【感想・ネタバレ】新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのかのレビュー

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Posted by ブクログ

オールクリア。唯一の疑問点は非正規雇用者数、特に派遣社員数の増加に関するくだり。データ上はかなり増えてる様に見受けられるが、筆者曰く非正規雇用者数全体が増えており、それに比べれば大した増加ではなく問題視する必要はないとの事。要検証。

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2013年03月26日

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 この本の主張をひと言でいえば、「日本経済を救うのは新自由主義だ!」ということ。近ごろ完全に悪者扱いされている新自由主義の誤解を解き、本当の新自由主義による日本経済の再生を提言している。
 「新自由主義は決して自由放任主義のことではない」「小泉改革は『やりすぎ』だったのではなく『中途半端』だった」「派遣法の規制緩和は、本来労働者のためのものだった」等今までの固定観念をひっくり返す主張が次々に飛び出してくる。そして、その主張には論理的な裏づけがされている。著者の言うことを鵜呑みにするわけにはいかないけれど、この本を読んだことで、新自由主義に対する僕の見方が大きく変わった。
 

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2013年02月12日

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日本経済の様々な問題点について新自由主義の立場からの処方箋が書かれたもの。規制緩和などのメリットがかかれているが、そのようなことをしても日本の問題は片付かないないだろう。日本の停滞は金融政策が起因するもので、本書と書かれていることは金融政策を行い、デフレから脱却したあとにその効果を表すだろう。

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2012年12月26日

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新自由主義の立場から日本経済の現状を分析し、その処方箋を提示している。処方箋も的確で納得できる。小泉改革、リーマンショック以降、新自由主義の旗色が悪いが、その多くが誤解に基づいている。新自由主義を全面に打ち出す政党すら無い現状が悲しい。

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2012年10月28日

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リーマンショックでトラウマ化した「新自由主義」的な思想・政策についての世間的な誤解を解いて、改めてその有効性を再提起する内容であり、これと異なる政策を採って行き詰っている現政権下における政策的な議論に一石を投じる内容だと思う。

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2012年08月23日

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真の自由主義とは何か、今日本に何が足りていないのかを実わかりやすく解説した良書。やはり日本は問題の核となる部分を特定し、それを解決するための最も有益な方法を見出す能力が圧倒的に足りないと思った。応急処置的な施策を行うのではなく、日本の真に進むべき道を明確にした上で、その軸に沿った対応が出来るようにしなければならない。他国や地方都市のGCPが必ずしも日本に適応されるわけでは無い。状況を的確に判断することを忘れてはならないと痛感した。

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2012年01月25日

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既得権益の打破という視点で社会経済問題を考察している。個人的に期待していたような、マクロ経済におけるマネタリズムの話がメインとなっているわけではなかった。労働経済学、行政改革、医療改革などにも触れており、日本の経済の諸問題に幅広く触れている。著者の博覧強記ぶりに驚いた。

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2021年05月28日

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新自由主義は市場原理主義に基づく『弱者の切り捨て』ではなく、福祉制度の効率化も大きなテーマとしている。

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2013年09月03日

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新自由主義は、市場原理主義と同じものであると誤解されることが多い。

このような誤解が実際には異なることと、イメージ先行で新自由主義を毛嫌いすることがないように、日本でも織田信長の時代や大阪商人の時代から新自由主義が行われていたことを指摘しつつ、政府の役割等がどの程度必要なのかなどをわかりやすく書いている。

具体的には、歴史に見る新自由主義、サブプライムローン問題、格差が広がったどうか、小泉改革は行き過ぎだったのか、社会保障、労働市場、新産業、TPPと復興、のそれぞれの課題についての分析と新自由主義の点からの解決策を書いている

議論の文化があまりない日本では、二項対立、イメージ論からの議論になることが多いが、どのような主義・主張であるかと差異を聞き、そのうえで対話をすることが大切であると思う。その意味でも、著者の主張は聞く価値があると思う。

