【感想・ネタバレ】幽談のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

物語のラストが全て不明瞭で曖昧模糊とした短編が詰まった一冊。個人的には「下の人」がストーリーも主人公のなんとも言えない着物座った感じも好きだった。話によっては、なんとも言えない後味の悪さが残るような、じわりじわりと来るような怖さのある話が多かった。面白かった。

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2021年05月09日

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久しぶりに京極夏彦を手に取った。短編集でありながら、この奥の深さは感服ものだ。全てが記憶に残る、懐かしさと怖ろしさと、どこか物哀しい。表紙はそうか、「手首」なのか。

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2014年02月27日

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秀逸。京極夏彦氏は断じてミステリー作家などではなく、ミステリーの体裁をとっている怪談がバカ売れしたのだと改めて実感。氏の物語は、怪異の描き方が天才的に上手い。しかし、面白い事にそれらの怪異は「恐ろしいもの」なだけでなく「とても嫌なもの」として、現代に生きる我々をちくちくと刺激する。それを思うと、現代における相応しい怪異を復興させた氏の功績が明瞭になってきたりする。そんな短編集。怪異好きは是非とも御一読を。

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2014年01月16日

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やはり1番好きなのは"手首を拾う"。つげ義春作品のような侘しさ/寂しさに、艶かしい手首を拾うという幽玄の妖しさが混じりあった極上の短編。これはかなり好きでしょっちゅう読んでる。汽船で行くのですよ。

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2021年09月23日

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妖しくて不気味な雰囲気がジワジワとやってくる。一番「手首を拾う」の妖艶な感じが良かった。「逃げよう」もまた違った不思議な怖さだった。「下の人」ホントにいたら怖い!「成人」は実話っぽくてなんか不気味。「知らないこと」、最終的な視点がぐるりと変わりなにがなんだかわからなくなる。

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2024年03月29日

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がっつりホラー、というわけではなく、少し不気味な、ちょっとジメッとしたお話をいくつか集めた感じ。


「逃げよう」「知らないこと」が気味悪すぎたわ。意志疎通出来てる相手の方が怖いね

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2023年05月30日

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ネタバレ

ホラー映画のような直球な怖さではなく、ジメッとした気持ち悪さが残る作品。
各短編の主人公たちは怪異に出くわしても、恐怖に慄くことなく淡々としてるのが印象的だった。
どの話も基本的に全く解決に至らないまま終了するため、ちょっとモヤっとしたけど、そういう「よくわからないもの」を楽しむ作品なのではないかと思った。
純文学のような趣がある「手首を拾う」「十万年」
強烈な気持ち悪さが残る「成人」「逃げよう」
哲学的な「こわいもの」
不条理な雰囲気が漂う「ともだち」「知らないこと」
一番直球なホラーだけど、なんかシュールでちょっと笑ってしまった「下の人」

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2023年04月29日

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再読。今作はよくわからない不安や恐怖などの形のない恐れがそこかしこに散りばめられた短編集。現実的な恐怖から一気によくわからない恐怖に陥る話もあれば、最初からよくわからない恐怖まみれの話もある。幽霊譚とも違うなんとも言えないゾクゾク感が味わえる一冊。一番好きなのは「十万年」かな。

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2020年05月27日

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京極夏彦の短編集。
ホラーテイストの・・・かと言って単純にホラーじゃない、不思議な世界観の八篇が収められています。
読んでて怖いと思ったのは「成人」と「逃げよう」
特に「逃げよう」は、追いかけてくる“迚も厭なもの”より、追いかけられ逃げ込んだ“おばあちゃんの家”の描写がなかなかの怖さでした(^_^;)
京極夏彦ってより、夢枕獏の作品を読んでるようで・・・・・ちょっと変な読後感でした。

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2016年02月11日

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こういう現代ホラー小説なら好きです。はっきりとは分からないけど、もぞっとするようなもやっとする感じ。ぞっとしないけど恐いと言うわけでもないけど、(むしろ笑けてしまう話もあるのですが、それが逆に現代的)結末にねじれを感じて、どこへ連れていかれるのか却って楽しみな感じ。投げっぱなしもあったけど、それは想像力で…というのかもしれません。

