【感想・ネタバレ】むかしのはなしのレビュー

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ネタバレ

昔話をオマージュしてる面白い構成。SFチックなのがストライク。
世界が終わる時にどんな行動を取るか、に焦点が当てられた話も多くて興味深かった。
特に「懐かしき町のかわべりの物語をせよ」は、なぜ主人公がその選択を取ったのかを綺麗に回収していって一番好きだったかも。ラブレスも結構好きで、最後の話と繋がってるのも綺麗に作られてるなと。
比喩表現も綺麗で大好きな一冊。

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2023年07月15日

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ネタバレ

桃太郎やかぐや姫などの昔話をそこはかとなくベースにした短編集。ホストの男性、普通の高校生、好きでもない人と結婚した女性などが主人公。生きることや生きることを選択することなど、深いテーマが根底にありながらライトに描写している。

実は連作でもあり、各話で伏線が回収されている。最初はイマイチ内容のない話だなと思っていたが、後半に入るにつれ、伏線が回収されなかなか壮大なテーマであることがわかるとぐんと面白くなる。

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2024年03月03日

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ネタバレ

隕石が地球に衝突する発表後、脱出して生き残った生存者が「昔話」として残す地球のものがたり。7編の短編が少しずつ絡み合って、長編になっている。

「人は二種類に分かれるようだ。これまでどおりの日常を堅持しようとする人と、思い切り好きなことをやって火花のように散ろうとする人」と、語る。きっと、死を宣告された病人や戦争時の兵士も同じかもしれない。ただ、「決定的な終末が三カ月後に迫ってみると、案外どうしていいのかわからない」と、語るように、普段通りに過ごす人が多そうな気がする。花火のように散っても…。ただ、その前に、死を選ぶ人も多いかも。

三カ月後に必ず死ぬとわかっていても、それまでは生活を続けていかなきゃならない。そして、きっと、生き続けることは、死ぬことよりも辛いかもしれない。常に三カ月後を想像してしまうから。
「隕石がぶつかるってわかってから、どうせ死ぬなら…って考えても仕方がない。死ぬことは、生まれたときから決まっていた」それを諦めと呼ぶのか、達観と呼ぶのか。ただ、「これまでどおりの日常を堅持しようとする人」のみが物語を残していくのは事実だ。それが、”むかしのはなし”になっていく。

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2022年10月28日

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「現代にむかしばなしを作るなら」をテーマに著された短編作品群。それぞれ、まくらとして実在の昔話(浦島太郎など)のあらすじが描かれ、本編が始まる、という形。昔話を現代風にリファインした、というより、そもそも昔話はなぜ現代にまで受け継がれてきたのか、というところに着目して物語が描かれている。なので昔話そのものとの関連性は薄い。大本となる設定があるんだけど、それを意識して読むと物語はより深く意味を持ちはじめる。

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2022年08月14日

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むかしむかし〜のお話が今で言うなら、、もしくは昔からのお話で伝えたい事はずっと今でも変わらない。という事なのかな。
私は一度読んだだけじゃちょっと理解できなかったけど、もう一回読みたいと思えるようなお話でした。

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2022年05月07日

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しをんさんは関係性を語る魔術師であると、この短編集を読んで確信。
「僕」なり「私」なりが、彼ないしは彼女に対してどう感じているか、どういうことがあってこうなったか。疑いもなくスラスラ頭の中に入ってきて納得させられる力があります。

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2021年12月01日

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短編集かと思ったら実は各話が少しずつリンクしている。日本の昔話に着想を得たSFチックなストーリーで、伏線やオマージュの部分を探しながら読むのが面白い。

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2021年06月24日

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“むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。おばあさんが川でせんたくをしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れてきました。”

幼い頃におばあちゃんが語ってくれた桃太郎のお話。”むかしむかし”と始まるトキメキの瞬間。恐らくおばあちゃんも、小さい頃に同じようにだれかに聞かせてもらった”むかしむかし”から始まる物語。人類に起源があるように、そんな”昔話”にも必ず起源があるはずです。現代において小説家が小説を生み出すように、過去のどこかのある日、今、”昔話”と呼ばれているお話が生まれた瞬間があったはずです。

そして、そんな古より伝わる“昔話”を現代の私たちが読むと、とても奇妙奇天烈な内容だと感じます。冷静に考えて桃から人間の赤ちゃんが飛び出してくることなどあるのでしょうか? イヌやサルやキジがドラえもんの力も借りずにお供などしてくれるものでしょうか? 鬼の家にいきなり押しかけボコボコにして、その金銀財宝を持ち帰っておじいさんとおばあさんと幸せに暮らしましたというのは、罪にならないのでしょうか?

