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同業だからこそ共感できることも腹立たしいこともたくさんあった。しっかり向き合えた時も逃げてしまった時もあった教員生活。「こんな先生でありたい」にたくさん気付かせてくれる一冊でした。
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重松清さんの作品は本当に心暖まります。今回も大満足。後味も最高です。
特に「泣くな赤鬼」は涙が止まりませんでした。
通勤電車だったのですが電車で読んではいけませんね。
「白髪のニール」はロールすることの素晴らしさと凄さを感じました。
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先生を目指しているひとは読んでください
6つの短編が収録されています。
泣くな赤鬼は号泣ものでした。
主に先生と生徒の関係が終わったそのあとの話が書かれています。
先生にとって、あのころの生徒とは。生徒にとって、あのころの先生とは。時が経ったいまだからこそ言えるお互いの本音が書かれています。
私も学校の先生を目指しています。私的2023年ベスト本になりました。
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厳しく、優しく、でも弱いところもあって、こんな先生いたよなぁと感じる短編集。
もちろん全ての先生が完璧で良い先生の訳もなく、未熟な面もあるのだけど、卒業後も背中を押してくれたり、言葉をくれている。
「白髪のニール」
キープオンローリング
生き抜くこと
僕の人生はまだ止まっていないか、まだ間に合うか、間に合うと言ってくれ
ステージでの卒業生の粋な計らいが気持ちいい。
「にんじん」
自分もにんじん側の扱いをされていたのを思い出した。人を嫌いになるのに深い理由がないのも、分かる。
子供の頃って感性が強く、気付いてしまう。
同窓会で、にんじんが成長した姿、親としての姿勢、覚悟が格好良かった。単純に和解と言う形にもならなくも、先生も救われた感じで良かった。
「泣くな赤鬼」
先に逝ってしまう教え子の、成長した姿を見届ける赤鬼先生。
悔しい。
死ぬことに迫られ、悔しいという感情が大人に成長したという表現が切なく泣きそうになる。
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特に「ドロップスは神さまの涙」と「泣くな赤鬼」が好きですが、一番印象に残ったのは「にんじん」でした。
教師という子どもを教え導く者でも間違いはあるし、自分と同じ人間なんだということに気付かされました。
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大人になった今この本を読むと、登場する7話すべての先生、そしてかつての自分の先生が愛しく思えてきました。
「マティスのビンタ」のエピソードに、認知症になっても元学校の先生だけは、「先生」と呼ばれると振り向いたり、返事をしたりする、弁護士や医者はそういうことはない、というのがありました。
ヘルパーさん曰く「学校の教師の『先生』って、肩書きや役職じゃなくて、敬称でもなくて…、なんと言うのかな、もう『先生』としか呼びようのない存在っていうか…」
んー、正に言い当てている感じがしました。
あの頃の先生の歳を越えた大人に、読んで欲しい本です!
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「教師だって人間だ。」(にんじん)
そう自分のことも思ってる。
でも、周りの教員のことを受け入れる自分がいるかというとそうでもない気がする。
もっと心の大きな人間になりたい。
もっと些細なことを気にしない人間になりたい。
教師は教師である前に人間。
だから、やっぱり人間として成長しないとな。
本を読んだ感想はそんな感じです。。
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どの短編も面白かったが、一番心に残った話は「にんじん」である。
実は私も、高校時代… 担任の英語教師に嫌われていた。私自身も先生のことが嫌いだったけれど、きっと先生も嫌いだったはずだ。でも、先生だって人間だから、好き嫌いだってあるに決まってる。
大人になった今なら分かる。
そんな懐かしい記憶に触れることができる、何度も読みたくなる名作。
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祖父から贈られた教員になるために読んで欲しい物語。私は今大学生で校庭で走り回ってた日々はつい昨日のように思い出し、教壇に立つことを夢見ている私にとってとても面白い小説でした。
先生は完璧ではない。
子どもは大人が考えているよりもっともっと考えている。
それぞれの短編集の中でどうするのが正しかったのか、それともこの小説が正しいのか、正解は無いのか。考えさせられました。
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やばいやばい。
先生と接してきた経験がある方。
ほぼ全ての人だと思うが、
この物語はとても良い。
誰に何を言われても、間違いなく、
児童及び生徒と先生には、
特別な出会いがあったと思う。
私に今まで出会った先生達は、幸せな人生を
歩んでいるだろうか。
高校を中退した私を許してくれるだろか。
児童及び生徒という肩書きだけで、
教師という肩書きだけで、
