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Posted by ブクログ
普段の自身が思っている以上に思考が偏っていることを実感した。
やはり人間どこか慢心してしまっているので定期的に自身の行動を見直していきたいですね
示唆に富む文章で引き込まれました
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普段自分がいかに偏ったものの見方をしているか、ステレオタイプな人間なのかを思い知らされた。
とてもわかりやすい文章で書かれており、東田さんの優しい世界観に引き込まれて一気に読んでしまった。
自閉症の方への理解が少し深まったと思う。
障がいをもつ人も、特に障がいをもたない自分と何も変わらないのだと改めて気付かされた。
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重度の自閉症により、思いついた言葉が突然口から何度も飛び出てきたり、かつて怖い思いをしたことがフラッシュバックして叫び出してしまう。
著者の東田直樹さんはコミュニケーションを容易に取ることはできない。
初めて東田さんをみたのは、たしかNHKのドキュメンタリーだったと思う。記者の質問に対して、彼が一文字ずつ忍耐強く答えたその内容の素晴らしさに、私は圧倒された。
これまでに、東田さんのような自閉症の症状のある方は何度か出会ってきたけれど、その人達の内面世界がどうなっているかなんてまったくわからなかった。
しかし、この本を読めば、かなり理解が進むことは間違いない。こんなにも美しい衝撃を受けることは、きっと人生でも数えるほどしかないだろうと思う。
ご自身を、まるで「壊れたロボットを操縦している」ようだとおっしゃっている東田さんの苦悩もよくわかるが、それ以上に、その鋭敏な感覚でもってこの世界を眺めた時に、この人生がいかに輝に満ちているのかに浸る彼の目線に感動を禁じ得ない。
夕焼けが、木漏れ日が、新幹線に打ち付ける雨が、世界の景色が東田さんに語りかけて、彼と世界は境界線をなくしてひとつになって行く、そんな感覚を覚えるエッセイだった。
視覚と合理でいっぱいになっている自分にストップをかけて、時々戻ってきて読みたいと思える素晴らしい本だった。
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すっきりとして、静かで、優しい文章。
本にしてくれたからこそわかる、自閉症の彼の世界。心を動かされた。
解説より
佐々木俊尚さん、東田さんの文章を引用しながら〈時間の感覚がない〉→中世くらいまでは春夏秋冬がぐるぐる回っているだけだったなど、源田の価値観が「正しい」ではないことを伝え世界観の多様化について触れていた。
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(中1の息子が書きました)
自閉症である方には、世界がどう見えているかについて書かれた本です。
「自閉症」と聞くと、うまくコミュニケーションがとれなかったりするイメージがあるかもしれませんが、この本を読んでいただけるとわかる通り、文の中では普通の人と同じように会話ができますし、喜怒哀楽があることも書かれています。
また、なぜいきなり飛び跳ねたり叫んだりするかも、書かれています。
自閉症の人が今までどう生きてきたかや、世界の見え方がわかります。
ぜひ読んでみてください。
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自閉症者の心やものの見え方がこのように言葉にされたことで、心にストンと落ちるように納得できた。ただ、それ以上に「自閉症者」でも一人の人格であることに変わりはなく、東田さんの透き通った心に、ひとりの人間として学びたい部分が多くあった。
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日々、障害のある子ども達とかかわっているからこそハッとさせられる言葉がたくさんあることに気づいた。上手く言葉で伝えられない彼らも心の中ではたくさんの言葉を持っている。それをどう理解するか、できるかが彼らの成長を支える上で大切だと感じる。
そして、自閉症=東田直樹さんと捉えるのではなく、自閉症の人でも一人ひとり全く異なっているということを常に意識して子ども達一人ひとりのことをよく見ていきたいと思った。
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この本は単に「自閉症」という障害について解説した本ではない。あくまで自閉症の一人である「東田直樹」さんという一個人の観ている世界を知るものである。そしてその世界を知ることで、世界の多種多様性に改めて気付かされる、そんな本だと感じる。
勿論、自閉症という障害自体の理解にも繋がる作品でもある。
自閉症というと、言語でのコミュニケーションが困難が故にその言動がなかなか理解されにくいところがあると思う。しかし本書を読むと、言語コミュニケーションが困難であるからこそ、実はとても色々なことを自身の中で考えているのではないかと感じた。
