感情タグBEST3
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津村記久子さんの「やりなおし世界文学」の中で1番気になってた作品をやっと読んだ。黄金の壺はドタバタロマコメ。日常の中に入り込んだ魔術に人間が翻弄される感じは巨匠とマルガリータにも似た面白さ。2作めは推理小説的な面白さでこちらも完成度高い。
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黄金の壺は、完全にファンタジー。こういう昔の小説って小難しいやらな問答というか語りというかで私生活がメインな気もするけど、でもはるか昔は聖書とかファンタジーだしな、珍しいってほどでもないかもだけど、ちょっと意外だー。
なもんだから、表現が仰々しいとかを除けば今風に読めるんではないか。
スキュデリさんの方も、いちいち表現が鬱陶しいというか、しょっちゅう感極まって大変だー、なんだけど、展開は面白いし、なにより結末への持っていき方もなかなか。人治主義がうまくまわることを示しているのか、にしても今どきの小説ではなかなか見られないぞな。
最後の方の小品はちと難易度高めかな。
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どうせドイツ人なんて粗挽きウインナーに粒マスタードで黒ビールなんでしょう?→→!ウォ、ウォモシローイ!→→大学生が蛇に恋をします。夢うつつで何もやる気が起きません。学校の職員「そんでねー、ここに手伝いに行ってもらいたいわけー。お金も貰えるし皆が助かるの」依頼主「そんでねー、」学生「いやちょっと自分はこういう訳で、仕事をする気分では」主「あっごめえん。その蛇、私の娘ね!っていうっか、自分サラマンダーやし!」なんなのよドイツ。明るいじゃない。黒だけじゃなくて、白ビールも隠してるんじゃないのよ!出しなさいよ!
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表題作の「黄金の壺」、冴えない男が二人の美女にもてる、日常の中に非日常が入り込むというのは一寸前のラノベの設定っぽい。いずれにせよ、予想していたよりも読みやすいので驚きました。他の出版社での訳と読み比べてみたい。
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ホフマンの短篇集。物語の内包する物語の密度の濃さに圧倒される。幻想文学のリアリティとは描かれなかった物語の量に比例するのではないかと思われる。
物語の長さにそぐわないほどのイマジネーションを内包した結果、本文自体はほとんど粗筋をなぞっているだけのようである。その語られない物語背景の過剰さ、それがまた物語の豊穣さを支えている関係。
神は細部に宿るとはこういうことか。
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くるみ割り人形、カルディヤック等の原作で知られるE・T・A・ホフマンの作品集です。
ホフマン"らしさ"あふれる作品である黄金の壺に対して、"らしさ"の少ない非常にきれいなマドモワゼル・ド・スキュデリ、その他の短い作品が収められています。
黄金の壺は岩波文庫の方が雰囲気が出てて、私は好きですが、スキュデリも収録されているということで、こちらに。(残念ながら岩波のは絶版なのです。あと、古い文章なだけに読みにくいかも?)
黄金の壺でホフマンの世界を、そして、スキュデリでホフマンが書くきれいな作品を味わってみてはいかがでしょうか?
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さて、満を持して(?)、E.T.A.ホフマン、いきます!というわけで、この新訳を買ってみました。手持ちの岩波文庫の「黄金の壷」と「スキュデリー嬢」と、頁ごとにつきあわせて読みました(また、なんと酔狂なことを……)。常体と敬体の文を、同じ地の文で混在させるのはどうでしょう、けれどもそのあたりは、「訳者あとがき」に詳しく述べられています。そこにあるとおり、「ほんとうに、古いか新しいかという問題は一筋縄ではいかないもの」なのですね。私には、昔なじみのホフマンのほうが、ホフマンらしい、とも思われますけれど。もちろん、この新訳を殊更に批判したいわけじゃないんです。そしてまたこのシリーズ全体の意図に関して、「いま、息をしている言葉で。」という栞の文言どおりそれが成功しているなら、それには大賛成なのです。だから、これからホフマンを読もうかな、と思う方は、どうぞこれを手に取ってください。珠玉の4篇、表題2作の他に「ドン・ファン」と「クライスレリアーナ(小品を抜粋)」とが収められています。カヴァーの感じもいいし、誰かの愛読書になることを願います。もちろん、それに見合うだけの作品です。