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2015年10月07日

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さくっと読める短編集。
ぞくっとして時々ざわっとする。きゅんとくるラストもあった。
こういうのも書く方なんだなあ~と思いつつ、
個人的にやはりこの作家さんはずっしり長編がすきです。

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2015年02月21日

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ホラーとカテゴライズしたけれど、正面きったホラーかというとそうではなく。
人間という生き物の不安定さを描いているという点で、気付けばどことなく怖くなる、という意味のホラー。

人間の感覚や認識、個人個人で違うし、同じ人物でも時と場合によって感じ方は違う。それはよくよく考えると怖いことなんじゃないだろうかと、手を変え品を変え、京極氏が説明してくれる。
読んだ後に、ちょっともぞもぞしちゃう短編集。

ただやっぱり、個人的には、京極氏の作品は長編のほうが好みかも。ねちねちしていて。

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2014年08月28日

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らしいといえば、らしいのだが、落ちがないので、読んだ後いろいろ考えてつらい。
個人的には「こわいもの」が良かった。
この話みたいに、あれこれ突き詰めて考えるのは、嫌いでない。

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2014年08月17日

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冥談に続いて読んだ京極さんのホラー短編。

一番怖いのは表紙である。
布団の中で読んだ本を、枕もとなんかに放置していると、ふと表紙が目にはいったときにギョッとする。なんとも死体感のある手首なのである。

さて、私はホラーが好きではない。
理由が、原因がはっきりと分かって、対処できる問題はホラーとはいわないのだろう。だから、ホラーはなんだか、いつももやっとしている。その、どちらともつかない、ふわっとした感じが、ホラーなのだろう。
私がホラーをあまり好まないのはそこらへんだ。
殺人鬼がいれば怖い。相手が銃を持っていれば怖い。足がうようよする虫が湧けば怖い。
だが、そういう「原因」があって、「オチ(解決)」がある、というわけではないホラーは、どうも虚空に放り出されたようで落ち着かず、それが苦手なのだ。

だが、それでも京極夏彦だ。

短編「知らないこと」の主人公の隣人は、奇人である。何年も洗ってないようなスーツを着て、自分の家の庭に排泄をし、みゃあみゃあ鳴く。そんな奇行をみて初めて主人公は、15年も隣に住んでいた隣人について何も知らないことに気がつく。いや、知らなかったのは隣人のことばかりではない。自分の家族のことでさえ、何も知らなかったのではないか・・・いや、見ないふりを、してきたのだ。
人間は、「面倒くさい」とか「関わりたくない」とか、「自分のことでとても忙しい」という理由で、見えるものも、見て見ぬふりをしていたりする。そんな自分の心の中に、「恐怖」に値するものが確実に存在するのだと、気がついてしまうのである。

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2014年06月18日

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京極さんらしいと言うか、ぞくぞく薄気味悪く読後もその感覚が抜けない。
恐怖を感じてたもののネタばらしをしないから、どんより気持ち悪い厭な気分がずっと残る。

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2014年03月31日

Posted by ブクログ

怖い。特に怖かったのは、①「知らないこと」自分が本当は何も知らないのだとしたら・・・②「こわいもの」こわいものとは?老人から渡された『恐怖それ自体』の小箱。それを開けた時・・・。8つの短編どれをとっても、「?」と思いながら背筋にうすら寒いものを感じずにはいられない。自分の見ているものは正しいのか?自分はどれだけ判っているのか。考え出すと深みにはまっていく。そばに気配を感じながら。

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2014年01月26日

Posted by ブクログ

冬にホラー♡

意外な取りあわせのようですが、かなり好きです。(夏はリアルすぎてねぇ)

京極さんは一時期京極堂シリーズを頑張って読んでいたのだけれど、挫折。短編集だったので手に取ったのですが、これが面白くて怖い。
やはり怪談はこうでなくては(^^)

冥談も楽しみだなぁ。

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2014年01月07日

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