『いま「昔話」が生まれるとしたら、と考えた結果である』と語る三浦しをんさん。この作品は、この国に今も語り継がれる七つの”昔話”の基本コンセプトの上に三浦さんが新たな物語を組み立てて誕生した、とても新しい”昔話”です。

ということで、非常に凝った作りがなされているこの作品は、七つの短編それぞれが、日本人なら誰でも知っている有名な”昔話”のあらすじをその冒頭でまず振り返った後、三浦さんがその基本コンセプトを用いて、現代から近未来のお話を新たに構築していくという作りになっています。そして、全く異なる”昔話”のコンセプトを使っているにも関わらず、近未来に起きるとされるある事象を背景に七つの物語が繋がっていく連作短編の形式をとっています。

そんな連作短編は、三浦さんの作品にしてはかなりダークな色彩に彩られています。まず冒頭の〈ラブレス〉は「かぐや姫」のお話がまず語られた後、三浦さんの物語が始まります。『俺の祖父は、二十七歳で死んだそうだ。俺の父も、二十七で死んだ』という衝撃の冒頭。『俺の母はよく「あんたの父親の一族は呪われてるのよ」と言った』という言葉通りに『男がみんな早死』するというその家系。それを象徴するかのように法事で父方の親戚の集まりに行った主人公は『衝撃の光景』を目にします。『男は三十過ぎまで生きないもんだから、いるのは女と子どもばかり』というその衝撃。そんな父方の家系を『ろくでなし』という母は『二十七の一年間は、あまり出歩いたりせず、身をつつしんでおきなさい』と言います。しかし『それが、俺が覚えている母の最後の言葉でもある』という母は、『俺が小学生のときに、どっかの男と一緒に行方をくらませたきり』とどこまでも衝撃な家庭環境が語られていきます。そんな母を『ろくでもないアーパー娘』と思う主人公は『俺は自分が二十七になるのが、怖かったのと同時に待ち遠しかった』という不思議な心持ち。『怖いけれど、逃げようがないよな?』と考え『なにが起きるんだろう』と逆にこれから自分の身に起きることを前向きに捉える主人公。しかし『二十七になっても、べつに変わったことはなかった』という運命の年の始まり。『とにかく生きてこの年齢を越えたいから、俺は油断はしなかった』という主人公。しかし現実は甘くはありません。展開する次の場面は『俺はいま、晴海埠頭の倉庫にひそんでいて、はっきり言って生命の危機にある』という事態。『まわりには城之崎組のやつらが、懐中電灯片手に俺を探してひしめいている』という待った無しの緊迫の場面に立たされる主人公。果たして主人公は運命の二十七の線を越えられるのでしょうか?

「むかしのはなし」と聞くと、おじいさんが山に行って、おばあさんが川に行ってというイメージが自然と頭に浮かんでしまうのは、私たちが幼い頃から散々に聞かされてきた、いわゆる”昔話”の呪縛から逃れることができないからなのだと思います。恐るべし”昔話”という気がしますが、そんないわゆる”昔話”のイメージをもってこの作品を手にした読者は冒頭の〈ラブレス〉のあまりの衝撃に言葉を失うことになります。「かぐや姫」の要約の後に登場するのは前述の緊迫の物語。そんな主人公は『あんたが欲しがってた、ベンツのガルウィング』『スーツが入っているのだろう箱だ。アルマーニ』と客の女性から高額のプレゼントを次々受け取る様をかぐや姫に重ねます。しかし、そんな主人公の職業はまさかのホスト。そして『俺は信じたくないな。運命も、愛も。どっちも見たことがないから』と語ります。『「あれがそうだったのか」と思い当たったときには、とっくに手遅れになっているものだから。そんなものは、ないのと同じだ』というその信じない理由を語る主人公は『隕石が地球に激突するのと似たようなことだ。激突したときには、どうせすべてが終わっている』という例えを持ち出します。日常の会話でもこのように極端な例えはたまに耳にします。そして読者は普通にはその感覚でこの一文を流し読みするはずです。しかし、実はこの一文がこの七つの物語を貫く強烈な伏線としてこの後の六つの短編を貫いていきます。そう、この作品はあらすじにある通り『三カ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れる』という奇想天外な背景をもとに展開していく物語なのです。そんな壮大なストーリーへの伏線を三浦さんはこのようにさらっとセリフに載せて読者に提示します。読み返して気づく三浦さんの構成の妙がどこまでも光ります。

