【感想・ネタバレ】社会変動の中の福祉国家 家族の失敗と国家の新しい機能のレビュー

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Posted by ブクログ

手軽な新書感覚では読めません。ある程度の予備知識は必要だと思います。反対にこの本を読んでから、気になるところを調べなおすのも1つの手かもしれません。エスピンーアンデルセンの福祉国家レジームに属さない日本の特徴から、日本の方向性を示しているところがポイント。市場で福祉がうまくいかない点もよく理解できました。

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2016年03月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

[ 内容 ]
高齢化、少子化、そして女性の社会進出によって、家族に揺らぎが生じている。
失われた家族の機能を代行しうるものとしては、地域社会やNPOとともに、やはり国家が不可欠である。
本書は社会構造の多元性を確認しつつ、福祉、環境、社会資本を統合的にとらえる「総合的福祉国家政策」を提唱。
社会的市場経済のドイツやコーポラティズムのスウェーデンなどの事例を参照しながら、日本の伝統を生かした福祉政策を考察する。

[ 目次 ]
第1章 理論的前提-近代産業社会の構造と機能
第2章 家族と国家の関係-福祉国家はなぜ維持される必要があるか
第3章 福祉国家の形成-起点から最盛期まで
第4章 福祉国家の「危機」への対応-福祉国家の諸類型
第5章 日本における福祉国家形成-世界におけるその位置

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
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☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年03月30日

Posted by ブクログ

著者は、社会の近代化による家族の機能喪失と解体傾向を指摘し、福祉国家の形成に向けての努力が喫緊の課題となっていると主張します。その上で、欧米や日本の福祉政策を理論的に分類し、福祉国家の多様性を明らかにするとともに、新自由主義の台頭によって理論的にも実際的にも福祉政策について考えなおす必要があると論じています。

著者は、日本の福祉政策の歴史を概観し、そこには明白な理論的背景が欠けていたことを指摘します。しかし、高度経済成長の時代が過去のものとなり、日本の近代化の局面がウルリヒ・ベックの言う「再帰的近代」に入っていったことを受けて、従来の福祉国家のマイナス面を取り除きながら制度を改善されたものにしていく必要があると論じています。

ベックの「再帰的近代」に関する議論は、鈴木謙介の著作などを通して触れていましたが、本書は福祉国家論というテーマに沿う仕方で「再帰的近代」を解釈しているような印象があります。そのために、本書の議論は非常に手堅く見通しのよいものになっているように思いますが、ややもの足りないような気がしてしまいます。

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2015年09月27日

Posted by ブクログ

まだ読んでません。
中公新書編集者O氏オススメの1冊。薦められて買ってから5年も経ってしまいました。

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2009年10月04日

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