【感想・ネタバレ】刑事マルティン・ベック 笑う警官のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年04月05日

警察小説はこのような淡々と進む感じが好き。淡々と進むけど、感情はとても伝わるし、展開も緩急あってとても良い。

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Posted by ブクログ 2021年04月20日

雰囲気は色で言うと灰色かな
ちょうど表紙も灰色になってる
バスの中で起きた大量銃殺事件。なんの変哲もない凡庸な刑事たちが、この陰惨な事件を追っていく
捜査するにつれていくつかの事実が浮かび上がってくるが、それらの関連が分からず、なかなか霧は晴れない
終盤になってやっと点がつながりひとつの線になったと...続きを読むき、読んでるほうにはある種の感動がある
派手さを抑えた地味な作品だが、非常に面白かった

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Posted by ブクログ 2017年03月13日

スウェーデンの地図があったほうが読みやすい。

一癖も二癖もある個性豊かな登場人物。

すばらしいミステリー

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Posted by ブクログ 2016年07月12日

スウェーデンの小説です。
1968年ですから、およそ50年前。
ビートルズがホワイトアルバムを出したり、ベトナム戦争が泥沼だったころです。

ストックホルム、ある雨の夜。
バスが路線を外れて停止していました。
通りがかった警官が見ると、乗客大勢が銃で惨殺されていた...。
そして、その中には、ストッ...続きを読むクホルムの若い刑事の死体もあった...、

と、いう事件の捜査です。

サブタイトルになっている、マルティン・ベック、という中年の刑事さんが中心となったチームが、捜査を担当します。
死体で発見された若い刑事は、マルティン・ベックらの同僚の刑事さんだった...。
その若い刑事は、何の捜査をしていたのか?...

味わいとしては。
マルティン・ベックさん、相棒のコルベリさん。
この二人を中心に、それぞれに面倒くさい、個性が豊かな捜査員たちの群像劇、という感じです。

全体を覆うのは、60年代の
「ラブ&ピースの時代」
「一方で、それに対しての政治権力の弾圧の時代」
「都市化が進む。資本主義が進む。貧富の差。田舎の荒廃」
という、時代背景。

なんというか、「資本主義の都会」という空気を描いています。
つまり、優れた犯罪ミステリー小説だなあ、と思いました。
全編を覆う、憂鬱感。
だからと言って暗くなり過ぎない。
ちょっとこう、肩をすくめて皮肉に微笑むプロフェッショナルなオッサンたちの背中。
そんな感じです。
序盤の雨の描写が、その後の空気感をイッキに印象付けて見事です。

そして徐々に、犯罪に絡む人間模様。
ヒトの隠したい業(ごう)と言いますか。
ヒトの表裏や、偏見や、欲望をめくりあげて覗くような。そんなエンターテイメント。

ラスト。
社会的に成功している人間たちが、自分たちの利害のためだけに、他者の幸福を平気で踏みにじることが、述べられます。
痛烈な、資本主義社会の「勝ち組主義」への一石です。
そして、そういう連中のほとんどは、あからさまな犯罪は犯さない。自分で手を汚さない。だから捕まらない。
まったくもって。
古びない小説だなあ、と。面白かったです。



スウェーデンでは60年代~70年代に一世を風靡したシリーズものらしく、これはその4作目。
ですが、「笑う警官」だけ読んでも十分楽しめます。
この4作目の「笑う警官」が、海外(つまりアメリカなど)でもヒットして、ハリウッドで映画化されているそうです。







#####以下、単なる備忘録。ネタバレ#####

事件の全貌としては。

●10年以上前に、女性の殺人事件があった。

●何人か容疑者候補がいたが、何の証拠もなく、迷宮入り。

●ポイントは、現場近くで目撃された男のシルエットと、車のシルエット。車種は多くのプロが特定した。

●だが、その車種で絞り込んでも、何も分からなかった。

●現在。暇な時期になったマルティン・ベックら刑事たち。若い刑事が、手柄を狙って、その迷宮事件の捜査をひとりではじめた。

●ひょんなことから、「車種のシルエットが酷似している、もう一つの車種があった」ことを発見。

●そこから絞り込んでいくと、ほぼほぼ、「こいつが犯人だろう!少なくとも犯人の仲間だろう!」というチンピラを発見。

●そのチンピラを、追い詰めるために、「わざと見えるように尾行」していた。

●そのチンピラは、迷宮事件の殺人犯の、主犯じゃなくて協力者だった。

●主犯は、社会的に成功している経営者だった。

●主犯は、共犯者チンピラと若い刑事を一緒に殺害することを計画して、バスを指定して、殺戮事件を起こしていた。

という謎を、マルティン・ベックたちが解明していく。

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購入済み

ヒーローのいないリアリティ

2014年09月23日

登場人物にヒーローらしき人物がいないというのが新鮮だった。警官が一丸となって少ない手がかりから捜査を重ね事件をひも解いていく。ヒーローがいないことによりリアリティがあるように感じられた。読んで損はナシ。

