【感想・ネタバレ】4-2-3-1~サッカーを戦術から理解する~のレビュー

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サッカーがわからなくても読み進んでいける良本。読み終わった後にはサッカーがわかった気になり、チャンピオンズリーグが見たくてうずうずする。

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2014年02月03日

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サッカーの戦術/システムに関する解説本.何となく理解していたことが理屈付けられて述べられているので,戦術の理解が進んだ.

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2013年06月06日

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消化不良だったサッカー日本代表。報道から聞こえてくる文言に、大きな違和感を覚えていた。「戦術がいけてない!」、「選手交替も下手!」と感じてきた数名の監督について、その理由を、痛快に説明してくれた。まさに、読んでスッキリ出来る本であった。

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2012年08月22日

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サッカーの布陣表記は以前は3列表記であったが、より詳細に伝えるために、4列表記が基本となりはじめている。その立役者ともいえる杉山氏の代表的著作となるだろう。ただし、4-2-3ー1 vs 3-4-1-2 時代の本だと言える。 

サッカーはいろいろな要素があるとは思うが、その中で戦術=布陣というものがある。布陣は戦術の1つ(現在では、システムと布陣は若干異なるとされているが)ではあるが、戦術を決める上で基本的な要素である。

著者の文体らしいが、具体的な試合の流れを取り出し、それに対しての評価を書いている。戦術の基本である布陣のトレンドを勉強したい人にはお勧めの書。

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2013年04月22日

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ネタバレ

監督の視点でサッカーを見て楽しむことを本書は教えてくれた。
実際には監督ではないので、監督の視点でサッカーを見たことがなかったが、
監督が、特に布陣についてどういうパターンを持っており、指揮するのにどう使ってきたかが分かる。
サッカー観戦の楽しみが増えた。

著者も監督ではないので、監督の思いは伝わってこない。
しかし、監督になったつもりで考えてみるのには面白い情報がたくさんある。
なんちゃって監督として楽しむことができそうだ。

ps.
子供のサッカーでは、布陣にこだわることなく、選手が自分の頭で考えて、相互に声をかけあって対応するのが一番だと、コーチからは教わった。
大人のサッカーとの違いは、本書を読んだだけではよくはわからない。

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2011年06月23日

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題名の4-2-3-1は、サッカーの布陣・フォーメーションのことである。GKを除く、サッカーのフィールドプレイヤーは10人であるが、各ポジションの人数を守備側から並べたものが布陣・フォーメーションを数字が表している。4-2-3-1は、ディフェンスが4人・下がり目のMFが2人・前めのMFが3人にFWが1人という布陣を表している。FW側を第1列とすれば、第2列に3人・第3列に2人、最後尾のディフェンスが4人という布陣である。サッカーは、試合中に選手が自由に動くスポーツであり、数字が示すフォーメーションも、ある意味では目安に過ぎないし、また、サッカーの勝敗は、この布陣やフォーメーションによって決まる、わけでは勿論ない。が、このフォーメーションは、そのチームがどういう戦術を、すなわち、どういうサッカーをやろうとしているのか、をある程度示すものである。国の代表チームごとの特徴的な布陣があったり、各国のリーグごとに好まれる布陣があったり、現在はやっている、というか、主流の布陣があったりもする。以前は、4-3-3とか、4-4-2とか、3列で示すことが多かったし、現在でも新聞などでは3列で示してあるケースが多い。ただ、実際のゲームでは明らかに4列になっているし、私が参加しているシニアの素人チームでも、布陣は4列で考える。この本は、布陣にまつわる薀蓄を、実例(例えば06-07年シーズンのアーセナル対PSVの、とか)をひきながら紹介・解説したものであり、私のような、割とマニアックなサッカーファンにとっては、とんでもなく面白い本である。「サッカーは布陣で行うものではない」とか「サッカーのシステムは最初の状態を示すだけであり、あまり意味がない」とか、というのはよく聞く言葉であるが、そうは思わない。サッカーが布陣「だけ」によって決まるわけではないことは、当たり前のことなのであるが、それぞれのチームが目指しているサッカーを実現するのに、適した、あるいは、不適な布陣というのは確かに存在すると思うし、軽視して良いものでは決してない。日本代表は、トルシエの時代、「フラット3」というディフェンスラインをフラットに3人並べる布陣をとっていた。その前に、ボランチ2人とサイドアタッカー2人で4人、トップ下に1人、FWが2人という布陣である。3-4-1-2である。ジーコは、当初4バックをとっていたが、ドイツW杯での基本的な巣人は、トルシエと同様の3-4-1-2であった。この布陣は(1)基本的には守備的な布陣(2)特に相手に押し込まれた場合3列目のサイドアタッカーは最終ラインに吸収されることが多くなる(3)最近のサッカーで大事なサイド攻撃を担当するのがサイドアタッカーだけであり、これらサイドアタッカーの負担が大きい、というよりは現実的にこれら2人のサイドアタッカーだけでは人数が足りずに、サイドを制圧することが難しい、というのが、筆者の3-4-1-2に対する基本的な解説であり、もちろん、非常に批判的に解説されている。オシムになって、日本代表の布陣としては何がむいているのか、を試すために、オシムは非常に多くの布陣を試している。僕たちサッカーファンは、非常に大きな期待をもって、オシムの実験を見ていたわけであるが、残念ながらオシムが脳梗塞で倒れてしまい、実験結果を見ることは出来なかった。岡田監督の目指すサッカーは、まだ良く分からない。この本によって、布陣が持つ意味合いみたいなものの理解を得ることが出来れば、サッカー観戦がもっと楽しくなるだろうと思う。

