【感想・ネタバレ】全一冊 小説 上杉鷹山のレビュー

突然ですが皆様、尊敬する偉人はいますか?私はといえば真っ先に浮かぶのが上杉鷹山!かのジョン・F・ケネディ大統領も尊敬する日本人として挙げた凄い人です。
江戸時代、面子と体裁を何よりも重んじる武士の振る舞いが財政破綻を引き起こした米沢藩。主人公 治憲(後の鷹山)は傾いた財政を立て直すべく、改革に乗り出します。民の幸せのため、その一念で自ら率先して節約したり新たな産業に投資したり企画したりと、時代小説としても楽しめますがビジネスの教訓として見ても非常に面白い!見習うべきは人を思いやり、反対する人々に対しても誠心誠意で向き合うその姿勢でしょう。汚い妨害工作に遭いながらも、その人柄に惚れた人々の助けで改革が進んでいく様子は、涙無しには語れません。
優れたリーダーとは「この人のために働きたい」「この人は自分が支えてあげなければ」と思わせる仁徳を持つ人、という話を聞いたことがあります。それをここまで体現した人物もかなり珍しいのではないでしょうか。まさに老若男女を問わず、誰でも一度は読んで欲しい一冊!「為せば成る、為さねば成らぬ、何事も。成らぬは人の、為さぬなりけり」…そんな言葉を残した名君の改革を是非ご覧ください。

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Posted by ブクログ

常に変革は必要
変革には反対勢力あり

理想(ビジョン)と現状のギャップの見える化
小手先ではなく本質を訴え続ける精神力

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2024年03月20日

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多分新聞の書評でみて、購入した本だと思いますが、680ページの大作故、手つけていなかったが、読み出せばあっという間の内容でした。歴史物でもあり、ビジネス書でもある。倒産寸前の米沢藩を、養子として弱小藩から迎えられた若干17歳の鷹山(治憲)が改革していくというもの、節約を自らが率先して取り組んだり、士農工商の枠を超えて、殖産興業に取り組んだり、藩民の為にと言った当時にはあまりに画期的な民主的な考えだったり、下級藩士まで含めて直接語りかける等々。小説という点意識必要もある程度史実に基づいていると思われる点、故JFKも尊敬する日本人であげている点なども今回知ったエピソード、当時の歴史理解、ビジネス書としても良著です。

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2024年02月25日

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高校時代からの座右の書の一つ。
私は彼の生き様に、「慈悲」「信念」「誠実」というリーダーの三要件を学んだ。
志士が一人立つとき、必ずや、その熱は伝播していく。
(T.I)

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2022年11月07日

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めちゃくちゃおもしろかった。分厚いけど夜寝る間も惜しんで小説の世界に没頭した。治憲の胆力には尊敬でしかない。私も"そんぴん"になりたいな。

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2022年07月23日

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江戸時代、米沢藩(今の山形あたりにあった)の藩主で、財政難に苦しむ藩を大胆な改革により立て直した上杉鷹山の歴史小説。なせば成る なさねば成らぬ 何事も 成らぬは人の なさぬなりけり、という名言は広く知られているが、彼が実際に何を行ったかを知る人は少ない。
息子がいなかった米沢藩藩主のもとに九州から婿入りし、17歳で藩主になった。政治腐敗が進み、侍にも藩民にも意欲がなく、藩は巨額の負債を抱えていた。若くして藩主になったはいいが、古い体質の藩では拒絶反応がすごく、ひどい妨害やいじめにあう。彼が目指したものは、藩士(侍)だけでなく、農民や商人を大事にし、皆が富める藩であった。藩民に示すために自ら倹約につとめ、付加価値が高い産物を作ることを奨励した。
興味深いのは、古い体質を壊すために、外れ者たちを集めて改革をさせたことだ。だんだん鷹山の周りに賛同者が集まり、侍も開拓をしてくれるようになったという。とにかく誠実な人柄で、実務的で、引退してからも呼び声が高く、再び政治に復帰したというから驚きだ。
この本の特徴は、読みやすさである。歴史小説はどうしても時代背景を理解しながら読み進むので難しいこともあるが、とても平易に書かれている。著者の鷹山への尊敬が浮き出ている。他の登場人物の描き方もうまいと思った。上杉鷹山の話は他の小説で読んだ気がしていたが、後で調べたら案外少なかった。
故ケネディ大統領が最も尊敬する日本人として上杉鷹山の名を挙げたという逸話も嬉しかった(内村鑑三の書を読んだという)。

