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作中でも「妹物は結末が難しい」という台詞で自らハードルを上げつつの決着。前巻から引っ張った真奈美は「ラスボスではない」と書かれながらも実質ラスボスとして登場。やっぱりどうしてもそういう結末しかなかったよね。『君の知らない方程式』でうっかり知ってしまった結末のさらにその先があって、そうでなくちゃね、という感想。それでこそ彼らのその後が「開ける」。可能性が広がるというか。まだまだ彼女たちにもアタックチャンスはあるのかも。
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読み進めるごとに切なくなる。。
もうこれで完結するとか悲しい。
もっと続いて欲しかった。
自分の中では神作品でした。
もう、これを超えるラノベには出会えない。
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ついに終わってしまいました。この子に幸せになってもらいたいと思うキャラがいた自分としては、ちょっと残念ではある終わり方でしたけど。
他のキャラとの割り切りやその後どうするのかとも思いましたが、きっちりと綺麗に?終われてよかったです。
麻奈実があんな風になるとは思わなかったなー。
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完結。
非常に後味の悪い終わり方だけど、上手く終わらせたと思う。
後味は悪いが、これぞトゥルールートと感じた。
とりあえず、唯一嫌いな地味子エンドにならなくて本当に良かった。
地味子はねぇ・・・ホント感じ悪いねぇ。
都合の良い幼馴染の仮面の下に隠されていた顔も実は仮面で出来ています、見たいなイメージ。
仮面を作っているうちに、素顔も仮面になってしまった、みたいな。
地味子視点で見れば、ボタンを掛け違えたまま最悪のルートに突き進んでしまったんだと思う。
ほんの少し要素が変われば、地味子の望んだ結末にたどり着けたんだろうけど、やり方が腹黒すぎる。ざまぁとしか思えない。
もう少しこいつが純粋だったなら、間違ったルートには行かなかっただろうに。自業自得。
地味子がもっと感情のままに行動する、可愛気のあるキャラならあんなことにはならなかっただろうに。
地味子は決して悪いキャラクターだとは思わないけど、こいつのどろりとした内面を突きつけられると嫌悪感しか沸いてこない。
そういう意味でも実に後味の悪い終わり方だった。
でも、面白かった。
他ヒロインルートはゲームなんかで補完できるから、オリジナルのトゥルールートはこれで大正解だったと、思うよ。
最後にもうひとこと。
地味子ザマァ。
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終わっちゃった
何かすごく寂しい
GOSICKの時もそうだったけど
好きな作品が完結するのってグッとくる
BDには10年後の話しがついているみたいだが、みたい気もするし見たくない気もするし
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20130608
面白かった。
俺妹らしい、うまい締め方だったと思う。
幼馴染がちょっとかわいそうだったかな。黒猫には幸せになってもらいたい。
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アニメ最終回が劇場版だとしても全然怒らないんで、やってくれませんか。
恋愛とかコメディじゃなくて、香港ワイヤーアクション映画のような息詰まる決闘が連続する展開。
最後の「約束」がありながらも美少女ヒロインを振りまくる高坂京介、永遠の物語ではなく一瞬の大花火のような煌めき。あとに何も残さないように思えたけど兄妹関係と読者に残る僅かな余韻。
本当に潔い奴らですよ。高坂兄妹とこのコンテンツは。
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遂におれいもシリーズ完結編!!
うん、やっぱりこうなるよねっていう終わり方で、着地点は全く悪くないと思いました。
ただ、黒猫推しとしては黒猫の出番をもっと><という思いが…ついでに、あやせなり他のキャラも単発ではなく絡ませてきて欲しかったけど、話の流れとかを考えると難しいんだろうなーと。
二人は幸せになれるのかどうなのか、根本は全く解決していない分、これからの二人を想像する楽しみがある終わり方でした。
ずっと(?)読んできた作品が終わると、本当せつないというかむなしい気分になるけど、たまに読み返してみたい作品になりました。
挿絵と台詞の絡みがある部分がよくて、三章の終わりはしばらく硬直してました(笑)
黒猫本当好きだった!!!!!!!妹ものとしてはとてもいい作品に仕上がってます!
