【感想・ネタバレ】九尾の猫〔新訳版〕のレビュー

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Posted by ブクログ

原題
CAT OF MANY TAILS
Ellery Queen
1949
このままで終わるのか、裁判か。お。
荘厳なエンディング。どうだ、こうか。
奇妙な違和感。
大勢の兄弟。常に妊娠していた母。
自分の子供は二人も死産。
誰が犯人なんじゃ。ああ。


こんなミステリー、小説、本を読むために読書してるんだ。もっと、楽しい読書をしなくちゃ。できるだけ(生きて読書できるだけ)楽しむぞ。素晴らしい、作品。
ぼっとしている時間はない。どんどん読み進めよう。楽しもう。

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2023年11月16日

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ネタバレ

共通点の無い連続殺人事件の被害者たちの深まる謎の数々。姉が殺されたことにより財産分与が多くなる二人の人物の事件への関わりでまたもや深まる謎。
エラリー・クイーンの推理力と洞察力により微かな手がかりを見つけるが、おとり捜査による失敗。
真犯人と思われる人間を拘束した後のエラリー・クイーンの懊悩…
古典とも言われるこの一冊だけれど、何故だか犯人の異常性に現代も納得させられる一面もあり、長編なのにページを捲る手が止まらなかった。

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2022年08月24日

Posted by ブクログ

ライツヴィルシリーズの「十日間~」の次にエラリーが取り組んだ事件。いやあどこをとってもお見事。
ライツヴィルでの苦い挫折の経験を経て、探偵の真似事を辞めると宣言したエラリー。彼を再び事件の現場へと引き戻したのは、ニューヨークでの無差別連続殺人事件だった。

郊外の都市で起こったライツヴィルの事件とは異なり、大都会NYでの事件の描写、特に市民が自警団を編成してパニックから暴動へと至る流れが、ここ2年のコロナでのパニックを見ていると頷ける所が多くて面白い。そしてさらに、探偵の背負う「業」について、精神科医と語り合うところ、シビれました…。

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2021年06月01日

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(電子書籍)とても面白かった。私にとってこれが初エラリイ・クイーンなので、これを読んで良かったと思った。
正体不明の殺人鬼『猫』によって不安にさせられ混乱する市民はまさに現在のコロナショックと重なり、それもとても興味深かった。
これが初めてなので詳細はわからないのだが、これより前に挫折を経験したらしいエラリイ。シリーズの途中でそんな一面を出されると、次より前が気になるというもの。それが少し悔しいが読むと思う。

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2020年03月28日

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面白かった!!
表現が詩的なところもあり、皮肉たっぷりのところもあり、読み物としても楽しい。悩めるエラリィを応援したくなる。
犯人は途中でそうかなぁと思ったけれど、分かっても最後まで一気読みさせる。

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2023年03月07日

Posted by ブクログ

エラリークイーンの国名シリーズを読み終えたので、他の作品もと読んでみた。連続殺人。混乱する市民。犯人を特定するにあたった推理。ミステリーファンにはたまらない作品だった。

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2022年06月02日

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ネタバレ

レーンシリーズより面白かったと思う。
カザリス逮捕の時点で7割ほどの進捗だったのでこの後どんな展開かと思ったら、セレストとジミーの結婚、動機の追求、そして真犯人解明と最後の最後まで楽しめた。

ただ、犯人が女性だったが、細い紐で抵抗されず男を殺せるものだろうか?そう考えてカザリス夫人を犯人候補から退けていたので、やや疑問が残った。

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2021年09月07日

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ニューヨークを舞台に連続絞殺事件が起こる。手がかりもなく、目撃者も容疑者もまったくいない。“猫”と呼ばれる犯人が残したものは死体とその首に巻きつけたタッサーシルクの紐だけだった。前の事件で自信を無くしたエラリーは、関わり合いになりたくないと思うが、周囲の勧めもあって調査に乗り出す。
エラリーの落ち込み具合がひどく、事件解明も遅々として進まずもどかしい。
次に誰が殺されるのか、被害者の共通点がわからずパニックを引き起こすような連続殺人事件。そして殺害動機。昔の作品なのに、古さを全然感じない。

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2020年10月29日

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ネタバレ

作者の代名詞である理詰めのロジックで勝負する物語ではなく、事件の背景にある関係者の心理分析に力点が置かれており、真相の意外性もあるし、物語としての深みを感じさせる作品であった。

