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Posted by ブクログ 2016年02月24日
・米国国家情報会議の作成した近未来のトレンド分析
・大統領選に合わせ、4年1回作成される。新大統領はこのレポートディープ版で、国家戦略を練るとこと。
・メガトレンドは、以下の4っつ
(1)個人の力の増大
貧困層の縮小
地域の政治・宗教・文化的伝統とグローバルスタンダードとしての西洋的価値観の対立
...続きを読む
(2)権力の拡散
中国の地位は短命、インドが世界経済の牽引役
米国が中国にトップを譲るのは2040年
覇権国家セロの時代
(3)人口構成の変化
高齢化、都市化
(4)食糧・水・エネルギー問題の連鎖
気候変動
天然ガスの生産量増加より再生可能エネルギーは不発
・ゲームチェンジャーの要素
①危機を頻発する世界経済
負債が減少しているのは米国、豪州、韓国だけ
最も不安な国 日本
失速する中国と躍進するインド
②変化に乗り遅れる「国家統治力」
③高まる大国衝突の可能性
中国/インド、米国/中国
水資源をめぐる争い
④広がる地域紛争
サウジアラビア、イランの核開発
⑤最新技術の影響力
情報技術(データ処理、SMS、スマートシティ)
機械化と生産技術(ロボット、自動運転技術、3Dプリンター、)
資源管理技術(GM、精密農業、水管理)
医療技術(病気管理、能力強化)
⑥変わる米国の役割
覇権国から、トップ集団の1位
米国、中国、インド、日本、英国、フランス、ドイツ、ロシア
・「2030年」4つの異なる世界
①欧米没落型→自由貿易圏の消失
②米中協力型→アメリカンドリームの復活
③格差支配型→アメリカ恩恵、EU分裂、アフリカ打撃、テロの温床
④非政府主導型→強調ムード、国際社会比較的安定
GDPは②>④>③>①
Posted by ブクログ 2016年02月14日
色々な情報が描かれている。
特に4つのケースについては、興味深かった。
また、インドのことがたくさん記述されている点に驚きを感じた。
それに引き換え、日本の記述はとても少なかった。
Posted by ブクログ 2015年09月21日
本著は米国大統領が就任する際に渡される中長期的に考慮すべき事項、シナリオをコンパクトに整理したもの。
米国国家情報会議という公式な諮問機関が作成している。
冒頭に立花隆が本著の読み方を紹介しているが、この部分が最も大切なところかもしれない。本著の意義を理解することも含めて。
世の中の動きがある意味で...続きを読むここに整理されたことをベースに論じられ、決定されるている、と判断しても過言ではないかもしれない。
本著は2012年に出版されているが、同じ時期に出された英エコノミストの『2050年の世界』と併せて読み比べると、より理解が深まる。
2016年大統領選後に出版が予定される次版も待ち遠しい。
以下は幾つかの気付き。
・今後、アジアが世界を牽引していき、特に中国とインドの成長について触れているところはエコノミストの判断と重なる部分。この確実性は極めて高いといえる。
ただ、インドとパキスタン、インドと中国間の政治的、宗教的な対立のリスクをどのように織り込むのかが難しいところ。
・発展途上国で中間所得者層が拡大することは間違いない。この結果、経済は活性化するというプラス面がある一方、消費の拡大が資源不足に繋がること、中間層の発言力向上が政治的な不安をひき起こす可能性があること等、マイナス面も考慮する必要がある。
・日本が世界的にも未曾有の高齢化社会を迎え、国力が低下していくと予測されている点は、エコノミストと同様。
十分に対策が打てていない、考えられていない、ことの裏返しなのかもしれない。
・温暖化により特に懸念されるのことが氷河の消失。
例えば、アンデス山脈地域の国々では、長い乾期の間、氷河から溶け出す水が川の流れとなり、数千万人の生活を支えている。
ヒマラヤ山脈も同様。
水資源に関する紛争が懸念されている。
・米国が『世界の警察官』としての役割が果たせなくなる可能性が高く、それに代わる枠組みを考えていく必要がある。米国のGDPに占める軍事費の比率も低下トレンドになる。(アフガン、イラク戦争時7%台から現状5%程度へ低下)
・今後の世界を大きく左右するのは、『情報技術』、『機械化と生産技術』、『資源管理技術』、『医療技術』。
『資源管理技術』の中で鍵になる分野は、『遺伝子組み換え食物』、『精密農業』、『水管理』。
・米国経済の不安要素。
①医療保険
②中等教育の水準低下
③所得分配の不均衡(格差拡大)
・オルターナティブ・ワールドということで四つのシナリオで将来を予測している。
