【感想・ネタバレ】狐罠のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

贋作を売りつけられた仕返しに、贋作を売りつけるという贋作バトルって趣向が面白い。X線蛍光分析などの科学的な分析に引っかからないような贋作制作の工夫などは興味深かった。古美術という堅苦しい世界を描いていはいるが、キャラはデフォルメが効いてるし気軽に読めた。またミステリーの部分である殺人事件の解明も古美術に根ざしたものでよかった。

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2012年03月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

骨董の世界って深い!そして、美術品の価値って危うい。
フィクションとは思いつつ、食事のときに使える焼き物好き程度でいよう。。。と誓う。
骨董の世界という普段なじみのない世界の説明のためか、文章がくどくどしく感じられて入り込むのにはやや時間が必要。でも慣れるといっきに加速する。
殺人事件よりも贋作を巡る駆け引きのスリルが中心で最後の最後までドキドキの連続。
途中の陶子の危機はルパンの813とかぶった。
うーん、やられた。。。とやはり思う読後。
このところ、高校生の恋愛話を読んでいて、ふわふわで小さな女の子が(でも胸はデカイ)泣いてるだけなのに、なんでかハッピーエンド。なんとなく鬱々としていただけに、陶子に硝子がものすごくかっこいい。頼もしい。タフな二人に惚れる。
「三十女は、これくらいじゃめげないって。」

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2011年10月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

古美術の贋作をテーマにしたミステリ。
残念ながら著者は早逝しているよう。
存外面白いので残念。他も美術や民俗学などあるようなので良んでみよう。

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2022年04月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

骨董商の「旗師」宇佐見陶子は、同業者の橘薫堂(きくんどう)の主人・橘から贋作のガラス器をつかまされる。
プライドを傷つけられた彼女は報復を決意するが、目利きの橘の目をごまかすことは容易ではない。
そこで彼女は、別れた夫のつてを頼り、贋作の天才・潮見老人に協力を求める。
一方、橘薫堂に勤める女性が殺され、陶子も殺人事件に巻き込まれてしまう。

骨董の世界を舞台にした、古美術ミステリ。
骨董業界という特殊な業界の事情をわかりやすく描いているのでとても読みやすかったです。

贋作をつかまされるのは見る目が無いから、つまり騙される方が悪いという非情なルールがまかりとおる業界。
そんな素人の想像を絶する古美術業界を舞台に、人の飽くなき欲望や駆け引きが描かれ、読み手はどんどん作品世界に引き込まれ、読み始めたら止まらないジェットコースターストーリーとなっています。

陶子がどのようにして復讐を果たすのか、殺人事件の捜査が陶子にどのように絡んでいくのか、一筋縄ではいかぬ手に汗握る展開や途切れのない緊張感に最後まで気が抜けません。

刑事のでこぼこコンビのしたたかさとか、潮見老人の不気味で迫力のあるキャラクターとか、脇を固める登場人物も個性豊かで魅力的でした。

ただ、最初の導入部分はちょっとわかりづらかったです。
まず主人公の陶子が橘に贋作をつかまされ、保険会社の調査員によって騙されたことに気づいた彼女は、その恨みを晴らすべく、復讐(目利き殺し)を決意する・・・という流れになっているのですが、彼女の心情が説明されないので、なぜリスクを冒してまで復讐を決意するのかが読み手には伝わらない。
一筋縄ではいかない世界で一人で仕事をする女性が並々ならぬ気概を持っていて、そのプロ意識の高さゆえに復讐をするのかな?とも思うのですが、贋作作りに手を染めるというのは、明らかに「犯罪者側」に行ってしまうことなので一度そうなったら絶対に元の立ち位置には戻れないし、職を失う可能性もある。
序盤の展開が早すぎて事情がのみこめず、陶子にも共感できないので読者が置いてかれる気がしました。

お話自体は面白かったので続編も読んでみたいです。

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2018年06月17日

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