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Posted by ブクログ
子どもの頃から、セクシャリティーとかジェンダーとか強い関心を持ってきました。ブックパスの中でたまたま「弟の夫」を見つけたのですが、すぐハマりました。
とてもおもしろく、これがもう何年も前に発表されていて、NHKでドラマ化もされていたというのに、全然知らなかったことになんだか落ち込んでしまったくらいです。
田亀源五郎さんは、オカマルト等で調べたところでは結構ハードなゲイ・アートがメインみたいで、あの男性同士の緊縛ものと本作が同じ作者によるものとは俄かには信じがたいくらいです。
本作でまず感じたことは、作者の温かさと誠実さです。押し付けず、真摯に向き合う弥一やマイクの姿に素直に感動しました。
でも私が一番気になったのは、弥一と夏樹の離婚です。私が今まさに離婚協議中であり、今月中にも私は夫だけでなく小学生の娘を置いて、家を出ることが決まっているからです。現在のマンションから徒歩5分くらいのところに、ワンルーム・マンションを借ります。
作者はなぜ、離婚家庭を描き、しかも世の中では珍しい、母親が家を出るタイプの離婚家庭を選んだのでしょう。この点はある意味、離婚業界のマイノリティーです。きっと何かしら思惑があったことでしょう。
どなたか、この理由をご存知の方がいらしたら、教えてください。
私は、いつか作者に会えるかもしれないと期待して、また二丁目に遊びに行きますー。
Posted by ブクログ
想定外の良作
ゲイである双子の弟がカナダで亡くなったが
その夫が訪ねてくる。それに主人公がどう向き合うかを
丁寧にまとめられている
主人公自体、妻と別れて子供と二人暮しなので、
どちらかというとマイノリティである点や、
娘がこの状況を楽しむのも、ゲイ云々よりも自分に
カナダ人の親類ができたと言う驚きが勝ったなど、
受け入れやすさを細かく設定している
1巻では主人公がなかなかこの自体を受け入れられないが
父親としてどう振る舞うかを真剣に考えて、徐々に考え
をシフトしていくなど、実に心地良い流れだ
主人公が鏡に映るシーンも多いのは、暗に弟を暗示して
るのだろう
唯一納得できないのは、こんな生活であんなマッチョに
なれるわけがないという点だけである