【感想・ネタバレ】はれのち、ブーケのレビュー

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ネタバレ

やっと結婚式をあげた理香子と裕人。
仕事をバリバリこなす亮と鈴子。
予期せぬタイミングで家庭を持った章太郎。

理香子がプロポーズされる場面では、なぜかわからないけど涙がでた。
なかなか、ちょうど良いタイミングっていうのは仕事も結婚も難しいんだろうなあ

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2019年10月04日

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いやぁ…良かった…。
青春を一緒に過ごして何とか大人として頑張ってる六人(+一人)の物語。
一人ひとりに対する視線がすごく優しくて暖かくて、読み手も自然と温かく読み込める。全員に共感できる部分があって、応援しながら自分のことも応援している気分に。なにより、肯定してもらった気持ちになった。
色んな選択の全てを、本当に貴んでくれている、そんな物語に感じました。六人とも、いや七人とも大好きだー。
なかなか、こんな風に書ける人いないと思う。

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2012年12月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初は「それ程のめり込まないかな」と思いながら読んでいました。でも、読み進めるうちに、それぞれの人物が抱く想いに惹き込まれていきました。
ふんわりと優しい読後感。

ただ、文庫の解説の一言に違和感がありました。
「章太郎の将来を変えてしまった」
子どもを授かり、環境や将来設計に変更が生じるのは当然のこと。犯罪行為がない限り、男女どちらかが「変えてしまう」ことはないと思います。
もう少し、小説に添った優しい言葉ならすんなり胸に届いたのになぁ…と思いました。

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2023年11月25日

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あなたは、『結婚式』という言葉にどんなシーンを思い浮かべるでしょうか?

『チャペルの裏口で裕人(ひろと)と別れ、父娘ふたりだけ』となった時間、『しっかりな』と言う父に『無言でうなず』く理香子。『大丈夫、お父さん。裕人は約束を破らない。なにがあっても、幸せになる。きっと、ふたりで、幸せになる』と強く思う理香子。その時、『ゆっくりと扉が開』き『真っ白なチャペルに、パイプオルガンの柔らかい音色が響き渡る』という荘厳な瞬間。そして、『バージンロードの一番向こうには、裕人が笑顔で立っている』のを見る感動の瞬間。

こんな風に書かれているその場面も、人によって見えている景色は違います。視点が違えば見えるものも違う、そんな風に考えたことはあるでしょうか?上記した文章を読んでいる時、あなたは、知らず知らずのうちに、その視点を自分の経験に当てはめていたのではないでしょうか?そして、今までの経験からそんな場面を迎えた人の気持ちに自然と感情移入していたのではないでしょうか?

一方で『結婚式』という場は、主役の二人に関係する、もしくは関係した人たちが集う場でもあります。かつて大学時代という青春のいっ時に苦楽を共にした友人たち。そんな彼らは、卒業後それぞれの人生を経て再会を果たします。かつて、将来の夢を語りあった者たちが10年の時を経て集う時、そこにはそんなかつての夢の先にあるそれぞれの人生の結果をそこに見ることになります。誰一人として同じ人生を歩む者などいません。それぞれが、それぞれに信じた道の先に生きています。

この作品は、結婚式を迎えた一組のカップルの今を見る物語。そんな二人を見守ってきた四人の旧友たちの今を見る物語。そして、そんな彼らがここからまた次の未来へと新たに歩み始める様を見る物語です。