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出てくる女の子みんなが魅力的で。
「みんな可愛いなぁ~~誰と最後くっつくんやろ」って思いながらも、ずっと黒猫に肩入れしながら、黒猫の視点で読んでた気がします。
つまり、桐乃も京介も大好き。
だから大変満足のいく終わり方でした!
これからきっと普通よりちょっと仲のいい兄妹になって、みんなと仲良く過ごせるのかなって思うと幸せな気持ちになりました。
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☆1か☆5かで評価がわかれる内容だと思ったし、それで悩んだ。
けど、ここでいう☆1は糞つまらないだけの本や漫画を読んだものとは違う☆1だと思い☆5にした。凡作ではなく、傑作か駄作のどちらか。針はどちらに振られているかはわからないけど、どちらにせよその針は振り切れているんだろうなと感じた。
当たり前だけどこのラストにすることの反発や問題は作者側も認識しているわけで。それも含めて今度考察をしてみようと思う。
しかしいずれにせよ1年弱前からラノベを読みはじめて(たぶん)10月だか11月にこの作品に触れ、当時既刊分の11巻を一気読みした経験というものが少なからず自分に影響を与えているのだと思うと感慨深い。
面白かった。
追記。(考察をする上で踏まえておきたいこと)
作品を通してのテーマは「本質を知ること」だと思う(言葉はこれじゃない感があるけど)。一巻の「オタク趣味は本当によくないものか?」というところから入り、二巻(三巻だっけ?)では「ケータイ小説とは本当に軽薄なものか?」と続く。途中ハーレム展開に入るものの十巻後半ではあやせを媒介にしての「人の見た目と中身は違う」というやはり「本質」というところに回帰してきたのではと考える。
このことを念頭において最終巻ラストを読むと一見「妹ゲー」の流れを踏襲し礼賛しているようだが、読み進めていくと「そうではない」といっていることがわかる。一部の邪気眼電波女や二次元ロリコンイケメンデザイナーには受け入れられてしまうが、他の後輩や幼馴染には辛く冷たく当たられてしまう。最後の最後で「妹ゲー」の本質をついた……というところまで書いて「あれ? これハッピーエンドじゃないの?」ってなったから一旦止めます。(逃)
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結末に賛否両論っては確かにそうかもねー
でも落としどころとして、この作品の流れからならありなんじゃねー、というのが感想ですw
黒猫とあやせたんどっちかなんて選べないですよ、偉い人にはそれがわからんのです!www
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兄妹で恋愛という意味不明な結末ではあるけど、コメディ作品としては面白かった。ただ、京介とヒロイン(特に黒猫と桐乃)の心情を冷静になって考えると誰も幸せになってなくね?っていう結論に至ってしまう。
京介は黒猫を「恋愛的な意味で好き」で、黒猫も京介を好きでいる。でも、京介は黒猫を振って妹と付き合う(ここですでによく分からん)。この時点で京介と黒猫は永遠に結ばれないみたいな描写をされている。そして妹とは期間限定の恋人になり、卒業したら普通の兄妹になる。
また前提として、黒猫は「京介と妹が〇〇〇〇していても構わない」「京介がロリコンでも愛せる」みたいな発言を過去にあやせに対して(京介の前で)している。そして桐乃は黒猫が京介に告白する際に「(黒猫と)ちゃんと向き合ってあげて」と言っている。黒猫と桐乃は互いに親友だと認識している。
……んん?じゃあ黒猫と一旦別れた際に、京介と桐乃が互いの気持ちを確認して誤解を解き、京介と黒猫が復縁してたら丸く収まってたんじゃね?どうせ期間限定の恋人なんだし、黒猫も2人の関係を理解してるならいいんじゃないの?