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2011年07月25日

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1998年から2006年までを主体に、3つのW杯と欧州の試合を見続けた著者が考察する戦術と試合結果との因果関係。一昔以上の話で、4-2-3-1は欧州では下火となっているようだ。恥ずかしながら、06年まで日本代表のシステムには目を向けることなく応援していた。勝敗に一喜一憂していたのは、本書で指摘された勝利至上主義だったのかも知れない。日本代表が採用した3バックはMFが押し込まれて5バックに成り下がり、サイドをえぐって攻撃できなかったという知見に納得。

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2020年06月25日

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「4-2-3-1」とはサッカーの布陣を示す表記方法。
数字が4つ並んでるところがポイントなんですね。
日本だと「3-5-2」「4-4-2」など「DF-MF-FW」の3段階の表記になる。
4段階で布陣を解釈しようという文化が存在しないわけです。
この時点ですでにギャップがある。

欧州のサッカーが戦術重視なのは、個人技ではブラジルに勝てないのが分かってるからだ、というのが著者の理解。
即ち、布陣・戦術というものは、弱者が強者に挑み勝利をものにするための手段、だと。
サッカーの世界では「弱者」である日本が、何ゆえ布陣・戦術というものに対してこんなにも無頓着・不勉強なのか、それでは強者に勝てるわけがないじゃないか、という強い憤りが沸々と伝わってきます。
ましてやジーコのように試合前日にスタメンを公表するような愚行には、開いた口が塞がらないとこき下ろします。

多彩な具体例をもって、布陣と戦術の実例が説明されていますが、もっとも強調されているのは「サイドを制する」ことの重要性。
ピッチの中央部にいれば周囲360度から敵がボールを奪いに来る。
タッチライン際であれば、ケアすべきエリアが半分の180度に減る。
また、ピッチ全体にワイドに拡がる陣形をとれば、相手の保持するボールにプレスをかけやすい→高い位置でボールを奪いやすい→効率的に攻めやすい。
「4-2-3-1」の「4」と「3」にそれぞれサイドプレーヤーを配し、左右それぞれ2人ずつで攻め守ることのメリットが繰り返し説かれます。
確かに、本の中でも紹介されてますが、オシム監督のときの日本代表で、左サイドに駒野と三都主を2人置いて効果的なサイド攻撃を繰り返した試合は自分も印象に残っています。