『遮光カーテンの間から、うっすらと朝日がさしこんできた』とカーテンの隙間から眼下に広がる海を見るのは最初の短編の主人公・理香子。そんな理香子が振り向くとそこには『むにゃむにゃと何事かつぶやき』眠り続ける裕人の姿がありました。『たたき起こしてやっても文句を言われる筋あいはない』と思うも『今朝はさすがに喧嘩したく』ないと思う理香子。そう、『なにしろ一生に一度の大切な日なのだ』と思う理香子は、『午前に結婚式、午後には披露宴と二次会』という今日のスケジュールを思い浮かべます。そして、時間となり『タクシーに乗った』二人は『北野のチャペル』へと向かいます。そんな時、理香子の携帯が鳴りました。『おめでとう』と『親友の鈴子からのメール』には、『タイトルよりもさらに短く、”ついに!”の四文字』が書かれていました。『ついに、ここまできた』と、『十年にわたる裕人とのつきあいを最初から見届けてきてくれた』鈴子のことを思う理香子。『時に励まされ、時にたしなめられ、のろけ話も愚痴もよく聞いてもらった』と鈴子に感謝すると共に、そんな裕人との十年を思い返します。『大学に入学した年に裕人と知りあった』という理香子は、『なにを考えているかよくわからない』という第一印象をもちました。しかし、大学へと向かうバスの中でのある日の出来事がそんな印象を大きく変えます。『雨の日だけあって、バスはやはり混んでいた』という車内で理香子と隣同士になった裕人。『ひとりでふたつの席を占領』するなどマナーの悪い前席の少年たちを不快に思う理香子。そんな時『杖をついた老婦人が乗って』きました。『前の少年たちに注意しようか迷った』という瞬間に『どうぞ』と、『老婦人に声をかけ、席に座らせて、吊革につかまる』という動作を流れるように行った裕人。『あくまで自然で、気負いや照れが全く感じられない。おそらく正義感も義務の意識もない』とそんな裕人を見る理香子。その後、『グループで一緒にいるときに裕人とよく目が合うように』なり、『ふたりとも、それぞれが互いに好意を持っている』ことがわかったものの理香子を『しつこく誘い続け』る共通の友人のせいで言い出せないまま一年が過ぎました。そして、二回生となり『偶然を装って裕人と同じゼミに入』った理香子は『やっと裕人に告白し、晴れて恋人どうしになれ』ました。そして今、鈴子への返信に『ついに!』と同じように入力して『力いっぱい送信ボタンを押した』理香子。そして、『タクシーがするすると上っていく坂道の行く手に、チャペルの屋根が見えてき』ました。『おはようございます』、『よく寝られました?』とにこにこと問いかけられる理香子。『更衣室にはすでにスタッフが揃い、花嫁の到着を待っていた』と、結婚式へと臨む裕人と理香子。そんな二人を祝うために集まった大学時代の四人の友人たち。そんな彼らが過ごす一日の中に、過去の青春の日々の記憶が織り交ぜながら描かれていきます。

神戸のチャペルでの結婚式、そして披露宴に臨む一組のカップル、そしてその場に招待された大学時代の友人四人に六つの短編で視点を切り替えながら展開していく連作短編の形式を取るこの作品。単行本と文庫本が刊行されていますが、その両者には違いがあり、文庫本には、本編の後に〈あおい芝生、あかい花〉という短編が追加で収録されています。レビュー後半に詳述しますが、この作品はこの追加の短編あってこその作品であり、これを結末に読むか読まないかで作品の印象が大きく異なってきます。まず書きますが、これからこの作品を読もうと思われる方は、必ず文庫本を手にしてください。そして、この追加の短編こそが本来の終章という意識で読んでいただくと、六編目で終えるのに比べて遥かに大きな感動が得られます。ご本人の談は見つけられていませんが、恐らく単行本だと物語が尻切れトンボになっていると感じられた瀧羽さんが、この短編を追加されたのではないか?そんな風に感じられるくらいに、説得力のある終章がこの追加の短編です。

