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Posted by ブクログ
久々の二宮作品。
蛍川鉄道の藤乃沢駅を舞台に描かれる若き鉄道員・夏目壮太の物語。
いやぁ、こんなに心が温まるとは思わなかった。
読み終えた最後の医者3部作も良かったですが、本作は読み終えてとにかく温かい気持ちになれます。
そしてW主演的に描かれる就活生の藤田俊平は、何度も就活に失敗する中で、駅員達と地域住民、乗客との心温まる連携を目にし、自ら蛍川鉄道への就職を決意する。
大まかに言えば、藤乃沢駅を舞台に3つの物語が収められていますが、ラストで明かされた事実によりその3つの物語で登場する人物たちが藤田俊平の家族たちであったことも明かされるミステリーの要素までプラスされ、得した気分にもなれました。
好きな二宮作品と言うだけで購入した一冊でしたが、朝一で読み終えた今、今日も仕事を頑張れそうです。
説明
内容紹介
郊外を走る蛍川鉄道の藤乃沢駅。若き鉄道員・夏目壮太の日常は、重大な忘れ物や幽霊の噂などで目まぐるしい。半人前だが冷静沈着な壮太は、個性的な同僚たちと次々にトラブルを解決。そんなある日、大雪で車両が孤立。老人や病人も乗せた車内は冷蔵庫のように冷えていく。駅員たちは、雪の中に飛び出すが――。必ず涙する、感動の鉄道員ミステリ。
内容(「BOOK」データベースより)
郊外を走る蛍川鉄道の藤乃沢駅。若き鉄道員・夏目壮太の日常は、重大な忘れ物や幽霊の噂などで目まぐるしい。半人前だが冷静沈着な壮太は、個性的な同僚たちと次々にトラブルを解決。そんなある日、大雪で車両が孤立。老人や病人も乗せた車内は冷蔵庫のように冷えていく。駅員たちは、雪の中に飛び出すが―。必ず涙する、感動の鉄道員ミステリ。
著者について
一九八五年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。二〇〇九年に『!(ビックリマーク)』でデビューし、『!!(ビックリマーク2)』ほか「!」シリーズが人気に。その他の著書に『暗黒学校』『僕が殺しました×7』『夜までに帰宅』『最悪彼氏』『18禁日記』『郵便配達人 花木瞳子が盗み見る』などがある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
二宮/敦人
1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。2009年に『!(ビックリマーク)』でデビューし、『!!(ビックリマーク2)』ほか、「!」シリーズが人気に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Posted by ブクログ
2016/2/5
これは泣いた。
電車で読んでたから余計。
地元の阪急電車、愛してるしね。
いい人しか出てこない話大好きです。
だって理想やん。
フィクションはこうでなくっちゃ。
でも都合のいいことしか起こらない話は違うの。
そしてたまにイジワルな話も読みたくなって、救いのないのは違うの。とか言うの。
感動のクライマックス
個性豊かな職場の面々に囲まれながらもいつもマイペースな壮太君が、駅で起こるちょっと不思議な出来事の謎を解明します。そしてクライマックスでは、鉄道関係者だけでなくその利用客までもが、熱い心と行動力で状況を解決しようと奮闘します。また、それらの出来事を通じて、ある家族たちの絆が再確認されます。文章も読みやすくて、心をほっこりさせる良作です。
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郵便配達人といい、日常のあたりまえを一生懸命あたりまえにしてくれている人たちにスポットをあてるのが上手だ。壮太くんの老成したかんじも好き。そして表紙も好き。
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鉄道員と就活がなかなか決まらない主人公のお話。
鉄道員の規律を守りながらの日常と、就活が上手くいかない主人公のお話がやがて交差をし、ホッとあったまる小説だった。
