【感想・ネタバレ】砂の王国(下)のレビュー

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Posted by ブクログ

序盤のこれからのし上がっていくんだという高揚感から打って変わって、どんどん転落していく展開にページを捲るのをやめたくなりました。
読み終えた後はしばらく頭がぼうっとします。

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2024年03月07日

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ネタバレ

新興宗教を立ち上げ信者も増加。
自分がプロデュースした浮浪者も徐々にやる気になっていた矢先にトラブル。
3人で立ち上げたのだから協力していけばそこまでにはならなかったし、自分の信念だけを貫いて他2人を信用、、失敗を許せなかった…。
から舵をとれなくなったのかな??

肥大していく大地の会を壊すのか、それともまた浮浪者に戻るのか…。続編はなさそうだけど、でも山崎の活躍がまた読みたい。

下巻は続きが早く知りたくて飛ばしながら読んだのでまた再読してじっくり読みたい。

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2020年11月02日

Posted by ブクログ

一気に読んでしまった下巻。

カルト系がもう恐ろしさというのが最後の最後で一気に出てきた。
自分がコントロールしていたと思っていた者が自分の意に反して動き始め、彼の考えていることが分からなくなる。全てを完璧に進めようとするあまりに自分一人で抱え込んでしまい、余裕がなくなってしまい、それが結果的なボロとなって出てくる。

読みながら、他者を程よく信頼していく必要性も感じたし、自分一人で抱え込むことの愚かさもよく分かった。


結局社会への復習を彼が果たせたかどうかは分からないが、物語がこれから先も続きそう。

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2020年07月05日

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再読なのに終わりをすっかり忘れていた。そうだった。恐怖の始まりとともに、この作品の面白さはピークを迎えるのだった。
どこで間違えてしまったんだろう。そのリフレインは今のわたしに深く響く。やはり最高傑作だ。

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2019年06月01日

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ネタバレ

上巻は、ジェットコースターが最上部までゆっくり上がっていく序章にすぎなかったのね.....。下巻は、もう上がったり下がったりの急展開。野外レイヴの章くらいまでは、スーパーオーガナイザーのモンタローとか、アズールスカイのパコとか「誰やねん」と笑っていられたが、冗談みたいに組織が大きくなってきてからはもう笑えず、四面楚歌になっていく主人公に、かける言葉も見つからず...。ラストにかけての『逃走中』みたいな描写はやりすぎな感じはしたが、なんにせよ、私の予想した展開よりスケールは大きかった。面白かった!

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2018年11月21日

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荻原浩ってこんなにシビアで容赦ない小説を書く人でしたっけ。

ホームレスになった主人公が辻占いのギャンブル狂いホームレスと顔と声の良い何を考えてるのかわからないホームレスを誘い宗教を興して人生の逆転を図る話。

自分が経験したわけではないからリアルかはわかりませんが、ホームレスパートにもその後の主人公や宗教にハマる人々にもものすごいリアリティを感じます。

宗教も人も怖い!
しかしこれを読んでおけば宗教やマルチ側の手の内がわかり少しは対象できるようになるんじゃないでしょうか?

荻原さんの筆力が凄く、分厚い小説ですが面白くて一気に読んでしまいました。

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2018年09月21日

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ホームレスから 新興宗教団体「大地の会」
設計図どおり 心の充実は なくなってくる
教祖からの 追放 設計図を作る
楽しみ 最高

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2016年12月29日

myu

購入済み

力作

文庫上下巻の力作。
インチキ宗教の立ち上げと、そこからの脱落の凄まじいお話しです。
カリスマ教祖に会ってみたい!