真剣に向き合ってくれた先生達と、
その頃の先生の年齢をこえた今の自分で、
もう一度会って話したいと思った。
少しでも、成長したと思ってくれたら
そんなに嬉しいことはない。
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「先生と生徒」について書き続けている重松清の、「教師」がテーマの作品を集めた短編集。
あとがきで重松清は、死後に自分がどんな作家として紹介されたいかという考えに対して、こう書いている。
「教師の話をたくさん書いて、親の話をたくさん書いて、子どもの話をたくさん書いた男」
小学校、中学校、高校の様々な先生と子ども、または、子どもから成長した大人を登場人物として書いている。
先生では教師という立場の葛藤を、子どもでは繊細な子どもの気持ちの変化を、それぞれ見事に書いている。
性別に問わず、どんな年齢の登場人物の気持ちを表現できているのは凄い。
自分は未読だが、子どもに焦点を当てた『きみの友だち』も読みたい。
以下、各話の感想。
『白髪のニール』
高校を舞台に、生徒からギターを教わる理科の先生と少し不良な生徒たちとの話。
大人になってから、その時の先生の年齢をゆうに超えた中年のおじさんになった主人公。
「ロックは文句を言うこと、ロールは自分の言った文句に責任をもつこと。ロールについて分かるのは大人になってからだ」という先生の言葉が印象に残った。
『ドロップスは神さまの涙』
小学校を舞台に、クラスでいじめられている女の子と保健室の先生、保健室に通っている病弱な少年の交流の話。
ぶっきらぼうで生徒への言葉はきついけれど生徒思いな先生はいる。
『マティスのビンタ』
高校のとき、美術の先生だった「マティス」と彼からビンタをされた主人公。数十年後、認知症を患い老人ホームで生活を送っているところに訪れる主人公。
マティスはビンタをしたときに何を思ったのだろうか。
(その時点では)才能あふれる子の絵に何度もやり直しをさせていたときのマティスの思いはどのようなものだったのだろうか。
『にんじん』
小学校を舞台に、やる気に溢れつつもある特定の生徒を嫌ってしまう先生と嫌われている「にんじん」
『泣くな赤鬼』
高校で野球部顧問をしている男性教師とその野球部を退部し、学校も退学した(元)生徒。数年後に男性教師がその元生徒と妻に病院の待合室で再会するところから物語が始まる。
過去に「赤鬼」と呼ばれながら今は落ち着いてしまっている先生。自分の教員人生はどうだったのかと振り返るところに悲しみを感じた。映画化もされたらしい。
『気をつけ、礼。』
吃りを患っている中学生の主人公とその吃りを流さずに指導を続けた男性教師。卒業後、男性教師が主人公の家に訪れ……という話。
立派な人間は全てにおいて立派であるとは限らないという人間の多面性について考えさせられる。
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「泣くな、赤鬼」241頁
「悔しさを背負った。おとなになった。私の教え子は、私の見ていないうちに、ちゃんと一人前のおとなになってくれたのだ。」245頁
「俺の生徒になってくれて、俺と出会ってくれて........ありがとう..........」246頁
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誰もが、一番身近な大人を“せんせい”と呼んだ日々を過ごしてきた。
そのなかには、イヤだなと思ったり、
当時は好きになれなかったりした人もいたけれど
その時代はかけがえのないもので、
楽しかったと思えることもたくさんある。
そして、
何よりしんどかったときも
楽しかったときも、
あの時代を過ごしてきたから
今こうして過ごしているんだなとも思います。
なつかしい気持ちになりました。
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先生と生徒を描く7話の、短編集。白髪のニールはギターを通じてロールし続ける先生の話。これが泣けた。その他も先が気になり読み進めたくなるものばかり。少しイマイチなものもあったが。
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先生と生徒の忘れられない繋がりを興味深く読ませてもらいました。先生からの支援は、生徒の人格形成に深く刻まれ、大切だと言うことを改めて感じました。
現在の先生方は、時間的余裕が無かったり、先生自身がメンタルにかかったりで大変だと聞きます。民間のA I等のデジタル技術を活用し、無駄なことは大胆に切り捨て、真に生徒の成長支援に繋がることに時間を費やせる環境を作って欲しいと思います。
今の教育現場の状況では、先生なりたい人材が集まらないのではないかと大変心配です。先生の働きやすい環境のために、革新的な改善を文部科学省、政府の皆さんには強く望みたいですね。
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学校教師と生徒が出てくる短編6つ
聖人君子の先生ではなく
欠点も嫌なところもある先生たちが描かれている
大人になった今だから広い心で見られるけれど
自分が生徒だったころには
やっぱり先生には理想の先生であって欲しいと思っていたに違いない
現役児童が出てくる唯一の話
『ドロップスは神さまの涙』のヒデおばと子どもに心動かされた
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安定の面白さと切なさ!