というなんとも言えない気持ち悪さはあるものの、やっぱりコメディとしては面白かった。
意外な展開、しかし…
アニメテレビ放送版しか見た事がなかった者です。先日OVA版を見る機会があり、その意外な展開、ラストにびっくりしました。気になって、原作を今回読んでみたら、OVA版はこの原作がほぼ忠実に再現されている事がわかりました。
作中のキャラのように正論を述べれば、[普通じゃない、異常だよ]、という展開で、気分が悪くなる人もいるかもしれません。しかし、びっくりしたものの、読後感は悪くないです。そこまで幸せそうなら、こういう展開、ラストもあり、でいいのではないかと個人的には思います( ^ω^ )
Posted by ブクログ
京介の一人語りは読みやすく会話はテンポがよく、最後まで面白かった。だが、それでいいの!?筆者の書きたかったことは本当にこれなの!?一周して迷走して変な着地しちゃった感じ。「俺」とエロゲーマーな妹のオタクな人生相談の日々じゃなかったのかと。兄妹でガチ恋愛だなんて、そんな物語じゃなかったはずだろ。決着をつけるってそっちじゃないだろ。
桐乃は前巻でお兄ちゃん大好きって過去が明かされたから、まだいい。京介は、夏には黒猫が好きだったんだよね。それが何がどうして桐乃を好きになったの。きっかけは。妹から恋心を寄せられていることに気付いたから?だから応えたの?妹が好きだ、と叫んでいることは分かったけど、きっかけと心の変化が分からない。夏にはあんなに黒猫のことが好きだったのに、あの気持ちはどこへ行ったの。
百歩譲って桐乃実妹ルートに進んだとしても、期間限定の恋人とした理由が分からない。そんな伏線どこに出てきた?京介は告白を全部断っているけれど、春休み限定の恋人だと知ったら再度狙ってくると思うよ。あやせも黒猫も麻奈実も、そんな諦めのいい性格じゃないでしょ。
桐乃が中学生であることを考えると、いつか二人の黒歴史になるんじゃないのかと思う。桐乃はどんびきなくらいブラコンだった自分に、京介は桐乃の気持ちに応えてしまったことに。
登場人物らの行く末を心配してではなく、紡いできた物語の結末として、本当に、それで、いいの?
現実はゲームのようにいかないと言いつつも、妹と街中でキスしちゃう京介は相当気持ち悪いですよ?
今までずっと兄と妹の物語だと思ってて、行き過ぎた憧れを精算して現実の兄妹になる、という流れだと考えていた。それが、兄と妹は愛し合ってました!と言われてもえ?え?となるだけで、勢いには呑まれるけれど、本当にそれでいいの?という思いから逃れられない。裏切られた、というより、本当に?と作者を問いただしたい。
桐乃との気持ちに決着をつけ(俺達は普通の兄妹に戻った、的な)、黒猫に告白し日常エンド、を夢想していた。麻奈実エンドの方がまだマシ。単にやったことのない結末をやってみたかっただけじゃないのかと邪推されても仕方がないだろう。
こんなのってないよ。
こんなの絶対おかしいよ!
