【感想・ネタバレ】ビリー・バッドのレビュー

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Posted by ブクログ 2018年11月28日

メルヴィル 「 ビリーバッド 」著者の遺作 中編小説

キリスト教道徳の寓話にも読めるし、共同体の中で 秩序と苦悩を描いた小説にも読める。著者の人生の総決算としての思想哲学 にも感じる。

著者が描きたかったのは 多様で複雑で曖昧な現実の世界。そんな世界で どのように秩序を守るのかを 伝えたかった ...続きを読むと捉えた

船中という人種や身分が多様な共同体が舞台。一神教的な 善と悪の二項対立では 共同体の秩序は保たれない。善の象徴である主人公のビリーバッド、知性の象徴であるヴィア艦長。ヴィア艦長の苦悩と共同体の秩序を保つ姿が印象的

キリスト教道徳の寓話
*狡知に対して 経験、才覚に欠け〜なりふり構わず 身を守ろうという感覚もないことは無力→ 無垢な善では自分すら守れない

ヴィア艦長の本の好み
*内容より文体にひたるものではない
*至上の秩序を備えた全ての真摯な精神〜が惹かれる
*どんな時代でも 現実の人間と出来事を扱う
*モンテーニュのように しきたりに囚われない

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Posted by ブクログ 2017年12月18日

程よい長さの作品でメルヴィルっぽさもあり読む価値のある作家であることが伺える作品。最初に「白鯨」を手にして挫折する前にこの作品でメルヴィルに慣れておくのも悪く無いと思う。たしかに脱線はよくするし衒学的なところもある。それでも、読むに値する内容が伴っている。なので、読み通す価値は十分にあるように思う。...続きを読む読むと色んな事を考えさせられるいい作品だと思います。

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Posted by ブクログ 2013年12月22日

白鯨を読む前に一度著者の雰囲気を知っておきたかったので、手短に読めるこの本を一読。何とも言えない終わり方だが、これが作家の雰囲気らしい。物語としては秀逸。白鯨を読むかどうかは暫くおいておこう。

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Posted by ブクログ 2018年03月14日

國分功一郎の『中動態の世界』において、中動態の概念の事例として用いられていたことから興味を覚えた。中動態~の中であらすじは語られてしまっていたので、淡々と読み進めた感じだったが、國分の主張と含めて、人間の意志と決断、そして責任についてあたらためて考えるようになった。なにげにメルヴィルは初めてだったの...続きを読むで、巻末のメルヴィル評が、一番集中できたところだった。最近注意が散漫。

18.3.14

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Posted by ブクログ 2013年02月07日

匂い系ときいたのでさらっと。ワンコ誘い受。本橋馨子によるマンガ化がいいと思います!船室にワセリンとか、さりげに置いてほしい。

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