【感想・ネタバレ】香港 ――アジアのネットワーク都市のレビュー

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Posted by ブクログ

[隣接中心]その地理的特色を存分に活かして、長い歴史の中で華僑経済や内陸部経済のネットワークの中核に位置した香港。独自の発展と歴史を鑑みながら、1997年の中国への返還目前の香港事情を探っていった作品です。著者は、香港上海銀行史に関する論文も手がけている浜下武志。


香港の歩みをつぶさに追いかけるというよりは、香港という視座の面白さ・多様さを紹介してくれる一冊。まとまりのかける記述が読みづらいことは難点なのですが、ネットワークに支えられ、なおかつそれを支えた都市の魅力が詰まった作品だと思います。


執筆されたのが、中国への変換目前ということもあり、香港ナショナリズムも念頭に置きながら、その当時の留意点を洗い出している点も、改めて今日から振り返ると大変興味深かったです。「中国」という言葉だけでは括りきれない(まったく括れないわけでは当然ないと思いますが)香港のダイナミズムを再確認することができました。

〜香港が伝統的中国文化とともにヨーロッパ・英語圏の一部としてその歴史を辿ってきたことを振り返ってみれば、香港が持っている幅の広さはどのような地域に対しても適用を可能とさせる特色を持っていることになる。〜

ぜひ訪れてみたい都市の1つです☆5つ

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2014年10月03日

購入済み

香港を中心にした時の東アジア・東南アジアの繋がり(香港という都市の特質上経済的なものがメインです)はイギリスがシンガポールや香港にやってくる以前からありましたが、イギリス以降この地域により深い意味を持っています。中国の経済発展も香港が無ければ実現しなかったでしょう。2024年現在香港は政治的には沈黙の都市に変貌させられましたが、南シナ海を取り囲む中国南部・台湾・ASEAN諸国の経済圏の重要性が変わることは根本的には無いのでしょうね。

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2024年04月24日

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