで癒されていくところとか、怠薬に流れてしまうところとか、薬と体の相性の良し悪しとか、『当事者にしかわからないであろう感じ』が、すごく的確に表現されているような気がして、とても勉強?になった。特に一般就労をめざす『アルバイト物語』の章は、仕事をするうえでの難しさ、大変さがよくわかって興味深かった。

あとがきに出てくる『あなたが充実した人生を送っているなんて、そんなに親孝行なことはありません。』というお母様の言葉がいい。病気の有無に関わらず、それがいちばん大事なこと。

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2014年08月19日

Posted by ブクログ

実際にどういう病気なのかイメージできなかった統合失調症というものが、この本に書かけた加賀谷さんの生々しい話のおかげで多少なりとも理解できたような気がする。
それにしても、精神医療って、かなりの部分が薬でカバーされているが、それが合うかどうかは人によって違っていて、ただし、自分に合う薬でもその副作用がハンパなく大きいってことがよく分かった。

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2014年08月30日

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