感情タグBEST3
Posted by ブクログ
小説を一気に読んだのは久しぶりです。ページをめくる手が止まりませんでした。
空色勾玉から読んできましたが、特別な笛を吹くことができる草十郎に、特別な舞を舞うことができる糸世という二人の登場人物は、今までとは違ったタイプの人物だなと感じました。
男女のどちらかが何の変哲もない人物であることが多い印象ですが、今回のこの二人は世界をも変えられる力をあらかじめ持っています。それとどう向き合っていくのかが、物語の中心になっています。
勾玉シリーズを読むのはだいぶ前のことなので、鳥彦王のことも忘れかけていましたが、この小説から読んでも十分に楽しめる内容だと思います。
Posted by ブクログ
勾玉3部作を一応のベースに、さらに時が進んでいる。
相変わらず面白いのだけれど、これまでの作品に比べてヒロイン?の糸世にあまり魅力を感じられなかった。というか、草十郎にしても、これまでに比べて作者と距離があるように感じた。
Posted by ブクログ
※後編まで読んだ感想
勾玉シリーズが大好きで、その流れを汲む作品として大変楽しみに読み始めたが、わりあいあっさりと読み終えてしまった。
面白いことは面白い。
評価を4にするかどうかは迷った。
けれども、これまでの作品に比べると、没入感に乏しかった。
それは単に私の感性が変わってしまったせいなのかもしれない。
主人公の二人について、ただただ……子供だなあ、という印象しか受けなかった。
行き当たりばったりで、基本的には自分の欲望だけを叶えていった二人だ。応援したい気持ちになりそこねてしまった感がある。
最後にたどり着く場所は草十郎の葛藤や迷いを超えたところにあり、納得というか「良かった」という思いはしたのだが。
この作品の魅力は、二人の作り出す世界、現世を超えたところにある未知の世界に入り込むときの陶酔感だ。
こればかりは表現の巧みさに感嘆した。
自分の知らない情景や感覚を、まるで見知ったかのように感じられるすばらしさ。
願わくば、この力をもっとましなことに使って欲しかったものだ。
この年齢じゃあ分別が足りないのも無理はないのかな……。愚かだったとまでは思わない。ある意味等身大の若者を描けていたといえば、その通りだ。
Posted by ブクログ
上巻ではあまり読み進められず、いつの間にか二人が心を通わせていて、置いてきぼりに。
不思議な空間を共にした事が二人を近づけたのかなと。
下巻ではもっと夢中になって読めたらいいなと思う。