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Posted by ブクログ 2015年03月03日

私が生まれる一年前のストックホルムが舞台。警察小説の教科書と帯に書かれていたけど、殺人捜査課メンバーが事件発生直後に被害者の氏名・詳細を報告してる場面とか物凄い臨場感。冒頭で一気に持ってかれた。読むのがもったいないってやつだよ。どこがどう、って具体的にこれだ!!って言うのが語れるほど読み進んでないけ...続きを読むど、上手いなー、と思うのは殺人課の面々が既に一人一人個性が解る、って事なんだよ。一人一人緻密に描写してあるって訳じゃないのに…職場での会話とちょっとした目の動きとか、そう言うので誰が誰に対して好感度持ってるとか信用しているとか、解っちゃう感じで、最低限の文字数でこれをやってしまうと言うのは上手いからだと思うんだよね。文章と読んでる自分との波長が合う・合わないとかもあるけど、なんかいつの間にかこの人物はこう言う人間、だからこう言う行動をする、と言うのが気づいたら頭に入っている書き方、と言うのか…ああ言うのは作家のセンスなんかなー、意識してやってああいう文章が書けると言う訳ではない気がする。マルティン・ベック、相棒のコルベリ、報告者のルン、強面のグンヴァルト・ラーソン、メランダー揃って被害者の身元報告場面がホント面白い。それぞれの個性が垣間見えて。記者会見するんじゃね?って下りで、コルベリが「おれはいやだね」「おれはいやだ」って繰り返し拒否ってるとことか笑えちゃう。お腹出てるけど敏捷、ってキャラに弱い。多分、最初に擦り込まれたのは『ブルース・ブラザーズ』のジョン・ベルーシだと思う。『笑う警官』のコルベリが正にこのタイプ。この間から本作褒めてばっかだが、警察署内での捜査官の会話のテンポが物凄く気持ちいいんだからしょうがない。そう言うこと言っちゃあかんやろ、とか、あいつに任せればそこは問題ない、とか、口で言わないんだけど目配せとかちょっとした会話で捜査官一人一人の立ち位置とか得意分野とか普段の付き合い方とかが垣間見えるんだよなー、もう、こう言う文章書きたい、って素直に思う。登場人物同士の関係性をくどくど書くのってやっぱ無粋なんだよなぁ。読んで読者に解らせるではなくて、察して貰える、と言う書き方と言うか。読んだらいつの間にか頭に入ってた、って書き方なんだよなぁ。恐らく、翻訳者のセンスも大いに関わっていると思う。マルティン・ベックが痩せ型で長身に馬面、相棒のコルベリはでぶっちょで性格辛辣、って…凸凹コンビって感じでいい。組む相手って、似た者同士で依存するみたいにくっつき合って二人で俺たちは正しいってやられるより、全く違う二人なのに信頼しあってる、もしくは馬が合う、と言う方が相棒のプロっぽく感じるのはなんでだろう(笑)。二人で一人的に癒着し合って強固に見えるより、一人一人合わさると無敵、みたいな。
バスの中で銃の乱射による大量殺人事件が発端のこの物語、そのバスの中にマルティン・ベックが指導に当たっていた若い警官ステンストルムが被害者としていた、と言う話なんだが、スウェーデンの名前って耳馴染み・読み馴染みないんだけど、こうしてすっと頭に入っている不思議。海外小説読んでると、何度読んでも名前が頭に入らない時と、当然のように頭に入ってる時とあるなぁ。この差はなんだろうか。語感、ではないだろう、どんな簡単な名前でも見失うときあるからな、これ誰だ、って。これは意図してされたものかどうかは解らんが、作者の書き方なんじゃないか、と思う。やっぱ海外物の探偵・警察小説は面白いよ…海外ドラマ見てて思うけど、警察組織もある意味で「会社組織」で、その組織の中で規則を守りながら仕事をしながらもきちんと職場で自己主張し合って会話してるんだよね。自分の会社の中と照らし合わせると雲泥の差だな、って思うんだよな。
フレンチ・コネクションが見たくなってきた…2の、麻薬密売人の大物シャルニエ追い掛けてフランスに単身乗り込んで敵にとっ捕まり薬漬けにされての下り、なんか激しく萌えるんだ…ジーン・ハックマン、ちっともいい男じゃないんだけどねぇ、むしろむさ苦しいしデリカシーなさげなんだけども。『夜の大捜査線』も好きなんだよなぁ。あと、匂い系では『天使が隣で眠る夜』、あれも捜査モノと言えばそうだ。刑事もの・FBIもの・一匹狼破天荒もの・アクションものとあるけど、それぞれ好きな映画がある。刑事ものは「組織もの」と「相棒もの」に分かれるかなぁ。
マルティン・ベック・シリーズ読破したいが、本作以外を手に入れるのが難しそう。個人的に、強面大柄横柄な態度と物言いのグンヴァルト・ラーソンと、ひっそりと分相応な働きをしてのんびりまったり柔らかい物腰のルンが、個人的にクリスマス休暇を一緒に過ごすほどの友達で、それが職場の他の人間には知られていないが実は仲良しなんだ(職場ではラーソンはルンにキツい事を平気て言っているのだが)、と言う下りが出てきて、全く違う二人で実は仲良しなんて何か裏があるんじゃ…と言う所を他作品で確かめたいのだが(笑)。グンヴァルト・ラーソン、言葉きついし自信家だから、同僚に睨まれたり毛嫌いされてるっぽいけど、麻薬密売人を張り込みして無言で殴り込むとか、ああ言う恐れを知らぬ大胆な行動力は捜査課唯一、嫌なとこもあるけど認める部分もあるんだろうな、捜査員一人一人、そう言う「得意」分野があるし。役付のマルティン・ベックがさり気に一人一人の能力をきちんと見極めていて、仕事の割り振りで采配ふるってんだよねぇ、こう言うとこ、組織の描き方としても面白い。働いている人間は面白いと感じると思う。
私は腐読みは一切しないようになっている人間なんだが、おっとり屋のルンと、剛健辛辣なグンヴァルト・ラーソンが、実はプライベートでは休暇を一緒に過ごす仲、と言う下りは含みがあるのかないのか…職場ではラーソンは周囲の人間皆に対してそうだけど、ルンにもキツい事言ってんのに…仲良しなんだ…グンヴァルト・ラーソン、言葉きついし自信家だから、同僚に睨まれたり毛嫌いされてるっぽいけど、麻薬密売人を張り込みして無言で殴り込むとか、ああ言う恐れを知らぬ大胆な行動力は捜査課唯一、嫌なとこもあるけど認める部分もあるんだろうな、捜査員一人一人、そう言う「得意」分野があるし。

