【感想・ネタバレ】ピルグリム〔1〕 名前のない男たちのレビュー

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ネタバレ

全3巻のまだ1巻目。ここでは主人公の生い立ちと、彼の書いた本が縁で知り合った、9.11貿易センターでの出来事がトラウマになった警察官との交友などが描かれる。同時進行で父親をサウジアラビアで処刑された14歳の少年がテロリストになる様を克明に綴っていく。世界を舞台にこれから何が起こるのか。読んだ後すぐに2巻目を手にしたくなるはずだ。

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2016年07月23日

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CIAでもFBIでもない政府機関に所属し若くしてその世界のトップに居た私「ピルグリム」が、一度は引退して普通に暮らそうとたものの、911のテロやその後の世の中の混乱によって、否応なく諜報の世界に戻ることになり、非常に緻密で慎重で手強い相手「サラセン」を追うお話。もともとは映画の脚本家をしていたという著者の初めての小説だそうです。元脚本家というだけあり、複雑な情勢、人間関係、ピルグリムやサラセンを形作った過去の出来事に彼らの心の動きを、短い文章を連ねることによって見事に書き出していて、とても読みやすかったです。現在のことから過去に飛んだり、(全体が回顧録なので)途中で予言めいたことが出て来たりもするのですが、技巧でごちゃごちゃになることもなく3冊もある長編小説なのにサーッと読んでしまいました。大変面白かったです。

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2016年01月28日

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人物をしっかり描いていて、これから先が期待できます。まだ事件の入り口にも入ってない感じですが、壮大かつエグい事件が起きていきそう。

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2015年04月14日

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Pilgrim = 巡礼者。
元諜報員と敬虔なイスラム教徒の宿命といってもいいようなこれからの展開が気になってしょうがない。

謎がちりばめられたスピード感たっぷりの壮大なプロローグといった感じで、読むのがやめられなくなります。

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2014年10月26日

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 全3巻の1巻目を読んだだけで感想を書きたくはなかったが、書かずにはいられない。

 「これだけは保証しておこう。本書の出来は、あなたの予想を超えている」。というミステリマガジンの絶賛レビューに期待して読み始め、少し疑いを持ち始めたところで、片足を引きずったニューヨーク市警の黒人警部補ベン・ブラッドリーが主人公の「わたし」を探し当ててパリを訪れる。ブラッドリーは「わたし」に米同時テロのある悲痛なエピソードを話してこう言う。

「彼らの命を奪ったのは降り注ぐ瓦礫や火災ではない。彼らは他人の命を救おうなどと考えたから死んだ。そのことにわたしは怒っているんだ。いったい、この話のどこに正義がある?」
 彼は気持ちを落ち着かせようと、ひと呼吸置いて言った。「わたしはこんな世界で暮らしたいとは思っていなかった」

 ブラッドリーは罪のない人々がテロによって不当に殺される世界に異議をとなえ、それを何とかしたいと思って「わたし」を探し当てたのだ。だからこれは正義や理想を「青臭い」と片付けてしまう人には無縁の小説である。そうじゃない人、冒険小説を好きな人は読み逃してはいけないだろう。

 全体的なプロットはトマス・ハリスの傑作「ブラック・サンデー」を想起させる。テロリストが用意した兵器の威力を試すために日本人を殺す場面も共通する。違うのは登場人物たちが9.11の大きな影響を受けていることだ。「9.11を経た『ブラック・サンデー』、しかもそれを大きく超えている」というのが1巻を読み終わってのとりあえず感想になる。

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2014年10月06日

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スパイ小説です。おもしろいなあ。
3冊シリーズの1冊目ということで、主要人物たちの紹介が主ですが、なぜか描写に退屈せず読ませます。翻訳も良いのかな。
一見普通そうで普通でない殺人事件で幕が開き、引退したはずの諜報エージェント、イスラーム世界のテロリスト、9.11で負傷した警察官といったチート気味のキャラクターの背景が描かれます。
次の展開が楽しみ。

