【感想・ネタバレ】白い薔薇の淵までのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

予想以上に描写過激でした・・・
思いっきり同性愛要素が詰まっている作品で、苦手な人には絶対にすすめられないような内容です。
内容もけして明るくないです。
けれど、破滅的な感じが、とても魅力的でした。引き込まれます。

作者さん自身が同性愛者だと言うこともあってか、心理描写もリアルでよかったです。
に、最後の部分が心を打たれました。
それまでの描写による苦手とか、そう言う印象がすべて吹き飛ぶくらい、素敵なラストだったと思います。

読んでいて、心が痛むような、切なくなるような、不思議な感じがしました。この人の本を、もっと他にも読んでみたいです。

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2012年09月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読。小説を書くことは自分と向き合うことでもあるのだな、と感じました。この作品は私小説という枠組みには入らないのでしょうが、それでも著者の想い、考え、経験…等々が小説の中に溢れていてそれが心を掴むのだと思います。同性同士の恋愛が描かれ、性別からくる苦悩ももちろんありましたが、自分はそのことよりも登場人物の心の傷や欠落感に心を打たれました。当事者に近いものがあるから。

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2014年08月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小説家の塁とOLクーチの女性同士の恋愛話。
愛しすぎて、好きすぎて求めすぎて傷ついて消耗する恋愛。愛しているからこその独占欲やら支配欲、嫉妬がリアルで生々しい。でもこれほどまでに人を愛せたらいいなって、人生変わるだろうなって思う。性描写も多いが、美しくて品がある。

「誰に認められようとも、愛する人に認めてもらえなければ仕方がない。私はそういう人を愛することはできない。」

「一本の電話線を通して、同じひとつの夜の淵と淵で、わたしたちは一緒に泣いた」

「日曜日ごとに家族連れの波に揉まれていると、塁からどんどん遠く離れて、自分だけがすぐ変えるような安っぽい幸福を抱きしめていると感じることがあった。」

「うちに帰りなよ。誰かの胸に。安全な茶の間に。テレビとバスタオルのある場所に。ぶくぶく太って幸せになりなよ。そして二度とわたしの前にあらわれないで」

「嵐のあとの桜がわたしは好きだ。わたしたちがいつか別れることになっても、クーチが満開の頃を過ぎたら、もう一度わたしのところに戻っておいで。そしたら死ぬまで愛してあげるよ。」

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2017年01月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中山可穂ってばジャンル人妻って感じだけど、今回人妻じゃない!と思ってたら結局人妻になった!離婚したけど!

人一倍傷つきやすい、気高い野良猫みたいな作家ってなんだか中山可穂もこういう人なんだろうなって思っちゃって。

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2012年06月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やだこれ切ない…。
でも後味重いの嫌いじゃない。むしろ好き。

ラスト以降にクーチと塁に何があって、あの冒頭に戻るのか、どうして塁が28で死んだことになっているのか、読み終わった後にいろいろ想像させられた。

同性愛を描いた小説だけど、すごく綺麗な言葉や表現で、いやらしさを全く感じなかった。
少し時間をおいたら、また再読したいです。

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2012年04月08日

ネタバレ 購入済み

評判を見て購入

評判を見て購入しました。絶望的に性格の相性が悪いふたりが肉体的に相性が良いとこうなってしまうという
例を延々と読んでいた感じがしました。
BLではよくある話で、特に片割れが闇のような過去を持っていて、ノンケがそれを受け止めようとも受け止めきれず
終わりや破滅に向かうような。
ただこれは「一般文芸」で「2001年に」「山本周五郎賞受賞」をしているのがやはり一線を画す要因なのかなと。
時代を経ようとも色あせない文学もあるけど、これはその時代に読んでこそのタイミングや共有感があってこその受賞作なんだろうなあ。
文学にまで「昇華」させた筆力と経験あってこそだと思った。

内容について。
主人公と、結婚した男の性描写も出てくるけど男女の煮染めた気持ち悪さがつまっていてそこは出色だと思った。
この気持ち悪さ、わかるひとにはわかるだろう。
聖母"風"の主人公の受け止める気持ち悪さと男の気持ち悪さよ……急にぶっ込んできたなという感じでパンチを食らう。
主人公と男の関係性もあまり好きではないため客観的に読める。おしなべて主人公まわりの人々、下半身緩い。
そこら辺の貞操観念が透けて見えた。
主人公を「いい女」って周りのキャラクターが評するけど、そのへんは読んでもほぼ伝わってこなくて残念。
ナンパにのって尽くして振り回されて振り回して、挙げ句の果てにその時代の価値観で結婚してしまう。
不倫もする。
女同士の官能を楽しめば良いのか、男女関わらない恋愛模様を楽しむべきか。
その辺曖昧で、最後も曖昧で、文庫エッセイも「えっ、本編終わり? これで終わり? それともこれは累のエッセイ?」と
混乱した。

受賞した頃読んでたら、また感想はガラッと変わっていたのだろうな。

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2020年09月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恋愛に性別なんて関係ないんだな、とか。



そもそもこの二人の関係は「恋愛」と呼べるのか、とか。



別れた方が幸せになれると分かっているのに別れられないのはどうしてなんだろう、とか。



この人の本を読むと、いつもいろいろ考える。




少なくとも私は、花束をもらうならドライフルーツがほしい。
クランベリーかレーズンで。

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2011年08月17日

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