【感想・ネタバレ】ラスト・イニングのレビュー

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Posted by ブクログ

読めてよかった。
あの試合の決着を書いて良いのかと疑問に思いもしたが、決着を読めてよかった。
なるほどの展開で。
「次は無いですよ」
かっこいいなー。

やっぱ豪かわっちゃったな。
巧もだけど。
ラストシーンも良かった。

瑞垣も丸くなったなー。
監督も
感想こればっかや笑

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2023年09月03日

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ネタバレ

大満足。

以下、本文より
門脇秀吾には昔から、そういう所があった。真っ直ぐに、単純に他人を認められる。

こいつ(瑞垣)、すげえ。
そんなことは、とっくにわかっていた。今までの人生の大半を一緒に生きてきた。ずっと、一緒に野球をやってきた。こいつがどれほどのやつか、おれ(秀吾)が一番よく、わかってるじゃないか。

二度目はないですよ、瑞垣さん。
変わったのは原田やない。永倉の方や。

二度目はないですよ、瑞垣さん。
永倉か。そう、永倉だ。原田と秀吾の差は、永倉がいるかどうか。それなのか。

勝ち抜いていくことの妙味。 試合を潜る度に確実に加わっていく強靭な力。昆虫が羽化するように、脱皮するように育っていくチーム。指導者なら惹かれずにはおれまい。

「 うち、もうちょっとがんびってみて、どうしても嫌やったら、バレー止めて、バスケか陸上に入る。そう決めたんや。決めたら胸がすっとした。あのな、海音寺さんが逃げたらええって言うてくれたんよ、お兄ちゃん」
「嫌なところからはさっさと逃げたらえって。香夏 ちゃん、逃げられるんじゃろ。まだ余裕あるやんって。うち、それ聞いてあそうかって、逃げる余裕あるなって思うて、ちょっと涙出た。そいで、胸がすって軽うなった。ああいうことって、ほんまあるんやね。今まですごう重うてどうにもならへんって感じやったのに、たった一言でほんまに、すっと軽う
なるの」

いつの日か、(兄の)あの背中に追い付きたい。勝つとか負けるとかじゃない。そんなことじゃなく、、、。(青波)

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2022年10月02日

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バッテリーが大好きなので、番外編のこちらも読みました。
気になっていた、あの試合の結末も分かり、巧と豪たちのその後も分かり最高でした。個人的には『炎陽の彼方から』がお気に入りです。ラスト3ページが特に。これからの2人をもっと見ていたいと思わずにはいられません。

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2016年12月24日

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巧、豪、海音寺、端垣、門脇…彼等と共に自分がそこにいて、一緒に悩んだり苦しんでいるような息苦しさを覚えた。1巻から6巻+このラストイニングまで、一気に読みました。あさのあつこさん、こんな素晴らしい本をありがとうございます。

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2016年03月05日

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「おれに何ができるんや」
「おまえなら、何だってできるやないか」

ボールを手の中で回してみる。白い小さなボールだ。
知らないことがたくさんある。

(ラスト・イニング/空との約束/炎陽の彼方から)

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2014年04月30日

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みずか。。。確かに異質だった彼。みんなが同調的に熱くなければいけないわけではない。しかし、醒めて生きるよりは、少し前のめりの方が、幸福なのではないか?前のめりのツボは人によって違っていいのではないか。今作をもってバッテリーに悪役は一人もいなくなった。せいはの物語も。誰しも社会の一隅で生きられる場所がある。

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2014年04月12日

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実はバッテリー本編よりも好きかも
というか瑞垣が好きなんですよね。
巧ももちろん好きだけど、やっぱり彼は「天才」なんですよ(*´∀`)
でも実際はそんな人ほんの一握りでしかなくて皆挫折とか味わわざるを得ない。
諦めたけど諦めきれない
そんな俊二はとても人間味に溢れていて素敵だと思います。

