【感想・ネタバレ】人生は、だまし だましのレビュー

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なかなかいい。ほどほどにいい 人生の指南書にしてみっか。
「多くの事を中途半端に知っているより、何も知らないほうがいい」サルトル

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2022年02月09日

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おせいさんの随筆を読んだのは初めてでした。ナアナアな中年、イチブン氏と理想高きOL、フィフティちゃん、おせいさん、ときどきカモカのおっちゃんを混じえて語られる「いい塩梅」の大人の随筆集。おせいさんの著作は小説もそうですが、カドがなくて心がまあるくなる感じ。合間合間に挟まれるアフォリズムが印象的でした。そっかー「可愛げのある男」に尽くしてる間にアッという間に人生は幕を下ろしてしまうから野心のある女性は気をつけないといけないのね。結婚ってなかなかふしぎなもんです。おせいさんのほかの随筆も読むつもりです。

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2018年06月12日

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読売新聞の広告で「この国は、本を読まない大人が増えた。だから子供みたいな国になってしまった」という内容を語ったのは、田辺聖子である。

本書は、エッセイ仕立てだが、飲み仲間の「フィフティちゃん」と「イチブン氏」との会話を通じ、人間の生態、特に男女のあれこれを通じて、著者がアフォリズムを導き出す示唆に富んだ1冊である。

私は田辺聖子をあまり読んだことがないため感じるのかもしれないが、
とにもかくにも、難しい熟語が夥しい数登場する。

辞書を引かずにこの本を読み通せる人は、相当博識な人だと思う。

先日作詞家の松本隆が出演したテレビ番組でこんなことを言っていた。

「作詞家を志す若い人がやっておくべきことは何かありますか」

「本を読んで語彙を増やすことです」と発言。

言葉を知らないと表現などできないという。
至極当たり前のことだが、意外と見過ごされがちな事実ではないだろうか。

絵の具の種類が多いほうが、より色彩豊かな絵画を創造することができるのと同じで、ボキャブラリーが多いほうが、人生の機微に気づき豊かな表現が可能になるだろう。

細かなこぼれ話ではあるが、辞書を引く楽しみも紹介されている。
目的の言葉だけではなく、周辺の言葉の意味も知ることもできると。

言語化できることは、物事を相対化して認識できるということ。
つまり、様々なことを客観視できるということだといえる。

とかく窮屈で他人に不寛容になってしまうことも多い世の中。
大先輩の言うことにじっくりと耳を傾けながら、語彙を増やしていくと一味違う人生が待っているかもしれない。

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2017年12月31日

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【本の内容】
生きていくために必要な二つの言葉、ほな、とそやね。

別れる時はほな、相づちには、そやねといえば、万事うまくいくという。

本書は田辺ことばと共に楽しめる究極の人生の哲学満載である。

[ 目次 ]
究極のあわれ
金属疲労
惚れる
寝首
いい男
家庭の運営
上品・下品
憎めない男
老いぬれば
男と犬〔ほか〕

[ POP ]
「人間のトシなんて、主観的なものである」。

「老眼鏡と杖さえあれば、老いもこわくなく、わるいものではない」。

「好色な人は男も女も、人生、たのしそうに生きている」。

1928年、大阪生まれの著者のお言葉が満載のエッセイ集。

ユーモラスな語り口から、人生を楽しむ秘訣を盗みたい。

[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2014年08月25日

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ネタバレ

他人に不満が募って心が荒んだとき、読み返したい1冊。

ナァナァの大切さ
金属疲労の出た大人の良さ
家内安全の秘訣

御歳80幾つの田辺さんの言葉だからこそ、ずっしり来るものがある。

大人を叱って、大人にしてくれる本。

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2012年03月19日

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「人生はだましだまし」なんて言葉は嫌いだった。誤魔化しなんか一切なしで、そのときそのときを全力で楽しみたいと思ってた。
就職して初めてこの言葉が身に沁みた。
害毒のエーテルに溢れてしまいそう、そんなときこそだましだまし、なのかな。

若者をたきつけるばかりじゃなくて、「苦労は逃げえ」と言える田辺聖子はかっこいいと思う。

アフォリズムって楽しいね。

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2010年08月07日

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田辺聖子という人は賢くて、ユーモアがあって、チャーミング。それでいて決して鼻につかない。こんな女性になりたいと思う、共感できるエッセイ。

