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幼ななじみの慎一が診療所の医師として戻り、真紀の心は波うつ。夫に仕事に疲れていた病弱な彼女に、生きる歓びが甦る。絢爛たる桜、一面の菖蒲、燃え上がる櫨(はぜ)の並木……、見慣れたふるさとの風景も色づいて見えてくる。四季の移ろいの中に揺れ動く大人の純愛を描いた、柴田錬三郎賞受賞作家の名作ロマン。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
恋愛小説です。そういった分野を好む人には良いかも知れません。帚木さんの文章が好きなので読んでる最中は結構熱中できるのですが、終わってしまうと何も残ってないような気がします。どうもこの手の恋愛小説は私には似合わないのでしょう。 それと帚木作品に共通しているのですが、私にはどうも最後の一章が「くどい」...続きを読む感じがします。 ちょっと生臭いかな。もっと将来の予感で終わった方がすっきりしたか・・・と。恋愛小説としての出来も、むしろ「賞の柩」の方が良いかも知れませ
うーん,おとなの恋愛小説って感じだ. R-30指定とかあったほうがいいかもね. 実際問題,生まれ育った街への愛着と過疎というマイナス面との綱引きを感じてる人ってけっこういるんじゃないかなあ. 自分は都内生まれなのでそういうのがいまいちわかんないけど(そして,これからはそういう人が増えるんだろうけど...続きを読む).
ちょっと前に、母が言いました。 この人の本は、優しい本だね、と。 その時まだ、一冊しか読んでなかったので、優しいのか、やさしくないのか、まったくもって区別が付かなかったんですが、今回これで、2冊目。 ちょっとミステリーがかっているのかしら? と思ったら、結婚もして子供もいる奥様方の恋愛話。...続きを読む でもなんというか、自然とドロドロもしていなければ、濃くもない感じはしました。読後感はどちからというと、さっぱり……というか、落ち着くところに落ち着いたのかなあ……と思います。 情念は情念なんだけど、理性的でないわけではない話なので、どろどろにはならなかったかなあ……と。 後、多分、恋愛してる奥様がきっとピュアなんだろうな……と思います。 個人的な一番の感想としては、分厚さの割りに薄かったなー……という。 できればもうちょっとどろどろぐちゃぐちゃでもよかったのかもしれません。 でもこれ、結婚してから読むと、きっとまた違う感慨を覚えるような気がするので、ちょっと読む時期を間違えた本のような気もしています。
帚木蓬生という作家は不思議。「水神」で遅く知ってファンになり、出世作「三たびの海峡」を読み、最近の「蠅の帝国」を読んだ後、この「空夜」「空山」という大人の静かな恋愛?小説と、時代をばらばらに読んだからか、ジャンルというものがない。どれもある種の重さと静けさを持った深い作品には違いない。 九州の田舎を...続きを読む舞台にした大人の恋愛小説の形をとっているが、桜、菖蒲、櫨、蛍、薪能・・・と、四季それぞれの美しい情景や生活がゆっくりと静かに流れるように丁寧に描かれている。 柴田錬三郎賞。
帚木氏の小説は、社会に孕む問題をついた、、、というイメージがあったのだが本作は誠に艶っぽい。びっくりした。
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