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2021年02月09日

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長年気になっていて、ようやく読むことができました。予想以上に感動的な歴史小説でした。

財政難で今でいえば倒産寸前の米沢藩に九州の小藩から養子に来て藩主となった治憲(のちの鷹山)。わずか17歳にして、トップダウンの倹約、殖産興業の施策を打ち始めます。彼の素晴らしさは、改革は幹部のためでなく、藩の民が幸せになるために行うという信念を貫いたこと。古い慣習に染まった反対派の強い抵抗を乗り越え、ついに米沢藩を立て直すことに成功します。やがて、改革は上からやらされるものではなく、民が自ら考え実行するものに根付いていったといいいます。

危機における組織改革、リーダーシップ、部下の扱い方、評価の仕方など、そのまま現代の企業に置き換えて非常に参考になるストーリーです。1995年の作品ですが、25年後の今も色あせていませんね。

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2020年06月27日

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600ページ超えと、文庫の中でも極厚ですが、最初から最後まで没頭して読み切りました!
組織の改革のリーダーとしての心得を学ぶことができました。この時代にこんな人がいたとは驚きです。

・まずは自分を変えること
・リーダーの考えを末端の藩士にまで届かせること
・農民に目標を持たせること
・藩士の立場で考えること
・人を知るにはまず接触すること
・自分でできないことを明確にすること

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2020年05月10日

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・今の自分の置かれている状況に照らし合わせると
 なんとも言えず立派な名君
・過って改むるに憚ることなかれ

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2020年04月24日

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多少の脚色はあるだろうが鷹山の偉業の一端が理解できた。現在では理解に易い鷹山の考えではあるが、士農工商と序列関係がはっきりしてた当時、既得権益の固まりである士の反発がどれだけあったかと思うと鷹山の方針を貫く精神の強さが素晴らしいと感じた。
藩の窮地だからこそ、或いは他藩から来た鷹山だからこそできたのかもしれない。そういう意味では現代の立ち行かなくなった企業が外部からCEOを選出するという意味もあるのかと思わされた。

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2019年12月29日

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米沢藩を舞台に、その藩政改革と財政再建を主題にした小説!
やっぱり、Topがやると決めたことにも反乱分子は何時の時代でもいる。その反乱分子を、左遷(遠ざける)するだけで無く変えていかないと、本当の改革は実現しない。『愛』と『徳』を持って改革に取り組むからこそ成功の糸口があるのは、昔も今も変わらず大切な取り組み方かと思う。特に、今後は、『忍びざる心』の志を大切にしたい。
忍びざるの心」とは他者の気持ちを思いやる「人間愛」。

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2019年10月07日

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人が人を信じられることの素晴らしさ。読んでいてそういう場面に遭遇する度に涙してしまった。
行動が早く、けれども然るべき手順を踏んで抜かりなく物事を進める。
しかし親方は孤独だなぁ。並外れた人物、一読の価値あり。

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2019年07月14日

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会社で勧められなかったら絶対自分では手にとることのなかったジャンル。長かったけど読みやすかった。
歴史上にこんな素敵な人物がいたとは…。感動したし、ためになった。
固定概念を壊すこと、そのためには自分も行動に移して相手の心に訴える。人の上に立つ人はこうあってほしいと思う理想像となる人物だった。

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2019年03月10日

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童門さんの小説、初めて読みました。こんな感動的な小説は初めてです。目頭が熱くなること五回以上。どこまで史実で、どこまでがアレンジなのかは全く不明ですが、童門鷹山は、マネージメントとはなにかを考えさせられるという意味でビジネス書としてもお勧めです。

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2018年10月23日

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経営改革を進めるには、人づくりが大切で、人づくりを無視した改革は決して成功しない。そのことと同時に、客に対するサービス精神を何よりも経営の根幹に置くべきであるとも。読んで損はなし!

