【感想・ネタバレ】ナイフのレビュー

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Posted by ブクログ

イジメをテーマに子供にも親にも焦点が当てられた短編集。

本当に読み進めるのが辛いほど、リアルで酷いいじめの内容だった。
その中でもこの子はどうなっちゃうのか?このまま親はどうしていくのか?を考えながらでどんどん読み進めることができた。

この本の登場人物たちは自殺はしなかったが、こんな状態だったら自殺したくなるよなと思ってしまった。ニュースでも子供の自殺報道は度々報じられているが、それと重ねるくらいリアルな描写だったと思う。

虐めている側はどんな気持ちなのだろうと、そちらの気持ちを示した小説もあれば読んでみたい。

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2023年09月09日

Posted by ブクログ

すごい。
小学生の子を持つ親として、とても苦しく辛い内容ばかりでしたが、しっかり読ませていただきました。

小中学生のいじめの短編集。
無視の標的にされる女の子や、ひどいいじめをされるが父親に負けるなと無理矢理登校させられる男の子など。
いじめに関わる子供達、親達の心の弱さや葛藤、闘った末の自分の在り方など、涙なしには読めません。
最後だけ母親達VS若い女教師の話だけど、こちらもなかなか感慨深い。

特に【キャッチボール日和】【エビスくん】
いじめの描写も特に激しい。
変にぼかしたりせず生々しいが、決して美化などされるべきではない事実がしっかりと書かれている。
本気で心が沈むので、影響されやすい私は朝からズシっときてしまう…
でも、どの作品も読後は前向き。

あとがきも納得。

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2023年06月21日

Posted by ブクログ

中学生時代塾の先生に読めといわれて借りたけど当時面白さが分からなくてほとんど読まずに返してしまった。それから10年程経ち偶然古本屋で見つけ偶然題名を思えていて購入した。
いじめって不思議なもので1人をターゲットにすることで他の人は団結しているように錯覚してしまう。ただのゲームだからいつ何が発端で自分がターゲットになりうるか分からない。大人になっても胸糞悪く共感してしまう不思議な一冊。

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2023年01月25日

Posted by ブクログ

ヤダこれもうステキ大好き。

な感じの、大人向けのこども話。まぁ現役のガキやら子どものいない大人やらには伝わるまいよ、この気持ち。要するに酸いも甘いも噛み分ける大人が子どもに対して持つ感傷やら苦痛やらやるせなさやら何やかんやと思う気持ちをすべてぶつけるような、要するにマスターベーションに他ならないのであって、そういうセンチメンタルに夢見がちなオッサンこそが読むべきではないか。オッサンのはそういうのが必要なわけですよ。分かってチョンマゲ。

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2022年12月13日

Posted by ブクログ

いじめを題材としているが読み易い。

中高生はもちろん、小学生でも読めると思う。すぐには消化しきれないかもしれないけれど、感じるものはあるんじゃないかな。

私は『ナイフ』を中学生の時に読んでいたかった。もっと早くに出会いたかった。

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2022年02月16日

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本当にリアルだなあ
けど、今とは少し違うところがあるんではないかな?とまずは言っておきますね。

しかし、本当に道徳とは。哲学とは。と考えさせられる本でした。27歳になった今でさえ本の内容の答えは何が正解かはでません。
おそらく正解はないのではないでしょうか。

親も、子供も友達も、先生もみんな人間で、完成された人はおらず自分自身の正解は、己の経験が信じられるものとなる。
特に大人は多いのではないでしょうか。
自分が親になった時。先生になった時。自分の子供時代の子供目線になれるのかなと不安になったり、強い力をもつ子供を育ててみたいと思える作品だったと、私個人は思いました

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2021年02月21日

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いじめをテーマにした4つの短編では、こうしたテーマの時には必ずと言っていいほど、「教諭」に対する憎悪でイライラしてしまう。(例え教諭が出てこなくてもだ)けど、あとがきでの重松さんの「相棒」話でイライラが少し中和出来たみたい…。