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2015年06月08日

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世間に蔑まれた木島が、今度は世間に復讐していく。思いが強い分緻密な計画性や大衆心理を利用するのは圧巻。最後は彼らしさが出る人間味が出ているところが私的には少しホッとした。

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2023年10月14日

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最後もうちょい続きを読みたかった
面白かった。ホームレスの暮らし、宗教を立てる過程がリアルで新鮮だった。
仲村が自分の真実を話した時ゾッとした
人間世界は怖いと思った
新興宗教を作るなんて自分も信じていない道に全力を注いでも幸せにはなれないんだな

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2023年08月31日

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 教祖仲村は山崎に告白した時の反応が違っていたら、彼を追い詰める選択はしなかったんだろうか。結局山崎がホームレスであろうと成功していようと他者を信じられない性格だったからこその結果であるとも言える。読書中からずっと救いのない話だった。
 同じ千円でもホームレスと金持ちでは金額の重みが違うように、お金の価値は払う人間が決めている。値段があってないような芸術作品と新興宗教の教祖が作った焼き物とでは、その価値にどれほどの違いがあるのだろうか。買い手が欲しいのは物体そのものではなく、満足感と承認欲求であれば他人が糾弾するものではない。まぁ、本書では山崎(木島)が作っていたから問題になったので別の話ではあるが。

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2022年12月23日

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宗教団体を立ち上げ、順調に会員を増やす木津。

下巻では拡大する団体、軋む人間関係、教祖ナカムラの招待などが明らかになる。

最後はちょっと意外な終わり方かな。

面白い小説であることは間違いなかった。

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2022年11月13日

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インチキ宗教がドンドンと大きくなっていき……つくりだした自分すら手に負えなくなっていく。
某宗教団体も、インチキがバレる恐怖や集団心理から宗教にそぐわない人を『ポア』したくなったのだろうか。そんなことを考えてしまうくらい、やっかいな信者への苛立ちに同調したり、宗教団体の法治国家と異なる異様な雰囲気に飲まれてしまう。
最初は破滅するほどの金はとらないつもりだったし、他者排斥はしない、法律は守る、という考えだったし、最後までその傾向だった宗教をつくった人の手を離れ、宗教団体が危ない方向に向かっていくリアルさが、どんどんとせまってきて、読む手が止まらなかった。
最後のオチが、え?終わり?どうなったの?結局主人公の妻は?とか、色々と考えてしまう読後感。
感動も驚きもすっきりもないが、これからどうなるんだろうとドキドキとするサスペンス系の面白さがある。
主人公視点で進むが、主人公とともに宗教をたちあげた2人の思いや動き局主人公が把握できていないから、実際のところ、彼らは何を思いどう行動していたのかは不明だし、そもそも主人公自身が、精神に異常をきたしている可能性が示唆され、主人公視点の主人公自身の言動も疑う余地があり、読者に想像と解釈の余地がある物語。それもそれで個人的には好き。

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2022年08月11日

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面白かった。でも、この終わり方だと、続編を期待してしまう。
ハマって、それが正しいと思った人は強いね。ある意味怖いけど。

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2021年06月17日

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ネタバレ

木島、山崎の心の黒い箱が作った大地の会
目の届かないところで巨大化し、手に終えなくなっていく描写は心が押し潰されそうだった。

誰も信じず、信じられず自分のなかでもがき苦しむ彼にとっての救いが再び訪れるであろう場所が路上生活というのが皮肉がきいていてよい

何事も実現させる前の構想段階がいちばん幸せなのかなと

続きもよみたい

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2020年04月06日

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大手の証券マンから一転、職を失い、妻には出ていかれ、あげくネットカフェで寝泊まりする仲間に裏切られ、全財産は3円。
そんなどん底からの再起を図るため、山崎は宗教組織を立ちあげることにする。
見目麗しい謎のホームレス仲間の仲村、口のうまい占い師の龍斎を仲間に引き入れ"大地の会"を創設、順調に会員を増やすことにも成功したが……


わたしやあなたが明日ホームレスにならないと言いきれるだろうか。誰しもがありうるかもしれない明日、のその先の展開がすごい。
主に上巻はどん底から這い上がるサクセスストーリー、下巻は膨れ上がったものの末路。
どちらも描写が細かく、まるで自分がそこにいるかのような感覚だった。