『欧米没落型』、『米中協調型』、『格差支配型』、『非政府主導型』
この中で最も楽観的と評価されつつも、世界経済に最も良好な影響を与えるのが『米中協調型』。
米国の現在の対中国の政策を見ていても、民主化政策等で厳しいスタンスであることは不変であるものの、政治、経済共にしたたかな関係が続いているのは、このような分析も背景にあるからだろうか。
Posted by ブクログ 2014年11月24日
アメリカでは数年に一度、国家として世界のトレンドを調査してレポートを発表している。
今後、世界の潮流はどのように変化していくのか。
自分の今後の人生計画をたてる上で、頭にいれておくのには参考になる。
内容としても細かいデータに走るのではなく、簡潔にポイントがかかれておりちょうどよい分量。
Posted by ブクログ 2014年04月24日
米国国家情報会議による2030年へ向け た各国国勢の移行予測レポート。
生産労働人口のレポートについてはインド 経済が中国を追い抜くのはそんなに遠い未 来ではないとしている。 意外だったのは、ロシアの高齢化。また、 既に「○○の春」や、それらに並ぶクーデ ターは一部本書の予測を裏付けているとい え...続きを読むる。
折しもオバマ大統領訪日の折、冒頭で立花 隆氏が寄稿されているように、手元に置い て政策の先読みに資したい一冊。
Posted by ブクログ 2021年06月10日
・人口動態から、中印の台頭と日本の没落は避けられない、EUとアメリカも没落
・特に日本とドイツは急激な少子高齢化に襲われる、中でも日本の債務レベルは深刻で大規模な政策変更が必要
・水、食糧、エネルギー不足の内、前の2つは深刻化する可能性が有るが、エネルギーについては需要と共に供給も増える為、シェール...続きを読むオイルや石油発掘等、不足となる可能性は限定的
・ITで重要な分野は、①情報技術、②機械化と生産技術、③資源管理技術、④医療技術
・2030年のシナリオは欧米没落型(主導者不在の混乱型)、米中協調型、格差支配型、非政府主導型の4シナリオ
・日本のプレゼンスが最も高まるのは格差支配型、世界的な景気低迷で各国が保護主義的、搾取的な政策に走り、途上国が成長しないシナリオ
Posted by ブクログ 2020年03月09日
前半の、人口に関する予想の部分が解像度が高くて良かったです。
中盤〜後半は解像度が低くなっていってしまっている印象でした。
短く纏まっていてとても読みやすかったです。
本書内の予測
・極度の貧困が減り、世界人口の半数が中間所得層になる。
・先進国の多くは人口構成が成熟し、経済成長率が低くなる。医療...続きを読む費や年金に多額の資金が必要になる。
・覇権国家が1〜2個だった今までの時代と異なり、今後は複数国家が同程度の影響力をもつようになる。それに合わせて新たな協力・話し合いのためのモデルを探っていくことが必要。
・SNSなどの影響で、中小コミュニティや個人などが発言権を高める。国家間だけではなく利害関係者が増え、交渉がより複雑で難しくなる。
・うまく世界が協調できれば経済成長も達成できるが、協調に失敗すれば経済成長率が低くなり貧困を減らせる速度も遅くなり、紛争が増える可能性がある。
・テクノロジーの進歩は効率性も高めるが、テロの脅威も増している。
Posted by ブクログ 2018年11月23日
メガトレンド
1.個人の力の拡大
2.権力の拡散
3.人口構成の変化
4.食料・水・エネルギー問題の連鎖
ゴールドマンサックスが呼ぶ今後成長が期待できる国家11はバングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラン、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、韓国、トルコ、ベトナム。
2030年まで...続きを読むに一国で国際社会をリードするような覇権国は消滅する。
国家ではない団体やネットワークが国際社会で発言力を増す。
国際社会の傾向。
1.危機を頻発する世界経済
2.変化に乗り遅れる国家の統治力
3.高まる大国の衝突可能性
4.広がる地域紛争
5.最新技術の影響力
6.変わる米国の役割
飢饉、津波などの災害の影響も考えなければならない。
大きな視点で物事を見るきっかけになった。今後もここで見た視座を失わないようにする。
Posted by ブクログ 2018年10月28日
"2030年ごろの世界がどうなっているかを予測している。
この本に記載していることが、本当に実現のものとなるかどうかはわからない。
でも、ここに記載されている予測から、我が身に置き換えてどんな行動をするのか?しないのか?