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2012年11月01日

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ネタバレ

「バッテリー」のスピンオフで、「バッテリー」の主人公・巧と豪のライバルとして登場する横手二中の「くせもの」瑞垣の視点で描かれた作品。
瑞垣は「コイツ本当に中学生か」と思えるキャラクターとして「バッテリー」でも描かれていますが、この作品ではそのキャラクターがさらに強調して描かれている感じがします。
校に進んで野球を辞めてしまった瑞垣の隠された心情、葛藤が描写されていてとてもいい作品だと思いました。

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2012年07月31日

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バッテリーが大好きで、その中でも瑞垣俊二が一番好きだった。
巧や門脇くんのようにスポットライトを浴びるのではない。
しかし、確実にやるべきことをやってくる。
横手だけの時だって、新田と横手が交わるようになった時だって、目立たなくたって一番頑張っていたのは彼で、平気な顔をしてなんでもこなしてきた。

何でもさらりとこなすガードの固いかれの葛藤や今を知れてよかった。
バッテリーにも劣らない話だったと思います。

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2011年01月27日

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このシリーズにこんなに魅了されてしまうとは予想していなかった。巧はオイラの苦手なタイプだったから。でも気がついたらものすごいスピードで変わっていく。自分のガキたちもそうなのだろう、オイラが気がつかないだけで。たまの話す機会に大人みたいなことを言われて、びっくりすることがある。子どもだと思っていたのに。歳を重ねて人って変わらないものだなあ、と思う反面、いや変われるんだ!と信じるオイラがいる。ちょっとしたきっかけに遭遇することで動き出すものってあると思う。巧に触れたことで、魅了されたことで豪や門脇やたくさんの人が大袈裟に言えば人生の選択を迫られる。キラキラして見える。歳をとってキラキラが減るのはどこかで諦めているからかも。「人生で今がいちばん若い」って言葉を最近知った。そのとおりだ。そんな出会いがあったなら年齢なんかに囚われないで飛び込んでもいいんだ。テレビを観ていても年配者ばかりの時代だ。気持ちが老け込んでいたら身の回りにキラキラしたものがどんどんなくなっていく。いつまでも身を焦がすように生きたいな。

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2022年06月11日

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あさのあつこ氏の作品を読むのは「ランナー」に引き続き2作目である。
同作品では、選手の感情、特に葛藤を上手く表現できていた印象があったので、他の競技作品についても読んでみたく、手に取った次第である。

思春期の野球少年にありがちな、単純な「野球が好き」という思いから、一歩踏み込んでいるところに好感が持てる。
実際、その競技が好きだとしても、試合の感じは好きだけれども練習は嫌いだったり、その逆だったり、部室にいる時間が大好きだったり、好きだとしてもその愛し方は人それぞれである。
そういったものをないまぜにしてしまう作品が多すぎると思っていたので、こういった作品はもっと読まれるべきだと感じた。

同氏の他の作品についても読んでみようと思う。

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2014年07月06日

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ネタバレ

横手二中の二人もなかなか好き。萩と城野のバッテリーも気になる。青波と巧のキャッチボールがぐっときた。

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2012年12月20日

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バッテリーの続編。野球の名門中学の瑞垣の視点で描かれる前編とはちょっと違ったスタイル。瑞垣がどう思いながら中学の野球人生を過ごしたのか。決して透き通った純粋な青春時代とは言えない時期を過ごした瑞垣。バッテリーを読むだけでは決して気付かない彼なりの悩みを知ることになる。少し複雑、しかし気付けば彼を応援していることでしょう。

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2012年11月26日

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ネタバレ

新田東中と横手二中の練習試合が終わり、高校へ進学した瑞垣は野球を辞めた。チームメイトだった門脇も推薦入学を辞退。あの試合でいったい彼らに何があったのか。

『バッテリー』ラストシーンの続き。あの試合の結果が明らかにされる。今作は巧ではなく、横手二中の瑞垣視点から描かれている。試合だけではなくその後の瑞垣の心情が中心となっている。ラストの試合を組んだのは瑞垣。スケジュールや場所、メンバーを揃えるのも新田東中の海音寺とともに彼らだけでやった。なぜ、そこまでしてあの試合を行うことに躍起になったのか。瑞垣はなぜ野球を辞めることになったのか。