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読み終わってからしばらく考えましたが、これは京介と桐乃の間にあった恋愛感情の帰結を丁寧に描き続けた作品なんだろうなと思います。
はっきり言って、作中の登場人物たちは誰も2人を祝福していません。それは彼女たちがみなオタクである前に常識の中で生きる人間だということでしょう。そしてそれは作者自身の考えでもあるのではないかと私は思っています。
それでも感情を抑えきれず、結果的にタブーを犯してしまう2人ですが、結局は2人自身も最後は両親のこと、世間のことを考えた上で別れるという決断をします。元の木阿弥じゃないかと思うかもしれませんが、2人には気持ちの切り替えどころが必要だったのでしょう。
私自身は兄妹の恋愛を是とはできませんが、それでも好意を持ってくれたすべての女の子たちを振った上で、わずかばかりの望みを叶えた京介を、自分の気持ちにフタをし続けた上で、最後にはケジメをつけた桐乃を私は愚かだとは思いません。
もちろんこの結末を笑い飛ばせる気持ちにはなりませんが、でも2人にとってはこれが最良の選択肢だったのでしょう。彼らの未来はもはやわかりませんが(特典小説は別として)、私はそれでいいとも思います。
これだけの人気を獲得した上で、作品としてブレない結末を描いてくれたことが嬉しいです。次回作にも期待しています。
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一応綺麗に終わっている。エロゲーで言ったらノーマルエンドかな?トゥルーエンドと感じる人もいそうだけど。誰かを選んで欲しかったのでちょっと消化不良。
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シリーズ最終巻
この結末に納得できるかどうかは非常に微妙だが、落としどころとしてはこんなところしかないのだろうか。比較的真っ当だし。他のヒロインとくっついても納得できないだろうし。
ゲーム版もやって、各ヒロインのエンドを見れば感想が変わるのだろうか。
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完結。
こういうふうにまとめたか…。
全部ふっちゃって、桐乃とも別れて、後で誰かと…というわけにもいかない気もするし、難儀だなぁ (^^; らしいっちゃ、らしいが。
BD&DVD の特典小説、あとでまとめてだしてくれないもんかなぁ。
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そこまで愛せたら素敵にすごくないか?なんもキモくなんかぜんぜんないー。
楽しく読破。
2回も読んじゃったわ←キモッ
ちゃんとクスッと笑わせてくれる頼もしい作品大好き。
次回作が楽しみ。
Posted by ブクログ
黒猫の事件が無かったら。と言われているけど、この終わり方で個人的には納得。
一般小説だし。
Q-Xのこころナビ 位まで行ってくれればなぁとは思ったけれども。
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前巻までのところで道徳的にアウトな展開も匂わせた本作も、とうとう完結。
広げた風呂敷はきっちり畳んで、落としどころもつくられています。
やっぱりあの子は腹黒かった…。ナイスラスボス。
果たしてこれがベストエンドなのか…?鬱エンドに近い??
現実はゲームのようにはいかないんですよねえ。
アニメがどう決着つけるかも見守らねば。。。
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2度目のクリスマス。
すべての決着をつける。
クリスマス限定のお買いもの、をするデートから
過去へと戻っての回想。
恋愛シュミレーションゲーム、状態?! と思ったら
一体全員をどうしたのか、という話でした。
そして戻った現在では…でしたが、一応丸く収まり。
実妹か、義妹か、というゲームの話の討論が
ここにきているわけか! でした。
なんかこう…当然なのですが、切ない。
これを抱えて過ごしていくかと思ったら
どれだけ思い出に戻せるか。
ものすごく、しんどいような、けれど幸せなような?
