【感想・ネタバレ】心理学とは何なのか 人間を理解するためにのレビュー

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Posted by ブクログ

レポートの参考文献に使用。
タイトル通り、「心理学とはどのような学問か」「心理学において人間を理解するにはどのような方法をとるか」ということがずばり書かれている。なかなかそのようなことを詳しく書いている本がないのでとても役立った。思い出したときにまたよみたい。

構成もよく練られていると感じたし、文章も分かりやすい。
違和感を感じるところがなく、すらすら読める。
この先生の講義はきっと面白いんだろうな、と思った。
相性はあると思うが、私にとってはめぐりあえてよかった本。

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2021年05月07日

Posted by ブクログ

心理学の有名な実験をとりあげ、その背景にある心理学者の理論的立場を洗いなおすことで、心理学がどのような仕方で人間をとらえようとしているのかという問題に取り組んでいます。

メタ心理学的な考察が展開されている本だといってよいのではないかと思いますが、哲学的な方法論に終始しているのでもなく、学説史的なかたちで心理学における人間観の変遷を追うといったスタイルをとるのでもなく、やや著者の方法論がわかりにくいように感じました。やや乱暴にまとめてみると、現代的な心理学の諸研究・諸実験を幅広く紹介しながら、必ずしもそうした研究・実験をおこなっている心理学者自身が意識していない理論的前提を問いなおすことに、著者の力点が置かれているといえるのではないでしょうか。

必ずしも本書の中で明確な結論が導かれているとは思えなかったのですが、現代の心理学がそれぞれの個別的な問題領域にとらわれてしまっていることへの批判的な観点が示されているように感じました。その点では、ともすれば見失ってしまいがちな本質的な問いかけがなされていて、興味深く読みました。

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2017年12月23日

Posted by ブクログ

帯にあるように、これから心理学を学ぼうとしている人、特に大学で心理学を専攻しようとしている高校生に、ぜひとも読んでもらいたいです。

また、代表出的な事例について丁寧に解説してあり、永田教授の視点で実験結果を読み解いている部分もあるので、今まさに心理学をしている方にも、新たな発見があると思います。

結局、「心理学とは何のか」という問いに対する答えは出ていないようにも感じましたが、ある意味それが「答え」なのかもしれません。

本著にも触れてありましたが、研究対象が多岐に渡り複雑すぎて全体像が見えず、またその全体像を把握しようとしている人もいないのが、心理学に対する世間一般の認識の低さと誤解につながっていると思います。

この本を読んで、心理学を学び直したくなりました。


かなりの余談ですが、Harlowの実験で出てくる、アカゲザルの赤ん坊を怖がらせた動くクマのおもちゃが、ムシューダ(防虫剤)のCMに出てくるクマに似ていると思うのは私だけでしょうか(笑)

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2011年09月21日

Posted by ブクログ

心理学について網羅的に著した書。新書のボリュームで心理学を形作ってきた主要な概念を説明していること自体凄いことだろう。実験や調査の細かい説明も織り込まれており、しっかりと読めば心理学に対する理解が深まるだろう。
一方で、やや読みづらいのが欠点だろうか。1つは実験や調査の説明が細かすぎて、心理学研究法にある程度精通していないと読み解きづらくなっている。また、総論であるが故にどの方向に向かって論が組まれているか曖昧で、「そういえば」という感じで話が進んでいく印象を受けた。

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2020年06月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

世界をどのように認識し、意味を読み取り行動しているか、"こころ"の働きの仕組みを追究する学問が心理学。具体的な"事実"を基礎として組み立てられていく人間の"こころ"の働きをさまざまな方法で観察し知識の体系化を試みている。具体例もかなり興味深いものばかり。私は小児科医チェイピンの話やハーロゥのアカゲザルの実験が印象的です。こころの働きの仕組みを理解しようとする事は大事なのです。

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2012年12月29日

Posted by ブクログ

ちょっと古い感じでもあるけど、永田先生がどういうことを考えて心理学してきたのかがわかる。全体のまとまりはいまひとつか。認知的不協和とかでは鋭い洞察を披露してくれている。

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2020年06月15日

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