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2018年10月12日

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現代のバリバリのリーダーが、当時の習慣や背景を十分理解しつつ、タイムスリップでもしたら同じような政策を考えつくかもしれないなぁと思った。しかし考えつくのと実行できるのとでは全く違うし、あの時代に生まれついた鷹山が若干十七歳でどうしてああいう考えや信念を持てたのかとても不思議だ。鷹山の行動は現代でも十分リーダーのお手本になる。改革はまず自分から、情報を極力オープンにして疑念を払拭する、人に愛を持って接する、核となる信念を曲げずに改革に取り組む、怒らずに前向きに諫言を受け入れる、常識を破ることを恐れない、などなど。

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2018年02月27日

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上杉鷹山、いい本だった。どの時代にも、慣習にとらわれずに、大事なことをしっかりと自分で考え、実行する人がいる。勉強になった。


何よりも大切なのは、自分を変えることだ。そして、自分を変えるときに、いちばんさしさわりになるのは、古い考えへのこだわりだ。そして、それは、自分がこの考えは絶対に変えられないのだ、と思いこんでいることだ。

お互いに、信じ合って、何でも話せる、今では貴重なことだ。

過って改むるに憚ることなかれ



やさしさ、忍びざるの心

人と人との出会いというのは、人間にとって、大変な事件なのだ

人が人に与える影響というのは、大変なものだ

どんな絶望的な状況にあっても複眼の思考方法を持ち、歴史の流れをよく見つめるならば、閉塞状況の中でも、その壁を突破する道はあるのだ

柔軟な思考と、果断な行動力

徳と愛

率先垂範

先憂後楽

人間の心に愛と希望を蘇らせる、心を甦らせる、信じ合う心を甦らせる

信じること、だまさないこと

過程を大事にする

他人へのいたわり、思いやり

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2017年01月10日

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職場の大先輩に、薦められた。また読みたい。改革には何が重要なのか、民への愛、民主主義とはなにか。大切なことが詰まっている。

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2016年03月30日

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「為せば成る、為さねば成らぬ、何事も。為らぬは人の成さぬなりけり。」

どんなことでも強い意志をもって頑張れば成し遂げられる。
どんなことでもやってみなければわからず、できそうにないこともやり通すことで成し遂げられる。

尊敬する心の師匠「上杉鷹山」です。

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2023年08月31日

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上杉鷹山を知るにも良いし、読み物としても面白い。

当然作者の受け取り方が色濃く反映されているわけだが、米沢を訪れ、鷹山に関する資料を眺めているとそう偏った書き方ではないと直感した。

完全に個人的な意見だが、寛政の改革についても書いて欲しかった。隠居後どのような流れで政に復帰したのか、その後どのように政に関わったのか。第三章で大体は分かるのだが、十分物語にできるだけの出来事だったように思う。小説はあえてこの終わり方にしたのだろうか…
文四郎とみすずについてはこの程度で良いのではないかと思う。

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2023年05月22日

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「改革だ!現状打破だ!」と唱える者は多いけれど、実際に実行する者は声の数ほど多くない。 改革を実行するには、身を削ってでも断行するという強い信念を持ったリーダーとそれを支える者の存在が不可欠である。 米沢藩にあっては、上杉鷹山公の民のためという真っ直ぐなお心と人なりが藩民の心に火をつけ、彼の志を支える真の重臣の存在があっての成果だろう。 この本から、鷹山公のリーダーシップと竹俣を筆頭とする臣下のフォロワーシップを学ばせていただいた。 今後の生活において、この本の登場人物に近づくよう努力したい。