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2013年03月25日

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「市場原理主義」という誤解を解きほぐしていくことで,新自由主義を擁護する本。公共事業・社会保障・教育・医療・労働など広範囲にわたって書かれているし,論旨は明快,よくまとまってもいる。著者の主張に賛同するか否かは別にして,読んでおく価値はある。
 新自由主義といえども,経済を完全に市場に任せる趣旨ではない。市場の失敗や環境破壊の抑止・景気対策や所得再分配等,政府が果たすべき役割は認めている。ただ,有害無益な規制・障壁をなくしていくことを良しとする方向性は徹底している。高度経済成長期に定着してしまった,日本の社会主義的システムは,どんどん作り替えていかなくてはならない。
 それを実践したのが小泉構造改革だったわけだが,これは格差社会を招いたとして大変評判が悪い。著者はそれが誤解であることをデータで説明し,改革が不徹底だったことがその後の日本経済の低空飛行につながったと結論づける。
 総論としてはもっともな話と感じたが,各論では疑問な点も残った。弁護士増員問題や混合診療の是非など。それぞれのテーマで様々な議論がなされているはずだが,それをうまく取り込んだようには見えず,少々一方的な印象を受けた。
 それにしても社会には様々なしがらみがある。小泉改革が誤解のうちに終わったいま,再び新自由主義が復活して改革を押し進めて行くことは,容易でないだろう。

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2012年11月03日

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提示されている政策の狙い・目的についての理解はしやすかったが、多くのものが日本の慣行を変えるものであり、その実現は容易ではないと感じた。

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2012年10月27日

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 タイトル通り、「新自由主義とは何か」を書いた本。
 この主義の本質は世間で批判されるような「格差拡大の主犯」ではなく「市場を最大限に活用し、パレート最適(他人の効用を低めない限り、自らの効用や生産を高める余地が全くない状況)にする。その結果、社会の富を生み出す企業や個人を最大限に認め、その成果を不遇な人々に状況改善に充てることができる。」と主張する。
 戦後や最近の政治経済はもちろん、日本の経済史、雇用問題、環境、保育、介護・医療など幅広く取り扱っている。コラムでは経済古典も扱う。
 「上記の新自由主義の視点からどのような政策が提案できるか?」その点も新書の割に、具体的で深く掘り下げられていて非常に興味深かった。新自由主義という軸がしっかりしていてどの分野の政策案も論理が全くぶれてなかった。かなりスパッと明快。批判点も多くあるようだが、この明快さが本書のまた一つ魅力となっているのかもしれない。 
 失われた"20年"を30年にしないためには、市場をフル活用し、政府がそれを整えていく必要がある。
 

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2013年10月18日

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悪しきものとされる新自由主義の立場から、現在の日本が抱える経済問題について、解き明かし、その道筋を示す。新自由主義は悪だという書籍が多く出版される中、この立場から解決策を導こうとするのは貴重であると思う。
理論的には明快でわかりやすかったが、注意すべきは理論は現実と必ずしも一致しないこと。新自由主義の立場であれ、違う立場であれ理論的にナンボきれいにまとまっていても、現実とことなっていては意味がない。その点で、どちらの考えに立脚した選択肢を取るかは論点ごとに異なると思うし、慎重な検討が必要であろう。

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2012年08月26日

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「日本の伝統を壊した」「格差を拡大させた」「強者の理論」との批判にさらされ、小泉政権以後最も嫌われている経済思想といっても過言ではない新自由主義(neoliberalism)であるが、その主義の本来意図するものは「市場原理主義に基づく『弱者の切り捨て』」でもなければ単なる「自由放任」でもなく、「一定の枠組みの下で、個人や企業が利益を追究する仕組みを活用する方が、社会的に望ましい結果をもたらす」、そのような「不特定多数の人々の利益を最もよく調整できる市場を最大限に活用するための、政府の役割を重視する」思想であることを日本経済史、サブプライムローン問題の事例などを引き合いに力説した。それを踏まえて具体的な政策立案にまで言及している点が評価できる。