漠然と斜め読みした私は論外ですが、仕事や生活設計に活かせる人がこれか...続きを読むらの社会を動かしていく人なのだろう。
斜め読みでも、同様の書籍を3冊斜め読みしたら、それなりに頭に残るものが出てくるはず。
そんな読書をたくらんで、今回は深追いしないでおく。"
Posted by ブクログ 2018年10月28日
中国の台頭と高齢化、インドの台頭を意識した今後の対応を考える視点を持っている。
中国の若者は減少しており、それは大学出願者の減少に現れている。
水資源、食料不足になる。
Posted by ブクログ 2017年01月10日
米国国家情報会議がまとめた近未来(15~20年後)の世界のトレンドが書かれている。1500年以前はアジアの帝国が覇権を握っていたが500年を経て再びリードすることになる。中間所得層、都市部集中、テクノロジーの変化、により、①個人の力の拡大②権力の拡散③人口構成の変化④食料・水・エネルギー問題の連鎖、...続きを読むが2030年のメガトレンドとなる。また国際社会が見せ始めている傾向として、①危機を頻発する世界経済②変化に乗り遅れる国家の統治力③高まる大国衝突の可能性④広がる地域紛争⑤最新技術の影響力⑥変わる米国の役割、という6つのゲームチェンジャー的要素が絡み影響しながら2030年の世界が形成される。最後に4つのシナリオが例示されている。①欧米没落②米中協調③格差支配④非政府主導の型である。当報告は2012年12月に発表されたもの。2016年12月の4年後の現在、英国のEU脱退、米国にトランプ政権発足、イスラム国の台頭、中国が覇権を目指した活動活発化、など概ね予測に沿った状況になっていると感じる。歴史的に見て異常なほど平和が続き国家間紛争が少ない状況もいよいよ次の段階に移行しそうである。中国も減速し、アジアの覇権を得るため、米国vs中国の構図も現実となりそうな予感。まだ現実感はないが、これからはインドの台頭が控えている。今現在の私の感触では、内向的国家主義の気運を持ちつつシナリオ④に向かっている気がしてならない。
Posted by ブクログ 2015年01月13日
4つのメガトレンドと4つのシナリオ。
どれも現状のトレンドを将来へ引っ張っただけだが、一つ一つの背後にはおそらく相当の分析が実行されているということがうかがい知れる。何よりカバーの端っこに書かれている訳者?の言葉が良い。
-本書を一読すれば明らかですが(略)1995年に国家としての繁栄期を終えた日...続きを読む本は「世界一の高齢者大国」として、経済は縮小の一途をたどることになります。つまり、日本は国家としてのグランドデザインを大きく変える必要があります。にもかかわらず、2012年の衆院選で、その点についてきちんと主張を行い、国民に議論を呼びかけた政党は皆無でした。(略)この国で生きていく私たちの子供や孫が将来より良い暮らしを送ることができるためにも、私たちはもっと真剣にこの国の未来について、「この国をどのような形にしていくのか」について話し合う必要があるのではないでしょうか
Posted by ブクログ 2014年04月24日
メガトレンド 個人の力の拡大・権力の拡散・人口構成の変化・食料水エネルギー問題の連鎖。ゲームチェンジャー 国家統治力の減退・大国衝突・地域紛争・最新技術・米国の役割の変化。
シナリオ 欧米没落・米中協調・格差支配・非政府主導。
Posted by ブクログ 2014年02月06日
1.メガトレンド(2030年の世界の構造を決定付ける4つの構造変化)
