【感想・ネタバレ】恋の門 1のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

石の漫画家と同人作家。それぞれ違った形の表現者であり途方もないナルシスト。
ふたりが離れ離れになった理由を作ったのは強すぎる自己愛だ。そして、再びくっつくきっかけとなった恋人の惨状と架空の救いを描いた漫画も、差し出す側と受け取る側、それぞれが自己愛に満ちている。
ふたりは最初から最後までナルシストで、根本的な精神は何も変わっていない…と、自分は感じている。話が終わって1か月後に別れたとしても意外ではまったくない。
しかし、最初に比べてほんの少しだけ視界が広がったような気がして、その慎ましやかな変化がなんだかよかった。

あと石の漫画っていう設定がすごく好き。奇抜さを狙った芸術として実際にありそう。同人界隈へのあてつけっぽいものも見える。
同人イベントやそれに類する集まりって今や市民権得てますみたいな雰囲気になってるけど、漫画やアニメに興味がなかったらやっぱりあの環境は異質だし、理解の難しいものだと思う。
石の漫画とはそういった文化の揶揄であり、異質さを掘り下げる装置としてのいい役割を果たしているような気がする。

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2015年08月22日

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