しかし、そうだとすると日本ではそういう布陣がどうして流行らないんですかね?
本当に、著者が言う通り、サッカー文化の低さゆえに、日本代表にしてもJリーグにしても監督の知見と能力に問題があるからということだけなんだろうか。
プレーヤーの方には問題ないんですかね。
まず優秀なサイドアタッカーの数が少ない。
また、サイドを厚くすればそれだけ中央が薄くなるわけで、例えば1トップが務まるだけの強靭さと巧さを兼ね備えたセンタープレーヤーがいない、とか。
あるいは、よく言われる話だけど「キャプテン翼」の影響で、日本では巧い選手はみんな「司令塔」役のポジションに偏ってしまう、とか。
人材がいないから布陣が限られるのか、布陣を工夫しないから人材が育たないのか…一概には言えそうにない気もします。

ここまで徹底してサッカーの布陣について語ったものを読んだことが無かったので、サッカー好きの素人としてはとても面白かったです。
クライフとかヒディンクとか、一流監督へのインタビューも豊富だし。
特にヒディンクに「トルシエは日本協会から幾らくらい年俸を貰っているのか?」と質問されて答えたら数日後に韓国代表監督に就任した、なんてエピソードが生々しくってよかった。
先般読んだ「日本人はなぜシュートを打たないのか?」とは全く異なる視点でのサッカー論ですが、それぞれにサッカーを観る楽しみを増してくれること請け合いです。
まあどっちにしてもテレビ観戦してるだけじゃサッカー観る目も養われないわけだけど…

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2019年01月06日

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サッカーにおいて監督の能力、戦術、采配がいかに大事かがわかる良書。
サッカーをする人も見るだけの人も勉強になると思います。

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2018年11月24日

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おもしろく一気に読めました。サッカーを見る視点が180度変わります。文中に日本のメディア・サポーターに対する苦言がありますが、自分もまさにその通りだったと感じました。

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2018年10月11日

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もっと浸透してほしい。ニワカ監督たちにも読んでほしいですね。日本代表に戦術が伝達するまで8年!!昔の戦争戦術と一緒ですからね、、その最果ての地を実感しますね。ここから南米の個人技と欧州の戦術のいいところ取りをすべきだな。

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2018年09月19日

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 ただ漫然と見ているのではなく、セオリーを知ることによって、スポーツ観戦はあきらかにおもしろくなる。この本、たんに選手のポジショニングについて解説しているのではなく、その意図まで踏み込んで解説してあるので、すごく頭に入ってわかりやすい。
 ジャイアントキリングは戦術の工夫なしには生まれないこと、そもそもブラジル人の個人技に対抗するために戦術を磨く欧州という図式があること、個人技に劣る日本人が世界で戦うためにブラジル的なアプローチをとる愚、「プレスが効く」とか「効かない」とかいうのは布陣と切り離せない話なのだと言うこと、中村俊介がトルシエのとる3バックシステムの左サイドで火だるまになった理由……いろんな種明かしがつまっている。これ読むと、テレビ中継のカメラに「もっとバーンと引け! アップいらねーからフィールドをひろーく映せ!」と文句を言いたくなってくるという本。

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2014年03月29日

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語り口が鼻につく感は否めないが(笑)サッカーをシステム・戦術面から理論的に見ようという趣旨は面白い。試合を見ながら「◯◯選手の出来が良い/悪い」という話を個人の能力ではなく本書で扱われているような部分に原因追及してみるとサッカーの楽しみ方がまた一つ広がるのではないでしょうか。

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2014年01月25日

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ネタバレ

サッカーの見方が変わる本。国際試合に勝てないのは体格とか最終の決めるところとかそんな単純なところではなく戦術の段階から日本は後発国ではないかと疑ってしまった。スポーツライターとしてだからこそ見えた視点ではないかと思う。

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2013年11月06日

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敵チームの攻撃力の高いウイングを封じるために、その敵ウイングに対峙する「サイドバック」を敢えて設けず、同サイドの攻めの人数を一枚プラスすることで、その敵ウイングに守備を強制させて敵の攻撃力を削がせるという、ヒディンクやブリュックナーのとった戦術が秀逸でした。