①個人の力の拡大…貧困層が激減し、アジアを中心に10億~20億人もの新たな中間所得層が誕生
-中間所得者層の拡大➜自動車や日用品の需要は急激に伸び、深刻な資源不足を引き起こす可能性
-世界的に中間層が増えることで、先進国の中間層の...続きを読む存在感は薄まる(米国や日本お中間層の購買力は、将来的にはとても小さなものに)
―「イデオロギーの衝突」が不安材料➜長期的には、欧米型の価値観と新興国側の考え方を混成させた「ハイブリッド型」のイデオロギーが生まれるのではないか
②権力の拡散…アメリカを始め欧米各国の力が衰え、世界は「覇権国家ゼロ」状態に
-発言権を持つ国家の数が増える一方、国家ではない非公式なネットワークの発言力も増す➜1750年以降続いてきた欧米中心主義を反転させ、アジアが再び国際社会と国際経済の主役にやることを意味&多様な意見が政治の場に反映されるのはいい面もあるが意見の取りまとめは難しく、政策立案が難しくなるという難点も
-国力比較によると、2030年までにアジアの地域としての力は北米と欧州を合わせた力よりも大きくなる見通し
-2020年代のどこかで、中国は米国を抜き世界第1位の経済大国に。相対的に、低成長を続ける欧州や日本、ロシアの経済力は弱まる
-世界のあらゆる地域内で交代(例)アフリカ:エジプト、エチオピア、ナイジェリア≧南アフリカ/東南アジア:ベトナム=タイ/ラテンアメリカ:ブラジル、コロンビア、メキシコ➜ブラジルが「南米の巨人」/ロシアは急速な人口減に直面(約1000万人減)➜移民を受け入れ、経済成長を保てれば、現在の国際社会での発言を維持
―世界のトップは、2,030年~2040年の間に米国から中国に交代。一方、日本の国力がじりじりと低下。すべての先進国のグラフが右肩下がり
―一国で国際社会をリードするような「ヘゲモニー=覇権国」は消滅。米国も中国もその役割を果たせず。一方、国家ではない団体やネットワークが国際社会での発言力を増すように➜多様な意見が政治の場に反映される面もあるが、取りまとめ&政策立案が難しくなるという難点も
③人口構造の変化…高齢化や若者の減少、移民や都市化が世界のあらゆる地域で進む
④食糧・水・エネルギー問題の連鎖…怖いのは天候不順。シェール系燃料の開発でエネルギー不足は解消か
-天然ガスの生産量が増えることで、2030年までに石炭から天然ガスへの切り換えが進みます、これは二酸化炭素の排出量を減らすうえで絶大な効果をもたらします、安くて豊富にある天然ガスの普及により、水力や風力、太陽光などの再生可能エネルギーに対する注目はかすみがちです。
2.ゲームチェンジャー(世界の流れを変える6つの要素)
① 危機を頻発する世界経済・・・新興国、特に中国・インドが世界経済の牽引役に。ただし中国は緩やかに失速
-負債が減少している先進国は、米国、オーストラリア、韓国の3カ国だけ
-最も不安な国は日本(急速な高齢化+人口減少→長期的に経済成長を実現させる潜在力はきわめて限定的)→短期的に経済成長を犠牲にしないと、膨らむ負債を解決することはできない
-失速する中国経済(高齢化、5%程度の成長率に落ち着く)
-インドの躍進(2025年までに日本やドイツを追い抜き、世界経済の成長の柱に)
② 変化に乗り遅れる「国家の統治力」・・・ITの発達等により国民の権利意識が向上、国家の統治力は次第に衰える
-民主主義に移行中/民主化不足の国家(中東、中国、ベトナム)は不安定
-IT活用で、犯罪活動を含めた国民活動すべてを政府が簡単に監視・掌握できる