そして何より本書を読み、東田さんの観たり感じている世界観の豊かさに心がときめき、とても素敵だと感じた。自分に関心があるものにまっすぐであるからこその言動、思考だということを知り、その純粋さにも何だか癒され、安心感を感じられるような作品であった。
多種多様性や自分を受け止めることにも繋がるこの作品が、より多くの人の目に届けばいいなと心から思った。
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このシリーズ、以前から読みたいと思っていて、やっと読む機会があった。本書のおかげで、自閉症の人たちの理解に大きく一歩近づいたと思う。
身近に結構、自閉症の人たちがいる。程度はさまざまだが、100人に1人は自閉症だそうだ。子どもの時はちょっと変わった言動をする子と見られ、そこそこいい学校に行くが、卒業後は社会に出られないので実家で暮らしている。正直なところ、彼らがどの程度まで周りの言うことを理解しているのか、どう感じているのかなど、不明なことが多かった。
著者の東田氏は、普通に話すことができず、他人とコミュニケートできない。意識が飛びやすく、集中して何かをすることもできない。時間を流れでとらえることができない。でも、感受性はとても強く、また繊細で傷つきやすい心を持っているようだ。私が会ったことがある5人の自閉症患者は、あまり悲しそうには見えなかったが、著者は人と違うことが悲しくて辛くてたまらないと書いている。この本に書かれている、詩のような著者の本音は、よく理解できて心に届く。
中学生の時に出版した本がきっかけとなり、今は世界中で講演を行っているそうだ。外国語で感想や質問をもらうことは、プレゼントだと表現している。大人になり、やっと自分の居場所をみつけ、病気の自分を受け入れることができたという。とてもいい本だった。
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身体的不自由がなくても、個性や能力は千差万別であるように、自閉症と呼ばれる方もそれぞれ千差万別であるのだ。ともすれば、私たちはハンディキャップのある方たちを一つのカテゴリーにくくってしまいそうになるが、本書を読むと何も知らなかった自分、知ろうとしなかった自分の傲慢さに気付き、同時に新たな世界が広がるのを感じる。
東田さんが、自分の状態を「壊れたロボットを中から必死に動かそうとしている感じ」というような言葉で表現されていたのだが、この一文に衝撃を受けた。思うようにならない自分の身体を一生懸命動かし、続かない集中力をなんとかなだめて文章を紡ぐ、その姿勢に心を打たれた。
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この本は、自閉症の人が独自で書かれている本で
自閉症の人は会話が出来なくっても動作仕草に
全て意味があっての行動で、周りがどう思うと
自分がこれだと思った瞬間に行動出来るのが自閉症の方のすごいところだと、また
自閉症の方でもこんな本を書けるんだというの自信を私は貰った・・・。
周りからしたら自閉症の人がいるだけで
変な目で見るけど、本当は本当は
周りに理解をして欲しい
だから、この人はそんな自閉症の方でも
こんな想いをしているんだ
本を書けるんだとみんなにお伝えしたかった様に思えます!!
最近の私はなんで、私は生まれて来たの?
私の魅力って何?って思って自分を
悔やんでたんだけど、私は平凡でも
私は病気ひとつせずにここまで生きてる
普通に生きてこれてる自分って
それだけで素晴らしいじゃないか、
世の中には生まれつき病気で
やりたい事がやれない人だっているのだ
やりたい事がやれてる事が幸せ
そして、自らやりたい事に没頭出来る事が
素晴らしいのだ、そうこんなんでも
自分は素晴らしいのだと
心からそう思ったし、この本を書いて下さった方に感動し、感謝を伝えたいと思う1冊でした
Posted by ブクログ
子供のころの
思うように伝えられない葛藤も
そのまま書いてくださってて
とても 辛いことだったんだろう
と胸が痛くなりました
それでも 透明感のある
詩のような美しい文章で
心の美しさがにじみ出るようでした
Posted by ブクログ
人の表面から他人が見てとれるものって、ほんのわずかなんだと痛感させられる。1つ1つの言葉がすごく的確で、心に刺さります。仕事上発達障害の子ども達と接することが多いのですが、いつも東田さんの言葉を胸にとめていたいと思います。素晴らしい。
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自閉症で会話ができない東田さん、なぜこんなに美しい文章を書くことができるのか。
脳の奇跡や不思議を、内側からみつめています。
脳の内側で「考えている」ことと、外面に出る「行動」がずれてしまうだけなんですよね。
例えば「24時間テレビ」のように、障害者の方の努力をメディアが押し付けることを「感動ポルノ」として批判の対象になっていますが、
なんでしょうね、「同じ人間」であることを伝える努力、感じる努力は、忘れてはいけないと思うのです。