瑞垣はとても中学生とは思えないほど頭のきれる、きれすぎる男だ。それゆえの苦悩に苛まれる。頼れる男なんだけど少し近寄り難い、仲間意識には深く踏み込まない性格。友人や周囲の人間との距離が上手く保てないんだと思う。どんなことでもそれなりにこなしてしまう瑞垣は変化を求めた。勉強もできて野球の戦略分析もできて人の長所も見抜ける。的確すぎるその判断を巧や豪、海音寺が破ったのだ。そうすることでそれまでの自分にはなかった一種の挫折のようなものを味わう。もしかしたら門脇以上に巧や豪に影響を受けたのかもしれない。

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2012年11月25日

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あの試合の内容にはあまり触れられてなくて、やや残念。
ただ、内容は良かった。

自分にしかできないこと。自分の生き方を肯定できると楽なのに、
それがなかなか難しい。

もがきながら成長していく話だった。

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2011年11月19日

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バッテリーのその後がちょっとわかるので
1~6まで読んだなら、これも読んだほうがいいかな。
これを中学生と思って読むから「ありえへん!」って
拒否りたくなるけど、かってに「高校生」と思えば
まぁありかと。
でもね、プロ野球の選手って、30くらいまででしょ。
必死な野球人生って20年くらいしかないわけじゃないですか。
そうすると、このくらい大人でもしょうがないかも
(とはいえ、実在の中学生には、しかも野球少年にはいないと思う)
ただ、自分を思い出せば、中2病だったしw
コレ読んで夢中になる中学生も多いと思うわ

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2011年08月30日

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ネタバレ

じっくりと読んでみたら、とても面白かった。

瑞垣が野球やめちゃったのがすごく悔しい。それで、やっぱりやめたことを後悔している自分に気づいていないのが可愛い。

青波の「空との約束」、豪が巧と出会うまでの物語「炎陽の彼方から」もよかった。青波カワイイ。

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2011年09月14日

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あさのあつこのラスト・イニングを読みました。バッテリーシリーズの番外編でした。番外編と言うこともあり主人公の原田と永倉のバッテリーはほとんど登場せず、本編では脇役だった登場人物たちの物語でした。原田と永倉のバッテリーとそのボールに魅せられた少年たち(主に対戦相手の横手二中の選手たち)が描かれていく中で、逆にバッテリーが際立ってくるのでした。これでこの物語も本当に完結したなあ、と思いました。

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2011年07月18日

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手に取るべきか悩んだのですが、結果的には読んで良かったと思います。
策士・瑞垣を主人公にした「バッテリー」の後日譚でありサイドストーリー。いつの間にやら巧は完全に脇役。姿さえほとんど現しません。まあ、発展させ難いキャラですからね。さらに「バッテリー」の最後の試合も、既に過去の出来事としてチラチラ語られるだけ。関連を持ちながら、それらをキッチリ切り離した構成は見事です。また、瑞垣の妹を登場させるなど、物語の幅も少し広がっていますし。
続編として読もうとすれば、圧倒的に物足りない。しかし、あの「バッテリー」の終わり方で続編が出ては不味いでしょう。それが手に取るべきかの悩みだった訳なのですが、そういう意味で予想を裏切られ、まずは見事なクールダウンさせて貰ったという感じです。

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2016年08月05日

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ネタバレ

バッテリーの続編。巧と豪のコンビが再登場。今回は、巧に完全に魅せられてしまうライバル校の秀吾、俊二が主人公。
彼らは高校一年生になり、野球との関わり方もそれぞれ変わっていく。
スポーツ青春小説。結構好き。音楽青春小説も好きだけど。
彼らの今後が読みたくなる。