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Posted by ブクログ 2023年08月18日

大雨の夜にバスで起こった大量殺人事件。手がかりがないまま、マルティン・ベックと個性豊かな仲間たちによる地道な捜査が展開される。読みながら、一緒に捜査をしているような臨場感があり、最後、見事な解決に爽快感さえ感じる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年02月11日

なぜこうも北欧ミステリというのは陰鬱な雰囲気が似通ってくるのか。
ヘニング・マンケルといいアーナルデュル・インドリダソンといい。
もう何かお家芸のようにすら感じる。

なので、仕事熱心でも家庭面、生活面ではいささか不完全な男マルティン・ベックを冠する本シリーズだが、その辺もなんか他の北欧作品に似てい...続きを読むるようで、どちらかというとグンヴァルド・ラーソンという無頼漢を置いているところにむしろ茶目っ気を感じ、自分としては他の北欧作品にはない魅力を感じた。

『阿津川辰海 読書日記』から手に取った本書。
原作は1968年刊で、1972年に英語版から訳された旧訳版がそれまでの日本国内での『笑う警官』だったが、2013年に原著であるスウェーデン語からの新訳が企画されたとのこと。
いわゆる警察ものの型。
強烈なひらめき・洞察力を持つ名探偵、名刑事が牽引するではなく、個性を持ったメンバー達それぞれの地道な捜査を通じ、真相に辿り着くボトムアップ型の物語。
奇をてらったところがないだけに、何年経っても褪せぬ読み心地を保有し、名作と謳われ続けるのだろう。