過剰な演出はなくても、ストレートな言葉でじゅうぶんそのまま伝わるはずなんです。
この本を読んでいただければ、十分伝わります!オススメ。
Posted by ブクログ
会話ができず、跳びはねたりふいに大声を出してしまう重度の自閉症を患う東田さんの手記。自閉症の方の見えている世界・感じている想いを知る手立てはないと思っていましたが大きな誤解でした。
「まるで壊れたロボットの中に閉じ込められているようだ」
この一言にはハッとしました。しっかりと周りも見えていて、自分のことも理解している。喜び、哀しみ、悩み…豊かな感情を持っている。
周りが簡単にできることが自分にはできないという苦悩した日々もさることながら、東田さんの目に映る柔らかな景色や“今”を大切にする姿勢など素直で、そしてとても優しく丁寧に綴られた言葉は詩を読んでいるように心地良くすらありました。
自閉症を患っている人が周辺には居ないためについステレオタイプ的に自閉症の印象を捉えていた自分が恥ずかしい。予測のつかない言動をする人に対して、「理解ができない」「怖い」と感じる人も少なくないはず。
自閉症を患う人がそばに居る人もそうでない人も、1人でも多くの人にこの本を手に取ってほしいと思います。彼が文字盤を駆使して語る心情に、外からは知りえなかった多くの気づきがあるはずです。
~memo~
・記憶は「線」ではなく「点」。
・他人は風景の一部となる。ひとつのものしか目に入らないのではなく、どうしようもなく惹かれる。
・肌で匂いで、「夏」を探し出す。
・突然声を上げたり騒いでしまうのは、「点」で記憶をした過去の映像がフラッシュバックするため。
Posted by ブクログ
知らない事がまだまだたくさんある事に気が付かされました。自閉症で意思の疎通ができない人物の内面に、こんなに豊かな世界が広がっているなんて想像もしませんでした。てっきり混沌として我々には理解できない思考なのだろうと思い込んでいました。そんな硬直した心に一撃を加えてくれた。そんな本です。
自閉症だけでなく、自分と違うと思い込んで見ている人々の中にもそれぞれの世界が広がっている事をしっかり感じて生きて行きたいと思わされた本でした。前作も読んでみたい。
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言葉で話せないから、言葉で考えていない。
という偏見を真っ向からぶった斬ってくれました。
穏やかで思慮深い言葉が並ぶ。
はっとさせられることもしばしば。
障がい者というレッテルを貼られ、伝えきれない想いがたくさんあったんだろうな。
この著者は文字を使って表現することができた。
他の自閉症や意思を伝えることができない方の中にも、きっと想いや感じることはたくさんあるのだろう。
見た目だけで判断しない。見えていない所にも、その人の意思や個性があることを覚えておく。
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違う人間なのに、自分の常識で相手の行動に理由をつけて理解しようとする。理由が分からないと不安になって、理解できないと排除する。
一人ひとり違う世界の見え方や感じ方を言葉を尽くして伝えること。同じ見方や感じ方はできないけれど、知ることでまなざしが変わる。自閉症の人たちの行動を今までよりも興味深く見てしまいそう。何に惹かれて、何を見て、何を感じて生きているんだろうか。その一部でも一緒にいることで感じられたりしないだろうか。
自閉症の人たちは私のことを風景や記号の一部のように捉えていて、ただそこに居ることを否定も肯定もせず、何の評価もしないから、一緒にいると安心するのかもしれない。
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自閉症の人もそうでない人も人それぞれにその人にしかわからない世界があって、色々な思いがある。
東田さんは詩のように流れる文章で心の中を教えてくれました。
日々、自閉症の子どもたちと関わる事が多い自分も会話が難しい子とのコミュニケーションに悩む事が多々あります。第3章の他者とともにの中の『話せない僕の望み』では言いたいことが相手に伝わらないのは日常→思いが伝わっていないと感じる→不満や葛藤が生まれる→気持ちが十分伝わったと思えたなら、一言だけでも満足と記してありました。言いたい事が伝わらない事が日常なんてどんなにストレスなことでしょう。東田さんのご家族のように、少しでも相手の気持ちが軽くなるような言葉かけや触れ合いができたらいいなと強く感じました。
とはいえ会話と言うコミュニケーションツールをつかっても自分の思いを伝える、相手の思いを汲み取る事は誰にとってもとても難しい事です。東田さんのように自分の思いをこんなふうに文章で綴れるって素晴らしい。
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自身でこんなに客観的な物言いができる方なのかと、イメージとその内面とのギャップにただ驚いた。
会話が上手でない分、脳内はめまぐるしく動いているのかな。
「罰」が好き
「魂」いい考え方だな
