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Posted by ブクログ
(上下巻合わせてのレビューです。)
まだ1月ですが、今年読んだ小説№1に決定!
久々に骨太で面白い長編経済小説を読んだ。
やっぱり楡周平さんは間違いない。
モデルは三洋電機。
バブル崩壊後の不況の中、シリコンバレーから帰還した主人公は、
同期の取締役から疎まれ工場閉鎖の任務に就く、、というのが前半。
今週、寝る間も惜しんで読んでいたせいで、
仕事中すこぶる眠かった。。
この苦痛から開放されると思うと少しばかり嬉しい限りです。
楡さんには、個人的に「現代版・山崎豊子」の称号を送ります。
Posted by ブクログ
2009/3/30 新大阪のBooks Kioskで購入。
2015/3/24〜4/1
3年ぶりの楡作品。『再生巨流』に続く経済小説。同族経営の大企業に勤める高見と、経営者一族に連なる同期の湯下を中心にえがかれる人間ドラマ。技術者上がりてアメリカ駐在から帰国したばかりの高見に対して、個人的なうらみから工場閉鎖の労務管理を押し付ける湯下。いかにもありそうで、何ともいたたまれない。最近御家騒動のあった某大手家具会社なんかもこんな感じなのだろうか。下巻に期待。
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楡周平氏の経済小説
世界有数の大手電機メーカー、東洋電機産業の高見龍平は、米国の半導体開発部門撤退という大任を
はたして帰国する。
帰国して高見が見た会社は、創業者一族支配と取り巻きによる恣意と保身の横行
同期の湯下は一族出身ということもあり、人事部のトップまで上り詰めている。
何かと高見を自分たちの世界にひきづり込もうとするが、高見は一線を置く。
そんな中、ライバルの鷹羽とのDRAM部門の本体から切り離しての新会社設立の話が進む。
4つある工場の1つをリストラと過剰設備として閉鎖することに。
岩手工場がそのターゲットとなり、恣意的に高見は、工場閉鎖業務要因で岩手に送り込まれる。
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SADA
セールス・アドミニステレーション ・ディストリビューション・アドバタイズメント
売上額によって業務、物流、広告の経費比率を決定する事。
ここでも自分の仕事と具体的に接する事が有り、人材離れなど企業が直面する問題もまた正確に反映されている為、この世界にどっぷりと入れる。
Posted by ブクログ
MBAの過大評価、同族経営、形だけの実力主義、日本市場の特殊性、中国の膨張、買収。企業小説は旬のものと歴史になるものがあるがこれは前者か。
Posted by ブクログ
三洋電機をモチーフにしたビジネス小説
しかし、残念ながら、上下巻あわせてちょっといまいち。
正直、暗い気分に落ち込んでしまう物語。
上巻では、MBAホルダーの主人公が(同期の)人事本部長にいじめられるような人事を受け、それでも結果を出すべく奔走する姿が語られています。
具体的には工場閉鎖というリストラ業務を命じられ、単身赴任でそれを全うする姿が語られています。
リストラするほうもされるほうも大変なことです。
ビジネスマンのつらさがひしひしと伝わる物語です。
明日はわが身を考えてしまいます。
楡さんの小説はあまりに現実的、具体的で、ほんと身につまされる思いです。
そういった意味では、上巻は特にハラハラドキドキもなく、淡々と物語がすすんでいくかんじ。
ということで、下巻に続く。