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2013年10月14日

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4バックか、3バックか、サッカーは奥が深いものであることをポイントになるいくつかの試合の説明から、非常に熱く、かつ冷静に分析している本であり、実に楽しく味わいながら読みましたので、楽しいだけに時間がかかってしまいました。「サッカーは布陣か否か?」これはやはり日欧を行き来し、数々の名勝負を現場で見てきたからこそ言える言葉だと思います。印象に残る試合の解説として06-07欧州スーパーカップ・セビーリャ・バルサ戦、CL1回戦アーセナル・PSV戦、01-02レヴァークーゼン・レアル戦、03-04CLモナコ・リアル戦、EURO2004のオランダ・チェコ戦などです。番狂わせを演じることになったその理由は?サイドにおける数的有利!また3バックがなぜ5バックに陥りやすいのかなど、説明に説得力があり、今更ながら、バックの数は相手フォワードに影響を受けるという当たり前のことを感じました。サッカーの進歩により、現代は表題の「4-2-3-1」が最も攻撃的だとのこと。しかしこの著者によると加茂も、トルシエも、ジーコも、オシムも、そして岡田も全く形なしです。ヒディングやスコラール、ブリュックナー、ビエルサらの名監督を持つ代表の幸せさを日本も味わってみたいと思いました。また何度も読み返したい本です。

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2013年08月16日

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高校の卒論用に読んだ1冊。
かなり個人的に好きなテーマであり、しかも読みやすさもあって1日で読んでしまいました。。

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2012年07月31日

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サッカーに興味を持ち始めた人にお勧め。

戦術を知ることで、サッカーを観るのがさらに面白くなる。

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2012年05月02日

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名将への挑戦状 〜世界のサッカー監督論〜/ヘスス・スアレス,小宮 良之 (東邦出版)と併読するとほぼどんぴしゃな一冊!

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2012年02月17日

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気になっていたサッカーの戦術についてなんとなく理解できてこれからみるのが楽しみになる。フラットスリーでトルシエの戦術は面白いのかと思っていたけど迷走し、時代に取り残されていたとは。サッカーは監督と言うのがよくわかった。知的な戦略要するにスポーツなんだ。サイドを制するについては自分のやっていたハンドボールともかさなりこれから見るべき楽しみが増えた。最後に著者の理想体型について触れて欲しかった。

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2012年01月15日

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3バックが守備的で4バックが攻撃的という一般論は本当に正しいのか?
なぜスター軍団が最強チームとはなりえないのか?
なぜ現代サッカーではサイドが重要だといわれるのか?などなど、素朴な疑問に論理的に詳しい説明がなされていて、なるほどと思わず納得してしまいした。

世界の監督の目指したフットボール、近代における戦術の変遷、日本代表の課題、ベンゲルのグランパスが強かった理由など興味深い内容が満載です。

サッカーは優れた選手の存在が一番重要なものなのだろう、という考えを根底から覆されました。現代サッカーにおいて勝つためには、監督とその監督の哲学ともいうべき戦術が非常に重要なファクターであるということを強烈に感じさせられました。

明日から、サッカーが2倍面白くなる本です。

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2011年12月06日

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ネタバレ

サッカーを「布陣(戦略)」と「プレイヤーの技量(戦術)」に分解、前者にフォーカスした内容。
各布陣の特徴や相性、戦略が戦術の差をいかに覆すか等、豊富な事例が図解されており、
サッカー素人の自分も楽しめました。
(副題では「布陣=戦術」としていますが、ニュアンスとしては戦略を指していると理解)

①サイドを制するものがゲームを制す

サッカーは古くから「中盤を制するものがゲームを制す」と言われてきたが、
今のサッカーは「サイドを制するものがゲームを制す」に変化している。

サイドは360度敵に囲まれるピッチ中央と異なり、相対的にプレッシャーが弱い。
したがって、サイドからボールを相手ゴールライン(ペナルティエリア最深部)にまで上げ、
そこから、ペナルティエリア中央に折り返してゴールを狙う、これが定石となっている。
(こうした場合、シューターはボールとゴールキーパーを見ながらシュートを打てる)

②1トップか2トップか?