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2009年10月04日

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田辺聖子のエッセイ集。独特の、大阪のおばちゃんのアフォリズム、名言集である。
苦労は忘れてしまえば苦労でなくなる。
達観、というのは、心中、まあ、こんなトコやな、とつぶやくことである。
人生を楽に、楽しく生きていく知恵が詰まっている。それにしても、大阪弁とは、なんとも味わい深いものであろうか。

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2022年10月22日

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ネタバレ

 人間も金属疲労が出てからがホンモノ。金属疲労は劣化の結果だが、先が読めるという利点ももたらす。見逃す、聞き流す、知らぬふりという新手の生きかたの発見。(阿呆ではできない。w)田辺聖子(1928.3.27~2019.6.6、享年91)「人生は、だましだまし」、2003.3刊行、2005.3文庫。

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2022年08月31日

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サヨナラは、「ほな 」。
夫婦仲は、「そやな」。
人生うまく生きてゆくために。
おせいさんの言葉は、
軽やかだけど、ひとつひとつ 深い。
「夫婦の間では、〈われにかえる〉ということは、見合わせたほうがよい。」なるほどーー。
人生はだましだまし、流されるのも佳きものかな。

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2016年12月14日

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ずっと積ん読になっていた本。

今一番心に残ったのは、恋愛は、はじまりではなく終わりが一番大事だということ。何も失恋する、とかそういう話ではなくて、歳をとり、どういう風に終わりに近づいていくんやろうなぁ、、と考えるのは、心がよく整理されるように思う。また、恋愛も含めて、人生というのは人との付き合い方を学んでいるんやなと思う。

私はまだまだ若造なわけで、何か穴を見つけるとすぐに埋めたがるところがあるけど、時間をかけながらあっちを直しこっちを繕うっていうのも「アリ」なやなぁと、気付かされる訳です。

人でも物事でも、そんなすぐに100%いい状態になれる訳がないやなと。そこを、ちょっとずつ自分を改めながら、自然と周りが変わっていくのをじっくり待つ。これも、人生の面白みやなぁと思う。

あれがアカン、これは気に食わん、そう思うのはようあるけど、そう思ったところで自分の人生に面白みが出てくるかというと、そうではないと思う。

うわわ、と思いながらも、あ、わたしはこういう所が嫌やなと思ってたんや、とか、自分の声に気付いていくというのも人生の味なんやろうなと思う。こういうのを嫌やなと思う自分がおったんやな、、という自分の発見、ていうのかな。

それを発見したら、自ずと問題やらしこりはほぐれていってくれるような気がしている。別に頑張って物事に立ち挑んでいかなくてまも、相手から勝手に変わってきてくれるというのかな。

とかまぁそんな事を考えさせてくれるエッセイでした。田辺さんのエッセイもなかなかに、よいです。

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2013年05月23日

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『ほな』『そやな』は標準語には変換できない多くの意味が含まれいるようで、ちょっと羨ましい。どうやらこれらの意味には、相手を受け入れる、許す、こんなもんだろうなと思える意味があるみたい。人間商売には大事なワードです。

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2012年03月29日

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田辺さん、若いころから「箴言」がお好きなんだそうです。
タイトルも田辺流箴言でしょうか。いや、なるほどと思います。
ほかにも、ほーとか、へーとか、うならせられる言葉がたくさん。
話のもっていき方が上手なんですね、きっと。
いちいち面白くて、読み終えるのが惜しいくらいでした。

「女は自分が惚れた男のことは忘れても、
自分に惚れてくれた男のことは忘れない」

「可愛い男とはすぐ切れるが、
可愛げのある男とは、だらだら続くものである」

「老いぬれば、キレやすし」

「女に言い勝ってはならない。収拾つけようと思えば」

「悪妻を自認するのは一番始末に悪い悪妻である。
さまざまな悪徳の上に、居直りという悪癖も加わっている」

「なるべく怒らぬよう。
怒ると人生の貯金が減る」

「苦労は逃げえ」(苦労からは逃げなさいという意)

なんやら引用ばっかりして気が引けますが、
田辺さんも若いころは
「言いつくろってごまかそうとする人間を見ると、腹が煮えくり返り、
とことん追及して白黒の決着をつけ、ぎゃふんといわせずには
おかない気であった」らしいです。
それが
「角が立っては引っこみつかんようになるのやないか」
と先々が読めてくる。
「世の中は複雑に絡みあっており、引きずり引っ張って、
どこへ影響を及ぼすかしれないということをも学習する。
といって、あまりに放恣でもならず、そのへんのかねあいの
むつかしさも、オトナの修行である」