(以下、物語のあらすじに触れています。)
<猫>と名付けられた犯人による連続殺人事件が5件続き、エラリイに出馬が要請され、捜査に当たるものの、さらに4件の殺人が続き、なすすべもなく、焦燥に駆られるエラリイ。一見、無差別連続殺人と思われた事件だが、エラリイの分析によって、その特徴が次第に明らかにされていき、物語の約半分ぐらいのところで、被害者間の意外なつながりがわかり、重要な容疑者が浮かび上がる。
無関係と思われた被害者がつながる条件や、女の被害者がすべて未婚だった理由はなかなか面白い。残りのページ数から判断して、このままで終わるわけがないと思い、根拠はなかったが、容疑者以外の別の犯人を想定してみた(結局はずれで、犯人は別の人物であったが)。
エラリイは、容疑者逮捕後も真相を見誤っており、ある事実を知ることで自分が間違っていたことに気づく。前提が崩れたことで、容疑者の取った行動や容疑者の過去の出来事を再検討し、心理分析を行うことで新たな動機を発見し、その動機と、犯行の実施可能性から真犯人を特定する。
精神病医との対話の中で語られる犯行の動機、その背景にある関係者の心理分析は読み応えのある内容であった。
また、エラリイが自分の探偵としての無力感に捉われるラストの場面も印象的であった。

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2018年05月09日

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久しぶりのクイーン。ちょっと違う感じがするのは彼のせいか、私が歳をとったせいか…
彼女にそれだけの事が本当に出来たのかという疑問が私には残っている。

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2015年10月26日

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これも驚きのエラリークイーン。
シリアルキラーの先駆けらしい。
クイーンを順番に読んでみたくなった。
2人の作家って、やっぱり特殊だな。

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2015年10月25日

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「猫」と呼ばれる絞殺魔が出現し次々に絹紐で殺人を犯す、という物語の骨組みや、犯人の動機を精神分析からアプローチしていくところはサイコ・スリラーの先駆と言えますし、「なぜ被害者の年齢が若くなっていくのか?」、「なぜ既婚女性は狙われないのか?」、「なぜ電話帳に記載されている人ばかり狙うのか?」という謎が結びつく真相は鮮やかで、ミッシング・リンクものとしても秀逸です。スランプの名探偵が復活するまでを描いたドラマ的な側面もあり、非常に高い水準で纏っている作品だと思います。
ただ、全体的に冗長気味なのと、容疑者が少ないためどんでん返しが分かり易いのが残念です。

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2015年10月01日

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ネタバレ

2作続けて苦い終わり方だ…と思ったら救済もあった

今作は人間ドラマ的な面とミステリのバランスがあんまり好きじゃないかも
おもしろいから読めるんだけど

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2023年02月12日

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ニューヨークで次々に起こる連続殺人事件、すでに5件起きていて、手がかりも目撃者もいない。
死体に巻き付くタッサーシルクの紐のみが共通していた。犯人は老いた精神科医とされたが、担当者は今一つ納得いかず、ついには妻が犯人と行き着く。
後半は展開がまどろっこしい。読み進んでいくのにワクワク感がなかった。

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2022年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『十日間の不思議』で辛い挫折を味わったエラリイが、NYに帰ってきて、父クイーン警視や市長たちに請われて連続絞殺魔と戦う。
ライツヴィルという田舎でのじっとりした人間関係の中の殺人と、ニューヨークという世界屈指の大都会で、被害者同士の繋がりさえ見えてこない連続殺人。
一人で推理し戦ったライツヴィルと、警察組織がバックにつき、警視やヴェリーや、途中からは被害者遺族まで加わって捜査にあたるニューヨーク。
いろんなことが対照的でとても面白かった。

ミッシングリンクものは、たくさん死ぬ割にその繋がりを探すというところでどうしても足踏みしがちで、読んでいて途中だれてしまった。
被害者の数もちょっと多すぎるような…でもだからこそ面白い真相でもあり…。
最後の事件のあとは息もつかせぬ面白さで、やっぱり論理的な解決、伏線が綺麗に回収されていく爽快さは素晴らしかった。

エラリイの挫折と癒しについては、うーん、どうなのかなぁ、という気持ちも少し。
このあとは何に繋がるのかな

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2021年09月07日

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エラリーこんなにうじうじしてたか?!って思いつつ。
最後の結論を出すところが少しモタモタして感じられたけど、気になって一気に読んでしまった。
エラリーが自身を失った事件を読んでいないので、読みたくなった。

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2017年10月27日

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ニューヨークで起こった連続絞殺事件に挑む名探偵エラリイ・クイーンたちの活躍を描くミステリー。

 エラリイ・クイーンといえば本格ミステリ、というイメージが強かったのでこうしたシリアルキラーものの作品は意外でした。展開もロジックというよりかは、警察の粘り強い捜査や囮捜査などが中心となります。ミステリ要素として強い印象に残ったのは、バラバラに見えた被害者のミッシング・リンクが明らかになるあたりでしょうか。

 動機や精神分析的な推理が今の時代から考えると、ベタに思えてしまったのが少し残念…。今回の作品の肝となる部分なので、もう一歩何か欲しかったかなあ、と読み終えて少し思いました。

 そしてこの作品で印象的なのは、エラリイの苦悩。数年前に『エジプト十字架の謎』を読んだときは、エラリイは完全無欠の名探偵といった印象なのですが、この作品ではそのエラリイの苦悩が強く描かれます。

 そうしたエラリイの人間的な変化もまた一つの読みどころなのかと思います。

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2015年09月09日

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