と、レビューの前に単行本と文庫本の違いから入ってしまいましたが、この作品は「はれのち、ブーケ」という書名から想像される通り、一組のカップルの結婚式が催されたある一日を描いています。そして、短編ごとに視点が切り替わっていく中でそのカップルが如何にして今日を迎えたのか、そしてそんな式に参列した友人たち、10年前の大学時代に同じゼミで学んだ友人たちが、今日までをそれぞれどのように歩んできたか、そして、お互いとどのように関係し合ってきたのかを振り返りながら進んでいきます。最初の短編から最後の短編までに進む時間は結婚式の日の朝から夜まで、そこに過去の振り返りが織り交ぜながら進んでいくという非常に面白い構成になっています。そんな作品の全体像をまず俯瞰すると、それぞれの短編は以下のように構成されています。
・〈ハーバーランド 6:00 ウェディングベル〉
視点: 理香子、場面: 起床〜着付け〜チャペルへ移動〜バージンロードへ
注目場面: 『大丈夫、お父さん。裕人は約束を破らない。なにがあっても、幸せになる。きっと、ふたりで、幸せになる』
・〈異人館通 10:00 ブーケトス〉
視点: 鈴子、場面: チャペルから出る〜ブーケトス〜写真撮影
注目場面: 『ナイスキャッチ、と章太郎が邪気なく言う。「これって、取れたら次に順番が回ってくるんよな?よかったやん」』
・〈北野 13:30 スポットライト〉
視点: 裕人、場面: 披露宴(主賓挨拶〜新郎挨拶)
注目場面: 『不安要素には事欠かない。それでも、理香子が助けを必要としたときにどうするべきなのか、裕人はちゃんとわかっているつもりだった… 一番大事なものもわかる…理香子は自分が守る』
・〈新神戸 17:00 プロポーズ〉
視点: 奈緒、場面: 二次会
注目場面: 『「綺麗だねえ」鈴子が目を細めた。実際、理香子は美しかった。頬を紅潮させ、自信にあふれた笑みを浮かべて、裕人にぴったりと寄り添っている。お姫様のようなティアラが様になっていた』
・〈東遊園地 21:00 ダッシュ!〉
視点: 亮、場面: 三次会
注目場面: 『発車のベルが鳴り出した…扉はまだ閉まっていなかった…亮は再びホームに降り立った。あのときにできなかったことが、今ならできる』
・〈六甲台 23:30 フルーツサンド〉
視点: 章太郎、場面: 帰宅後
注目場面: 『あの瞬間に心が決まったのだ。章太郎は思い出す。迷いは感じなかった。ためらいも不安も忘れていた。ゆかりと子どもと三人で、生きていこうと決意した』
・〈あおい芝生、あかい花(文庫本のみ収録)〉
視点: ゆかり(章太郎の妻)、場面: 結婚式前日までの数日
注目場面: 『「隣の芝生はあおい」… 章太郎は説明し、でもな、とつけ加えた。「自分の芝生もあおいんやで」』
という、六つの短編+追加の短編が結婚式というハレの日の一大イベントの一場面一場面を丁寧に描写する様は、新郎新婦として経験した方も、その経験はなくとも参列したことはあるという方にも、まるで目の前にその光景が浮かび上がるかのようにリアルに描かれていきます。さらに、瀧羽さんと言えば「左京区七夕通東入ル」での京都の街並みの臨場感溢れる描写が印象的でした。この作品では、それを神戸の街で再現してくださいます。神戸の街を知る人も知らない人も、こんな場所で自分も式を挙げたい!神戸の魅力をたっぷり感じさせるこの作品、結婚式というもの自体に憧憬を持つ人には是非手にしていただきたい、そんな作品だと思いました。

そんなこの作品は一方でその視点回しが今ひとつ腑に落ちない印象も受けます。
花嫁→女友人A→花婿→女友人B→男友人X→男友人Y
と視点が切り替わっていく物語は、そもそも上記した通り、女友人B=奈緒が登場する四つ目の短編で二次会まで終わってしまいます。花嫁=理香子が朝を迎える場面から始まった物語は、結婚式〜披露宴〜二次会という誰もが知るイメージの中に進んでいきます。その中では自然と読者の気持ちも高揚していきます。しかし、流石に二次会まで終わってしまうと、どこか物語も終わったような雰囲気を感じてきます。また、亮、章太郎という二人の男性に視点が移る二つの短編では、二人の人生の語りが中心となってしまって、結婚式の興奮もどこへやら、とどこか興醒めしてしまう、そんな雰囲気をどうしても感じてしまいます。そして、そのまま結末となる物語を読み終えた時、私の中に浮かんだのは、なんて尻すぼみな物語なんだろう!というこの作品への不満でした。同時に、最後を新郎=裕人とすれば良いだけなのにどうしてこんなおかしな視点回しをしたのか!と瀧羽さんにクレームをつけたくもなりました。それほどまでに前半の物語が素晴らしいものだったからです。しかし、不満やる方ない私は、その先にもう一つ物語が存在することに気付きました。それが、文庫本にのみ収録された〈あおい芝生、あかい花〉という短編でした。章太郎の妻に視点が移るというその物語は、花嫁花婿からさらに遠い人物を描く物語であり、最初のうちは不満がさらに募りました。それが、後半になって、次の一文で全ての思いがひっくりかえりました。