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2012年03月27日

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国際基督教大学客員教授(労働経済学・日本経済論)の八代尚宏(1946-)による新自由主義の経済・政治観の紹介。著者は、安倍・福田内閣で経済財政諮問会議の議員を務めていた。

【構成】
第1章新自由主義の思想とは何か
 1 基本的な考え方
 2 市場と政府の役割分担
第2章資本主義の終焉?
 1 サブプラム・ローン問題の本質
 2 効率的な金融市場規制とは
第3章市場主義は日本の伝統
 1 平清盛から「天下の台所」まで
 2 1940年体制から1970年体制
 3 分裂国家日本
第4章小泉改革で格差は拡大したか
 1 所得格差拡大の真相
 2 規制緩和への誤解
第5章小泉改革は「行きすぎ」だったか
 1 郵政民営化の明暗
 2 進まなかった地方分権化
 3 構造改革特区
 4 財政再建はなぜ成功しなかったのか
第6章社会保障改革
 1 年金制度は何のためにあるか
 2 質の高い医療を
第7章労働市場改革
 1 雇用格差を縮小する方法
 2 新卒一括採用、定年制という悪習
 3 女性が活きるために
第8章新産業の可能性
 1 コメを輸出産業に
 2 医療・介護・保育をサービス産業へ
 3 都市の再開発とコンパクト・シティ
終章 震災復興とTPP

小泉政権末期から、そしてリーマン・ショック後の急激な景況悪化から、「小泉改革」についての批判の声は高まった。市場原理主義、マネタリズムを新自由主義を同一視していた人も中にはいたのだろう。ここ数年はケインズに改めて関心が集まっていたように感じる。

しかし、本書の著者は明朗に「新自由主義」を肯定する。本書で展開されている主張は、まさに小泉政権期に展開されてきた構造改革の根拠となってきたロジックである。また、民主党に政権が移った現在でも、経団連を中心とした財界が主張する内容そのものである。

そういった意味で、本書の主張に目新しさは無い。

評者もどちらかと言えば新自由主義の主張を肯定する立場にあるが、現在の日本が抱えている問題の解決策は、本書のようにこれまでの主張を繰り返すことではないと考えている。

中長期的な効率化・生産性向上を目指すあまり、短期的に切り捨てられる人たちの感情に対して、その誤解をていねいに解いて、政策への理解を求めるところにあるのではないだろうか。自民党は、それを行う意思と能力に欠けたが故に政権を追われたのだから。

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2012年03月25日

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この本は新自由主義の考え方に基づいて、現在日本が抱える様々な問題や小泉内閣の様々な規制緩和などについて論じている。

社会保障の考え方など、なるほどと思う意見もあり面白いと思った。ただ社会保障や労働問題などそれこそ本1冊書けるテーマに対して少数のページしか割いていない。そのためわかりにくい説明や本当に筆者の言っている意見で大丈夫なのかと疑問に残るところもあった。

この本を読むにあたっては、著者の意見を参考にしながらも自分自身で日本が抱える問題にどう対処していけばいいのか、自分自身で考えながら読んでいく姿勢が特に求められると思った。