シリーズ全10作中、4作目の本書が新訳一発目。
次は1作目の『ロセアンナ』になるという。
このまま10作目まで新訳で読めるのかとわくわくしていたのだが、なんと6作目以降は新訳企画がストップしてしまったとのこと。
残念すぎる。

是非再開して欲しいものだけど、高い、売れない海外ミステリ。
なかなか難しい希望だろうな。
買わない自分が言うのもなんだけど。

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Posted by ブクログ 2022年08月20日

「マイ・シューヴァル」、「ペール・ヴァールー」共著の長篇ミステリー作品『刑事マルティン・ベック 笑う警官(原題:Den skrattande polisenn、英語題:The Laughing Policeman)』を読みました。

ミステリ作品は「カミラ・レックバリ」、「ラーシュ・ケプレル」、「カ...続きを読むーリン・イェルハルドセン」に続きスウェーデン作家の作品… 北欧ミステリの魅力にどっぷり浸かっていますね。

-----story-------------
アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞、警察小説の金字塔を新訳で!

反米デモの夜、ストックホルムの市バスで八人が銃殺された。
大量殺人事件。
被害者の中には、右手に拳銃を握りしめた殺人捜査課の刑事が。
警察本庁殺人捜査課主任捜査官「マルティン・ベック」は、後輩の死に衝撃を受けた。
若き刑事はなぜバスに乗っていたのか?
デスクに残された写真は何を意味するのか?
唯一の生き証人は、謎の言葉を残し亡くなった。
捜査官による被害者一人一人をめぐる、地道な聞き込み捜査が始まる―。
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1968年に発表されたスウェーデンの警察小説「マルティン・ベックシリーズ」の第4作… これまでは英語版からの訳出だったようですが、本作はスウェーデン語から翻訳された新訳版です。

ストックホルムの市バス… 2階建てのバス・ダブルデッカーで何者かがマシンガンを乱射し、乗客全員が銃撃され、8人が死亡、1人が重体となる事件が発生、、、

死者の中に「マルティン・ベック」の後輩で若き刑事「オーケ・ステントルム」が被害者の一人として発見された。


最初に現場へ到着したソルナの警官「クリスチャンソン」と「クヴァント」が車内を踏み荒し、犯人の証拠が消されてしまったこともあり、捜査は難航、、、

若き刑事はなぜバスに乗っていたのか?
デスクに残された写真は何を意味するのか?
唯一の生き証人が死の間際に残した謎の言葉の意味は?

中盤くらいまでは新たな謎ばかりが提示され、この事件は解決するんだろうか… と登場人物の刑事のように不安になりましたが、、、

「マルティン・ベック」は、「ステントルム」が容疑者を尾行しているうちに事件に巻き込まれ、この事件が「ステントルム」が捜査していた事件と関わっていると推理し、「ステントルム」が単独で調査していた過去の未解決事件(10数年前の娼婦殺人事件)の真相を探ろうとします。


そして、娼婦殺人事件での新事実(犯行に使用されたクルマがルノー4CVではなくモリス・マイナーだった等)が判明することで、一気に解決に向かいます、、、

これって、「ステントルム」は既に気付いていたことなので、キチンと上司に報告していれば、こんなに捜査が難航することもなかったんでしょうけどね。


本作品、被害者が9名と多いことや、過去の娼婦殺人事件では29人もの男性が関わっていたりして、その周辺の人物も加えると、非常に多くの人物が登場… しかも、スウェーデンの地名、人名は覚えにくい、、、

ということで、理解しながら読むのに苦労しました。


最後はスッキリしましたけどね。



以下、主な登場人物です。

「マルティン・ベック」
 警察本庁殺人捜査課主任捜査官

「レンナート・コルベリ」
 警察本庁殺人捜査課捜査官

「グンヴァルド・ラーソン」
 警察本庁暴力犯罪課捜査官

「フレドリック・メランダー」
 ストックホルム警察暴力犯罪課捜査官

「エイナール・ルン」
 警察本庁暴力犯罪課捜査官

「エーク」
 警察本庁殺人捜査課捜査官

「イェルム」
 ストックホルム警察鑑識課主任

「オーケ・ステントルム」
 警察本庁殺人捜査課捜査官

「ペール・モンソン」
 マルメ警察捜査官

「ウルフ・ノルディン」
 スンズヴァル警察捜査官

「オーサ・トレル」
 ステンストルムの恋人

「アルフォンス・シュヴェリン」
 被害者中唯一の生存者

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Posted by ブクログ 2018年11月14日

まさか今まで読んだことなかったなんてことはない。
新訳が出たから再読してみた。
やっぱりいいわ~!!

