【感想・ネタバレ】吾輩は猫であるのレビュー

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Posted by ブクログ

苦沙弥先生のような自若の中に天然を併せ持った性格は個人的にツボだった。そこに迷亭の飄々とした性格が合わさると尚面白い。

高度な教養から高度な洒落が放たれて、反応できない所が多過ぎたが、漱石の俗人を寄せつけない天才肌を感じられて面白い。

猫に人間哲学を啓蒙された気分になった。人間を皮肉っているが厭味がないのは、それが至極的を射ているからだと思う。
100年以上経っても人間の本質は変わっていない、だからこそ色褪せず支持される作品だと感じる。

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2018年02月19日

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表紙がわたせせいぞうさんの絵の本だったのですが見当たらないのでとりあえずこの本で書きます。
何度か読み始めては最後まで読むことが無かった本です。久しぶりに手にとって読み始めたら面白いのなんの!以前読破出来なかったのは自分の精神年齢(と実年齢)が低かったせいだろうなあと思いました。

それにしてもものすごい知識ですね。巻末に注釈が載っていたのでしおりを2枚使って注と読みさしページに挟んで読み進めました。孔子の論語からギリシアの逸話等その博学ぶりに感嘆しました。それにしてもうちで話されている本当かどうかわからない話って結構ここからきているなあ…とそれも感心しました。
(ローマの貴族は満腹になると胃から吐き出して又食べるとか大根のジアスターゼの話とか…)

私は大人になって読んだ方が面白いなあ~と思いました。今度は坊ちゃんや他の本も読み返してみようと思います。

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2010年05月20日

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ほんとは猫が表紙の本のやつもってるんだけどこっちにしてみた。
この話にでてくる猫、めっちゃ人間を上から目線w

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2009年10月04日

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読むのにどれくらいかかっただろう。
2ヶ月弱か?

中学か高校の『こころ』ぶりの夏目漱石
いつも帰国した時にテキトーに本を買い漁って読むんだけど、ついついその時のセルラン上位の読みやすいが後味少ないいわゆるライトノベル…?というのか?に飽き飽きして、ちょっと文学を読んでみた

結果的にめちゃくちゃ時間を使って、2週間1ページも読まない日、逆に一晩で100ページ読む日

夏目漱石が世に対して、自身に対して、猫を通して風刺する感じの内容
哲学デブの手紙からの猫のdisりは読んでて食らった
人は理解できないものをありがたいと思う

そして最後、なんか2ヶ月一緒に過ごした猫の最後を知ってちょっとセンチになった
私の猫は天寿を全うできますように

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2023年11月19日

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人の営み(主に会話)を猫の目から観察した物
会話の輪の中にいると「へーそうなんだ」とか「それは大変やな」ぐらいに思う内容も、猫目線で聞いてきると途端に滑稽で、バカなことをずっと話してる事に気づく。

喜劇と悲劇がどこに(誰に)フォーカスして語られるかによって違ってくるみたいなものにも通ずる気がする

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2023年06月11日

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猫の目を通して、周囲の様子が淡々と語られる。
猫が見ているだけの滑稽な人間ドラマへの社会風刺。
怒濤の展開ありきの現代には、ちょっと冗長気味なのかもやけど
令和の今でも面白かったのは、読み手が大人になったからかな?

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2023年04月20日

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十数年ぶりに再読。読み心地のいい文章は落語のよう。
長大なる世間話。そのくせユーモアと風刺がわりに鋭い。
とりとめのない世間話に対する「猫」くんの語り口は軽妙で、また作中人物を通して自分自身をも諷刺の対象にしてしまうのはまさにイギリス的。
最終章は後の作品にも見られる厭世観が漂う。

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2022年04月17日

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 苦沙弥先生をはじめとする登場人物を猫の視点に預けて痛快に批判する漱石の感性に脱帽である。個人的には口達者で自分勝手な美学者迷亭の言動が小気味よく面白かった。もっとも、彼のようにデリカシーのない人物が実際にいても友達にはなりたくないが(笑)

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2021年03月07日

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淡々とした話だったので、読み終わるまで時間がかかった。ラストが意外と面白い感じで、長い話ではあったが、読んでみて良かったと思う。

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2020年07月06日

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猫から見た視点で、主人や友人など人間世界の様子が綴られている。人間は、滑稽だったり、妙だったり、おもしろいそうだ。当時の日本で文明が進むことにより起こる弊害を風刺しているようで、今の日本にも通じるところもあるみたいに思えて驚いた。この猫は、随分かしこくて、まるで悟っているように見える程だが、主人や友人などにあくの強い個性的な人物が多く飽きなかった。