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2012年02月21日

Posted by ブクログ

とても分かりやすく新自由主義とはどういったものかを解説してくれている本だった。

「過去の成功体験が現在の衰退を招く」という作中にでてきた言葉がとても印象的で、著者の主張もここに繋がっていくものだと理解した。

しかし、作者も最後に「必要なのは政治の改革」と締めているように、経済思想の本というよりは政治思想に近い本だったという印象があった。

ただ、具体的な提言も多く、私のような初心者にも読みやすく、おすすめしたい1冊であった。

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2012年02月20日

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ネタバレ

・2011年に制定されたアメリカの医療保険制度は民間の医療保険への加入を義務付ける制度。
・弱者の切り捨てではなく、その社会復帰を促す福祉制度の効率化
・本来の政府の役割は非効率な事業者を守るのではなく、その円滑な退出のための手段を講じ、市場経済を円滑に機能させること
・「効率的な規制」を目指すことが新自由主義ノットイコールレッセフェール
・役員報酬公開よりも長期保有を義務付けられた株式の支払の方がインセンティブが働く。
・世帯ベースで見た賃金格差は家族の多様化によるところも大きい
・派遣規制→失業者が増えて社会全体で所得格差が広がる可能性がある。
・スウェーデンはセーフティーネットの充実もしているが、企業の保護はいっさい行わない市場主義国家。
・郵便局のような不採算部門を金融機関が補てんするような仕組みは民間では禁じられている。
・地方交付税は地方の税収が上がれば減らされる。頑張ろうというインセンティブにならない。
・特別会計の切り崩し=埋蔵金
Totalの量を増やさなければならない。
・国債の保有は安定資産としてであって愛国心からではない。引き上げは一気に起こる可能性がある。
・農家の生産性向上ではなく、零細農家の保護に走った政府
・農業以外の収入をメインにしている農家を補助。減反は専業農家を苦しめている。
・必要な医療費のすべてではなく、何が必要な医療費かの議論がなされていない。

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2011年12月29日

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小泉改革が格差社会の原因であるとしたり、行き過ぎた市場主義がリーマンショックなどの混乱を生み出したとする議論の矛盾や問題点を突きながら、本来の「新自由主義」は決して市場原理主義(自由放任主義?夜警国家論?)ではなく、政府の役割を無視するものではないという著者の主張は、普通の経済学者、あるいは経済学をちゃんと学んだ者にとっては、言わずもがなのことかと思う。しかし、世の中には俗論がはびこり、いまだ日本は長期停滞から抜け出せないのみならず、小泉改革のときに少しは前進した諸改革さえも後退させられている。

デフレの脱却をまず先に考えましょうとする議論とは趣を異にするが、現在の日本が直面する諸課題に対して徹底して新自由主義の視点から(すなわちまっとうな経済学の立場から)処方箋を書くとこうなるという議論は非常に明快で示唆に富む。

しかし、年金や医療、労働、農業等々とまっとうな処方箋を実行するにはあまりに既得権が強い分野が多すぎることも事実。政治の役割が今ほど重要な時期はないのだが、民主党現政権は……。

歴史的視点からの叙述は、やや(かなり?)粗雑なので、☆1個マイナス。平清盛や織田信長の話はともかく、1940年体制論と1970年体制論をともに受け入れる議論ははじめて読んだ。

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2011年11月05日

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①戦前は欧米型市場経済。②1940年体制ではに終身雇用制等を盛り込んだ統制経済。③1970年体制では、「地域の均衡のある発展」を目指した田中角栄の社会主義体制。
これらの社会体制の変化を初めて知って驚いた。一つは欧米型市場経済が日本にあったことと。③の田中角栄の業績は良いものであるとして私の記憶にあったのだが、経済成長率を止めてしまい良くないモノであったということを初めて知って驚いた。年金制度、雇用等様々な点での提言を行っておられるが、全うな者ではないかと思われる。
TPPについては参加というお立場であるようだが、理由が規制を緩和し競争にさらす方が、日本の産業にとって競争力をつける意味で良いという主張と、アメリカからのサービス、医療分野等での侵攻を受け付けないとする人たちへの反対意見として、一度日本も車等でアメリカ市場に殴り込んだではないか、アメリカが同じことをして何が悪いという主張をされていたが、お互いにどれほどのインパクトがあったかまたあるかを記載していなかったため、若干不安を感じた。
全体的には政府の影響力を小さくして行功とする類いの本である。

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2011年10月25日

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多くの本が文中で用いられ、内容を整理したり、思い返したり出来ます。
コラムとして、四代思想家について書かれてあり面白かったです。
4、5章は小泉改革について分析しています。

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2011年09月27日

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「新自由主義」批判への反撃の書。小泉改革は方向性が間違っていたのではなく、それが不徹底・中途半端だったとする。

経済学の考え方に慣れていない人は反発を覚えるかもしれないが、できれば政策の各論を語った6、7、8章を虚心に読んでみてほしい。著者の言うように、批判派の言い分の多くは、的外れで支離滅裂なものだ。

