感情タグBEST3
Posted by ブクログ
恋愛小説です。そういった分野を好む人には良いかも知れません。帚木さんの文章が好きなので読んでる最中は結構熱中できるのですが、終わってしまうと何も残ってないような気がします。どうもこの手の恋愛小説は私には似合わないのでしょう。
それと帚木作品に共通しているのですが、私にはどうも最後の一章が「くどい」感じがします。
ちょっと生臭いかな。もっと将来の予感で終わった方がすっきりしたか・・・と。恋愛小説としての出来も、むしろ「賞の柩」の方が良いかも知れませ
Posted by ブクログ
ちょっと前に、母が言いました。
この人の本は、優しい本だね、と。
その時まだ、一冊しか読んでなかったので、優しいのか、やさしくないのか、まったくもって区別が付かなかったんですが、今回これで、2冊目。
ちょっとミステリーがかっているのかしら? と思ったら、結婚もして子供もいる奥様方の恋愛話。
でもなんというか、自然とドロドロもしていなければ、濃くもない感じはしました。読後感はどちからというと、さっぱり……というか、落ち着くところに落ち着いたのかなあ……と思います。
情念は情念なんだけど、理性的でないわけではない話なので、どろどろにはならなかったかなあ……と。
後、多分、恋愛してる奥様がきっとピュアなんだろうな……と思います。
個人的な一番の感想としては、分厚さの割りに薄かったなー……という。
できればもうちょっとどろどろぐちゃぐちゃでもよかったのかもしれません。
でもこれ、結婚してから読むと、きっとまた違う感慨を覚えるような気がするので、ちょっと読む時期を間違えた本のような気もしています。
Posted by ブクログ
帚木蓬生という作家は不思議。「水神」で遅く知ってファンになり、出世作「三たびの海峡」を読み、最近の「蠅の帝国」を読んだ後、この「空夜」「空山」という大人の静かな恋愛?小説と、時代をばらばらに読んだからか、ジャンルというものがない。どれもある種の重さと静けさを持った深い作品には違いない。
九州の田舎を舞台にした大人の恋愛小説の形をとっているが、桜、菖蒲、櫨、蛍、薪能・・・と、四季それぞれの美しい情景や生活がゆっくりと静かに流れるように丁寧に描かれている。
柴田錬三郎賞。