【感想・ネタバレ】白いへび眠る島のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ホラーかファンタジーかと思ったけど。

でも、現代社会で本能を忘れているから気が付けないだけで、実は異形のものは自然にはいるのかなあ・・・
なんて思えてしまう。
ついつい引き込まれて読んでしまった。

悟史と光市の関係もいいけど、荒太と犬丸はいいねえ。
特に文庫書下ろしの掌編。
ドキドキですな笑
ろいろ妄想してしまった笑

離島はいいな。この島はよそ者に冷たいから行きたくないけど。

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2019年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読してよかった。ただのフシギな話ではなく、少年が自由のかたちをつかむ話だった。フシギな話も面白かったんだけど、ラストと文庫書下ろしは涙した。今さらだけど、しをんさんって男性しか描かないのかっていうくらい男性だけで話が動いていく。魅力的な男性が多くて読んでて楽しいですけどね。

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2017年01月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いや~、「ページをめくる手がとまらない」という意味では、これまた面白かったです。
閉鎖的で、なんだか伝統や土着の風習や信仰に囚われたままの島、「あれ」がでたという噂、「持念兄弟」って何よ、悟史が見てしまう「不思議」とは、いや、わりと早い段階で「あれ」が姿現したな、と思ったら、悪戯か?!、荒太と犬丸は限りなく怪しいやろ、と、どんどんどんどん疑問が湧いてくるので読む手が止まりませんでした。ホラーのような、ミステリーのような、ひと夏の冒険という感じのような・・・この小説を一言で表すのは難しいです。

三浦しをんさんって、読む本読む本で全く違う顔を見せてくれる作家さんだと思いました。共感してくださる人はいるかしら。
人智を超えた何かや神域という点では、神去村を思い出しましたが、本書の作者名を隠されて読んだとしたら「三浦しをんさん!」と当てることはできなかったと確信しています。

この拝島に関するあれこれはどこか実在の島がモデルになっているのでしょうか。このような島独特の信仰や風習がまだまだ残っているところもきっとあるのでしょうね。

先が気になって気になってどんどん読み進め、ついに大祭の日がやってきました。ここから先は、神域での冒険といった感じになってきました。

荒太は「カミサマなんていない」と言いましたが、信仰の根源となるところに注連縄をつけた後のことを知る限り、たとえ「カミサマ」はいなくても、神の力はあるんだと思いました。だって、あの洞窟には「あれ」や海に漂う黒い頭は入って来れないし・・・

それまでの色々にだいぶ心躍らされていたので、最後はわりとあっさりだったな、と思いました。それに、考えれば考えるほど、分からなくなることもありました。

伝説の白い蛇とシゲ地の荒神(?)、二つの力がこの拝島の「奥」の均衡を保っているのか・・・どうもこの二つがごちゃごちゃになってしまうし、力の違いなどがわからない。そして、このシゲ地に祀られている(?)ものは、「鱗付き」がずっと相手をしないといけないのか・・・

荒太がシゲ地の荒神を島の外へ連れて行ったことで、「長男だけが島に残る」といったような古い風習は少しずつ変わっていくのでしょうか。悟史も決心がついたようだし。私の理解が正しかったら、拝島の「奥」の未来に希望がある終わり方だったと思います。

最後の「文庫書き下ろし」でかなり理解が深まる気がするので、これがない単行本を読んでいたら、理解力のない私は首を捻っていたかもしれません。情けない・・・。

私の理解力の問題で、なんとなく腑に落ちない点もあるし、途中の盛り上がりとラストのあっさりにギャップがあった気がするけれど、神の力が及んでいるものなんだ、すっきり理解できなくていいんだ、と思うと単純に「面白かった!」とお勧めできます。

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2024年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者は三浦しをんなのに、何故か「もーのすごく恩田陸っぽい!」と思いながら読んでました。何故に、三浦しをんの作品なのに、抜群の恩田陸っぽさを、感じてしまったのか、、、不思議だ。お二人の作風、、、似てるのか?どうなのか?