そして、そんな強烈な背景を持つ作品の中でずば抜けて長尺になってしまっているのが最後の短編〈懐かしき川べりの町の物語せよ〉です。なんとも意味ありげな名前のこの短編。七つの短編の一つにも関わらずこの短編だけで全体の40%のページ数という圧倒的な偏りを見せます。この作品では、あらすじにある脱出ロケットへと搭乗することになる人物のそれまでの歩みが描かれていきます。そんな物語の中に登場するのが強烈な個性を持った『モモちゃん』という男子高校生。昔話「桃太郎」の基本コンセプトの上に立つ物語の主人公という位置づけからのその設定ですが、補導歴24回。鑑別所送り3回、寝た女の数もうすぐ4桁という伝説の高校生という『モモちゃん』。そしてそれを取り巻く3人の友人をイヌ、サル、キジと見立てて「桃太郎」の基本コンセプトに重ねて展開するその物語は『モモちゃん』という可愛い名前からは予想もできないダークな世界です。そんな『モモちゃん』と行動を共にする主人公は『危険に直面しても身構え』ることのない『モモちゃん』を見て気づきます。『たいがいのひとは、感情を理性と常識によって制御する。感情というのは、理性によってうまれるものなんだと』。そんな『不安や恐怖という概念』のない超然とした人物として描かれる『モモちゃん』。その一方でどんどん運命の日が近づく地球。隕石衝突というような衝撃的な事態に私たちがもし対峙することになったとしたらあなたはどのような行動をとるでしょうか?会社や学校に行く意味などあるのでしょうか?法律を守る意味はあるのでしょうか?そんな風に湧く疑問の数々に対して、ここで三浦さんはハッキリと書きます。『いずれ死ぬからといって、生きるのをあっさりとやめることはできない』。そう、死ぬと分かっていても、幾ら騒いでも日常生活は続きます。どんな時でも日常生活は続いていくのです。それは、どんな時でも。そして、とてもリアルで冷静なこの感覚を『モモちゃん』はこう語ります。『死ぬことは、生まれたときから決まってたじゃないか。いまさらだよな』。ここまで達観した考えができるのかどうかはわかりませんが、”昔話”のヒーローの一人でもある桃太郎に重ねられた『モモちゃん』だからこそのカッコよさを感じた印象的なシーンでした。そんなシーンを交えつつ、地球滅亡を前にした”昔話”は刻まれていき、そして、ここに新しい”昔話”が誕生していきます。

『なにかを語り伝えたいと願うときは、きっとなんらかの変化が起きたときだろう』と語る三浦さん。人は心動かされる出来事を目にした時、それを記憶し、次に誰かにそのことを語りたいという思いに囚われます。『喜びか、悲しみか、驚きか、定かではないけれどとにかく、永遠に続くかと思われた日常のなかに非日常性が忍び入ってきたとき、その出来事や体験について、だれかに語りたくなるのだ』という瞬間は、誰にでもある自然な感情だと思います。そして、その語りたくなる相手は『だれでもいい。だれかに』という自然な感情の発露の瞬間。そこに誕生する物語。”むかしむかし”から始まる物語。

構成の絶妙さに関心させられたこの作品。三浦さんが書く近未来の新たな「むかしのはなし」を聞く未来の子供たちは、そこに何を感じ、何を思うのでしょうか。そんなことをふと考えてしまうとても興味深い作品でした。