わたしは無宗教な人間だけど、宗教ってものは面白いなあと思う。人は救われたくて、誰かに赦されたくて宗教に縋るんだろうか。
それが例えまやかしであっても、本人が幸せなら正解だろうか。それとも、まやかしで人を幸せにするのは罪だろうか。

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2020年02月17日

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ディテールがしっかりしていてとても骨太な大河ドラマでした。作風が奥田英朗氏と被ると思うのは私だけでしょうか。すごく面白かったので、著者の作品を読破したいと思います。

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2018年04月09日

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久しぶりの荻原浩作品です。
ホームレス仲間3人による新興宗教「大地の会」を始め、日に日に大きくなっていく。
そして、仲間割れから、追われる身になってしまう。
エンディングが少し物足りないのだが、その後どうなってしまうのだろうと思った。ぜひとも続編を書いてもらいたいものです。

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2017年11月24日

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内容はとても面白くすぐに読んでしまった。
ネットの感想などで続きを読みたいという書き込みをよく見るが、やはりこの作品はあの終わり方が自分的には全然しっくりくるし、逆襲に転じたところで終わり方がそれこそ難しいと思う。

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2017年10月02日

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宗教を立ち上げたホームレスの話。成功したのに犯罪者系と病人の上級使用人に追い出されて命まで狙われる羽目に。上下巻、こんなに長かったのに終わりがこれかぁ…。最後に勝つのは徹底した悪。人間って怖しい。

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2016年09月24日

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世相と平凡な男のペーソスをネタにしたストーリーで、荻原は、現代日本で最高の作家だ。この作品も全体の暗さの中に、妙にウェットな明るさがうかがえる。几帳面に工夫する性の主人公と占い師とアスペルガーのホームレスが、宗教団体という砂上の楼閣を作り上げる話だが、人間社会の動力学は会社もマルチまがいの団体も同じであることをテーマとしている。

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2018年10月14日

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 とりあえず、コレを書かなくては。「衝撃と慟哭の結末」ではなくて、再度の再生を予感される作品だった。ホームレスから立ち上がって行く物語は、もちろん、絶対、読ませる。前半の様々な描写、もうワクワクしっぱなしだった。でもさ、「たぶんこんな終わり方だろうな」。予想どおり。残念。

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2023年03月03日

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ネタバレ

ホームレス、どん底の生活や宗教にはまっていく人々をリアルに詳細に描いた物語。引き込まれる展開ながら、ラストがスッキリしない、読後感がダークな作品。

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2022年12月22日

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細かなホームレス描写や宗教団体の中身は読み応えがありました。その辺が長くて心理描写がまとまって来るので飽きるとこもありました。
不思議と思うのは主人公が勢いよく何かをしている時はノンストップで読めました。
いろいろ考えたり上手く行ってない時はページが進まず、モヤモヤしました。
中身は違えど、似たような人生って感じだなと思いました。

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2022年07月31日

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人は誰かに救いを求めたい。
誰かに自分を肯定してもらいたい。
優しく包んでもらいたい。
救いを求めたかったのは、誰なのか。
新興宗教を立ち上げた男なのか──
それとも教祖だったのか──
救いの声は、誰から発せられるのだろうか。

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2020年05月07日

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作者独特のコミカルな表現がいちいちツボにハマった。
神様から一言以来各作品を読み続けているが、どれも最後まで楽しく読めます。ただ、主人公に思い出したくない過去があって、彼女や奥さんと音信不通で…というストーリーは結構被り箇所かも?
本作は、作り上げた大地の会から追いやられ、まさにタイトル通り砂の王国でしたね。奥さんとのくだりや、教祖とのくだりはもう少し膨らませて欲しかった部分。また、回想シーンが多く、なぜ団体から追いやられたかの部分が少し薄かった印象。
まぁ、それでもだいぶ楽しく、ライトに読めました。

