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王子の心を捉えたもの
ピアノが得意な歌姫ローレンが王宮での御前演奏を依頼され孤独な王子の興味をひきました。家庭的に心の傷を持つ王子の心を捉えたのは、ローレンの優しさと誠実さです。無理やりの関係からいつしか恋愛に変化する心の葛藤を、かわいいイラストとともに楽しめました。
ロマンチックなお話で……
人は人の上に立てるようになると、優位性に支配されてしまうのでしょうか。
媚薬を盛ってまで女の身体を貪るアンドレアの性格は、ド畜生な気もしますが、それが王族ゆえということなのかもしれません。
ジブリの映画「かぐや姫の物語」でかぐやを娶りに来る帝がいましたが、彼も自分のところに嫁ぐと知って断る女はいないというようなことを口にしていました。地位が高ければ高いほどに、自分のステータスに絶対的な自信を持つ。これは男だけに限らず、女にも見られることではあるのですが。
閑話休題。
ただ、媚薬を注いだ時の過度な反応が容易に想像できる描写で興奮しましたし、嫌だと断りつつも、段々とアンドレアに触れていくうちにローレンが……というのは、また見どころかと思います。
犯される物語が好きな人には、グッとハマるかもしれない作品ですね。
キャラクターの魅力♪
始めは、薬で体の自由を奪ったり大切な形見を破ったりと凌辱というより残酷さが目立ちましたが、ゆっくりと事を進めていき、蕩けさせ、そして堕とす。その流れがとても納得できるもので「ああ、これは仕方ない」と思わせるものでした。恋に落ちる流れもこれまた自然で、嫌悪していた相手を好きになるという説得力がとてもありましたね。ヒロイン、ヒーロー、共に心の揺れ動きに惚れ惚れとしました。
中身が浅い
ヒロインは聖母です。
強引に処女を奪われ軟禁され、それでも陰があるヒーローを寛大に愛する。素晴らしい聖母だなぁと思いました。
ヒーローは兄が亡くなったのは自分のせいと背負い込んで、その歪みで一夜の女をベッドに連れ帰るクズ。王子の自分に抱かれるなら喜ぶべきことだろと考える奴です。
強引なヒーローが一人、寂しそうな顔をしてたりするところを見て寄り添いたいと思う過程が浅いです。
実際嫌悪の対象が少々優しかったりしても好きにはなりませんよね。顔面偏差値が高くても気持ち悪くてしょうがない。
小説というよりは本当に物語だなぁと思いました。