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2023年04月29日

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鷹山による米沢藩改革を題材に、企業変革やリーダーシップを学べる1冊。面白かった。欲を言えば佐藤文四郎とみすずが結局どうなったのか記載し、伏線を回収してほしい。。

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2022年10月02日

Posted by ブクログ

上杉鷹山の性格、知性、度胸が小説を通して、強く伝わってくる。
政治の難しさ、改革の難しさ、大きな変化を生み出すには痛みを伴うこと等、現代でも頻繁に起こりうる状況が、200年以上前にも起こっていたことが米沢藩を見ているとよくわかる。
歴史から学ぶ面白さを教えてもらえた。

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2020年05月23日

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現代の企業組織を当てはめ過ぎているきらいはあるが、それ故に歴史小説でもスラスラと読める内容。組織とその中で働く人間は、時代が変わっても変わらない、ということなのかもしれない。
しかし、上杉鷹山は若いのに、他藩が失敗したことを成功させてみせたのは、天才的な技としか思えない。

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2018年08月17日

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J.Fケネディが尊敬する日本人だと名前をあげた上杉鷹山。
その人物が良くわかる。
小説としても面白いし、ビジネス書としても面白い。

以下、仕事への解釈。

企業とは人である。
改革とは人である。
マネジメントは愛と徳で行え。 
人への愛と徳である。
目先の利益にとらわれず長期的で俯瞰的な思考であれ
過去の慣習にとらわれるな。
生産を生む現場を大切にしろ。
そして、企業の存在意義とは人を幸福にすることである。

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2017年03月31日

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江戸時代の米澤藩
破綻した藩の財政を建て直す為、若くして藩主になった上杉治憲が藩の改革をする

主人公の治憲は養子のうえに、17歳ぐらいで藩主になる。改革の大変さがよく伝わる内容。

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2016年09月21日

Posted by ブクログ

飫肥出身で米沢藩を立て直した名君。郷土が生んだ偉人なのに最近まで知らなかったことを恥じる。不屈の精神、民を思う気持ち、部下の使い方、家族との関係等々、すべてを尊敬する。史実をベースにしている小説で読みやすい。

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2016年06月12日

Posted by ブクログ

組織として大きな変革を遂げるには、人の心に火を灯さなければならない。どんなに優れた法律や制度があっても、そこに関わる人のやる気がなければ何も変わらない。
リーダーは明確なビジョン、それを実現するための施策を提示しなければならない。またそれによって、将来どうなっていくのか夢を与えなければならない。
れが出来れば、自然と流れは出来ていく。簡単なようで難しい。

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2016年02月19日

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なかなか面白かったです。改革において何が大切か、今後キャリアを積んでいくのと、人生においてとても役立つ内容でした。企業が課題図書に選ぶ理由がわかりました。

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2015年11月25日

Posted by ブクログ

一日で読み終えた。童門さんらしい、いいお話だった。
いい人が幸せになる話。

私も曲がったことが嫌いで、嘘がつけない。
でも、それだけではやっていけない…というかあまりに潔癖すぎると周りにいる人間が悩むとか、うまく表現できないけれど、色々と考えさせられる話だった。

清いことはしんどいことだ。強くなければならない。
わたくしごとばかりで申し訳ないが、私も潔癖すぎて、周りの方にもう少し視野を広くとアドバイスをいただくことが多々ある。その意見のありがたさは分かるが、沢山の人がいる中で、私みたいな頑なな人間がいてもいいと思っている。
そんな私に、すごく励みになる本だった。

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2015年09月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上杉藩の9代藩主「上杉鷹山」の生涯を語る。最後まで展開にハラハラドキドキ。

このひとのスゴいところは、江戸時代の封建主義の中で民主主義的な発想をしていたところ。そして世の中で最も大切なのは愛なのだよと言うところ。すごい人というのは時代や場所を選ばない人のことを言うんですね。

あくまで資料に基づいて人物を作り上げているので全てを受け入れるつもりはありませんが、いつかは会ってみたいと思えるひとです。

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2015年07月23日

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