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2024年01月02日

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全3巻に渡るスパイ小説。
第一部は主人公「わたし」、
第二部はわたしが追うことになるサラセンの人物像をじっくりと描いている。
じっくりだけに少々退屈な場面もあるものの、投げ出してしまうまでには至らず、次巻への期待が高まる。

「わたし」に関わる養父や黒人の警部補やその妻など、
好印象なキャラクターにほっこり。
凄惨な殺人や拷問シーンの合間の清涼剤の役目を果たしている。

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2023年06月25日

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というわけでスパイ小説です

池上彰さんの本でスパイ小説を読みたくなったタイミングでたまたま『真珠湾の冬』の訳者山中朝晶さんで検索かけたら見つけました
こんな出会いも推奨したい

全3巻の第1巻なんですが
すごいです
あらすじで「アメリカは名前のない男にすべてを託す!」とありますが、1巻終わった時点でまだ託されておりません
題名の『ピルグリム』も全くなんのこっちゃわかりません

では、1巻では何が語られたのか?
ほぼ登場人物紹介です
主人公「わたし」の半生、彼と闘うことになる(であろう)テロリスト〈サラセン〉の半生、主人公の相棒役を務める(であろう)警部補の人となり
テロリスト〈サラセン〉がどんなテロを計画しているか

こんなんが長々と続きます

二人の対決は始まっていません

でももう面白い
たっぷりと登場人物の背景を頭に叩き込まれ
どんな闘いが始まるんじゃい!というワクドキのドキワクで2巻へ!

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2023年06月09日

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手に汗握る最高のスパイ小説、読み始めたら止まらなかった。
主人公やテロリストをはじめとして、優秀な設定のキャラクターにちゃんと説得力があるのが良い。
実際にどこまで現実的に可能なのかは分からないけど、9.11後の米国でいかにしてテロを起こすのかってのは興味深かった。

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2022年06月02日

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ネタバレ

冒頭いきなり殺人現場シーンで主人公が登場するが、そこから話は主人公の過去、さらに過去、そして幼少時代へとめまぐるしくカットバックしながら描かれる。
さらにはシリーズでの敵方も同じようにカットバックしながら過去に遡上して人物像が浮き彫りにされていく。
物語の凝った組み上げられ方ではあるが、読みやすい文章であるし、キャラの陰影が鮮やかなので一気に読める。
1作目はさながらキャラ紹介編の趣もあるが、十分に楽しめたので残り2作に期待。

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2015年09月10日

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ネタバレ

メインのキャラクターのバックグラウンドが描かれ、これから、というところで二巻目へ。それぞれの出自がじっくり描かれているので、いやでも期待が高まります。その期待感だけでも星4つ。ワクワクしてきました〜。ここで一冊終わらすのは、商売上手だと言わざるを得ません。

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2015年03月30日

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主人公だけでなく、敵、味方の背景が濃い。
人物の過去を語りながら話が進む。
人物紹介が退屈な序盤でも面白く読めた。

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2015年02月10日

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アメリカのあらゆる諜報機関の諜報員を監視する<機関>と呼ばれる組織に所属していたものの、9.11事件をきっかけに若くして現役を退いた、名前のない男である「わたし」。
敬虔で厳格なイスラム教徒であり、孤高のテロリスト「サラセン」。
三部作(三分冊)の一冊目である本作では、二人の素性が交互に行きつ戻りつ語られます。
そしてサラセンが企てる恐ろしいテロの計画が少しずつ形を見せてきます。
また、わたしの方は、わずかな手がかりから自分の正体を知り居場所を突き止めたニューヨーク市警の警部、そしてその妻と知り会います。
壮大で長いプロローグといった感じで、まだ二人が直接に絡むシーンは出てきません。
どちらかと言えば、淡々とした雰囲気ながら、静かな語り口に気がつけば引き込まれているというところです。
2巻以降を一緒に買っておかなかったのが失敗でした。