現代ミステリーの原点はここにあり、いまだにここを超えるもののほうが少ない。

なにしろ描写がうまいね。背景も人物も。
ありきたりじゃないとはこういうこと。

まずは4作目が出て、これからは順を追っ...続きを読むて出るそうだ。
そーこなくっちゃ♪

なお、旧訳との比較はできない、もう忘れちゃったよ。

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Posted by ブクログ 2018年10月25日

「北欧ミステリ」の古典
雪の街を探偵のような超常性なくかっこつけもない
読者とおなじふつうの警官たちが足で事件を解いていく
「警察ミステリ」の教科書な出来栄えで流石に見事
ミステリとしては出だしは良いが山場前が少し弱いけれど
全体の味は損ねていない

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Posted by ブクログ 2016年12月18日

まずは、タイトルが気に入った。
で、北欧の作家であることも気に入った。

読むと、静かなハードボイルドだ。GJ !

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Posted by ブクログ 2016年07月04日

犯人当てとかそういうのではなく,コツコツと捜査している過程を見て,自分も捜査官になった気分を楽しめた。最初の雨の中のシーンはすごく怖かったし。とても面白かった。

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Posted by ブクログ 2016年03月01日

警察小説の金字塔とよく言われる本作。反米デモの夜、市バスの中で八人の男女が殺害されているのが見つかる。その中には、拳銃を握った殺人捜査課の刑事が…。不可解な状況の中に散らばる数々の「why」に笑わない警官マルティンベックが挑みます。警察小説そのものがもともと地道にこつこつと真相に迫っていく型が多い気...続きを読むがしていましたが、これは別格に地道です。刑事たち各々が、自分に出来ることを行っていき、真相にたどり着く。誰か一人が欠ければ、得ることが出来なかった事件の真相。いやぁ面白かったです。

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Posted by ブクログ 2015年08月21日

はじめてのマルティン・ベックシリーズ。陰鬱な空気感に覆われていて少し戸惑ったが、例えば刑事同士の会話も非常に映像的であり、楽しんで読むことができた。スウェーデンの地名と人名が頭に入りにくいのがタマに傷。

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Posted by ブクログ 2015年07月08日

60年代後半の社会情勢の過渡期にあったストックホルムを舞台に刑事マルティン・ベックが活躍する北欧ミステリーが世界に知られる先駆けとなったシリーズの四作目。同僚刑事を大量殺人によって失ったマルティン・ベックはじめその他同僚刑事たちがわずかな証拠品と被害者刑事の事件直前の不可思議な行動に糸口を求め事件の...続きを読む真相に迫る作品。刑事たちがそれぞれに行う執拗な調査をもとに、段々と事件の輪郭が現れてくる。登場人物一人ひとりは才あり難ありの曲者ぞろいだがそこに解りやすさや華やかさはなく、わたしたちが彼らに血の通った人間性を感じるのはそのためであろう。
解説の言葉には、「読むたびにおもしろく、読むたびに発見がある」とある。他のシリーズと反復して読み返したい。

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Posted by ブクログ 2013年11月02日

もう45年も前の話なのに、古臭さが全く感じられない。
最初の頃は、退屈な感じもしたが、少しずつ謎が解けていくにしたがって、面白くなってきた。
次の新訳が出たら、読んでみたい。

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Posted by ブクログ 2013年10月20日

面白かった。40年以上前の作品なのに、時代のブランクを感じない。現代ミステリとしても充分読める。ということは、北欧の警察小説は進化をしてないのか? いやいや、本作品が完成系なので、進化する必要性がなかったというべきか。

派手な事件、地味な捜査、お疲れ気味の捜査チーム。なんかもう味わい尽くした設定な...続きを読むのに、全然退屈しない。この設定じゃないと、北欧警察ミステリとして認識しない自分勝手なアンテナがあるようだ。どのジャンルにおいても原点って結局シンプルなのよね。

