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Posted by ブクログ
タイムリープ、不治の病ときてバンド、文化祭とぷんぷん匂い立つ要素をこれでもかと並べつつ、話の焦点はきっちり絞って綺麗にまとめている。
そもそもタイムリープ自体が奇跡としか言えないのだけれどそれ以上の野暮は無く、一度目の失敗を繰り返さないように、最高の形で死を迎えてもらうただそれだけのために努力する主人公の姿が痛々しくも、忘れられない後悔をした経験があれば共感を覚えることができるだろう。
どうするのが一番正しかったのかはわからないし最良ではなかったかもしれないが、遠くない別れのためにお互いの気持ちを伝えない、という二人の選択がより深いところで気持ちが通じあっていたのだ、ということを寂寥感とともに読者に教えてくれる。
読後感もよく、久しぶりに良い新作を読んだと思えた。
報われて欲しかった
最後互いの真意を真正面から伝えきって欲しいと願いながら読みました。
個人的にはバンドメンバー全員が同時にタイムリープしていて実は皆がこの世界でもまたバンドを組める様に敢えて過去をなぞるように演技をしていた…そしてそれが徐々に明かされていく展開でも面白かったのかなと…
後夜祭で形になって欲しかったけど、想いを正面から伝え合わずほんのり濁して終わる事でセンチメンタルな余韻に浸らす狙いだったのかな…
…切ないなぁ