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良い本です。
キャッチーな書評をするのなら、「自閉症の彼らが何をどう感じているのかが分かる」などはどうでしょうか。読み進めてもらえれば、読者に自閉症という言葉より、その人の個性を知ろうとする感覚が重きに置かれると思います。
僕自身自閉症の方と関わる体験があるのでこの本を取ったわけですが、これは小さいお子さんがいるお母さんたちとも共鳴する本のように感じました。
(自閉症とお子さんを「思考が読み取りにくい」という一点において同一視したわけで、決してお子さんを自閉症かもと疑うという意味ではございません。)
理解できないから人は恐れ、嫌悪します。理解できないのは、自分の世界にその尺度が見当たらないから。しかし、彼らの世界にあるものは、私たちの世界にもあるような十分理解できるものとして東田さんは説明してくれます。この本が現れた事は奇跡なので映像化されてほしいですね。
Posted by ブクログ
自閉症の人たちは一般的に社会に適応できないと言われていますし、障害者でもあるわけで、いったいどういうことを考え、どういうことを感じて生活しているのかがほとんどわからなかったりします。僕もこれまで身近に自閉症の人がいたことがなく、まるでどういう障害の人たちかまったくわかりませんでした。ともすれば、知的障害をもつ人たちのように、こちらの言葉がなかなか理解できず、ごく初歩的な言語化しかできない人たちなのかなともみていました。でも本書を読むと、そんなふうなイメージで見ていた自分が恥ずかしくなります。しっかりした、そして詩的で、柔らかな哲学的な言葉で満ちているからです。そこでは、著者の感覚が、普通の人が社会性を獲得するために無意識的に捨てなければならないものがあることをわからせるものがあります。たとえば、著者には、周囲の風景、そのなかにいる人間も木も草も石もなにもかもが等しい価値を持ち、著者はそのなかの興味をひかれたものと、言語にたよらずに気持ちを通わせ始めるそうです。だから、急に言葉をかけられても、人間からの言葉だからといって急激に注意をもっていかれるものではなかったりするようです。それは、考えようによってはすごく自然なスタンスのようにも見えます。また、そういった自閉症者独特の世界観をあらわしているところもあれば、「絆」や「よりどころ」などなどへの考察を述べているところもあります。そうして、こうやって一冊の本を仕上げたことで、社会性が無いとされている自閉症者が、社会へ見事に参加していることになりました。これは、とても素晴らしいことだと思いますし、著者個人だけへの理解に限らず、他の自閉症者の人たちへの理解を助ける意味でもあって、ゆえに他の自閉症者が生きやすくなり、他の自閉症者からのなんらかの発信が、いくらか容易になるかもしれない可能性を強くしました。
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自閉症の方が書いた文章を初めて読んで、彼らがどんな感覚で日々過ごしているのかが以前よりも理解できた。なぜそのような行動を取るのかも理解できた。
私たちは知らないものに勝手にこういうものだとステレオタイプ化しがちだ。だが、自閉症うんぬんでなく、個人としてもっと知り関わっていかなくてはならないと思った。
言葉がうまく出なくても、頭の中ではこんなにも考えて言葉にしているのかと驚かされた。少しでも共生しやすい社会に近づいて欲しい。
*毎日の生活の中で重要なことは、注意された今日とは違う明日が来るのを信じ続けることです。明日に希望を求めるのではなく、今日のやり直しを明日行うのです。
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自分について、生きるということについて、世界がどのように見えるかということについて、詩のような、エッセイのような。自分がうまくコントロールできなくていろいろ考えこんでしまうことは、誰にも経験のあることだが、それについて、より長くより深くにより日常的によりリアルに考えてきたのが著者なのだろう。
Posted by ブクログ
文章を読んで感じたことが二つある。
東田さんは、なにか対象物に対する共感力や没頭力が高い。作家になるべくしてなった人なのだと思う。
もう一つは、文章がわかりやすい。その理由は、意見のあとに、すぐ根拠を述べているからだと思う。
印象に残ったことばがあった。
「自分は色々な人に支えられているとわかってから、人への恐怖心がなくなった」
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ここまで、詩的に、というか文学的に書けるのは、個人の能力に依存するものなのかもしれないな、と、思った。
自閉症者と自分を読んで、当事者としての気持ちや考えを知るうちは発見の連続。
読み進めると自閉症者というラベルは見えなくなって、感受性豊かな一人のただの人間という印象になった。
障害の有無ではなくて、感じ方や物事の捉え方の差異、表現の方法という観点で見ると新たな視座を与えてくれる、自分の世界の味方、表現の仕方を一変させられる体験でもある。