謎解きも地味ではあるが、手掛かりの追い方や捜査の進展を左右するポイントなど、警察ミステリのエスプリが随所に散りばめられており、安定感抜群。ラストのエピソードがある意味一番衝撃的だったかな。そりゃあ笑うしかないよねえ。残り九作の刊行が楽しみ。

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Posted by ブクログ 2018年02月05日

2月-1。3.0点。
スウェーデンの刑事物。
バスでの大量殺人、被害者の一人は警察官、主人公の部下。
地道な捜査で、被害者の背景などを一つずつ潰していき、真相へ。
被害者の警官が追っていたものが、少しずつ明らかに。

まあまあの読み応え。

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Posted by ブクログ 2017年05月07日

最近、欧州ミステリーにはまったせいか、1968年に出版された作品の再翻訳の本ということで読んでみました。スウェーデンの北欧ミステリーなので、猟奇殺人系かと思いきや、バスでの大量殺人の犯人を丹念に追い込んでいくストーリーで、定番のミステリーの印象を受けました。バスもダブルデッカーなので、なんとなくイギ...続きを読むリスもののように感じてしまい、私には結構面白くハマった本です。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年12月19日

すごく面白かった。古い本なので、読みにくいかと思ったけど、ほぼ一気読み。
スウェーデンのストックホルムが治安の悪い街のように描かれていて、びっくり。外国人が稼ぐのにいいところとのこと。特捜部Qを思い出した。
「前後10年にわたるストックホルム社会の変遷を浮き彫りにしようという試み」で書かれているとの...続きを読むことで、ストックホルムの当時の状況がよく分かる。
この頃から、外国人が働くことも受け入れていたのか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年09月09日

1968年にスウェーデンで出版されたという古い警察小説。俺が生まれた年もう大方50年以上前になるんだから古臭くってもある意味しょーがない。
だけど、パソコンも携帯電話もマクドナルドもない時代の警察官が、北欧という土地で活躍する話ってのは実にシブくてカッチョ良い。

内容も話の展開も今の感覚で読むと、...続きを読むなんともヤボったいしジレったいが、そういうのも20世紀の味わいと思って読めば、古きよき時代だったんだなと思えなくもない。警官もそうだが犯罪にも何か懐かしさが漂っているような気がしてくる。

ところで重箱の隅話だが、銃の描写がちょっと変。木の銃身、70発銃帯のマシンガンってなんだ?と思ったら、木の銃床、70発入ドラムマガジンの誤訳らしい。メインの事件に使われた凶器の描写なんだからもうちょっと気を配って欲しかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年08月16日

シリーズ四作目何だあ。いきなりこれから読んだから、まず人間関係つかむのに頭使った。北欧ミステリー好きだけど、人の名前覚えるのに難儀するんですよねえ。
一人が活躍するわけじやなく、大勢の少しずつの積み重ねが解決につながっていくこの感じは読んでて楽しかった。

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Posted by ブクログ 2014年02月02日

改めてスウェーデン語から訳された、と聞いて再読。作品自体が古いのでどことなく古臭い感じがするのは仕方ないが、読み終わってから、再度旧訳を読むとこちらのほうが新しい感じがした。日本語にも気がつかない流行り廃りがあるのだなあと実感。新訳で実はこんな会話があったのかと発見した箇所もいくつか。最後のセリフが...続きを読む旧訳でカットされていたのはレコードの歌詞が英語版でカットされていたからだろうが、あるなしでエンディングの印象がだいぶ違う。こちらのほうがよかった。ただ一番気になったのは、人名。スウェーデン語の発音はわからないがメランダーよりメランデルのほうがそれっぽかった気がする。それを言い出すとヴァランダルになるのか。それも何か嫌だな。

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Posted by ブクログ 2013年12月22日

正統派警察小説。人命がなかなか覚えられず苦労した。集中が続かなかった事もあって読み落としが少なくないはずだから、二度三度と読むと星の数も増えるだろう。

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Posted by ブクログ 2013年10月23日

題名に覚えがあると思ったが、佐々木譲さんの同名小説読んだことがあったんだ。きっとこちらがオリジナルなんですね。淡々と捜査が続き、集め積もった事実の先に犯人が見つかっていく様子は、本物の捜査って感じで雰囲気満点。ただ、スウェーデン人の名前!覚え辛いなぁ。

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