感情タグBEST3
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本屋でパラッとめくってみたら、
「司馬遼太郎先生は美男である(いささか蒙古風)。」
「安野光雅画伯も美男である(いささかインディアン風)。」
という二文が目に飛び込んで来た。
私の二大好きな人が同じページで並べて語られている。しかも、確かなリスペクトと若干のユーモアと共に。これは読まねばなるまい。
肝心の高峰秀子サンについては、大スターだったらしいということしか知らず、映画も二本くらいしか観たことがない。まいっか。あ、というよりもそれこそ、何冊か読んだ安野光雅のエッセイ(とりとめのない)に、たびたび登場していたような気がする。イイ女、というよりは、健康的で老いてもなお可愛らしい、みたいなイメージ。
読んでみたら、意外と男前というか、気っ風の良い奥さんである。幼い頃から芸能界に生き、家族関係も麗しくはなかったようで、結婚してからは病気の多かったらしい旦那さんをよく支え、出会いもあれば別れもあり、という人生を。美談っぽくも哀れっぽくも語れるけれど、気取らずシャクシャクと書かれていて好きでした。淡々と、という感じではなく、けっこう怒れる女優サンなところが多く、それを取り繕おうとしないところがまた素敵でした(笑)。
冒頭で挙げたお二人もそうだけど、高名な方々との社交録という面もあり、私としては不勉強だった画家さんたちの名前を知るきっかけになって面白かった。
電子書籍で読んだので、読みながら指一本でぴぴっとググれて作品の画像もなんとなく見れちゃう。便利。
Posted by ブクログ
久しぶりに高峰秀子さんのエッセイ。やっぱりこの方いいな。会ってお話ししたい。とてもさっぱりしてて、ご自分の意見もあって、美味しいものが好きで、口が悪くて。全部魅力的。
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「高峰秀子」のエッセイ集『おいしい人間』を読みました。
「高峰秀子」作品は今年6月に読んだ『にんげんのおへそ』以来ですね。
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素晴らしき仲間との交友エッセイ
「内田百けん【門+月】先生」からの一通の手紙、「イヴ・モンタン」との再会、「藤田嗣治」のアパルトマンでの日本食作り、「司馬遼太郎」との食膳に「有吉佐和子」からの長電話など、大切な人々とのくすりとする思い出。
そしてカレーを訪ねてインド・スリランカにすっ飛ぶ行動力に、特製「老人食」リハーサルメニューもあって、心にも胃にもおいしいエッセイ集。
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「高峰秀子」が、素敵な友人知人たちとの想い出をユーモアと情感溢れる素敵な筆致で描いたエッセイ集、、、
素直な心と優しい眼差しで描かれる人々の人生… その人生の一部分を一緒に愉しんでるような気持にさせてくれる作品です。
■私の丹下左膳
■パリのバラ、東京のバラ
■『小僧の神様』
■気になる本『浮雲』
■夏のつぎには秋が来て
■縫いぐるみのラドン
■レースのショール
■ふしぎの国のオギス
■ヘチャプリ大王
■ちょっと描いてみたくなっちゃった
■マリー・アントワネット
■薔薇
■翡翠
■甘茶でカップリ
■人間たらし
■「アンノー」という人
■おいしい人間
■タクシー・ドライバー
■しあわせな位牌
■お姑さん
■おかげ人生
■死んでたまるか
■喫煙マナー
■羽ふとん
■カメラの中の私
■自力回復―台湾薬膳旅行
■梅原龍三郎と、キャビア
■出口入口
■眼から芽が出た
■白日夢―北京宮廷料理
■文庫版のためのあとがき
素敵な知人友人との交友録的なエッセイ、旅行記的なエッセイ、料理や食事にスポットを当てたグルメリポート的なエッセイ等があるのですが… イチバン印象に残ったのは、カレーライスへの拘りや探求を描いた『眼から芽が出た』ですね、、、
私もカレーライスに限らず、カレー&ナンも含めて、カレーは大好き… 読んでいると、お腹が空いてきて、カレーが食べたくなりました。
明日はカレーを食べるかなぁ… と、そこまで本気に考えながら読んでしまいました。
描かれている内容には、海外旅行や高級な食事等、一般庶民の生活とはレベルの違いを感じさせるものもありますが、気取らない口調で思い出が綴られているので、親近感を感じることができる作品でしたね、、、
何気ない日常にキラリと光る部分を見つけだす観察眼が優れているうえに、柔らかでユーモア溢れている文章で生き生きと描かれていることが、その要因なんでしょうね… 疲れた頭をリフレッシュするのにぴったりです。
Posted by ブクログ
高峰秀子さんは私の大好きな女優さんです。スクリーンでは可愛らしかったり、妖艶であったりどの役柄も素敵でした。彼女の書いたものを一度読んでみたいと思っていたので、『わたしの渡世日記』はずーっと後の楽しみに置いておくとして、まずは手始めにこのエッセイを読みました。 感じたことを一言でいえば、彼女はとても気風が良いということでしょう。もちろん文章はうまい。気品の奥に若干の反骨心が隠されているのが心地いい。彼女は大女優にして、一流のエッセイストだと思います。
Posted by ブクログ
すごく自分(作者)の言葉で書いてある本です。
そしてその作者の気持ち、感性の豊かさに羨ましいという感じを受けます。とっても正直で、飾らない。
80過ぎまで、そんな気持ちで生きて行かれた・・・、さぞ、ステキな方だったのでしょう。