二度めの夏、二度と会えない君

二度めの夏、二度と会えない君

671円 (税込)

3pt

この夏、俺は、君を二度失った。

きっと、「好き」という言葉は罪だった。

森山燐(もりやま・りん)は生まれつき不治の病を患っていた。
俺は、それを隠して高校生活を送っていた彼女を好きになってしまっていた。高校最後の文化祭で、一緒にライブをやり、最高の時間を共に過ごし――そして、燐は死んだ。

死に際の彼女に、好きだ、と――決して伝えてはいけなかった言葉を、俺は放ってしまった。
取り乱す彼女に追いだされて病室を後にした俺には、一言「ごめんなさい」と書かれた紙切れが届けられただけだった。

あんな気持ち、伝えなければよかった。
俺みたいな奴が、燐と関わらなければよかった。

そして俺は、タイムリープを体験する。
はじめて燐と出会った河原で、もう一度燐と出会ってしまった。
ずっと、会いたいと思っていた燐に、あの眩しい笑顔に再び……。

だから、今度こそ間違えない。
絶対にこの気持ちを伝えてはいけないから。

最後の最後まで、俺は自分の気持ちを押し殺すと決めた。
彼女の短い一生が、ずっと笑顔でありますように

アニメ化企画進行中(2014年12月現在)の『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』原作者:赤城大空が贈る健全青春ラブストーリー。

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

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二度めの夏、二度と会えない君 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年03月01日

    普通こういうのって、“告白できなかったのを後悔し続けて過去に戻って告白する”だと思うんですけど

    これは真逆で、“告白したのを後悔し続けて過去に戻って告白しない”なんですよ。

    まあ、そのおかげで燐は幸せに人生を終えられたのでよかったのでしょうか?


    0

    Posted by ブクログ 2015年07月03日

    表紙を見た瞬間に一目惚れした作品。ベタだけどこういうのに弱いんだよね。
    話は主人公がヒロインの燐との過去をやり直すタイムリープもの。二度目の夏の日常は淡々と進む印象で、ライブの描写がずいぶんあっさりしていて盛り上がりに欠けるのは好みの分かれるところ。
    ただ前述した通りこのテの話はけっこうツボなので個...続きを読む

    0

    2015年06月28日

    読者の想像を裏切ってストーリーが展開するのも好きですが、こんな小説もいいですね。
    ラノベですけど、エンディングがわかりながらも読み進めさせてくれる物語でした

    0

    Posted by ブクログ 2015年01月31日

    死を食い止めるのでなく、どのような最期を迎えられるかに話の重点が置かれていてよかった。ちゃんと想いが通じあっていたんだね

    0

    Posted by ブクログ 2020年10月07日

    『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』というとんでもない小説と同じ著者とは思えない爽やかな作品。
    夏っぽいし、絵も素敵だし、SFっぽいタイトルで買い。

    しかし、あまり盛り上がらなかった印象。
    タイムスリップの設定を使いこなせておらず、文章・構成も決して良くはない。
    ラノベっぽい。
    「ボーイ・ミ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年10月22日

    主人公の人間性の練り込みがもう一息という感じだが悪くはない。

    全編を通し切ないタイムリープ物。それでも希望を垣間見せ、そして語りすぎない終わり方はなかなか良かった。

    ただ、人に勧めようと思うフックは別にないかな

    0

    Posted by ブクログ 2016年08月20日

    切ない青春物語ではあるが、いまいち乗り切れなかった感・・・。実写映画化決定だそうです。
    あらすじ(背表紙より)
    突如転校してきた森山燐は不治の病を患っていた。俺は彼女と共に、ライブを演り、最高の時間を共に過ごし…そして、燐は死んだ。俺に残されたのは、取り返しのつかない、たったひとつの後悔―決して伝え...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2015年09月14日

    タイムリープ、不治の病ときてバンド、文化祭とぷんぷん匂い立つ要素をこれでもかと並べつつ、話の焦点はきっちり絞って綺麗にまとめている。

    そもそもタイムリープ自体が奇跡としか言えないのだけれどそれ以上の野暮は無く、一度目の失敗を繰り返さないように、最高の形で死を迎えてもらうただそれだけのために努力する...続きを読む

    0
    ネタバレ購入済み

    報われて欲しかった

    2017年05月01日

    最後互いの真意を真正面から伝えきって欲しいと願いながら読みました。
    個人的にはバンドメンバー全員が同時にタイムリープしていて実は皆がこの世界でもまたバンドを組める様に敢えて過去をなぞるように演技をしていた…そしてそれが徐々に明かされていく展開でも面白かったのかなと…
    後夜祭で形になって欲しかった...続きを読む

    0

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