これは、相手方のDFの人数との関係性の中で有利不利が決まる。

例えば、3-4-1-2の布陣で4-2-3-1にぶつかると、DF3枚の内2枚(中央の1枚+左右どちらか1枚)が
1トップに対応する(=中央に寄る)。
すると、必然的にDFラインの左右どちらかにスペースが生まれ、
1トップの後ろに控えるプレイヤーに裏をつかれる恐れがでる。
結果、中盤4枚の内、外側の1枚がDFラインにまで下がることとなりやすい。

つまり、3-4-1-2にも関わらず、押し込まれて実質は4-3-1-2
(場合によっては両翼が押し込まれる5-2-1-2)となり、
かなりディフェンシブな戦いをせざるを得ない状況に陥る可能性がある。

逆に4-2-3-1で対応していれば、DFの両翼が押し上げることで、2-4-3-1に近い形とし、
相手方の1トップ、中盤3人に対しそれぞれ数的優位を維持した対応を取ることが考えられる。

③サッカーは布陣でするものではない

布陣は強力な武器ではあるが、布陣より前にまずやりたいこと(信念・方針)があり、
それを実現するために必要な布陣(戦略)を選択する。この順序は決して逆ではない。

したがって、布陣は固定するものではなく、臨機応変に変更できることが望ましい。
布陣には「相性」が存在するし、戦術面での不利があれば戦略面での打開を図る必要がある。

ただし、戦略の幅を広げるためには、複数のポジションを担当できるプレイヤーが不可欠。
一方、ファンタジスタは総じてシステム(布陣)に縛られ、自由なプレーを制限されることを嫌がる。
監督には戦略の幅を広げつつ、戦術との整合性をどのように確保するかが求められる。

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2011年09月24日

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ネタバレ

サッカーの戦術に関する本。
サッカーは布陣でするものか、否か。
そんなことどうでもいいと思った。4-2-3-1とかシステムがある以上、布陣でする一端もあるだろうし、人間が行うスポーツである以上、システムに縛られず、流動的な部分もあるし。

ただ、サッカーで番狂わせはあるけど、布陣は、弱者が強者に勝つためのツールである感じがした。

この本には、サイドを制するものは試合を制するってあるけど、そこは非常に納得がいった。実際、サイドを軽視し、中盤に力を注いだトルシエジャパン、ジーコジャパン、アテネ五輪の日本代表はうまくいかなかった面もあるから。その代わり、日韓W杯の韓国代表とか、ヒディング、バルセロナなど数々のチームは、サイドを重視して、華やかな結果を残したから。これらのチームは、サイドに最低2人以上配置していて、以前日本がやってた、3-5-2、4-2-2-2は使ってない。

サッカーを生で観戦するとき、布陣も注意して見ると、非常に面白くなるんだなを改めて思った。

この本を読んでいて、一番思ったのが、日本サッカーは仮に負けても反省しないことが一番気がかりだった。協会、マスコミ、サポーターそれぞれに責任みたいのはあるのかもしれない。ただ、トルシエジャパン時代、ジーコジャパン時代の失敗に目をつぶるかのような姿勢はあまりよくないのではないか。臭いものに蓋をする精神は良くないと思った。失敗したなら失敗したで、真摯に受け止めて、危機感を持って対処すれば、もっともっと上へ行ける気がする。多分、失敗から反省して活かすのってすごく難しいことだし、プライドが許さない、そもそも気づいてない、気づかないふりをしているケースが多いんだろうけど、やっぱ反省して、次の試合に活かして欲しいと思った。
これは自分自身も言えることだけど…
でも、筆者も受け取り方は違うかもしんないけど、危機感は抱いていた。

この本は、サッカーの布陣に関する本だけど、マスコミ、代表、協会についても触れられていて、多面的に見ることができる本だった。

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2011年06月16日

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今まで見たことのない、サッカーのフォーメーション陣形を豊富な観戦経験から帰納的に批評した解説書。観念的でなく実際の戦例に基づく分析だけに説得力があり面白く、マニア心をくすぐる。なぜ中村俊輔が起用されない試合があるのか、サイドバックが機能しない試合になる理由はどこにあるか、などがよくわかる。結論は現代の流行はサイドを広く使うシステムになりつつある、ということ。もっともただの流行に過ぎないのかも知れず、絶対的な優位の陣形というのはありえないのかもしれない。もっとも相性はある。

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2018年10月14日

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サッカーの戦術論.いままでこのような視点でサッカーを見たことが無かったのでとても新鮮.こういう見方もあるのねと思いながらも,サッカーを観戦するときはもっとリラックスして単純に見ないと疲れちゃうなとも感じた.かなり玄人向き.