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2020年06月01日

Posted by ブクログ

いじめをテーマに、親や子どもの立場から描いた作品。いじめは決して許されるものではないけど、「エビスくん」はまだ救われる思いがしました。 息子の学校でも、いじめの噂は耳にする。保護者や先生が出ていっても解決できないものなのだろうか。また私自身も息子がいじめに関わった時、それに気づくことができるだろうか。悲しいけど永遠の課題だなぁ。

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2023年09月27日

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「いじめ」がテーマの短編4編と「家族」がテーマの短編1編が収録された小説。
「ナイフ」「キャッチボール日和」のいじめ描写が特に読んでて辛かったが、最後まで読み切ってよかったと思う。些細なことでいじめは行われる、加害者は軽い気持ちなのかもしれないが、いじめられる側だけではなく、その家族も辛い思いをすることを忘れてはいけない。
作中に荒木大輔や長嶋茂雄の引退の話が出てるのが、一昔前、二昔前の作品って感じだが、いじめの根本はいつの時代も変わらないんだなと実感。是非多くの学生、教師の方に読んでもらいたい作品。
立場の弱い人にフォーカスする重松清さんの作風がやっぱ好き。

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2023年01月30日

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ネタバレ

「いじめ」あるいは「学校」をテーマとした5つの話で構成されています。結構重い話ですが、文体は読みやすかったです。
いじめの内容は…ここまできたら逆に犯罪として対処しやすいのでは?と思ってしまいました。それともこのくらい普通に行われているのでしょうか。だとしたら胸が痛いですが、こういう「ザ・いじめ」というものより「何となく浮いている」とかジメジメしたいじめの方が毒素が強いように思いました。現代はこっちのが多そう。
「いじめ」を様々な角度で捉えています。被害者、加害者、親、先生、傍観者…。
印象的だった話は「キャッチボール日和」と「エビスくん」ですかね。
「キャッチボール日和」に出てくる父親は僕が一番嫌いなタイプです。試練を与えれば強くなるという考えが腹立たしいです。上手く乗り越えられれば強くなるかもしれませんが、トラウマとして一生残ってしまうことがあります。受けた傷は完治することもありますが、瘢痕として一生残ることもある。免疫獲得ではなくてアレルギーとして永遠にそれを受け付けなくなる場合もある。ふむ、なかなか医学的な例え…‼
だいたい本人が「乗り越えて強くなった!」と思っていても、実は同時に失っているものもあるのではないでしょうか。例えばいじめにおいてやり返すとなったら少なくとも誰かを傷つけなくてはなりません。やり返さずに耐えたとしても、ボロボロの心に失ったものが無いなんてありえないはずです。
「コンジョーやキアイのないコっているんだよ。歌の下手なコや、手先の不器用なコや、数学の苦手なコがいるのと同じように。」という一文がささりました。
「エビスくん」は最初胸糞かと思いましたが、最後は晴れやかに終わります。本当に良かった。
何気に文庫版のあとがきに衝撃を受けました。あの体験が無かったらこの作品には出会っていなかったのだと思うと、複雑な気持ちです。是非あとがきまで読んでほしいです。

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2023年01月09日

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いじめを題材とする作品集
最初は重いテーマと思いながら読んで行ったがキャッチボール日和、エビスくんで思わず涙した。
重松清ワールド炸裂。
やはり重松清さんの作品は心打たれます。
満足の一冊

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2022年06月19日

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いつも通りなんだけど、少しハラハラ、ドキドキ。どの話もすーっと入って、あっという間に感情移入してしまう。それで最後はちょっとだけハッピーに。大好き度❤️❤️

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2022年01月01日

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何が正解で何が間違っているのだろうか。
エビスくんは今、どうしているのだろうか。
本当は神様だったのかな。

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2021年09月23日

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<突き刺すために読む、突き刺さった部分を確かめる>

 全話、刺さる。痛い、とても。

 それぞれの主人公(もしくはその友達、息子)の周りには、鋭利な空気が満ちている。呼吸するたび中からボロボロに傷付いてしまうような、苦しい環境の中で、彼らは生きている(最後のは少し違うけど)。

