感情タグBEST3
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時代物、ちょっとした不思議と淡い恋。
さらりと読めてちょっぴりドキドキさせてくれるよい塩梅。
キャンディと同じ作者さんだとは思えなi
。ふり幅大きい。高低差ありすぎて耳キーンなるわ。
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絵が動き出すと
絵を見ていると、その描写に引き込まれそうになることがある。
西洋画しかり、浮世絵しかり。
今にも羽ばたき、しぶきが飛び、語りかけてくるような絵画。
画家の魂が、新たな魂を得て別物として動き出すかのよう!
もしそれが本当に動いたとしたら?
蓮十の描いた絵は生き生きしていると評判だ。
実は本当に動き出してしまうのだが.....
第一話では死んだ母親が子供に害をなしている話。
果たしてそれは本当に母なのか?
子供は自分が継母になついてしまったせいだと自らを責めている。
死んだ母の絵はなぜさまよい出てきたのか?
心の中にある枯れ尾花が冷たい風に吹かれる。
第二話は友情の物語。
大きなクジラが騒ぎ出したり、絵の中の美人がふらりと外の世界に飛び出してしまったり......
そんな騒動を治めてくれるのは、頼りになるのは一体誰?
意外な友人関係が心憎い。
第三話は火消しの夫婦の物語。
愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。(コリント人への手紙)
しかし、相手を愛すれば愛するほど、視野がどんどん狭くなっていってしまう悲劇もある。
いつも背中ばかり見ていた、片方はそう思う。
もう片方は自分を見てくれない、という。
隣に立っていれば、後ろを振り返っていれば、いつも相手は自分と共にいたというのに!
どちらも相手の顔を、目を見ていなかった。
見えていたのに見ていなかった。
悲しい愛がいつか、互いに手を取り合えるように......
そう願わずにはいられない。
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時代は文化文政期の江戸。石蕗蓮十という名の、駆け出しの浮世絵師がいた。彼の筆には不思議な力があり、描いた絵に命が吹き込まれ紙から飛び出してしまう。そんな筆の秘密を理解している地本問屋のお嬢さん・小夜、悪友の歌川国芳などに囲まれて、蓮十の周囲はいつも賑やかだ。
ライトノベル枠なのですごく読みやすい。江戸の雰囲気や登場するキャラクターは個性的でとにかくほのぼの。癒されました。
恋沙汰にめっぽー疎い蓮十と、そんな蓮十を慕いながらも素直になれないツンデレキャラの小夜との恋愛模様にも注目です。
続編に期待。
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舞台はお江戸。
ちょっと不思議テイストで恋愛ものでもある。
なるほど、ネタ的にも面白いし、さくさく読める。
お堅いイメージの時代小説だけど、こういったお江戸ファンタジー的な作品があってもいいと思う。
野暮天がお豆腐と類義語であるとはね(笑)
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ラノベなんだろう。しかし、時代小説っぽさもとてもある。江戸時代の華やかな部分がテンポよく描かれていて素敵な小説。作者が女性向けのラノベを書いてただけあってなんとなくきれいな文章というか端正。
しかし蓮十くんの過去が知りたい。
続刊出るよね?
あと、国芳がいいキャラしてる
Posted by ブクログ
絵師・蓮十と彼の周りで起きる変わった事件。蓮十とお小夜の関係などほのぼのとした面も交えつつ、人間の業の深さも描かれている。これからが楽しみな作家。
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時は文化文政の江戸。
女性と見紛うばかりの美貌と優れた才を持つ浮世絵師、石蕗蓮十。彼の描く絵には魂が宿り、命が吹き込まれるという。
悪友の歌川国芳と地本問屋の看板娘と共に繰り広げられる人情劇。
江戸の浮世絵師を題材にした作品だと西條奈加氏の『ごんたくれ』が秀逸だったのことを記憶している。円山応挙、伊藤若冲、池大雅、与謝蕪村などなどが登場。
それに比べるとメディアワークス文庫らしく、もっとライトな作風でした。時代小説にアレルギーのある方はこういうところから入ると、取っつきやすいかもしれません。
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完璧に描くと絵に命が吹き込まれてしまうという駆け出しの浮世絵師、石蕗蓮十を主人公にした三篇。
それぞれの話自体はなんとも云えない暗さがあるのに反し、登場人物がとても生き生きとしていて江戸の雰囲気が伝わって来る。さらりと読み易いのも特徴。時代ものが苦手な人でもふんわり楽しめるのでは。登場人物だけならテレビドラマになっても楽しめそうなシリーズでした。
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大好きな江戸もの、謎解き、絵師という事で、期待したけど。
不思議的にも、人情もの的にも、もう一つという所でした。
もうちょっと登場人物のキャラが濃いと好みかな。
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時代物でわからない単語が多かった。でも調べながら読んでいったら、時代物の勉強になったし、楽しめた。でもふたりの恋の心情をもう少しうまくかけてたらよかったのになー、と。もったいない。
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時は文化文政期の江戸。幕末なんてどこ吹く風の太平楽な町の片隅に、駆け出しの浮世絵師がひとり。女性と見紛うばかりの美貌に、優れた才を持つ。名は石蕗蓮十という。蓮十の筆にはふしぎな力が宿っている。描くものに命が吹き込まれるのだ。でも、それは内緒。蓮十の周りはいつも賑やかだ。蓮十の世話を焼きたがる地本問屋のお嬢さん小夜に、悪友の歌川国芳。彼らとともに蓮十は、今日もふしぎな筆の力で町で起こる事件を解決することになり?江戸の情緒あふれるふしぎな浮世絵物語。
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その絵師が描く絵は、ほころびをもたせないと
絵から抜け出てしまうという特性を持つ。
連続短編集。
どこまで行ってもお世話になっている人の娘の心境に
まったく気がつかない男が主人公。
むしろ自分の心にも気が付いてない、かも?