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2018年10月09日

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世界各地でサッカー観戦をしているスポーツライターの杉山氏が語るサッカーの戦術論!
フォーメションの図などを用いてわかりやすく、そして詳しく書いてあってわかりやすいです。
こんな戦術所はほかにはないんじゃないかな?読んでみてください。おすすめです!

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2012年06月15日

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フォーメーション図をごちゃごちゃしながらサッカーを理論的に語ろうって内容だったような。
内容の真偽はともかく新鮮ではあった。
現在では似たようなことがいろんなブログとかでやられてるけど。

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2012年05月14日

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【読書その38】サッカー好きの中での、戦術的布陣、システムに関する論議は多い。
バルセロナの4-3-3、イングランド伝統の4-4-2が好きなど。
しかし、ベースとなる戦術や布陣に関する知識が足らず、感情的で根拠のない議論になりやすい。
本書は、現代の攻撃的なサッカーを象徴する流行の4-2-3-1という布陣をはじめ、サッカーの代表的な布陣を戦術的な観点から解説している。
自分自身、かれこれ15年くらいの大のサッカー好きで、サッカーのためだけにスカパーを契約し、毎週、プレミアリーグ3試合、セリエ2試合、リーガエスパニョーラ2試合を見て、そのほか、Jスカイスポーツの毎日放送の情報番組FOOTが好きで録画して見ている。ここで少し基礎的なところから勉強しようと思って手に取った本。
サッカーの面白さは、戦術が個人を上回ったり、逆に個人が戦術を凌駕することだ。
バロンドール受賞者を集めた超豪華なメンバーでもリーグ戦やチャンピオンズリーグ(CL)を勝てなかったりすること。
まさに一つの例で本書でも触れられているのが2003-2004のCL準決勝のモナコ・レアルマドリード。
ロナウド、フィーゴ、ジダン、ラウール、ロベカルといういわゆる銀河系軍団のマドリーに対し、ジュリやモリエンテス擁するモナコに下馬評を覆してアウェーゴール差で勝って決勝に駒を進めた。本書では、それを戦術的な観点から、決勝点が必然的に引き起こされたことを解説する。
当時ライブでテレビでかじりついて見ていたのを思い出し興奮した。やはり名勝負の裏には名采配があるということだ。
しかし、一方で、サッカーの面白さは、時に戦術を超えた個人の能力が光輝くことがあるだ。W杯のマラドーナのイングランド戦での5人抜き。CL決勝対レバークーゼン戦のジダンの時間が止まったかのような決勝ボレーシュート。
今後も、戦術的な理解を深め、サッカーをもっと知的に楽しみたい。

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2012年04月01日

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ヨーロッパのチームの栄枯盛衰の歴史とそのときのシステム(布陣)が見て取れる。サッキが率いた80年台後半のミランやクライフ率いる91-92シーズンのバルサとともにザックの率いたウディネーゼがシステム論上のエポックメーキングな出来事として捉えられている。個を活かすための布陣、相手の長所を消すための布陣が勝負のあやに影響しているということを検証している。

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2012年03月01日

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サッカーの戦術といっても4バックと3バックの違いぐらいしか分からなかったが、それも単に4バックだと攻撃的、とか決まっているものではない。3バックでも中盤の両サイドが上がりぎみであれば攻撃的だし、一時期の日本のように、中心に宮本がいると中盤からのケアが入って下がりぎみになり、守備的となる。現代サッカーは中盤ではなく、サイドを制することが重要なんだそうだ。いわゆるファンタジスタは目立つけど、ボールを持っている時に上手い選手というだけでは不可で、中田や中村が中央に集まってくる布陣では戦えなかったのが自明だという。サッカーは試合数が少なく、2-3連敗で監督の更迭論が出るのは気の毒に思っていたが、やはり監督の手腕というのは重要なようだし、今後の観戦での楽しみも増える本。

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2011年08月07日

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