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2019年05月06日

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後日談みたいな話ってのは、元ネタが面白ければ面白いほど、ハードルが上がってしまうわけで、いや、人によるだろうけど、しかも元ネタを読んだのが昔だと、面白かったとい記憶だけが膨れ上がってしまい、本当はそこまで良い人じゃなかったのになんかすげー良い人みたいになってる!ってな事になる。

思い出ってのは恐ろしい。

しかしこれが脳の仕組みだからしょうがない。というわけでその漠然とした記憶だけでは登場人物も半分くらいは覚えているのか覚えていないのか、これじゃ同窓会に行って皆が盛り上がってるのに自分だけついていけない的な寂しい気持ちになって、行かなきゃ良かった!もしくは今充実してるからあいつらについていけなくても良いのさ!的な複雑な女心。

要するに、内輪ネタすぎて分からんよ!っていう話だった。

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2018年03月19日

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バッテリーのその後と、興味を持って読み始めたが・・・約40年前に中学で野球をしていた頃を思い出されるほどにバッテリーは本当に女性が書いたの?と思わされた作品のその後にしては、あまりにも現実味が無く残念でありました。

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2014年03月26日

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あの試合の後日談を瑞垣俊二の視点で描いた。

試合展開というよりは、青少年の心の有様を描いた作品だから横手が負けたという結果にしたと思った。巧と豪は散々悩んだ挙句に答えを出した。そして、本巻では秀吾と俊二が悩み答えを出す。

原田巧という天才キャラな主人公より瑞垣俊二の方が著者は描きやすかったのではないだろうか。と、凡人の僕は思った。天才が何を考えているかなんて良く分からないし、それを一般人に伝えるのも難易度が高いだろうし。

そして、最後に全巻通して思った事は、中学生時代、自分はこんなにも色々考えていなかった。自分以外のことにそこまで想いを馳せていなかった。

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2013年12月21日

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当たり前の話だが、良くも悪くも「バッテリー」の世界の延長であり、受け取る肌感覚は変わらない。
もちろん上手い。
が、外伝のウィークポイントというか、"やっぱり本筋に比べると…"という感想を抱くこともまた事実。
スピンアウトものであっても、オリジナルに匹敵する、あるいは超越さえもするような作品も時にはあるのは確かだが、今作の場合はちょっとだけマイナス方面に振れたような印象がある。
あくまで後日譚であり、"熱"、のようなものが及ばないというか。
著者特有の、少年を高みへと美化させた言い回しの数々も、少しだけ煩く感じたかも。

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2013年07月24日

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ネタバレ

内容的にはバッテリーの続編なんですが、視点が少し違っていてよい。門脇や水垣など、バッテリーでは脇役、敵チームとして登場するキャラクターに焦点を当てているため、本編を読むときに、奥深く感じる。

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2012年04月30日

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ネタバレ

「今日みたいな空の色を天藍って言うんや」

※※
「バッテリー」のサイドストーリー、というのか。

作中でライバルと描かれる横田二中の天才打者、門脇秀吾。
その幼馴染で、ひねくれ技巧遊撃手、瑞垣俊二。

本作の主人公ではなく、瑞垣にスポットを当て、
天才打者と自分の比較をしながら、自己の中での葛藤を描いていく。

「お前が負ける姿が見たかったんや」

あの試合のあとの、その後のお話。


個人的には、「バッテリー」の終わり方で良かったので、こういうその後の話の展開はなくてもいいんですが、、

あさのあつこの描く、こどもからおとなになる思春期の人物が抱える葛藤の表現が、爽やかさを超えて、凶暴で艶めかしくて、読んでると「今の自分」に向かってくる。

中学生とかって、自分の関係している世界が狭いけどそれがそのときのリアルで、その中で足掻くから今ならなんでもないようなことが、深刻に自分自身に迫ってくるんだな。

※※
なぜ人はこうもぺたぺたと他者にレッテルを貼りたがるのか。

…思いも感情も精神も性格も雑多に混ざり合い、溶け合い、万華鏡のように刻々と変化する生命体にたった一枚のラベルを貼り付けて、色分けし、囲い込む。

お前はこの枠、お前はこの色。

※※(本文より一部抜粋)