やはり怖いのは第1話。
女は怖いです…。
いや『女』である事を前提にする女、が怖いのでしょうか?
全部を幽霊のせいに、というのは
時代を考えないとできない事。
今そんな理由でやろう、などと考える事からできませんし。
3話目は、そんな落ちかな? とは思いました。
しかし途中といい最後といい…なんだかこう
やりきれないものがあります。
きちんと話し(?)合え、という話ですが
話さなくても分かれ、というのが男。
ある意味自業自得、とも思えます。
そんな感情どろどろ系ではない2話目。
挟み込まれているからこそ、の潤い(?)かも知れません。
という事は、いなくなった方は桜でいっぱいにして
足跡でも描いているのでしょうか??
Posted by ブクログ
初めましての作家さんです。
この著者。普段は少女小説・ラブコメを書いてるとか・・・
なるほど納得って感じです。
登場人物やらキャラや設定が王道です。
どれも蓮十が描いた絵が発端になった事件?なのだが結末が予想できる。
それでも楽しめたのは、絵から抜け出た蛙・兎・亀の面白トリオや
絵が動き出さないように蓮十が施した綻びの話だったり
実在した江戸時代末期の浮世絵師:歌川 国芳を登場させたことかな?
超ライトで、ほのぼの人情系の江戸異聞譚。楽しめました。
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江戸を舞台に描かれる浮世絵物語。
主人公の蓮十は絵師。
絵に纏わる事件だったり出来事が綴られた3編の物語。
表紙絵から女性を想像してしまっていたのですが、男性だったのですね。
描いた絵に命を吹き込んでしまう不思議な能力を持つという設定はなかなかに面白いです。
蓮十の過去には影があるようですが、今後明らかにされていくのでしょうかね。
登場人物達それぞれの背景も掘り下げられていくのを期待して、次巻も読みたいと思います。
蓮十の描いた戯画の兎、亀、蛙がなんだか憎めない感じで好きです。
Posted by ブクログ
表紙に目が留まり、とっかかりの10ページを読んでみて、興味をひかれたので購入。
画竜点睛。
あえて点睛しないことで、絵に命を吹き込まないのは、描いた絵が動き出してしまうから。
そんな不思議な絵を描く絵師、蓮十が出会う悲喜交々。
設定とレーベルからもっとライトなイメージを持っていたけれど(ごめんなさい!)案外事件はヘビー。愛憎はいつの時代も鬼を生むということなのかな。
蓮十には、思い出したくない暗黒の過去があるらしい。けれど何度も同じ表現で言われてお腹いっぱいになっちゃったので、続刊は多分読まないと思う。
Posted by ブクログ
時代小説というものをあまり読まないのだけど
とても楽しめた!
奇しくも時を同じくして
絵の装具を題材にした本を買っていて(しかも絵が外界に作用する)
これはその中身、絵自体のお話であるので
なんだか巡り合わせというものを信じてみたくなったりなんだり
駆け出しの絵描き、蓮十の描く絵は不思議な絵
何が不思議かというと、その絵、
動き出すのです……
とにかく文体がいいなぁと思った
古式ゆかしい、動きがあっていきいきとして
こんな日本語表現があったのかぁ!とか
そうそう、こういうシーンではこう表現するのが素敵!とか
いちいち感動して読んでいた
内容も、どこか陰りのありながら
でもしゅんと立って生きている蓮さんが
自身の描いた絵を軸としていざこざに巻き込まれていくという
ファンタジー人間ドラマ
まだ、話に入り込んで共感したり
面白い!てことはないけれど
嫌いではない
とにかく文章がいい
Posted by ブクログ
主人公の蓮十はイケメンだが野暮天と言うよくある設定なので、読み始めはどうなのかな、と思っていた。
しかし、話の内容は面白かった。最終的な結末は読者に任せている感じもあるので、それぞれの結末があるのだろう。