【感想・ネタバレ】日本文化論の系譜 『武士道』から『「甘え」の構造』までのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

表題がよくないかもしれない。
日本文化論の系譜ではなく、一部だ。
日本文化を他の文化と比較することが、いつから始まったかを述べていないので、系譜は語れない。
作品の羅列だが、自分にとっては、一連の作品を見直す機会になったのでありがたかった。
特に、2-3の作品は未読だったので、この際、読ませていただいた。
作品名:
日本風景論
武士道
茶の本
遠野物語、山の人生
古代研究
雑器の美、美の法門
風土
「いき」の構造
陰翳礼賛
美しい日本の私
日本文化私観、堕落論
縄文土器ー民族の生命力
日本の思想
「甘え」の構造

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2012年03月22日

Posted by ブクログ

明治以降の日本文化論について、自然観・美意識・倫理・形而上学・言語・心理・歴史観など人文的レベルの観点から比較文化的視点で論じた書。

序 鏡を覗きこむ日本人

1 明治開国と民族意識のめざめ
・志賀重昂『日本風景論』
・新渡戸稲造『武士道』
・岡倉天心『茶の本』

2 民俗の発見
柳田国男『遠野物語』『山の人生』
・折口信夫『古代研究』
・柳宗悦『雑器の美』『美の作法』

3 日本哲学の創造
・西田幾太郎『善の研究』
・和辻哲郎『風土』
・九鬼周造『「いき」の構造』

4 文人たちの美学
・谷崎潤一郎『陰翳礼讃』
・川端康成『美しい日本の私』

5 伝統日本への反逆と新しい日本像の発見
・坂口安吾『日本文化私観』『堕落論』
・岡本太郎『縄文土器-民族の生命力』

6 西欧近代社会モデル対伝統日本心性
・丸山真男『日本の思想』
・土居健郎『「甘え」の構造』

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

明治から現代に至るまでの主要な日本文化論をたどっています。とりあげられているのは、志賀重昂、新渡戸稲造、岡倉天心、柳田國男、折口信夫、柳宗悦、西田幾多郎、和辻哲郎、九鬼周造、谷崎潤一郎、川端康成、坂口安吾、岡本太郎、丸山眞男、土居健朗の15人です。

ただ、著者自身の観点はあまり正面に押し出されておらず、たとえば青木保の『「日本文化論」の変容』(中公文庫)などにくらべると、ややもの足りなく感じました。もっとも本書があつかっているのは、日本人のナショナル・アイデンティティをとらえようとする日本文化論ではなく、文字通り日本の文化そのものについての日本人による著作が中心となっており、批判的に検討を加えることは、はじめから著者のねらいとするところではなかったのではないかとも思います。

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2017年06月21日

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