私、全然、オトナの修行が足りません。
一人前に年はいったけども、
まだまだ、まだまだですなぁ。

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2009年11月29日

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この人の書く文章を読んでいると和む。
80歳の人でも、こんなこと(めんどくさいとか、自分はこどもだとか)
思うんだ、ということが、飾らず、自然体で書かれている。
背伸びせず、自分のできることをして、周りの人との会話を楽しんで、
そんな風に生きたいなと思った。

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2009年10月04日

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生きていくために必要な二つの言葉→「ほな」と「そやね」。別れる時はほな、相づちには、そやねといえば、万事うまくいくという。とてもうまい宣伝文句だが、おそらくもっとおもしろい内容がいっぱい詰まっていると期待して間違いないと思う。田辺聖子さんの文章。

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2009年10月04日

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最近、大小説家の小説、じゃなくてエッセイを読むことにハマっている。
鋭い洞察力、独特の感性、美しい日本語。
小説の中では「背景」になっているものや人が主人公になって、生き生きしているのも楽しい。

田辺聖子さんの小説は何冊か読んでいて、私は田辺さんの書く小説がすごく好きなので、エッセイも手に取ってみた。

関西弁というのは、使いようによってはすごく下品で汚い言葉になってしまう反面、ものすごくあったかみのある言葉にもなる諸刃の剣みたいな言葉だと私は思ってるのだけど、この人の大阪弁はまさに「柔媚」。(田辺さんは自分の父親の大阪弁は「柔媚」だと書いている)

古典への造詣の深い人で、特に源氏物語を愛している人なので、エッセイの中でもたびたび源氏のことが出てくるのが、全訳を読んだばかりの私には嬉しくもあるし、分かりやすくもある。
田辺さんの全訳も読んでみたいなぁ。。。


田辺さんの年の取り方というのは、理想なのだと思う。
家には飲み友達がよく集い(フィフティちゃんとイチブン氏の存在はエッセイの中でもパンチが効いてる!)、考え方は若い、でも当然いい大人で。いいなぁ。

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2009年10月07日

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感想
自分を、他人を。騙し続ける。何も持っていないと嘆く前に。自分には何もないと開き直ってみる。楽しい人生はそこから始まる。

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2024年01月04日

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年前くらいに読んだ時はよく分からなかった文章が今はすごく共感できるものに変わっていて、自分も少し成長したのかしらと思う。
あと、関西弁って読むとあったかい感じがして良い。

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2023年09月22日

Posted by ブクログ

素晴らしいエッセイだった…と思います。。゚(゚´Д`゚)゚。 社畜死ね!!

ヽ(・ω・)/ズコー

相も変わらず内容の方はまともに覚えていませんが…(!)。まあ、こういう年長者の繰り言といっていいのかはアレですけれども、ともかく人生訓めいた、説教臭いものではなくてより著者を身近に感じられる書、とでも言いましょうか…ともかくいつまでも心地よく読んでいられるエッセイでした!!

ヽ(・ω・)/ズコー

著者の小説も読んだことあるんですけれども、忘れてしまったなぁ…ま、この著書で著者自身に興味が沸いてきましたので、小説の一冊でも読んでみましょうか…と思いました。おしまい。

ヽ(・ω・)/ズコー

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2014年11月21日

Posted by ブクログ

エッセイの類はあまり好きではないのかもしれません。

「答えをすぐほしがり、しかも事物の即効性を求める」現代人を憂いているが、
ほんとそうだなーと反省した。
マニュアル本然り。読んでしまうが。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

NHK朝の連続ドラマ『芋たこなんきん』、映画『ジョゼと虎と魚たち』の原作でも知られる恋愛小説家・田辺聖子のエッセイ集。『ラ・ロシュフコー箴言集』などに心酔した著者の、恋愛におけるアフォリズム(箴言)を、身近な話や文学などを題材に笑いやを交えて紹介している。例えば、『源氏物語』の六条御息所の話を挙げて「女は愛されていると確信した時に別れられる種族である」といったアフォリズムを打ち立てている。気軽さ漂うタイトルを裏切らない、気楽なエッセイだが、人生の参考になる一冊。

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2009年10月04日

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