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2019年09月18日

Posted by ブクログ

わくわくしながら読み始め、中だるみを経て、またわくわく。。が突然の終わり。。ツライ(´ω`)どうなるんだよぉお

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2018年07月23日

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201806/上下巻一気に読みたかったけれど、下巻の半分を超える頃から「バッドエンドを見たくない…」という思いとの戦いだった。宗教ってこういう風に出来ていくのかも。それが客観的に見てでたらめでも、自分が救われたと思えばハマっていきそう。

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2018年06月26日

Posted by ブクログ

上下巻すごい勢いで読み進めたものの、あまり響かず。残念。新興宗教ものにしてはエグみが足りないというか、真っ直ぐすぎるというか。恋愛的要素も筆者の真面目さが裏目に出て非常に虚構っぽくなってしまってる。なんだろうこの物足りなさ。

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2017年06月25日

Posted by ブクログ

上下巻ともにまとめて記載。
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友人から勧められて手に取った「萩原浩」さんの本。
「神様からの一言」が良かったので引き続き手に取った。
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一度人生から転落してホームレスになった男が、宗教に寄って成り上がる話。
ホームレス期のリアリティー、そして少しずつ成功を重ねていく戦略の緻密さがめちゃくちゃ良い
また、少しずつ事業として成立させていく3人の立ち位置、関係性が変わっていく様子が、怖くもあり面白くもあった。
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読んでいる段階で、落とし所はドコに持っていくんだろう?と感じてはいたが、やはり最後の中途半端感は否めないかなぁ…
良い展開だっただけに、そこは少し残念。
ただ、そこを差し引いても十分楽しめる作品だと思う。
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<印象に残った言葉>
・ 宗教にはまるヤツは、アホだ。自分の日常に欠けている部分を、他人に埋めてもらいたがっているのだ。現実に打ちのめされているから、現実じゃない力がこの世にはあることを信じたいのだ。自分の頭で未来を考えるのが恐ろしくて、誰かに決定を委ねたいのだ。教祖様だの先生だのに入れこんでしまうのは、信じている自分を信じたいからだ。関係ない人を勧誘したがるのは、信じている自分を人に認めてもらいたいからだ。(上巻・P345・卓人)
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・かつての私もそうでした。背中をむりやり押しているものの正体がわからないまま、常に追い立てられていた。しかし路上が住居となり、そこで暮らしているうちに悟ったのです。自分が何に追い立てられてきたのかを。それは自分でした。自分自身に追い立てられていたのです。こうあるべき自分に。こうなりたい自分に。 (下巻・P227・仲村)

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2018年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 生まれながらに教祖となる人物評として、その器の中身が空っぽであることが重要らしい、『砂の王国』の仲村はまさに空っぽという言葉が当てはまる。いっぽう同じ教祖でも『仮装儀礼』では教祖が元ゲームのシナリオライターという前歴であった。教団を拡大していくためには狂信的な初期メンバーを獲得しなければいけない。いつの時代にも宗教を必要とする人たりはいる、彼らは何かに熱狂したいのである。その異様な熱狂が近隣社会との軋轢を生み、そして集団は孤立化しカルトの烙印をおされるに至る。

 教祖に追われた山崎が教団から命からがら逃げ延び、ホームレスに逆戻りしていく様は感無量である。一方『仮装儀礼』では教団崩壊後つづきがありそうな終わりかた(だったような)人のこころを弄ぶ者の末路には破滅が待ち受けている。

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2017年03月22日

購入済み

最後が

自分的には嫌な感じで終わってしまった。
内容は面白いし、着眼点も素晴らしい。
でも最後がなぁ。

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2017年01月15日

ネタバレ 購入済み

読み終えて

とてもサクサク読める本なのです。
しかし、期待がおおきかったのかラストが納得いきません。
ネタバレになるかもしれませんが、
何かの結末がほしかったです。
大地の会、最終的にはどうなったのか←フィクションですがね。

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2016年08月07日

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