あんまり、今まで、お二人の作風、似てるぜ、ってなようには、感じなかったのですが、、、うーむ。謎。何しろ、とにかくもう、読んでる間、ほぼずーっと「うーむ。うーむ。うーむ。抜群に恩田陸っぽい、、、何故だろう?何故だろう、、、?うーむ」とか思いながら読んでました。なんか、すみません。「ネクロポリス」っぽいのかな?うーむ、、、謎だ。

あと、ああ、、、なんか、王道ファンタジー少年者だよなあ、、、ってこれまた思いながらもね、読んでたんですが、途中で、はたと気づきました。「あ!この感じ!宮崎アニメだ。『となりのトトロ』な感じだ!」って。あんな感じ。あんな感じ。だから、この「白いへび~」も、凄く丁寧にアニメ化、或いはアニメ映画化したら、なんか、そっち方面で稀代の名作になる気がします。ええ、凄くします。

三浦しをんさんには、ホンマに失礼なのですが、この小説版よりも、映像としてアニメ化したほうが、なんだかね、凄く、この作品の持つ良さを、伝えやすい気がする!とか勝手に思った。もちろん、その為には、愛を込めて、とても丁寧にアニメ化する必要が、あります。やっつけ仕事では、絶対アカン。この作品の世界観を、心底愛するかたがたが、愛情込めてアニメ化したら、マジで、途轍もないクオリティーの永遠の名作アニメになる。そんな普遍性を秘めている、気がするぞ!と。謎のプロデュース企画を妄想しました。

いやしかし、この作品、れっきとした小説として完成している作品なのに、「これ、アニメ化したほうが、ええんちゃう?」って言ってしまうのは、、、バリ失礼だよなあ、、、すみません。でもまじで、アニメ化したら、すげえ良いと、思うんです。思うんだから、しょうがない。

今まで読んだ三浦しをんさんの作品と比べると、この作品、そこまでハマりませんでした、個人的には。間違いなく安心してキッチリ読むことのできる、一定のレベルは間違いなく超えている作品、ってな認識ではあったのですが、なんだか、内容に、そこまでハマることができず、、、すみません。全然褒めてないですよねえ、すみません。いやでも、楽しめました、、、よ?うん。ある一定は、間違いなく。

悟志と光市の「持念兄弟」の関係性とか、荒太と犬丸の関係性とか、なんだか、そこはかとなく、ボーイズラブ的な雰囲気を、感じてしまった、、、のは、なんだか、そんな感じです。特に、荒太と犬丸の二人の感じは。うーん、、、ボーイズラブ。アレですね、三浦さんBLもの、好きなのではなかろうか?と想像する次第ですね。

アレだ、「君はポラリス」収録の短編集の中の「永遠に完成しない二通の手紙」の、岡田と寺島の関係性、みたいなね。

あとやっぱ、こういう、日本の国に属する、なんらかの土着性?っていうんですか?これぞ日本の田舎である。って雰囲気が、一発で理解できる感じ。祭りのあのざわめきと高揚を理解できる感じ。不思議。「その感じが理解できる。できてしまう」ってのは、一体なんなんだ?って思いますね。もう、DNAに刷り込まれている、としか、、、感じようがない、といいますか。

おそらく、日本人以外のかたが、この本を読んでも、「あの感じ」ってのは、どうしても、伝わらない、とね、勝手に、思ってしまうんですよ。その思い込みは、良くないのかもしれませんが。でも、おそらく自分が、外国作品を読んだとしても、絶対に一生理解できない「何らかの感じ、雰囲気」ってのは、絶対に、あるだろうし。言語の違い、で、それは生まれるものなのだろうかなあ、、、なんだろうなあ、、、固有の文化、って、一体なんなの?とか、壮大なことも考えてしまうよ、困っちゃうよ。

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2020年09月17日

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