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2020年08月30日

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最初は、三か月後に巨大隕石が衝突するから、地球を脱出する、という設定に、若干なじめなかった。
どう考えても、地球外へ出ても生き延びられる可能性が考えられない。
スペースコロニーみたいなものを作ったにせよ。
そこも、いつか設備に欠陥が出て、阿鼻叫喚の状況に陥る未来が、どうにも描けてしまって…。

それを脇に置けば、面白かった。
いや、面白いというと語弊があるかな?
それぞれの人物が語る物語は、どこか切ない。

どれくらい未来の設定かはわからない。
でも、それでも、作品に描かれた多摩川の景色は、きっと私がかつて見て暮らしたそれと変わらなさそうだ。
そういう部分でのリアリティを感じることができる。

一番自分にとってわかるような気がしたのは「花」。
空っぽの「私」を、自分を愛している/自分は愛していない男に、いつ気づかれるか。
そうして自分への愛が覚めるかを恐れている女のお話。
「猿聟」からインスピレーションを受けたものだそうだ。

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2020年07月18日

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2020(R2)7.5
連作短編集?
それぞれの短編は独立してるけど、ある状況を共通の設定にし、かつ、日本の昔話のエッセンスを現代の物語に取り入れて「現代版 日本の昔話」に仕立てている。
ちょっとトリッキーな構成が、僕の「三浦しをん観」をいい意味で裏切ってくれて新鮮だった。

一気に読み終えた。

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2020年07月06日

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地球に隕石がぶつかり、選ばれた人だけが土星に向かうロケットにのれる、というはなし。
SFぽいのに、どこかリアル。

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2020年07月05日

購入済み

大人の「おとぎ話」

大人の話と言えば、エロティックなもの。加えて乱暴な、暴力的な諍いものが大概だろう。いわゆるえげつない話しである。そうした先入観があるから、読んでいても大して面白いとは思われない。突飛な作り話でバカバカしいと思う。でも、大人が集まればたぶん似たような話しをするだろうから…
この小説に出てくる人物も、ヤクザの女に手をつけて殺されかけているホスト、空き巣の話し、父の弟と関係を持ち、精神科で強制的に治療受けている自殺願望がある女性(高校生)、過疎地の若い漁師の話し、美容整形治療中の女を乗せたタクシー運転手の話し、新種の花の開発に携わる研究員と付き合っているが無気力に生きる女性の話し、などが収められている。
8つの話を読んで話しの終わり方が変わっていると感じる。つまり、物語を水の流れに例えると、その水が突然、瞬間蒸発して跡形もなく消えてしまうよ
うな終わり方だと感じる。上手いと感じる。おとぎ話のようなものだからという訳でも無い…。
「隕石が地球に衝突する」という大きな命題があるのだ。
非常に長い地球の歴史を考える時、人間を含めて生物の世界では、今ここに生存している生物の確率は非常に低い、という話しを聞いたことがある。生きてここに生存しているということは真に奇跡に近いというのだ。
ふだんはこうしたことを考えることはない。しかし、考え始めると取り留めのないようなものであり、考えが及ばない。
最後の物語で、物語の終わりに、主人公の「僕」が「私」に変化していることに、作者がこの命題を誠実に考えていたんだと感じる。
全体を読んで、少しややこしい話しだけれども読んでみる価値はあるかもしれない。

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2018年08月21日

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ネタバレ

よかった。
話の設定から(隕石が……ってところで)、伊坂幸太郎さんの「終末のフール」を思い出しました。
昔話を元に…ということだけど、話によってはほとんど原型をとどめていないのもあった。
だけど、それが逆に「すごい!」と思った。
例えば「かぐや姫」、例えば「桃太郎」という話で、あそこまで想像(この人の場合、妄想?)を膨らますことができるとは!私がもし同じことをしたら、きっと元の話に忠実に、だけどちょっと現代風にアレンジした話しか書けないだろう。
あとがきを読んで、納得。
昔の話をしたくなるときは、確かにこんなときかもなぁ。