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蛍川鉄道藤乃沢駅駅員夏目壮太の日常と大学生藤田俊平の就職活動。軽くテンポよく読める。壮太は少し天然だけど冷静沈着で聡明ですね。電車の忘れ物は私も先日お世話になりました。定時運行が日本では当たり前ですが感謝しないといけないですね。なんとなく違和感を感じていた駅長の正体は最終章の始まりで気が付きました。続巻も出ているのですね。読みたいな。
Posted by ブクログ
蛍川鉄道のみんな、なんて素敵。
こんな鉄道なら、どんどん利用しちゃう。
謎解きがさすがの壮太がほのぼの系で可愛いし、助役さん、七曲さん、みんな魅力的。
見つからない忘れものの謎や、幽霊騒動。
どれも、収まるところに収まって一安心。
最後の大雪に、みんなで立ち向かうのが素晴しい。
だからこそ、乗客も動いてくれる。ガッツポーズしたくなる。
駅長の件は、薄々そうでないかと(笑)
Posted by ブクログ
駅長が人間ではなかったなんて。思いもよらないオチでした。この人の作品は郵便配達人しか読んだことなかったから、殺人が起こるんだと思い身構えてたら、なんてことない日常の謎だった。読みやすく、感動的な場面もあり、2巻も期待です。
Posted by ブクログ
非常に面白い。まさかの家族オチには、やられた。すべての話が某家族につながっているとは誰も読めない。伏線があるわけでも無いので、まさに驚きの結末。
Posted by ブクログ
謎というくらいなので、ミステリーではあるのかもしれないが、ミステリー色は薄い気がする。ほっこりする話で、連作短編形式で進み、最後にすべてが丸くなる。駅で働く人たちは魅力的なので、また続きを読みたい。
2015/7/16
Posted by ブクログ
謎と言うほどの謎は出てこない(特に3話目は謎じゃないよね)ですが、鉄道とそれを動かす職員の働きが紹介されているのは興味深いです。二宮作品にしてはひねりがないですが、これはこれで面白かったです。
Posted by ブクログ
お仕事もの。地方の鉄道で働く鉄道員が駅で起きた事件や不思議を解決する。
ただひたすらに電車を止めずに安全に動かそうと働く鉄道員たちは凄い。実際もこういうことあるんだろうなぁ。本当に頭が下がるなぁと思う。
就活がうまくいかない男子大学生は、なんというか青いなぁっていうキャラクター。よく野菜をくれるおばあちゃんと夫の幽霊はともかく、大事なものを忘れた女性は正直ちょっと迷惑では?なんかもうちょっと別な忘れ物ネタでもよかったような気がする。
Posted by ブクログ
鉄道員の日常は、かなり忙しい。
大事な漫画家の原稿、駅を作った職人の家族
天災によって閉じ込められた人達、という
まったく関係ない3つの話…と思いきや、でした。
最後の最後で、そういうつながりが?! な
驚きでいっぱいです。
言われてみれば、そこかしこにヒントはあったかと。
冷静に状況を把握していく主人公もすごいですが
最後の天災で、一気に持っていかれた気がします。
そして駅長。
こういう駅長、すごくいいですよねw
とはいえ、これも騙されポイントでした。
Posted by ブクログ
鉄道員の夏目壮太が日々起こる問題を解決する連作短編集。
【亜矢子の忘れ物】は分かり易い伏線が張られていたのである程度予想がついてしまいました。
【俊平と、立派な髭の駅長】は死んだ爺さんの貯金が僅かだった理由は意外でしたが、幽霊騒動は別に鉄道でなくても成立してしまう謎だったので、個人的には一番微妙でした。
【俊平と、立派な髭の駅長】は大雪になるトラブルを鉄道員と乗客が協力して解決するハートウォーミングな話で謎解き要素は殆どありませんが、藤乃沢駅には駅長がいないと言っていたのに何度も駅長が出て来るので違和を感じていたら、ちょっとしたオチが用意されていて驚きました。
また、エピローグでもアッという仕掛けが施されていて、良い読後感でした。
Posted by ブクログ
鉄道、そして駅に関わる人々のロマンを伝えたかったのかなと。このお話においてのミステリー自体はあっさりしたもので、オマケ要素程度だと思います。何気なく見ていた駅、今日からは新しい目線から見ることができそうです。