『隣の芝生は、あおい。でも、自分の芝生も、きっとあおい』。

そう、この作品は結婚式を迎えた新郎新婦だけが主人公の物語なんかじゃない。その場に集った様々な立場の人物たちの生き様、そのそれぞれに光を当てる物語。それが、瀧羽さんがこの作品で描こうとしたもの、そのことに気付きました。男性三人は、結婚の話の出ない亮、花婿の裕人、そして子供までいる章太郎。一方で女性四人は、結婚の話の出ない鈴子、結婚を決めきれない奈緒、花嫁の理香子、そして章太郎の妻・ゆかりと、それぞれの今の境遇は見事にバラバラです。しかし一方で、七人は全員が同い年であり、かつて大学時代に同じ時代を過ごした共通点を持つ者たちです。そんな彼らが歩んだ10年先には、かつて抱いた夢を未だ追い続けている者、夢が叶った者、そして夢の形が変わった者と、それぞれの未来が待っていました。10年という歳月は人の立場を、人の心を、そして人を取り巻く環境を大きく変化させるには十分すぎる時間です。そんな中では分岐点も数多く通過することになります。『なにが一番大事かは、そのときになってみればちゃんとわかるはず』という瞬間の到来。『そしてたぶん、決めてしまったその後は、信じるしかない』というそれぞれの人生。その中で大切なことは、

『自分の芝生のあおさを、美しさを、ひたむきに信じる』ということ。

『あのときもし雨が降らなかったら、もし別の肥料を試していたら、と思い悩むことに、意味なんてない』ということ。

そう、それこそがこの作品で瀧羽さんが描こうとされた

『隣の芝生は、あおい。でも、自分の芝生も、きっとあおい』。

という考え方なんだ、そう思いました。そして、七人の登場人物がそれぞれに語った人生を思う中に、物語がストンと自分の中に落ちるのを感じました。

『横並びだった六人は、今や皆さまざまな立場で、離れた土地で、それぞれの生活を送っている』という六人が、かつて同じ時代を同じ場所で過ごした仲間の結婚式で再会を果たす様を描いたこの作品。そこには、『学生時代と同じくひとりで暮らす者もいる。家族を持つようになった者もいる』とそれぞれの今を生きるそれぞれの人生を見ることができました。

神戸の街の魅力と、結婚式の描写の魅力に思わず気持ちが高揚させられるこの作品。その先に続く未来をふわっと予感させながら場面を切っていく瀧羽さんの絶妙な筆致とともに、結婚式の一日の流れを物語の中に見事に落とし込んだとても素晴らしい作品だと思いました。

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2021年11月10日

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大学のゼミ仲間6人。
その中の10年来の恋人ひと組が
ようやく挙げた結婚式。

でもお互いが渋々でもなくて
結婚するならこの人しかいないと
ずっと心に決めていて。

それでも結婚に至るまでに
10年の歳月が二人には必要不可欠で。

この結婚式を挙げた新郎新婦と
かつてのゼミ仲間の男女4人。
その中の一人と結婚した女性がひとり。

この結婚式を境に
それぞれがそれぞれの視点で
自分のこと パートナーのこと
家族のこと 来し方行く末のことを
じっくりと見据えてゆく。

ある者は 前進を決断し
ある者は 現在の自分を肯定し
ある者は それでも動けずにいる。

ひとりひとりの個性も話す言葉も
すっきりと腑に落ちる。
自分に当てはまることなど少ないけれど
それでもこの人たちの悩みや考え方に
ほんのりと共感できてしまう。

そうして思った。

人は自分がどんなやつかを分かった上で
それを分かってくれる人のそばにいたいと願う。
自分がどんなやつかを分かっているのに
離れずに寄り添ってくれる人を
生涯の友人として選び選ばれる。

夫婦もそうなのだろう。

この物語に集う男や女たちからは
気取りも気負いも感じない。
生きていれば無理もないと思える頑張りや
自分ですら気づいていない素敵な優しさを
みんなが内側に持っている。