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2023年08月30日

購入済み

むかしのはなし

今、入院中です。私の場合たぶん手のほどこしようがない。延命処置をしている。痛み止めしかくれないし、その量が増していくだけ。あとは、覚悟するだけ。自分が生きれ、生かされた時代に感謝。

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2014年01月26日

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隕石衝突で地球が滅亡した後に"昔話"となるように語られたストーリーを集めた短編集。

各編の冒頭にいわゆる"昔話"(かぐや姫、花咲か爺など)が載っているが、必ずしもそれがベースになってるとは思えない話もある。

地球滅亡が前提だからか、少し変わった死生感、価値観を持った人を描いた話が多く、なんともいえない不思議な印象だけが残った。

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2024年03月06日

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ネタバレ

たまにはミステリ以外も読みたくなるねと選んだけどこれ何年前かに読んだことあったね。忘れてたけどラブレスでん〜既視感〜?と思いロケットの思い出でおお〜?となりディスタンスで完全に再読だこれ〜と確信したね…でもほぼ記憶なくてまた面白く読めた。隕石でぐっとSF感が出るのが好き。

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2023年11月05日

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先祖が27に死ぬから自分も死ぬかもと思ってるホストとか叔父さんと姪のラブストーリーとか職業空き巣の男が同級生と空き巣中に家で偶然会う話とか

あとは地球に隕石が落ちて他の星に逃げるためのチケットのはなしとか

最後のモモちゃんの話が一番私的に微妙だった

桃太郎とかの昔話が各短編の前に載ってる

んとなく短編同士繋がりのある感じある

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2023年10月29日

購入済み

昔話の枠を使って

話し上手の三浦しをんさんが昔話の枠を使って少し不気味な夜話をする といった雰囲気の本。
昔話の使われ方は本当に枠だけで内容は作者に完全に入れ替えられている。
生死を扱う重い話が多い割には、しん とした雰囲気が漂っているのは作者の狙い通りなのか?

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2022年10月04日

購入済み

面白いけど

昔から短編のようなものが好きではなかったからか、1つ1つは面白いけど面白いだけといった印象です。

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2022年09月23日

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ネタバレ

隕石衝突辺りから、連作短編の様相を呈してきた。
が、実は最初の話から流ればできていた。ももちゃんはホスト男の息子だったか…。
むかしのはなしいうものの、さられと流れる記憶に残らぬものばかり。

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2022年09月12日

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三浦しをんが書いた「日本の昔話」をモチーフに現代社会に投影した作品集。

個人的にはモチーフと本質的に似ている所があって上手い!と思う作品もあれば、ちょっと無理やりではと思うものもあり、作品ごとに差が激しいと感じました。

作品は全てどことなく暗さや後ろめたさが付き纏っていて、ちょっと暗い気持ちになるかもしれません。

前半戦の作品は面白いものが多かったように思います。

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2022年07月07日

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死生観は人それぞれ。
善悪のラインなんかも人それぞれで、コロナ禍が始まった頃のことを思うと色々と当てはまってた
 

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2022年06月26日

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ちょっと私には理解しにくい世界観だったかな。
昔話って結構残酷な話しが多いよなぁ〜ってずっと思ってたけど、3ヶ月後に隕石が落ちて地球が滅亡するとしたら…
現代の私たちも未来の人たちに残酷な歴史を残すのかな…

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2022年06月17日

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ネタバレ

ちょっとオイラには難しかった。帯に〝かぐやひめ、花咲か爺、天女の羽衣、浦島太郎、鉢かづき、猿婿入り、桃太郎……。日本昔話は、昔の話なんかじゃない。今、ここで起こりつつある物語なのだ〟って書いてあるから〝現代版 かぐや姫〟とかになっていると思っていた。もちろん、そういう風になっているんだろうけど、オイラは元の話の記憶も怪しいものだからなんだかまったく別の物語を読んでいるみたいだった。いちばん読みやすかったのは「懐かしき川べりの町の物語せよ」。桃太郎のことは考えないで読めたから。