何だかんだ最初の話が1番良かったな〜〜
結構キツイ話も多かった。。。
大人になるにつれ、先生も自分たちと同じ一人の人間だったということがわかってくるなぁ〜
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『せんせい。』
家族や小中学生をテーマにした作品が多い重松清さんの、今回は先生にフォーカスした物語
6つの章から構成されており其々にメインとなる先生が登場する。
子どもの頃は先生の言うことは絶対に正しくて、親も先生を敬っていて、だから先生はえらい人なんだって、特に田舎育ちの昭和世代とあってか、そんな風に過ぎた子ども時代を回想しながら読んだ。
聖職ともいわれる先生。
先生だっていつも正しい訳じゃない
先生だって悩んだり落ち込むこともある
先生だって学校以外の生活がある
そんな当たり前のことは、考えればすぐに分かる。
それでも子どもからみた先生は、小さな社会の中でやっぱり特別な存在。それはいつの時代も変わらないと思う。
『ドロップスは神さまの涙』と
『にんじん』『泣くな赤鬼』が
特に印象的だった。
学生時代の担任を思い出しつつ、子どもの目線に戻ってどっぷりはまりたい一方で、大人目線で気付ける気持ちを持て余したくなった。懐かしさや苛立ちや哀しさが込み上げて来て、心があっちこっちと揺さぶられる作品だった。
とりわけ子どもの心理描写の巧さが光っていて、読者の記憶の奥底に共鳴するような感覚は、重松清さんの作品ならではと感じる。
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短編集の為サクッと読める。
にんじんが特に印象的。
先生も人間だもんなあ
小さい頃の先生の事を思い出して、自分はどう映っていたのかなと考えてみた。
嫌な、生意気なこどもだっただろうなー
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先生と生徒の関係はすごく羨ましい。
学生時代に戻りたくなった。
もっと学生時代に本を読んだり、いろんな経験していたらと思うけど、それはそれで良かったと思える。
青春は過去を振り返ることで、味わい感じることができるのかもしれない。
先生は他の大人と違い特別だが、特別な人間ではない。
お互い言葉では表さないことの方が多いけど、
信頼し合える関係性はとても良いなと思えた。
映画の泣くな赤鬼も悪くなかった!
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重松清は先生、生徒、保護者の話が多いね。
この本は、6編の短編集。
中でも、『泣くな赤鬼』 は今月、映画が公開されるらしい。
本を買ったときには知らなかったけど。
高校野球の監督と選手の話。
努力しても報われないので、不良になって学校を辞めてしまった生徒が大人になって病院で再開するという話。
悪くはないけど、私は6編の中だったら 「ドロップスは神さまの涙」 の方が好きだな。
イジメにあって保健室しか行けなくなってしまった少女。
しかし、イジメされていると確信したくないので意地悪されているだけだと思うようにしてる。
先生はイジメに気が付いてクラスメートに反省文を書かせて少女に渡そうとする。
少女はそう思いたくないのに、先生が精神的に追い詰めてしまう。
少女の気持ちがわかってくれるのは怖い保健の先生。
このような先生と児童生徒の短編集。
学校にいい思い出がない人も沢山いると思う。
この本読んでちょっとでも慰めになったらいい。
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いろいろな先生がいる
いわゆるカッコイイ先生でも、熱血先生でもないけれど
人間らしいというか、
ちょっと癖のある先生たちが登場する。
いそうで、あまりいないような先生たち
何だかストレートに良い先生でないだけ、
人間的に魅力的な気がする
とはいえ、本来は、先生にとっては
教える技術が重要だと思うけれど
その点にういては、ほぼ記述なし。
なので、現実は、もっと複雑で難しいだろうね・・・
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短編集。教師として、生徒として。いろんな立場から進む。ハッピーエンドばかりではない。その時々の苦悩や後悔が上手く描写されていると思う。「教師についてたくさん書いた作家だと言われたい」というようなことがあとがきにあった。他の作品も読んでみたい。
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どの短編中もすごく面白くて好きだった!