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2011年09月20日

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05年前後は、新自由主義という言葉の使い方そのものを巡る議論で批判に対応していた経済学者さんたちも、ついに開き直って新自由主義という言葉を使い始めた。ミネルヴァの梟の格言に従えば、それだけ経済学的な政策提案が斜陽の時にあるという事だろうか。TPPについての議論等もあるが、まあ内容は読む前から想像通りな感じ。いずれにせよ、規制緩和そのものを拒否する昨今の論調に一石を投じたいと言う義憤をひしひしと感じるので楽しみな感じ。

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2011年09月15日

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新自由主義という定義は曖昧な部分もあるが、政府による規制を最小化し民間による自由競争を重んじる考え方。
この本が刊行された2011年当時、「新自由主義が市場競争を煽って格差を拡大させた」とか「リーマンショックを引き起こした元凶」とか新自由主義が叩かれた。
著者はその論調に異議を唱える。新自由主義自体が問題ではなく政府のセーフティ・ネットの構築が不十分だったことを指摘する。新自由主義が失敗した=市場任せではいけないだろうという論調を牽制する。
門外漢の私見だが、新自由主義=政府&民間のハイブリッドで世の中をよりよくしようとするものだと理解する。ただし一個人としては政府も民間も頼りにできず、かといって目の前で生じている日常に精神的余裕もなく日々を送っている。

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2018年03月26日

Posted by ブクログ

民主党政権下の2011年に書かれた本ですので、やや古くなっておりますが、政権交代後にまた復活してきたタクシー規制など社会主義的政策はどう評価しているのでしょうか。
先に「日本経済論・入門」を読んだのですが、記述が何箇所かで重複して同じことを書いております。
著者の主張はわかりましたので、あとは別な方の本を読んでいこうと思います。

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2013年09月23日

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八代尚宏著「新自由主義の復権」中公新書(2012)
*問題なのは市場競争の行き過ぎなのではなく、それと対になるべき、政府による生活の安全網の構築が不十分であったこと。企業が従業員とその家族の生活を守り、その企業を国から守る。そんな企業依存型の福祉社会が高い経済成長期の終焉とともに弱体化している。また、企業に守られない層が拡大したにも関わらず、過去の制度がそのまま意地されている事が格差拡大の真の要因となっている。
*経済学の思想史をひもとくとアダムスミスに代表される、市場を尊重する古典的自由主義は、ケインズが唱えが不況期には政府が積極的なマクロ経済政策を行うべきという思想によって、いったん否定された。しかし、そのケインズ政策も1970年代のインフレと失業の併存という状況で、政府に肥大化をもたらしたと批判された。その批判の主体となったのが本書の中心的なテーマである「新しい自由主義」の思想だ。この経済学の主流の考え方の思想家としては、ハイエク、フリードマン、ベッカーなどがあげられる。

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2013年04月07日

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新自由主義の考え方がよくわかる。合理的な考え方な人だけで、世の中が構成されていたら、うまくいくかもしれないが、なかなか割り切れないのが、世の常。そこが難しいところだな。

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2012年12月30日

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新自由主義は市場原理主義ではなく、市場を有効に活用していく手段である。そのためには、政府の適切な政策や規制緩和が必要であり、それは震災からの復興や今後の日本経済の成長にも繋がる物である。

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2012年06月30日

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新自由主義的な考え方の解説書。
日本の問題を網羅的に扱っているため、表面的な仕上がりであることは否めない。

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2011年11月06日

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批判的に語られることの多い「新自由主義」について、具体的な政策課題に当てはめて考えることで、新自由主義に対する誤解を解こうという本。平清盛や織田信長を持ち出して新自由主義こそ日本の伝統と言い出すなど?な部分もあったが、政府の役割は市場の補正であり、政策では適切なインセンティブ付与が重要といった本書の趣旨には概ね納得。年金改革、医療改革、固定資産税改革など具体的な政策課題への方策も頷けるものが多かった。

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2011年10月29日

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