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2015年01月29日

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久しぶりに、超大当たりを引いたかも。
昔、フレデリック・フォーサイスや
ロバート・ラドラムらをむさぼり読み、
興奮した頃を思い出した。
人物描写の深堀り具合にググっとひきつけられる。
決して冗長なわけではなくて、非常にうまい。
お願いだから、第 3 巻まで失速しないで欲しい。

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2015年01月18日

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全3巻の1巻目。
アメリカの諜報組織に属する十万人以上の諜報員を日夜監視する極秘機関。この機関に採用された私は、過去を消し、偽りの身分で活動してきた。あの9月11日までは……引退していた男を闇の世界へと引き戻したのは〈サラセン〉と呼ばれるたった一人のテロリストだった。彼が単独で立案したテロ計画が動きはじめた時、アメリカは名前のない男にすべてを託す! 巨大スケールと比類なきスピード感で放つ、超大作サスペンス開幕! というのがあらすじ。
語りの上手さで読ませます。

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2014年11月16日

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具体的事実の情報の積み重ねが分厚い文章のかたちになっている。連想ゲーム状に話がコロコロ変わる。テンポがいい。海外のエンタメはたまに回りくどいけど、もしかしたら母語では回りくどくないのかもしれないけど、日本語の翻訳ではたぶん回りくどさが異国情緒のようなものを醸し出すせいで、かえってブランドになっている。しかし、日本のものよりよっぽどおもしろい、というか、分厚さはある。その分厚さの正体は…皮肉めいたセリフとかでもありそうでもある。せりふはいいが、文体はパターンがあまりない。

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2014年11月14日

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テンポが肝のスパイ小説に、じっくり読ませる濃厚さ、小説冒頭の事件が第25章でようやく繋がる(文庫3巻の1巻目の終わりの方)というスケール感。これは、新しいスパイ小説の登場です。

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2023年05月07日

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5月-5。3.0点。
最前線の諜報部員だった主人公。引退し警察補助に。
9.11テロ後にある殺人事件が発生、また別のテロの計画が
判明し、復帰し単身トルコへ。

すらっと読めるのだが、文章に抑揚が少なく、感情移入がイマイチできない。
2巻に期待。

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2018年05月16日

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率直によく分からない。
どこまで過去の話でどこまで現在の話なのか、ついていけなくなった。
続編読む前にもう一度おさらいします。

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2016年02月02日

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「わたし」と「サラセン」まだ対決していなくて、導入部といった感じ。
序盤、読書のペースがあがらなくて、中盤以降から続きが気になるようになてきた。
翻訳ものは、訳が合わないと十分楽しめないことが多いけど、読みやすい訳で良かった。

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2015年08月16日

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前評判の割りには・・・
途中はテロリストが丁寧に描かれていて面白かったが、変なヒューマニズムがあり、結末も矮小化されていてお粗末。

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2015年04月09日

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最近翻訳ものサスペンスばかり読んでいて頭の中がごちゃごちゃしてきた。何も考えずにとにかく楽しくワクワクハラハラして読める本と思って選んだこのシリーズ。全3巻だけど文字?行間?が大きいので思ったよりボリュームはないと思う。第1巻はほとんど登場人物の紹介。だれそうなものだが、それぞれの人生に重みがあって思った以上に読めた。しかし次がどうなるのかという期待感はないので時間がかかったのも事実。後半になって〈サラセン〉に動きが出たところから大きくストーリーが動き出したので、あと2巻が楽しく。ただ少し説明的すぎるところがあって長く感じる所と、逆にもっとじらせばいいのにすぐに結論にいってしまうところがあって、なんだか少し残念。広げたふろしきをどのように上手にたたんでいくのか、期待と少し不安の残り2冊。

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2015年03月10日

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