誰が読んだとしても きっと
自分がたどってきた足取りを
間違いなかったと信じさせてくれる物語。

読後には 傍らにいる人に優しくなれそう。

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2015年12月29日

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ネタバレ

登場人物と同じような年齢なので共感できることが多かった。

それぞれの道に進んでも、多くの時間を共有した仲間がいることは大切なことって実感した。

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2014年01月18日

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自分が読んだ瀧羽さん作品三作目。

30歳となった大人6人は大学時代のゼミの同期。大学時代の話、卒業してからのそれぞれの生き方が絡み合って一つのお話ができているのが面白い。

多く張られた伏線も上手いところで回収されていてどういうプロットを立てているのか気になるところ。

語り部がどんどん変わるため一人称の書き方が曖昧で誰の感情かわからないところがあったのがちょっともったいない。

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2013年01月06日

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ネタバレ

決めてしまった後は信じるしかない。

自分の芝生のあおさを
うつくしさを、ひたむきに信じる。

あの時もし雨が降らなかったら
もし別の肥料を試していたら、と思い悩むことに
意味なんてないんだから。

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2012年12月09日

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ネタバレ

30代になった大学時代の研究室の仲間がそれぞれどのような状況にいるのかその胸の内が語られる。
自分の30代の頃を思い出しもしたが、時間が経ちすぎてあまり感情移入できなかった。

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2024年05月21日

Posted by ブクログ

見てばっかりじゃ意味ないとわかってるのに、見てしまうのが隣の芝生。
年齢的にもなんだかジャストな本だった。
最後の章が、すき。

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2017年07月14日

Posted by ブクログ

仕事、恋愛、結婚、学生時代の友人の結婚式に集った仲間達の進む道は・・・
揺れ動き、悩み、過去を振り返り、それぞれの感情を描く。

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2015年01月10日

Posted by ブクログ

大学時代から付き合っているカップルの結婚式当日を基本の時間軸として、アラサーの恋愛、結婚、仕事の悩みやあれこれを描いていく連作短編集。

仕事と結婚で迷ったり、歳の差を気にしたり、夢と現実の生活の間で揺れ動くのは20代ではよくある光景。
リアルではあるが、等身大の悩みなので、ドラマや小説で使い古された群像劇的な平凡さはある。

過去の作品の傾向からもハッピーエンドが予感されるので、その点安心して読めるというのはいいと思う。
心に響くほど緻密で深くはないけれど、大人の青春小説としては爽やかでいいのではないか。

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2014年09月02日

Posted by ブクログ

30歳。ゼミ仲間の結婚式。

理香子、裕人、鈴子、亮、奈緒、章太郎。
そして文庫には章太郎の妻、ゆかりの視点の物語も収録されていました。

それぞれの視点から描かれるハレの日。
大学時代のこと、仕事、恋愛。

環境も変わって、仕事もそれぞれ違うけれど、
久々に会っても当時の空気感に戻れる。

大人になっても悩みは尽きなくて
それぞれ、隣の芝生は青いみたいなところはあるけれど、
過去を振り返りつつも、みんなが前向きな決断をするところが読んでいて心地よかったです◎


やっぱり、大学時代の友達って一生ものだなと
自分の友達を思い浮かべながら思いました。


登場人物の年齢が近いこともあって
共感できるところも多かったです。

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2014年03月15日

Posted by ブクログ

大学時代同じゼミで過ごした理香子と裕人の結婚式に以前の仲間たち6人が集まり、それぞれの物語を語る連作。
なんとなく出来すぎた設定が読みづらい。
でも登場人物達と年代が近いせいか、共感できる部分もありました。

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2014年03月08日

Posted by ブクログ

30歳を迎える大学の同級生男女6人の物語。
仕事や結婚など、それぞれの人生のおける悩みや決断をテーマに主人公が章ごとに入れ替わる、ドラマのような短編集。
登場人物がみんな優しく、正しく、強く、ややでき過ぎている感があるものの、瀧羽氏の素直で優しい視点で書かれた文章によって嫌味にならずに真直ぐ受け止められる作品でした。

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2013年10月02日

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