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2016年09月01日

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 夏休みの課題図書に勝手に指定した恐るべき猫の物語。『坊っちゃん』を愛読してるくせに初めて全文読んだ。本文516ページはかなりの教養がないとサクサクとは読めない(現代人には無理?)。
 ただ、注釈を確認しながらも明治社会や漱石自身を含む教養人の生態を勢いのある文章で味わえる。「オタンチン・パレオロガス(189p)など“乾いた”ユーモアで笑える一方、「とにかく人間に個性の自由を許せば許すほどお互いの間が窮屈になるに相違ないよ(500p)など100年後の現代を予見するような記述にドキッとさせられる。恐るべき猫の最期は、“らしいな”と思った。

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2014年08月17日

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漱石の作品群の中での評価という意味も含めて★4つ、単品なら★5つでも良いかと思う。
非常に独特の空気をもっており、これに続き並び評される作品はそんなにないと思う。
ただ漱石好きの当方の感想は、やはり「デビュー作」であるということ。
異様なまでのテンションなど才気に満ち満ちているのだが、詰め込みすぎで脱線のきらいもある。
良い意味での乱雑さとその後の作品にて徐々に洗練されていく変化を作家の成長・成熟と見るか才能の枯渇と見るかは正直好みの問題だと思うが、当方は前者の立場。
でも良い作品、これは疑いようもない。

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2013年02月18日

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学生のころ教科書として買わされて、なにが面白いんだかさっぱり分からなかった一冊。
出だしは小学生だって暗唱出来るのに、分からない。さっぱり分からない。単語もよく分からない。
というわけで途中放棄して、感想は図書室のビデオを見て書きました。(最低な生徒)


だけどそれからしばらくして、夢十夜にうっとりし(第一夜がおそろしく好き)、本棚にあったからなんとなーく手を伸ばし、ごろごろーんと読み出したら、もっ、すっごく面白くてっ!
いや、オススメ! これオススメ! 声出して笑っちゃう!
ただ、漱石初心者さんは、「こゝろ」とかのほうがとっつきやすいかなあ? どうでしょう。(ここだけの話、男同士ラブが好きな女の子だったら「こゝろ」は読める気がする…。思い出すと今だにトキメク。あたしもうダメなんじゃないか?)


あとね、「思い出す事など」っていうエッセイみたいな作品があるんですけど、その中の

「先生死に給う事なかれ、先生死に給うことなかれ」

っていう一文があって、新幹線の中で泣きそうになった。
知らない青年の見舞いが漱石を通って自分に届いたと思った。ここだけ何度も読み返しました。

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2009年10月04日

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滑稽で風刺がきいていて、面白く読めました。
ただ近代人の孤独観とか個人主義とか、その時代独特の観念などは解せない部分もあってちんぷんかんぷんで読んでました。

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2011年01月07日

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ぐだぐだな会話をぐだぐだだなーと思いながらもだらだら読み続けてしまうところが漱石先生のすごさだと思う。意外にラストが暗い。

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2009年10月07日

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ネタバレ

先生のもとに集まるひとたちってよくまぁこんなに適当な話を思いつくものですね。
最後はあっさりと、そしてまさかの展開で切ないです。

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2024年04月07日

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一本の物語が大動脈としてあるのではなく、主人公の家にやってくる友人知人との珍妙なやり取りが描かれる。スパイシーな日常系小説(失礼)である。

日露戦争の時代の日本人風刺、社会風刺を通じて、当時の人間や暮らしを垣間見ることができる。人間はいつの時代も変わらんのやなというところもみられる。

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2023年05月16日

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会話の掛け合いが面白くて、何度もクスッと笑ってしまいました。猫の視点を通して人と社会を視ることがこんなにも面白く、そして皮肉もたっぷり。
読みごたえがありすぎて、読み終えるまでにかなり時間がかかりました。時間があるときに読むべきですね

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2022年10月13日

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先生と仲間たちと奥さんと猫…。
面白い人間には面白い人間が集まる。
相乗効果が見事である。
肩の力を抜いて、ボンヤリした状態で読むととても気持ち良く読める。お酒のお供にしたい。
夏目漱石の他の作品を読もう思う。

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2019年09月27日

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ネタバレ

猫の視点で書かれた小説。漱石やみんなが集まって話している風景。
泥棒が入った時など想像すると面白いと思う。とてもユーモアのある小説
500ページくらい熱い小説。読みごたえが十分。

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2016年10月10日

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自分の周りにいる動物たちもこの猫のように、人間を馬鹿にしながら生活しているのか。
そんな想像をしながら読みました。

登場する人物はどこまでもありふれていて、どこまでも現実的。
その人物たちのさらにありふれたどうでもいいような会話が、猫から見ると滑稽である。

夏目漱石の作品は初めてですが、文章や言葉の難しさにかなり戸惑いました。
もう少し教養と知恵があったらさらに楽しめたかも...