-安保理、世界銀行、IMFなどの国際機関は、G20のように現状に即した最新版にアップデートされ、姿を変えていくはず
※ 案件別にみた2030年「多国間協力」のシナリオ
[気候変動]
最善のシナリオ-LNGによりCO2削減が進む。発展途上国でも経済成長により環境問題に取り組む経済的な余裕が生まれる
最悪のシナリオ-景気後退が逆風となり、主要排出国の間で新たな合意が締結される可能性は低い。国連の環境会議は、締結に拘束力がなく進展は期待できない。
③ 高まる「大国」衝突の可能性・・・史上稀な平和な時代だが、中国VS.インド、米国VS.中国が表面化する可能性も
-国内紛争は減少傾向に(成熟化が進む南米や東アジアでは順調に減少。残るはサブサハラ、中東・南アジア、アジア太平洋諸島)
-高まる国家間紛争の可能性(中国とインド[アジアの覇権]、米国と中国[制海権]、水資源を巡る争い[北アフリカ、中東、中央・南アジア、中国北部])
-
④ 広がる地域紛争
-南アフリカ:コンゴ、ソマリア、サヘル地帯が最も不安定な地域
-中東:イランの核開発、サウジアラビア王家の没落、エジプトの原理主義政権、イラク・シリアの内紛激化
-南アジア:パキスタンとインドの対立、アフガニスタンの経済破綻状態
-東アジア:中国の経済的・軍事的な台頭と近隣諸国との対立関係
⑤ 最近技術の影響力・・・人間の暮らしを大きく変えるテクノロジー、焦点となるのは4つの分野
-情報技術・・・3つの注目トレンド(データ処理、ソーシャルネットワーク、スマートシティ)
-機械化と生産技術・・・3つの機械化(ロボット、自動運転技術、3Dプリンター)
-資源管理技術・・・鍵となる3つの技術(遺伝子組み換え食物、精密農業[無人化]、水管理[マイクロ灌漑])
-医療技術・・・健康管理分野の2つのトレンド(病気管理[遺伝子解析]、能力強化技術[義肢])
⑥ 変わる米国の役割・・・影響力は衰えるもトップ集団1位に留まる。ただし「米国の没落」の可能性も
-弱まる基礎体力(非効率・高額な医療保険、中央教育の水準低下、所得分配率の低さ、軍事力の低下)
3.オルタナティブワールド(4つのシナリオ)
①米中協調型・・・第三国で勃発した地域紛争への介入を機に、米中の協力体制が確立
-世界経済の収入は約2倍の132兆ドルに。新興国の高成長+先進国も経済成長
-南アジアでの軍事協力を機に米中が協力、環境問題や資源問題にも一緒に取り組めるように
②非政府主導型・・・グローバルな人材がネットワークを駆使して世界を牽引する時代に
-テクノロジーの進歩で、NGO、大学などの教育機関、裕福な個人などの非政府主体が世界のリード役に
-大学などでは国境を越えた人材交流によりグローバル規模で同窓生が生まれ、つなぎ役に
-世界規模でエリート層と中間所得者層が増加→環境問題といった課題に、世界中の人々が一丸となって取り組む
-国家の役割は、国と国、国と非政府期間を結ぶコーディネーター役に留まる。一方、NGO、多国籍企業、IT企業、世界的な科学者なども活躍の機会が増え、寄付や慈善活動も重要性を増す
③格差支配型・・・経済格差が世界中に広がり、勝ち組、負け組が明確に。EUは分裂
-米国は安価なシェール系燃料で勝ち組になるも孤立主義を強める
-EUは競争力の低い南欧諸国がユーロ圏から追い出され分裂、力を失う
-アフリカ国家は分裂の危機、テロ活動や犯罪行為の温床に
-中国では国内格差(湾岸大都市謳歌、共産党とのパイプ)→国粋主義的な姿勢を強める
④欧米没落型・・・欧米が対外的な力を失い、世界は大きな混乱期に移行