 でも、みんな逞しい。目も当てられない程に押しつぶされても、無くならない。絶対に火が消えない。だから、最後まで読む事が出来る。

 いじめが鮮明に描写される。曖昧な表現が無い。想像したくないのに、浮かんでしまう。いじめにハッピーエンドは無い。そんな当然を改めて思う。

 人間は間違うんよなあ…どれだけ気を付けても、一所懸命にやっても。その『間違い』から目をそらさないこと、認めることが、一番大事でね… って、それが一番難しくてね。

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2021年05月01日

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「父親を、お前は超えろ」
大学時代、父親を超えるというのはどういうことかという話の中で、自分を超える子供を育てて初めて父親を超えたと言えるのではないかという意見に感心したのが思い出される。

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2020年05月12日

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しんどい話や描写が多く、
親・子・幼なじみ様々な人物と視点でその狂ったいじめの世界と向き合っていく話。

最後の家族の話にほっと救われるところを含めて良い作品です。

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2020年04月21日

Posted by ブクログ

いじめの問題。
ちょっと悲しく、最後にホンワカ。
でも、結局は解決してないんだけどね。

中学生は残酷です。
最近のニュースで多くの事件を見てると、小説の話だけじゃないんだろうなと思う。
お子さんをお持ちの方は注意をしてるべきなんでしょうが、じゃ、私は良い親だったんだろうかと振り返ると、この小説に出てくる親のように自信はないですね。

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2020年04月16日

購入済み

普通である、むずかしさ

今、いじめで、大切な命を落としてしまう人いますが、真面目すぎるからなのでは、と思った!普通であるって、簡単そうでかなり自分を、偽って、生きて行くのだから大変だわーもっと、邪悪になれば、気楽だし、いい子でなくていいんだよー

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2018年09月11日

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重松さん好きだけどあんまり刺さらなかった。
いじめの描写が結構苦しかった。
もやもやした感情を持つ家族の話ならビタミンF、ちょっとしたすれ違いを描いた話なら日曜日の夕刊、ふとした時に思い出して読みたくなるのはロングロングアゴーです。この本はイマイチって人にはそちらをおすすめします。なんか最後の話のオチが同じ作者の別の作品で読んだような気がして残念でした。

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2023年04月12日

Posted by ブクログ

他人に一度言葉のナイフを向けたのなら、逆に自分もそれを向けられる可能性があることを認識していなければならない。

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2022年09月11日

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かなり心が苦しくなります。
辛すぎて目を背けたくなるような内容がほとんどですが私の卒業校では似たようないじめがありました。
この話をフィクションだからと軽い心で読んではいけない。

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2022年06月05日

Posted by ブクログ

どこかのサイトで紹介されてたので買ってみた一冊。

いじめの話しの短編集だった。

短編の話でも続けていじめの話しを読むのはなんとなく気が重くなる。
結構えぐいいじめの描写もあったし

この小説は20年以上前の話みたいだか、いじめの内容がけっこうえぐい。今も多分実際に同じような内容のいじめを受けている人はいるだろうし、これからもひどいいじめを受ける人はたくさんいるのだろうと思う。

時代がすすんでもいじめはなくならないし、解決できない問題だと思う。
この小説の話でも、いじめ問題は解決してない。

どの短編もいい感じで話が終わってる感じがするが、根本的な所は解決していないように感じた。

いじめについて改めて考えさせられた小説でした。





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2022年03月27日

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夫の友人からお借りしました。

いじめをテーマとした5作品が収録された短編集です。
今まで、温かい涙を誘うようなほっこりした気持ちの読後感の作品しか読んだことがなかったので、著者が書いたものでこんなにつらいいじめの描写があるなんて思いもよらず、衝撃を受けました。
ラストはほんのり希望のみえる作品もありましたが、とにかくいじめの描写が鮮烈過ぎて今も憂鬱な気持ちから立ち直れません。これが今のリアルないじめなのでしょうか・・・
それは私には知りえないことですが、ただ、読んでいてハッキリわかったのは、いじめられている側はそれを周囲に隠したがり、心配や同情も嫌うんだなっていうこと。
大人にSOSを送れば心配かけちゃうしカッコ悪いし、という子供なりのプライドも大事にしてあげたくなりました。
でも。
それ以上に大切なのが、心や命なんだよ、と教えてあげたい。
小説では父親が悩みながら奮闘する姿に救いをみましたが、実際にはどうなんでしょうか。