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ハーレムものの宿命であるが、ヒロインすべて振ってしまった形になってしまったのは読んだ後にもやもやが残った。
真奈実がかわいそうなんだが・・・
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賛否両論を呼んだシリーズ最終巻。
クリスマス・イヴの日に、京介と桐乃はデートに出かけます。その最後の場面で、京介が桐乃に自分の想いをぶつけるところで回想となり、あやせ、黒猫のフラグを折っていく経緯が語られます。
そして卒業式の日、京介と桐乃の2人が、ついに麻奈美と向き合うことになります。2人は、自分たちの想いを曲げないと麻奈美に告げ、絆を確かめ合います。
最後は、2人が結婚式を挙げることで、恋人どうしという関係に決着をつけ、その後元の兄妹の関係に戻っていくという結末になっています。
桐乃がメイン・ヒロインということは最初から分かっていたことなので、結末についてはそれなりに納得できました。むしろ、決着をつけないまま成り行き任せのハーレム・エンドで終わらせるのではなく、決着をつけた上できちんと関係を清算するという結末を選んだのはよかったと思います。
それにしても、よくこの結末を書けたなあ、と思ってしまいます。
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賛否両論のラストに言いたいことは山ほどあるが、まずは描ききってくれたことに感謝感謝〜。
数々のメディアミックスで人気を博し、電撃文庫の看板になったこの作品。
こうなると風呂敷のたたみ方も大変だったと思います。(実際いろいろあったみたいだし)
こうして完結を迎えちゃうわけですが、俺妹は心の中で生きてます! 桐乃や京介達にはどうか幸せになって頂きたいものですね。
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容姿端麗で文武両道ながら二次三次問わず妹が好きな妹とその兄貴の物語もついに最終巻。
ラノベにはまりだしたときに読み始めた作品なだけに終わってしまうのはちょっと寂しいですね。
内容の方はこういう風にしちゃうんだ……って感じです。
まぁ、タイトルからこういった結末にするしかないんだろうなぁと思いながらもちょっと消化不良かなぁ。
シリアスな場面は必要だと思うもいつものノリをもっと混ぜて欲しかったし、常識的な結末がほしかった…。
ただ、麻奈美と桐乃の仲が悪かった理由がわかったのはよかったかも。
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俺妹シリーズ、遂に完結の12巻。
この結末には賛否両論らしいですが、まあそれもさもありなんという内容でしたね。
自分としては、読み進めるうちに自分好みでない展開に向かっているなあと感じたので、なんとなく予想はしていたんですが……まさに、そうあって欲しくない展開だったので、ええーないわー……_| ̄|○と、途中からかなり残念な気分に。
ですが、最後には綺麗に落としどころを見つけてくれたな、という感じ。
まあそれも、桐乃や京介にとっては全然問題の根本的な解決にはなっていないと思うんですけどね。
結局2人の想いがそういう種類のものだということに充分な説明がなく、納得できるほどの過程がこれまで描かれていなかったため、拒否感が出てしまったのだと思います。
それは別に兄弟愛の範疇でいいんじゃ?と思ったわけですが、妹モノの恋愛ゲームに沿ってシリーズを纏めるとしたら、そういうわけにはいかないんでしょうか。
なんか、これはこれできっぱりオチはついて確かに完結に相応しいとも思いますが、もうちょっと……もう少し別の、もっとしっくりくる完結を期待していたので、個人的には若干消化不良気味です。
これまでの話の纏め方が爽快で好きだったので、余計にそう感じてしまうのかもしれません。
だって、これじゃ他のヒロイン達が壮大な当て馬ということに。
まあ仕方のないことなのですが、黒猫派の私としては、温泉話の時のときめきを返して欲しい(笑)
あと、好きじゃないけど、さすがにあやせが不憫なような……。真奈美は本心が見えて寧ろすっきり、好感度アップでした。加奈子は格好良かった。
なにはともあれ、伏見さん長期連載お疲れさまでした。
楽しい作品をありがとうございます。次回作も期待しています!