でも、その中でも1番好きだったのが、
「泣くな赤鬼」
映画化もされているお話だったからぜひ読みたいとは思っていたけど、あんなに感動する話だとは思わなかった。とっても心温まる話だったと思う!
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重松さんの描く「親子」や「教師と生徒」が好きだ。
なぜだろうか。重松さんの描く親や教師はどこか懐かしくて心のどこかがキュッとなるのだ。自分がもう子供時代が遠い昔だからと言うのもあるのだろうが、それだけじゃない。自分が普段忘れている記憶が呼び起こされるからかもしれない。
自分が大人になってみると、当たり前のことに気づく。親も教師も、全然完璧なんかじゃない、一人の人間なんだよな、と言うこと。子供の頃はそんなことが分からないから、どうして大人なのにこんなこと言うんだろう、と反発したり、大人が言うんだから間違いない、自分がダメなんだ、とあまりに素直に悲しい言動も受け入れてしまったり。そうやって当時のことが俯瞰的に見えるようになってから読む、重松さんの親や教師の物語は、子供の頃には分からなかった、大人の戸惑いや不安や悲しみを描いてくれていて、それを、自分が見てきた親や教師の思い出と重ねてしまうのかもしれない。
「白髪のニール」の中にこんな一節がある。『不思議と寂しい。ほんとうに、なぜか、寂しくてたまらない。 懐かしさは寂しさを埋めてくれるだけではない。かえって寂しさがつのる懐かしさだってある。四十歳を過ぎると、そういうことが少しずつ増えてくる。』
この感覚はとても良く分かる。たとえ楽しかった記憶の思い出であっても、懐かしいよなあなんて話していると、なぜか寂しさがこみあげてくるのだ。最近思うのは、学生時代に思い出す子供の頃の思い出は、純粋に楽しかったことは楽しかったことだった。きっとそれは、同じような楽しみをまだ今の学生時代の中で再度体験できるかもしれないから。けれども、いったん社会人になると、子供の頃や学生時代の楽しかった出来事は、もうこの先経験することが出来ない楽しみだとわかっているから、何とも言えない寂しさを感じるのかもしれない。
そう考えると、この「白髪のニール」で『サマーフェスティバル』で先生のギターをまた聞くことができた長谷川くんを羨ましく思う。
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子供の頃って先生が全てだと思ってきたし、基本的に先生が好きだったから先生っていう立場の人を嫌な風に思ったことはないけど、先生も人間だもんなぁって改めて思った。にんじん は結構衝撃的だったな。学校の先生をしてる友達の話を聞いてると、本当に責任感と強さと優しさを兼ね備えてないと、難しいだろうなぁと思うし、心の底から先生を尊敬する。
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泣くとかはなかったけど。
赤鬼、気をつけ、礼 よかったです。
でも1番心に残ったのはにんじん
にんじんの人の素晴らしさと
私が教師だったら絶対こういうこと
してしまうだろうなって思ってしまったり。
教師だって人間。
面接官だって、お医者さんだって。
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先生だって人間だよなぁ、と今になって分かる。
悩みながら先生をやってるんだな。
よかれと思って対応しても、その事が子供たちに伝わってなかったり、かえって悪くなっていたり、先生も大変だ…。まぁ、分かってはいるけど、親の立場からしたらしっかりやってくれよ、と複雑な面もありますが…。
『泣くな赤鬼』
これは柳楽優弥さん、堤真一さんで映画にもなっていて、そちらも拝見しました。生徒と先生、生徒同士の気持ちがすれ違う。あの時、もう少し言葉を尽くしていれば、とか、あの日あんな言い方をしなければ、もしかして違う未来になっていたかもしれない。ゴルゴは、赤鬼先生に素直にほめて欲しかった、よくやったって、言ってほしかったんだなぁ。