大人になるって、逃げ道を見つけることなのかもしれない。

己の欲するものを己の手で取捨選択する、
そんなおとなに早くなりたいですね。

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2012年03月17日

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 シリーズ完結編。横手との試合をめぐるかく球児たちのその前後が丁寧に描かれる。天才と言われる門脇を惑わせた主人公、巧の力もすごいけれど、中学生でここまで人生があるのもすごい。それが天才たる所以か。
 それにしても、自分と自分の周りの人たちの感情や行動の理由をこのくらい丁寧に説明してくれるドラえもんの道具でもあれば、世の中の中学生がもっと生き易くなりそう。

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2011年11月30日

Posted by ブクログ

「バッテリー」を読んだのはずいぶん前なので 登場人物たちになじめずらかったけど だんだん引き込まれていきました
あいかわらず 言い回しが難しくて読めないとこもあるけれど
こんな高校生なかなかいないよな・・・・と大人目線で見てしまいます。自分がそのときいろいろなことをたくさん考えていたことなんかわすれて・・・

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2011年09月17日

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 中学入試では相変わらず「あさのあつこ」人気のようである。

 この「ラスト・イニング」は、「バッテリーⅠ」~「バッテリーⅥ」の続編である。「バッテリーⅥ」の最後は「横手二中対新田東中」の試合が始まるところまでだったので、「バッテリー」を最後まで読んでいないと、面白さも半減してしまう。

 映画やドラマとは違い「バッテリー」という物語は回を追う毎に、横手二中のショート「瑞垣俊二」の存在感が非常に大きくなってくる。本来の主人公である、バッテリーの「原田巧」と「永倉豪」を持ち前の「したたかさ」で叩きのめしたのも瑞垣俊二なら、強打者「門脇秀吾」の原田への想いを汲み取り、「横手二中対新田東中」の再試合実現に奔走したのも瑞垣俊二である。

 「ラスト・イニング」はこの、「横手二中対新田東中」の再試合と彼らのその後を瑞垣俊二の視点で描いた物語である。

 原田巧や門脇秀吾の圧倒的な力を目の当たりにして、そこから目を背けようとする気持ちと、目が離せない気持ちが瑞垣の心の中の「葛藤」として描かれている。
 
 「バッテリー」が面白かった人限定のお薦めの物語です。

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2012年12月21日

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登場人物の溢れんばかりの思いを持て余して終わった「バッテリーⅥ」からはや2年近く。
映画も公開され、ある意味、ブームもひと段落。
どうやら試合は新田の勝利に終わったらしく、そこで敗れた横手二中の主力・瑞垣俊二を中心に、登場人物のその後を描く。
野球と決別し野球部のない進学校に進んだ瑞垣の葛藤。
なかなか良い話で結構読ませるのだけれど、お話のもどかしさは相変わらずで、まあ、そういうグズグズ感が青春と言いたいところなのだろうけれど、高校に進んだばかりにしては小難し過ぎてるわな。
むしろ巧と対決するために野球名門校への推薦を蹴って地元高校に進んだ門脇秀吾の潔さや不器用さが好ましく、こいつと巧や豪との対決の続きを読ませろや、という感じ。
今回も本編よりも、おまけについてる青波を描く「空との約束」のほうが良かったね。
『兄は何も言わなかった。こう投げろと助言することも、上手いぞと励ますことも、下手くそと責めることもなかった。ただ、黙々と青波の球を受け、投げ返す』 
この巧とのキャッチボールのシーンなんて、なんだか知らないけど泣けてきたよ。

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2015年10月03日

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