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2021年11月25日

Posted by ブクログ

重松清の小説の中でも特に「いじめ」にフォーカスした短編集。さらっと読めますが、いじめの描写はやはりリアルで痛々しい。

印象に残ったのは「エビスくん」です。どんなにいじめられても、強い子が好きだから、いじめっ子であるエビスくんが好き、という主人公キヨシには共感できませんが、、エビスくんには一度会ってみたい。
最後のあとがきで、エビスくんは実際に亡くなった友だちがモデルになっていることを知りました。「どこにおるんや、エビスくん」というキヨシの最後のセリフは、切ないです。

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2021年10月09日

Posted by ブクログ

いじめをテーマにした短編集だった。今までいじめの現場を目撃したことがないから、現実にこんないじめがあるのだと考えると、かなり驚かされる。時代が違うのもあるかもしれないけど、子供たち同士のいじめについて考える良い機会になった。ビタースウィート・ホームが一番好きだったな。教師の立場から見る学校と、親の立場から見る学校は、やはり違うのだなと改めて知った。どの話もあまりハッピーエンドにはならないけど、この妙な現実感が良いなと思う。

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2021年07月20日

Posted by ブクログ

イジメ題材の短編集

少し前の作品ですが、今も昔も同じことが繰り返されて問題となりますが、何一つ変わらないんだなぁって思いました。
ゲーム感覚だったり、些細なことがきっかけで行われる人の残酷さが怖いお話でした。

子供の頃には今の気持ちを持てなかったのかなぁ...

変わらないかも知れませんが、考えるきっかけになれる本だと思いますので、沢山の人に読んでもらいたいです。

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2020年12月16日

Posted by ブクログ

どの話も読んでいて辛い。小学生や中学生が小説とはいえ、こんなに辛い目にあっていると思うと悲しくなる。辛い場所からは逃げてもいいんだよ、って言いたい。

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2020年11月03日

Posted by ブクログ

いじめについて、じっとりとした嫌な気持ちがありながらも、それでも前を向こうと言う脚注の登場人物たちに力をもらった。

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2020年10月23日

Posted by ブクログ

およそ20年ぐらい前の小説。5つの物語からなる短編集で子供のイジメがテーマ。どれもイジメがテーマだから面白いとは言い難いが「キャッチボール日和」と「ビタースウィートホーム」が良かった。イジメは残酷。現代のイジメはSNS上でもあるんだろうか。無くなることを切に願う。

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2020年08月26日

Posted by ブクログ

深いです。



深いです。


いじめの問題は、目をそらしてはいけないと午後できるが、自ら関わろうとする人は少ない。こういう作品も好んで読もうとしない。私。好きとはならなくともあえて読むにしていきたいな。

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2023年11月12日

Posted by ブクログ

子供のいじめは、純粋で、動機が単純なだけに、残酷だ。それは大人が忘れてしまっている世界だし、大人が安易に手を出してはいけない世界だ。子供であってもプライドがある人にはあり、弱い人はとことん弱く、賢い人は賢い。大人であるからといって、その機微がわからない人間が子供のいじめに介入するのは、とても危険なことなのだ。

幸せに、と考えても、これが幸せなのだと言い切れるものを見つけられない。だから、私は、まだ「真司」という名前すらない我が子を見つめながら、ただひとつのことを祈るのだった。
生きることに絶望するような悲しみや苦しみには、決して出会わないように。
甘い父親だと笑われても、我が子に望むものはそれ以外に思いつかなかった。(p.106)

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2019年03月15日

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