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2022年04月04日

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この中で語られている記録も、遥か未来の人達からしたら私達が語り継がれてきたよくある昔話みたいなむかしのはなしになるって事かしら。
少しずつリンクしている連作短編集。途中までは気づかなかったけど、さりげなく差し込まれてる感じ。

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2022年03月27日

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しをんさんの作品は、自分がどこにいるのかわからなくなる感覚が好きだ。
むかしのはなしを参考にせずに読んでしまった。
んーもったいなかったかも。

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2022年02月21日

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元々存在する昔話を現代風に……というわけではなく、モチーフ?といった感じでそれぞれの話が進んでいく形式で、初めに粗筋が書いてあるので全て読み終わったあとになるほどこういう形でお話を取り入れてるのか。と納得できるのが面白かった。
改めてしをん先生の物語の構成力に脱帽でした。

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2021年12月18日

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むかし話をモチーフにした短編集です。とはいえ、そこまでむかし話に引っ張られている所は無く、読み終わる度に何モチーフだったかなあ?と見返す位の感じです。
隕石が3か月後に地球に落ちて滅亡すると分かっている世界で、1000万人だけが抽選で宇宙に旅立つ。その時人々はどうするんだろうかという事が、短編が進んでいく毎に盛り込まれていきます。
どれもふわっと終わってしまいますが、その後もこの人はこの世界で暮らしているんだなあと思わせる上手さがあります。
三浦しをんさんは割と軽妙で、現代的な言葉を使う事が多いような気がするのですが、この本は文学的表現にこだわったような気がします。

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2021年11月05日

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宮下奈都さんのエッセイ「緑の庭で寝ころんで」で宮下さんがオススメしていました。性的描写と暴力シーンがわりと生々しく、今の自分の好みではありませんでしたが、構成やストーリー展開が面白く、一気読みしました。

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2021年07月31日

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ネタバレ

昔話をモチーフに現代に置き換えたお話で始まったと思ったら、隕石が3か月後に地球に衝突するという事件が語られ、7つのお話が結びついていく。昔話がモチーフ、が主題ではなくて、未来から見た現代が「むかしのはなし」だった。

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2021年03月20日

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読んでいるうちに
だんだん世界に入り込んでしまう本だった。

各話で昔話が題材となっている短編集と思いきや
それだけではない。
はじめのお話はなんとなく読み進めてしまったが
途中からもしかして繋がりがある?
と思う要素があり始めてからは読み進める手が進んだ。

とはいえ、一度読んだだけでは
理解できていないものがたくさんありそう。
読むごとに深みを増す一冊なのかも。

終末のフールっぽさもあった。
前からお気に入りの一冊だったのに、どこにいったかな…。

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2021年03月19日

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ネタバレ

連作短編集、ということになるんだろうか。
昔話に題材をとった現代の話、なのかと思いきや。

最後は何だか辛い感じで。
モモちゃんはすべて知っている。
モモちゃんはどんな気持ちで、、、と言われると、いたたまれない気持ちになる。
こんな復讐する資格ないだろ、田山。

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2020年10月28日

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ネタバレ

短い小説が続くがその文章は三浦しをんの世界。
途中から地球に惑星が衝突するということが分かり選ばれた人たちだけが火星に移住して生き延びることが出来ると言う世界と成り、その移住前に起きる地球での出来事を短編で書かれたものが中心となっている。
切羽詰まった世界でそれぞれが生きていく姿、助かることのない地球に残る人たちの残りの人生などお話しは色々。
それぞれの最後の生き様が三浦しをんの世界の中で綴られている。

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2020年07月31日

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地球滅亡前後(後は地球外?)の一人語り記録収録短編集。昔話を今作るなら、という設定はとても面白い。誰がいつこの記録を再生しているのかな。各話、冒頭でモチーフの昔話を紹介しているが、繋がりは判然としない。モモちゃんという登場人物が出る最終話は好き。あらゆる感情が一つになって裏表なく行動するような人。荒くれ者と表現するには何か違う存在。他、特に序盤のホストや泥棒の話は微妙だった。少し退屈だったが、実際に有り得る範疇で昔話を作るならこうなるか。実際の昔話、退屈しない代わりに非現実だし。実録を語り草にするのは難しいね。

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2020年05月14日

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