-欧米は世界のリーダーとしての能力・意欲を失い、政権は過激な国家主義、国粋主義に。2020年までに自由貿易圏は消滅
-中国・インドは政治腐敗、インフラ・金融システムの弱さ→経済成長に急ブレーキ
Posted by ブクログ 2019年04月29日
久々に日本悲観本を読みました、日本はもはや復活しない、アメリカも中国もすぐにピークを過ぎて、その後は、インドと中国以外のアジアが世界経済を牽引していくという内容です。
その根拠は、中間所得者層の購買力が、その地域では飛躍的に増えるからというものです。この本の著者である立花氏によれば、中間所得者層の...続きを読む比率は、日本の場合、2000年には世界人口の10%もいたのに、2020年には5%,2050年には2%に落ち込むそうです。
最近は、日本の実力を多くのデータを用いて証明した本も出てきているの
で、それと読み比べてみましたが、中間所得者層以外のデータも示してほしかったです。
この本で得た私にとっての新しい情報は、あのサウジアラビアで消費量が増えていて、2037年には原油輸入国になる可能性がある(p113)というものでした。
以下は気になったポイントです
・1500年以前はアジアの帝国が世界覇権を握っていたが、それから500年を経た今は、アジアは再び世界をリードする、2030年までに世界中の多くの国では中間所得者層が主流になる(p4)
・中間層の上位層(アフリカで比較的ゆとりある層)は、2010年の3.3億人から2030年には6.8億人に増加する(p20)
・歴史的に中間層が増えると民主主義を求める声が高まり、大衆迎合型政治や独裁政治が生まれやすい、一方でGDPが1.5万ドルを超えると民主主義が定着して独裁政治に戻らなくなると言われている(p21)
・エイズによる死者は、1年で200万人が亡くなった2004年をピークに減少している、また幼児の死亡率も劇的に減っていて、2030には寿命格差はなくなるだろう(p28)
・2030年までに国際社会の権力構造は、独占から分散となり、1750年以降続いてきた欧米中心主義を反転させるだろう(p32)
・GDP、人口、軍事費、技術投資の4点に加えて、健康・教育・統治を加えて国力統計を算出すると、中国が米国を追い抜くのは、当初予定の2030年ではなく、2040年以降になるだろう(p36)
・米国におけるシェールオイルの生産は、2020年には石油輸出国になる可能性がある、この足枷になっているのが、地下水汚染や採掘現場での事故等の環境問題である(p70)
・天然ガス生産が増量することで、2030年までに石炭から天然ガスへの切り替えが進む、これにより再生可能エネルギーは不発となる(p72)
・サウジアラビアの場合、直近の試算で、財政収支がトントンになる原油水準は、1バレル=100ドルであり過去の試算より大幅に上昇している、国内での消費量も増えていて、2037年までに原油輸入国になる可能性もある(p113)
・2030年に向けて重要な3つの機械化の流れとして、1)ロボット、2)自動運転技術、3)3Dプリンター、がある、特に3Dプリンターでは試作品を作らずに、完成品をダイレクトに製造できるようになる(p132,135)
2013年5月11日作成
Posted by ブクログ 2021年02月13日
内容にそこまで目新しさはないが、論理的で整理された文章構造で読みやすい。
頭を整理するのにはとても良い。
世界の構図が変わる未来がすぐそこまで来ている危機感を改めて感じる一冊。
Posted by ブクログ 2020年05月02日
2030年に世界はどう変わっていくのか?
