【感想・ネタバレ】こみっくがーるず 5巻のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

かおすがオタク趣味の話になると途端にハッスルするタイプであることは初期から示されていたけど、まさか翼よりも頼りになる姿が見られるとはなぁ
「翼さんは私の背中だけ見ていて下さい!!」なんて言うとは。ちっこいけど

新たにやってきた入寮者くりす。某所で見かけた名前の法則からすると彼女が最後の入寮者になるんだろうか?
趣味はコスプレに描いている漫画はエッセイ漫画。これって現実にはそれなりに居そうな組み合わせだけど、フィクションの中では中々お目にかかれないタイプ
ただ、くりすの本領はその趣味でも漫画でも無く遠慮しない性格か。入寮翌日には美姫との関係性を既にパターン化してしまうのにはちょっと笑ってしまった

小夢の担当が変わった一件から自分とまゆの関係を考えるようになったかおす
かおすの作品って「こみっくがーるず」を読んでいる読者にはあまり伝わってこないくらいに良さが判らないし、作中ではまゆにボツを出されているシーンばかりが映る
だからまゆが何故かおすを諦めないでいるのかって以前から気になっていたんだけど、そうか、まゆ自身がかおすの作品に面白さを見出しているファンだったからなのか
かおすの作品をちゃんと面白いと思っているからかおすが更なる作品を描けるようにサポートするし、精一杯駄目出しだってする
それも全てはかおすの作品を世間の人々にもっと面白いと思って欲しいから
まゆが抱くかおすへの本気度が伝わってくるエピソードだった

そうこうしている中で見えてくるのはかおすの強み
かおすが昔描いていたまんがノートは黒歴史的な恥ずかしさがありつつも、本人をして「今より面白い?」と思わせるほどのもの
つまり、コミケシーンと併せて見えてくるのはかおすの本領は好きなものについて描くことではないかと見えてくる

そして、そのタイミングで飛び込んでくるるかにゃんのスピンオフ企画コンペ
ここまで楽しそうに作画するかおすって見たこと無い。でも、だからこそ好きなものに対してどうアプローチを取るのか迷ってしまって道徳的なものまで描いてしまって……
いわば自分の好きなものだからペンは乗るけど、自分を信じられないからそれを世に出していいとは思えない
ここでまゆが編集としてビシッと言うシーンは良いなぁ。まゆの言葉が有ったからこそ、かおすはコンペを勝ち抜くことが出来た
二人の共同作業だね


おまけマンガのにゃおすから見たかおすという短編は良いなぁ
自己否定ばかりでネガティブで様々な大きさに負けがちなかおすだけど、自分を拾ってくれたと感じているにゃおすからすれば大きな存在と見られている。憧れの存在となっている
視点を変えれば物事の価値が変わるということがよく判る短編だったね

0
2020年04月29日

「青年マンガ」ランキング