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まずは、12巻という長きに渡り続けてきたこのシリーズをしっかり完結させた伏見先生に「お疲れ様」と「ありがとう」を言いたい。
これだけの人気作、書き続けることは大変だったでしょう。実際色々あったようだし。
そんな中、なかなか思うとおり完結できない作品も多い中、見事終わらせたことはほんとすごいと思う。
作者とイラストレーターと編集者に拍手。
さて…賛否両論のこの最終巻。
私はこれまでの京介と桐乃の関係が好きでした。
具体的には、軽口を言い合いながらも信頼していて、素直になれないながらも困ったときにはお互いのことを思って助け合える、そんな関係。
先日アニメで放映された、黒猫に振られて落ち込んでいる京介を引っ張る桐乃や、撮影がおしてイベントに間に合わない桐乃を自転車で迎えに行く京介なんてまさにその象徴。
心温まるエピソードだし、そんな二人の関係が好きだった。
そしてその根底にあるのは血の繋がった兄妹の絆なんだよね。
だからこそ今まで安心してみていられた。
京介が桐乃のことを好きだ好きだと言うのも妹として好きだと解釈していたし、京介が他の女の子と仲良くしていると不機嫌になる桐乃もお兄ちゃんっ子の延長だと思っていた。
そのため、今回の結末も京介は桐乃のために誰ともくっつかないエンドを予想していたし、希望もしていた。
結果はご存知のとおり。
京介と桐乃が出した答えは「期間限定の恋人になる」ということだった。
自分たちの想いやその行為に対する周囲への影響など、色んなことを考えた結果の妥協点なのであろう。
しかし 、期間限定とはいえ、恋人関係である。
二人の「好き」は兄妹としての「好き」ではなく、いつのまにやら異性としての「好き」になっていた。
特に読者には、最初期間限定と言うことがわからなかっただけに、率直な感想は「気持ち悪い」の一言。だけど。
ただ、京介も桐乃も馬鹿じゃない。周りからどう見られるか、特に親がどう思うかなんてことは散々悩んだんだろう。
常識的に考えて駄目なのは分かっている。麻奈美にも釘を刺されている。
それでも止まれなかったのを若さ故の過ちと言ってしまうのは簡単だけど、そこまで好きになれる相手がいるというのは、正直ちょっと羨ましくもある。
ようやく素直になれて、相手も同じ気持ちでいてくれて。そのことが分かって。
終わりがあるからこそ思い切ることができた。
その時間、二人は本当に幸せだったんだろうな。
理解はできないけど、この二人なら・・・と納得はしてしまう。
ただし、読み手が覗ける物語はここで終わったが、京介と桐乃の人生は続いていく。
それを考えると少し不安にもなる。
魔法の時間が過ぎて、二人はきっぱり割り切ることができるのだろうか。
一度知ってしまった幸せな時間を、再び味わいたいと思わなくはないのだろうか。
まして手を伸ばせば触れられる距離にいるのだ。
あれだけ好きあっていて、さらに良くも悪くも行動力もある二人のこと。
このまますんなりもとの兄妹に戻るとは到底思えない。
実際、早速京介は桐乃にキスをしている。
「兄妹なんだから別にいいだろ」と言っているが、普通の兄妹はそんなことしないよ、京介。
京介だって桐乃と付き合う前に問われたら、「妹とキスなんて有り得ない」と答えていたはず。
既に常識という名の枷は外れてしまっている。
再び付き合うという形にはならないにしろ、「兄妹なんだから別にいいだろ」という言葉を免罪符に、堕ちるところまで堕ちちゃうんじゃないかなぁ…。
そうなる前に、お互いによりよい人と出会うことを願うばかりである。
以下、作品を盛り上げてくれたサブキャラたちについて簡単に。
・ 黒猫…京介と桐乃を焚きつけてすらいる、ある意味厄介な人。この子がもう少しわがままだったら、多くの人が納得のいく結末に落ち着いてたんだろうに。
・ 沙織…唯一の良心。京介に惚れなかったことが個人的に高ポイント。その分徐々に物語からフェードアウトしていったのが残念。
・ あやせ…可愛くていいキャラだったんだけどさ、ラスト近辺の扱いがちょっと…。物語の都合上、盛り上げる都合上いい様に使われてしまったなという印象。
・ 加奈子…こいつまで参戦させる必要はなかったんじゃないか。告白はかっこよかったけど。この行動について作中のこの子のファンはどう思ったんだろう。事務所的にも心配。
・ 麻奈美…小さい頃から京介を自分好みに仕立てていた黒幕。でも、京介は手に負える相手じゃなかった。ある意味加害者で、ある意味被害者。大学行ったら吹っ切れるんだろうな。
この「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」は、作品としての面白さはもちろん、友人たちと「どのキャラが好き」とか「京介は誰と付き合うか」とか話すのが非常に楽しかった。
素敵な作品をありがとうございました!