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2015年03月18日

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覚悟してたが、やはり漱石の作品は難しい言葉が多い。広辞苑にない言葉も多数ある。「吾輩」の猫を通して自分自身や人間を大いに揶揄している。『ガリヴァー旅行記』も想起した。ギリシア、ローマ、中国の諸賢人たちを引用しつつ、「吾輩」の鼠取りの演習、幼児の食事、泥棒の様子も描く。苦沙弥先生を交えた滑稽な会話はユーモアだが、どこか寂しい。

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2014年12月11日

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夏目漱石のデビュー作。夏目漱石の他の作品にくらべかなり長いほう。また、今は使わない言葉が多く、なかなか先へ進めないので、読み終わるのに結構時間がかかった。最後は意外な結末だった。今は差別用語となっている言葉が時々出てくるので気になった。

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2014年11月28日

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夏目漱石が、飼い猫に心を投影して書いたものと思われる
そのせいか猫の「我輩」には
何事にも散文的な思考をもって当たる癖があり
本能よりも先に理屈がでるその性質ゆえ
鼠一匹とらえることもままならないのだった
猫にとっては実に迷惑な話である
しかし漱石には
己を客観的に見つめるトレーニングとなったのかも知れない
ユーモアでもってそれを描くということは
おそらく、当時としては画期的なことだろう
これがデビュー作品である

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2013年10月10日

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いちおう読んでおかないと、
ということではあったのだが、
やっぱその時代に読まないとおもしろくない。

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2013年08月24日

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昔の言葉だからか難しく、なっかなか頭に入って来ないのでサクサク読み進められない。
まだまだ勉強不足。

ざっくり言うと、猫の人間観察日記。
ピリリと風刺がきいている猫目線の観察は愉快。

出てくる人間たちも個性が強烈。
しゃべり好きで未来の事などを嘆いている会話もあるが、それが割りと当てはまってるのはさすが。

何気なくすぎて行く日常の幕引きはなかなか衝撃的な展開で、突然終りがくる、それこそが人生というものなのかなと、猫を通して考えさせられる。

知識を深めてまた読み直したい。

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2012年09月11日

Posted by ブクログ

明治期の小説を久しぶりに読みました(最後に読んだのはやっぱり漱石の『こころ』でした)。
何しろ読み慣れなくて、読みやすいとこはサクサク読めるんですが、読めないとこはまぁ頁が進まない。

それはおいといて、、、

名無しの猫くんの人間観察記。
苦沙弥先生を筆頭に個性豊かな面々もおもしろいのですが、漱石が苦沙弥に話させた明治の人の在り方としての問題が現在のそれにも通じているのを興味深く感じました。
ところどころ出てくる猫くんの仕草や苦沙弥先生の子供達の描写が愛くるしかったです。

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2012年02月23日

Posted by ブクログ

しかし俗人の考えうる全知全能は、時によると無知無能とも解釈ができる。
・・・・・・・『吾輩は猫である』179頁

明治の日常を淡々と軽妙に、猫の視点で語り出す。
登場人物は皆、一癖も二癖もあるが、愛嬌がある。そして、雄弁多弁である。物語の大半は彼らの語り、落語のような講釈。おもしろい話を聞かされると、負けず嫌いに火がついて、ならこっちにもこんな話があると語り出す。

なるほど、物語の登場人物は皆、作者の分身だと思っていたが、やはりそうだ。腹にないものを書こうとしても書けない。書こうすると嘘になる。どこか魂のない人形になる。

漱石自身がモチーフであろう苦沙弥先生も、風変わりな迷亭君も、彼らの言葉も生き生きしている。それは皆、漱石の分身だから。
そして、そんな彼らを冷静に観察し、分析する猫も。

風刺の効いた猫の語りが何よりの魅力で、興味深いものだ。博学で、時に哲学的なことも言うが、全く言いたいことを言わせてる、言いたい放題というやつだ。
この猫の視点、つまりは漱石の視点が当時、そして今もなお、多くの人々を唸らせるのにも、合点がいった。

読み進めて行くうちに、人物像が出来上がってきたせいか、後半の話がより面白く感じたのだが、迷亭君の予言、未来記については驚いた。自覚心の発達で、個人が強くなり、親兄弟、家族のつながりが弱くなり、別々に暮らすようになると・・・これは、核家族化する日本を予想、的中してしまっているではないか。感服した。

願わくば、最後の最後を夢オチということにして、続編を出していただきたい。

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2011年02月13日

Posted by ブクログ

猫の視点から人間社会の滑稽さを描く作品。100年も前にかかれたものなのに未だ新鮮さを放っているのは凄いことだと思う。

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2010年01月19日

Posted by ブクログ

言わずと知れた夏目漱石のデビュー作。

「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」
そんな猫が”主人”やその周りでの出来事を淡々と滑稽に語る。

100年も前に書かれたものですが、読むとクスっと笑ってしまう面白さがある。
それでもやはり100年前の文章。読むのは少し疲れました。

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2009年10月11日

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