人口構成の変化等4つのメガトレンド、最新技術等6つのゲームチェンジャー。
このそれぞれを詳しく説明し、その組み合わせでどういう世界が予測されるのか綴った内容。
悲観的なものも楽観的なものもあるが、大変興味深く読むことができた。
大事なことは、こうした将来...続きを読むがあり得ることを認識し、今から準備をしておくこと。
とは言え、個人で具体的にできることは限られており、
いつ何時どうなってもよいように自己研鑽する必要性を感じた1冊。
Posted by ブクログ 2019年08月12日
大袈裟なタイトルだが、人口の予測に基づく17年後の分析。インドの人口が中国を抜くらしい。アメリカの覇権は弱まるものの、まだまだ世界をリードする国であることには変わらない。今後ヨーロッパは弱まり、ブラジル、インドネシア、エジプト、パキスタンあたりが伸びてくるようだ。
Posted by ブクログ 2019年06月12日
米国国家情報会議によるレポート。
最良、最悪シナリオまであるが、どれも発生確率が低いとは一概には言えない内容。先進国と新興国と呼んでいる現状のパワーバランスとは変わった世界が待ち受ける可能性は高い。それが世界安定化が進んでいるともいえないのが辛いが。
Posted by ブクログ 2019年01月06日
米国の情報機関が予測する世界のトレンド。
大統領にもレポーティングされている内容だと。
そんなものが1000円で売られているというのも不思議な感じですが。
2030年といえば17年後、自分は還暦間近になっていて、うちのコドモらが社会に出ている頃。
そう考えると、遠いような近いような。
4つのメガ...続きを読むトレンド(構造変化)と6つのゲーム・チェンジャー(流れを変える要素)が掲げられています。
【メガトレンド】
1.個人の力の拡大
2.権力の拡散
3.人口構成の変化
4.食料・水・エネルギー問題の連鎖
【ゲーム・チェンジャー】
1.危機を頻発する世界経済
2.変化に乗り遅れる「国家の統治力」
3.高まる「大国」衝突の可能性
4.広がる地域紛争
5.最新技術の影響力
6.変わる米国の役割
こうして並べてみても、あんまり明るい未来というイメージではないですね。
終末的な世界大戦争になるような恐れは無さそうだけど。
特に、欧米や日本のような成熟国家は、相対的なプレゼンスの低下や高齢化、財政悪化など混沌とした状況を否応なく迎えることになりそうで。
まあ、そんなトレンドは現時点でもすでに始まっている感はあるけど。
個人的に最も気になるのはメガトレンドの4番目「食料・水・エネルギー問題の連鎖」です。
先の泥沼の戦争に日本が足を踏み入れていったのも、資源争奪に対する脅迫観念が背景にあったわけで。
危険な香りがします。
が、一方で、こうした問題は技術的なイノベーションによってガラッと状況が一変する可能性もある。
日本の国家戦略としては、資源に関わるイノベーションにフォーカスしていくのが正解だと思うんだけどな…
Posted by ブクログ 2021年08月08日
中・長期予測のためにつくられた機関、米国国家情報会議がまとめたレポート。
先に読んだものによれば、食料は過剰の時代に入るとのことだったが、本書ではどう書かれていたか。
「世界的な食料不足は、輸出入の効率化や新技術を通じた生産効率の向上などを通じて、ある程度対処できるとみています。気候変動による悪影響...続きを読むも最小限にとどめることができるかもしれません。ただ、想定を超えた天候不順が続いたり、土地や水源を効率的に使う最新技術の導入が遅れたり、地質を破壊するような化学肥料の使用が続いたりすると、世界の食料生産は需要に追いつかなくなる危険性があります。」
こちらの見方の方が、全うな気がする。それにしても、思った以上に楽観的な見通しであることには再び驚いた。
Posted by ブクログ 2015年05月12日
15年先の想定を様々な角度から行ったもの。アメリカの視点がわかり、勉強になる。
ただ自分の知識レベルが低いので、ふーん、で終わってしまった感はある。
Posted by ブクログ 2015年01月11日
序章は「これは一般大衆向けの読み物ではない」で始まり、「本書を誤読して軽薄な知ったかぶり発言しかできない人と、精読して血肉化できる人では大きな差がつくだろう。」で終わる。
ここで心が挫けそうになる。
何とか読み終えたけど、軽薄なことしか言えないので、感想は控えます。。。
Posted by ブクログ 2014年12月18日
米国国家情報会議が作成する中長期予測から分析した2030年の世界の姿
確かに各カテゴーリ毎に的確な分析がなされていると言えます。
しかしこうした中長期予測は1年の変化が大きく影響します。
この本の第1刷が発行されたのは2013年、しかし今は2014年です。この1年という差を念頭に置いて読んでいた...続きを読むだくといいかと、、、
Posted by ブクログ 2014年07月08日
好きなことが書かれている。
もちろん根拠は記載されているが、正解がないので何でも書ける。
それでも、いろいろなシナリオに目を通すことは決して悪いことではない。想定の範囲内を広げるという意味に置いても重要。
それでも、自分一人のことでも1年後どうなっているかなんてさっぱり分かりはしない。
ありきた...続きを読むりだが今を大事に、そして急激な変化に対しては柔軟な対応ができるように自分の頭で考える習慣をつけておかなければ。